団塊の世代の部屋11

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 200061日木曜日  第277話  千葉すず選手

 このHPも、「マァいいか!やってみよう」と始めてから、何時まで続くかとやってきましたが、何とか12ヶ月目に入りました。もしかしたら、1周年を迎えられるかなと思えるところまで来てしまいました。ここまで来たら、何とか1周年は迎えたいと思っていますが、どうなることやら。
 昨日も触れたように、大分耄碌してきているようなので……。

 さて、第259話でも取り上げた代理人が出した質問状への日本水練の回答『「選考は公平である」とし、「選手にその理由も教えない」』を不服として、5月に千葉すず選手がシドニーオリンピック代表選考会の問題をスポーツ仲裁裁判所(CAS)へ提訴しました。

 それに対して、日本水練は5月26日、「CASから連絡があれば、仲裁をけることはない。第三者に判断を仰いだ方がすっきりする」と受けて立つ構えを見せたと、2000年(平成12年)5月27日(土曜日)の読売新聞に載りました。

 千葉選手は、後に続く選手が同じような目に会わないように提訴することにしたと言っているそうです。
 それにしても、日本水練の回答にしろ今回のコメントにしろ、メンツだけで動いているのが丸見えですね。一度好き嫌いで出した結論を、何とか理屈をつけて説明しようとするが、所詮、根拠が見え透いているだけにきちんとした回答にはなり得ない。
 それでも、メンツだけの為に撤回もできない。だから「第三者の判断を仰ぐ」とは何たることでしょう。本当にきちんとした理由があるのなら、正々堂々と反論すれば良いのである。ところが、余りにも見え透いているためにそれも出来ないのであろう。
 日本の組織の不明朗さを世界に知られることとなってしまったのである。またまた、日本の常識世界の非常識である。

 こんな恥ずかしいことを世界の裁判所に任せなければならなくなってしまったことを恥と思える心が日本水練にあるだろうか?多分、又、訳のわからないことを言って誤魔化そうとするのじゃないでしょうか。
 どうなるか、面白くなってきました。しかしながら、恥を恥と思わなくなってしまった日本。

「恥の文化」は何処へ行ってしまったのでしょう。

 その恥知らずの代表のような銀行への外形標準課税が大阪府で決まりました。仕方ないんじゃないですか。

200062日金曜日  第278話  タバコ

  5月31日は世界禁煙デーで、今週1週間は禁煙週間ということだそうです。公共の場所での禁煙が多くなりました。タバコを吸う人の肩身はどんどん狭くなっています。
 私も、23歳から36歳頃まで吸っていました。当時の「チェリー」を多いときは一日60本くらい吸っていたものです。学生時代は運動をやってたおかげで吸わなかったのですが、就職して直ぐに吸うようになりました。当時のスナックで覚えたものです。酒とタバコはつきものですね。この間に、人の一生分くらい吸ってしまったような気がします。

 転職を機会にといえば聞こえは良いですが、要するに金欠病で止めました。今の会社に入ってからは一本も吸ってません。ですから、既に吸ってた時間より止めてからの方が長くなりました。
 止めてから気が付いたのは、あの臭いです。煙草を吸う人と同席した日や、飲みにいった日に家に帰った時、髪や背広にタバコの臭いがついているのが判るのです。自分が吸っている時にはそんなことは一度もありませんでしただけに驚いたものです。
 これは流石に、止めて良かったと思いました。それから良く言われるのは食事が美味しくなるという事ですが、これはもともと、食欲は旺盛だったので余り感じませんでしたが、定石通り太った事を見るとやはり美味しくなったのかもしれません。

 自分が、チェーンスモカーだったので他人が吸うのは気にはなりませんが、こういう経験をすると止めれるものなら止めた方が良いのになとは思います。吸っているときにはあの嫌なにおいには絶対に気が付かないですから。
 今、吸わない事で良いのは、
PCをやるようになって分かった事ですが、PCの故障が少ない事です。これは結構あるようですよ。ヤニがついたキーボードやディスプレイ、筐体など、それからCDROM等の回転するものの寿命も短くなるようです。
 このヤニが良くわかるのは、カーテンや壁ですね。一度掃除をしてみると良くわかります。アレを見ると流石に「これは体には良くないんだろうなぁ!」と実感します。

 これらは、皆、自分の体の事ですから事故責任で吸うのは別に反対するつもりもありませんが、煙草を吸う人でこれだけは許せないのはポイ捨てです。
 歩きながら吸って、そのまま捨てる人、車の窓から捨てる人、捨てるだけならまだ許せます。
 一番許せないのは、火がついたままポイ捨てする人です。あれだけは、やる人の神経を疑います。
 火事の原因のかなりの%タバコの火からということを知らないのでしょうか?正確な数字は知りませんが、確か放火の次に多いはずです。私にいわせれば放火と同じ位罪は重いと思います。

 ポイ捨てする人には、きっと、想像力が欠けているのだと思います。つい先日も、新大阪で帰社するため歩いていると何かがこげているような臭いがするので何だろうと見回して見ると、街路樹の根元に肥料代わりに入れているおがくずのような物が燃えているのです。
 丁度、工事の見張りの人がいたのでその人に消化をお願いしました。自分で消さない所が情けなかったですが、見張りの人に振り向いて場所を教えようとした時、何と30歳くらいの人が一生懸命足で踏んで消そうとしているのです。
 直ぐに見張りの人が変わってやってくれましたが、あの人は凄い!感心させられました。ああいう人もいるんですね。チョット、自分が恥ずかしかったです……。

 兎に角、こんな身近な所でも危うく火事になりそうなところを見てしまって、益々、ポイ捨ての恐ろしさを感じました。
 以前に
第71話で触れたガムのポイ捨てもいやですが、こちらの方が後の事を考えると怖いですね!

どうにかならないのでしょうか?

200063日土曜日  第279話  タバコ2

  もう一つタバコを吸う人の情けないところがあります。これは香川にいた時の瀬戸大橋の与島PAでのことです。
 お盆の繁忙期の時、
PAの売店の自動販売機コーナーの前を時々掃除することがあったのですが、その時、最も始末に悪いゴミが二つありました。
 一つは、カップラーメンを包装しているビニール(セロハン?)のような物.そしてもう一つが、やはりタバコを包装しているビニール(セロハン?)でした。

チョット判りにくいですがタバコの包装が捨てられている物です。

 どちらも、その包装を取らないと中身が取り出せないのです。ところが同じように、それを取った後ポイ捨てするのです。カップラーメンの方は流石に大きいので、ごみ箱に捨てる人も多いのですが、タバコのは殆どの人がくるっと回して取った後、そのまま捨てるのです。それが風に吹かれて飛ぶので、掃除がしにくかったものです。
 あれは、そのときには、「情けないなぁ!」と思いました。多分小さなものなのでゴミと思わないのでしょうが、掃除をする物にとっては同じですのでほんとうにやっかいでした。
 あれなんか、やってる人は多分意識してないのではないかなと思えるところがありました。タバコの包装その物に、問題があるのかもしれないですが、それにしてもチョット意識していればポイ捨てすることはないと思います。
 現に、ゴミ箱にキチンと捨てる人もいるのですから。躾の問題だと思います。

 ガムのポイ捨て、空き缶のポイ捨てと、相対に、公共道徳という物が無くなってきているのではないでしょうか。
 いい大人がそれですから、それを見て育った子供がキチンとするわけはないです。今、流行りの少年犯罪もそんな小さな事も関係あるような気もします。
 所詮、大人ができないものを子供に求める方がおかしいのです。子供のやってる事はすべて大人の鏡でしょう。
 兎に角、他人の迷惑になることへの罪の意識が全く無いように思われます。自分はそこへ捨てたら終わりですが、それを掃除する人の事を考えた事があるのでしょうか?尤も、掃除もしないのがほとんどですが……。

200064日日曜日  第280話  やる気

  第58話でも取り上げましたが、私が以前からどうにも納得がいかないのが、管理職が恐怖政治で部下を働かそうとする事です。
 私の勤める会社でそんな恐怖政治が主流を占めるようになったのは何時頃からでしょうか?バブルの前くらいになるのじゃないかと思います。経営陣に言葉巧みに取り入って、帰す刀で人事を盾に恐怖政治を始める者が出てきたのです。
 バブルの前の頃ですから、口だけでも業績は伸びていましたので上はそんな奴でも力があると思っていたのでしょう。
 又、人間とは悲しい物で、恐怖政治に対して、最初は怖さの為に動くところがあります。ですから、短期間で成績が上がる事もあります。バブルと合いまって少し業績が伸びると、そんなやり方をまねする者も出て来ます。そういう奴らには又、同じようなのが集まってきます。自分は仕事をしないで、人事権を振りまわして、働かすのです。
 そして、手柄は自分の物、失敗は部下の責任。人事は好き嫌いのお定まりです。あっという間に、こんな奴らが主流になってしまいました。バブルがはじけても、そんなやり方しか知りませんから同じような恐怖政治をいつまでもやるので、従業員のモラルは下がる一方です。
 ところが、経営陣は現場を見る事が無いから、そんな幹部連中の言うがままです。彼らが言う事を真に受けたままですから、業績は下がる一方でも何をやったらいいのかもわからないのでしょう。
 そうなると、今まで以上に恐怖政治をやるのです。何と言っても他に方法を知らないのですから、そうするしかないのでしょう。当然、益々現場のモラルは落ちる一方です。悪循環極まれりです。
 人間、恐怖で動くのは一時だと思います。人間、自分からその気にならなければ、何をやったって長続きするもんじゃないです、ましてや恐怖なんかで心底やる気になるなんて事あるわけは無い。
 そんな事が何で分からないのでしょうか?確かに、自分からやる気にさせるのはそんなに簡単なことではありませんが、それを目指すのが管理職の仕事ではないのでしょうか。
 こんな事を言うと、今の日本では、「そんな子供みたいな理想論を言ってるから駄目なんだ!」とバカにされるのが落ちです。
 私は、現場の営業と一緒に仕事をしていると「課長の仕事をしてください」と何度も言われました。要するに彼らにとっては、机に座って電話で脅すのが仕事だったのです。根本的に考え方が違うのです。
 私は、それに納得がいきませんでしたので従いませんでした……。

 そんな私の考えを「日刊工業新聞 2000年(平成12年)6月1日 木曜日」のコラム 「強い!本物モノづくりがゆく!! 誰でも持っているやる気 命令や強制は逆効果 株フ売開発研究所 会長名倉康修」が見事に取り上げてくれていました。

 …略
 「やる気は、出させるものではなく、引き出すものです」…中略

 人間は本来やる気を持っているものなのです。ただし、これにも条件があります。それは「命令や強制によるのではなく、人間は自分自身で決めた目標に対して、自ら創意工夫し、課題達成に惜しみない努力を払う」ということです。…以下略

 これです、これこそ私が言いたかったことなんです。自分でその気になってやった仕事をやり遂げたときの喜びを知れば、何にも言わなくても自分から仕事をするものなんです。
 何たって、仕事の喜びを知っているのですから、そんな楽しい事を誰が止めますか?やるなと言ってもやりますよ。一緒にやって、大きな喜びを知った営業マンは私よりズット優秀になっています。
 どうせ仕事をやるなら、そんな気持ちでやりたいのです。部下にもその喜びを知って欲しいというのが間違っているのでしょうか?甘いと言われようと、そうしたいのです。
 私は、それでいいと思っていますが、日本の会社ではそうは取らないようです。仕事を取るより社内遊泳の方が大事なようです。これは価値観の相違だろうと思いますし、今更そんな事をしようとも思いません。

仕事くらい楽しくやりましょうよ!

200065日月曜日  第281話  選挙

  いよいよ選挙選挙で日曜日のTVは同じような討論番組ばかりです。サンデープロジェクトも各党の政調会長等を集めて討論をやっていました。
 相変らず、子供の喧嘩をやってました。その議論には、自分達の利益を守ろうとする政権党と、それを攻撃するだけの政党ばかりである。

 何処の政党も政治家もやらなければならない事は分かっているのであるが、そこに自分の損得が入るからおかしくなるのである。
 自公保は族議員が自分の利益と圧力団体にたいする選挙対策で結局はやらなければならない事を先送りにして、すべてを曖昧にして玉虫色の解決ばかりをやって誤魔化しているだけなのである。

 つまりは、税金にたかって、権益を守ろうとしているから何も出来ないのである。今までの、たかりを全て排除して、一から組みたてれば全ては解決するはずである。
 国民でさえ何をやるべきか分かっている事を政治家が分かっていないはずは無い。ところが、既得権を守ろうとするからおかしくなるのである。
 それを悟られないようにするため、本質の議論を避けて、小さな事ばかりの議論で誤魔化しているのである。

 全ては、自分の立場を守る事が第一になっているだけの事である。国、国民を一番に考えて、評判を気にせずやり通す意志をもって行動するかどうかだけである。

 無私の心を持って、本当に日本の国を良くしようとすれば全ては解決するはずである。要するに責任を取りたくない日本全体の無責任主義を代表しているだけに思われる。
 今の美味しい自分の地位を、守りたいだけなのであろう。自分の事しか考えていないことは、二世議員ばかりがはびこる現象に表れている。美味しいから人に渡さないのである。苦しい仕事なら誰が子供に継がすでしょうか?
 いずれにしても、日本の将来にとって一番大事な選挙が全く焦点がずれてしまった選挙になりそうですね。どうなるんでしょう。

所詮、自分を捨てる覚悟のある人がいないだけである。

そんな奴らを選ばないように!

200066日火曜日   第282話   リストラ

 最近、週間東洋経済からの引用が少なくなりました。大方の理由は、私の筆不足のため引用自体が少なくなった事もありますが、大きな理由の一は、あの石井信平さんのコラムが終わってしまった事にあります。
 あの独特の視点からの辛口のコラムが、なくなってしまって、毎週の期待感がなくなったのは本当に残念です。
HPを開くと言われていたので期待しているのですが、まだ開いたとの噂も聞いていません。早く見たいものです。もし見つけられたらどうぞ教えて下さい。

 さて、そんな週間東洋経済のBOOKREVIEWに『リストラと能力主義』 森永卓郎 著 講談社現代新書の紹介がありました。

 (永)の署名での紹介文でしたが、中々面白そうです。そのなかの「しかし、現実の人員整理を見ると、心情的に割り切れなさが残る。本書を読んで、やっとその理由が分かった。」との言葉に引かれて早速買ってきました。新書(640円)なので私にも買えます。

 この中で、(永)さんの言われる通り、今までの納得のいかないリストラにハッキリとした理由付けをしてくれていました。

 それは、日本の年功序列と終身雇用は、企業が従業員を都合よく使うためのシステムであって、個人が社内では通用するが他の企業で通用するような力を付けさせない事を前提としているということである。それは、従業員の定着を目的として労働力の流動性を阻んで来たという事である。
 そうやって、他社で通じる力をつけることを阻んでおいて、今になって、リストラといって放り出そうとしているわけである。要するに、最後まで雇用する事を前提に育てておいて、途中で放り出そうとしているわけであるから、放り出されるほうはたまったものではないという事である。
 だから、他へ移らないように育てられた中高年の人が、リストラされるということは、もともとあってはならない事なのです。

 これを筆者は、本文の中で、「いま多くの日本企業が行っているリストラは、能力主義を急速に強化しながら、依然として企業優先主義を放棄していない。これは犯罪的な行為である。」と言っている。

 どうです、やっと何かが解かったような気がします。
 最初から、何処でも通じる力をつけることを前提として育てられているならリストラの為に人員整理することは、何ら問題はないということなのである。
 そして、その為には社会全体にも労働力の
流動性があることが前提となるはずである。

 さらに筆者は、『今行われているリストラは、従業員をロープでぐるぐる巻きにして海に放りこみ、「さあ、自分で泳ぎなさい」と言っているのに等しいのである』と言っている。

 是ほど見事に、今の日本のリストラを説明してくれたものはないと思います。如何に、企業が都合の良いように従業員を扱っているかという事です。そこには経営者の責任感もありません。人事権をもったものによる恐怖政治に他ならないのです。

 この本で筆者は、日本のリストラとはどうすべきかも述べています。なるほどと思わせられます。久し振りに良い本に出会いました。

 こんな書き方が、著作権問題に引っかかるかどうかわかりませんが、良い本だと思ったので取り上げてしまいました。

200067日水曜日  第283話  トルシエ監督

  6月5日、第261話で取り上げたトルシエ監督率いる日本チームが、W杯王者フランスとハッサン二世杯一回戦で互角の試合をしました。2対2で PK戦4対2での惜敗でした。

 さて、日本のサッカー協会どう出ますか。特にあの釜本氏。振り上げたこぶしをどう下ろすのか、それとも、理由にならない理由をつけてゴリ推すのか、見ものです。

 トルシエさん、千葉すずさんに共通するのは、連盟や協会に対する言動という事だそうです。要するに、直言するという事です。
 自分達でわざわざ外国から選んできた監督なのに、チョットうるさいと成績に難癖をつけて辞めさそうとする。
 本当にトルシエ監督が悪いのなら、選んだ者の責任はどうなるのでしょう。そこには触れないで、気に入らないものを切る。
 日本の企業と全く同じ反応です。耳障りな事を箴言するものを排除して、へつらう者を取り上げる。
 そして、その結果組織は腐って行き、気がついたときに、はどうしようもなくなってしまっている。後は滅びるだけというお定まりの結果となる。

 これが、実力の世界であるスポーツの世界でのことであるのだから恐ろしい。サッカーは野球などと同じで、まだ、好き嫌いの入りこむ余地はありそうであるが、水泳のようなタイムがハッキリしているスポーツでさえトップによるこんなごり押しがまかり通るのであるから、企業において好き嫌いなんてのは無くなる事はなさそうですね。

 第277話で取り上げた千葉選手のスポーツ仲裁裁判所(CAS)へ提訴の問題もその後の進展は無いようですが、このトルシエ問題と伴に最後まで見て行きたいものです。

 この二つに、陸連の女子マラソン問題と、本当に変な国ですね。昔の、実力者が現役の選手を虐めてどうするのでしょう。旦に、自分の力を誇示したいとしか見えません。
 企業で老害問題となっている後継者問題と同じです。日本中の組織が狂っているとしか思えない状態です。

ヤッパリ、この国はもう駄目かも!

200068日木曜日  第284話  トルシエ監督

  チョット謝らなければなりません。昨日も触れた千葉すず選手のスポーツ仲裁裁判所(CAS)へ提訴の問題ですが、まだ提訴して無いようです。千葉選手と連盟とが話し合って、それから裁判所に裁定を委ねる事になるそうです。
 その話し合いの為に、協会から千葉選手が練習しているカナダへ人を派遣するそうです。そこで話し合って、提訴するかどうかを決めるようです。私が勘違いしていたようです。いずれにしてもそうなると、世界に恥をさらす事には違いないですが……。

 もう一つの、トルシエ・ジャパン又、やりました。3位決定戦で、以前破れた事のあるジャマイカに4対0で完勝ですね。
 益々、面白くなってきました。得点ができないと難癖をつけてき協会さん、今度は、どうケチをつけるのでしょうか?

 それとも流石に恥ずかしくて黙るのでしょうか。そんな殊勝な人はいないかな?恥を知るほどの人なら最初から何も言わないのかもしれないです。

 サッカーに殆ど興味は無いのにこんな事ばかり書いていたら顰蹙をかいますね。ひょっとしたらサッカーフアンを増やすための協会の策略だったりして。

そんな事は無いだろう!

200069日金曜日  第285話  祇園祭

 祇園祭も来月になりました。学生時代に始めて見たのですが、宵山の人出に圧倒されたものです。四国の田舎物にとって、夜にアレほどの人がいるのを見るのは始めてでした。
 巡航の遣り回しを河原町御池の角で毎年見るのが楽しみでした。割った竹を敷いた上に水を掛け、車輪をその上に載せて、一機に引っ張って方向転換するのですが、その迫力は今でも忘れません。回り方を各山矛が競うのですが、一度で成功した時の声援と拍手を引っ張る人達が誇らしげに受けていたものです。
 何時も、この時期になると懐かしく思い出します。もう一度見に行きたい物ですが、今はもうあんな良い場所では見れないんでしょうね。
 何たって、30年も前のことですから…。

 突然柄にも無い事を書き出したので驚いたでしょう。実は、TVのニュースでその祇園祭の先頭を切る長刀矛に乗って、祭の開始の綱を切ったりする祭の主役とも言える稚児が決まったことをやっているのを見たからです。
 この毎年選ばれる稚児のニュースを見るたびに、今年は「何処の子供かな?」と興味がわくのです。と言うのは、ある時から「あ!これは裏でかなりの取引があるのじゃないかな?」と気が付いたからです。
 多分、選ばれるのは、地元の人なら直ぐに分かると思われる名家や有名人、金持ち等の子供なはずです。これは、葵祭の斎王代が選ばれる時も同じです。
 新聞のコラムなどで紹介されているのを見ると、姉妹で選ばれていたり、親子二代に渡ってなんてのもあったような気がします。それが、やはり結構有名な家だったりします。
 裏では、親や家の名誉が渦巻いているのではないでしょうか。その為には、お金が動いていることもあるかもしれません。何たって、年に1人しか出来ないのですから。そういう世界の興味のある人にとってはそれがステータスになっているのかもしれません。

 こんな見方をしているのは私だけなんでしょうか?結構、何時も「今年は誰かな?」とそんな興味を持って見ています。我ながら嫌な性格ですね!
 尤も、昔から長い物には巻かれろで、したたかに生きてきた京都の町屋の人達にとっては、そういうのは公家などに譲って喜ばせておくのが当たり前のことなんでしょうが、外から見ていると興味深い物があります。
 こんな所にも、
第275話でも触れた銀のスプーンを感じてしまいます。庶民の子供が選ばれることはなさそうですので…。
 一度、その当りの決め方を聞いてみたいものです。

悪趣味ですかね!

2000610日土曜日  第286話  官僚化(千葉すず選手)

 千葉すず選手の、スポーツ仲裁裁判所(CAS)へ提訴の問題ですが、これは両者の話し合いで一緒に仲裁を頼むと言うかたちで無いと行けないそうです。
 カナダへ派遣された水練側との話がついていよいよ提訴になるそうです。この裁判所への提訴は日本では今回が始めてだそうです。
 これで又、千葉選手への風当たりが強くなるでしょうね。千葉選手のコーチによると、今回の仲裁で、もしオリンピックに出れることになっても、練習により力が発揮できると自信が持てないようだと出場しないとのことである。
 これは、その通りだと思います。このトラブルの中で、練習にも集中できていなだろうし、これで成績が悪いと、それ見たことかという事になるはずです。コンディションを整えて、悔いの無い状態で出場して欲しいものである。
 それで成績が悪くてもしょうがないじゃないですか。やるだけやった満足感をもって欲しいものです。
 今回の問題は、もう出て成績がどうのという時限ではないのです。日本の体質に対する問題提起という大きな目的を達成したのですから、それだけでも良いと思います。
 今後の代表決定において、不透明なものが少しでも無くなるということになるはずである。又、そうあって欲しいものである。その上、成績までもと言ったら、余りにも可哀想です。

 この問題や、トルシエ監督の問題を見てると、今度出た、佐高信さんと宮本政於さんの共著「官僚に告ぐ!」講談社文庫の中の宮本さん(厚生省OB)の言葉に納得させられます。


 僕が厚生省にいたとき、上司に一人、とても頭がシャープで自分の意見をきちんと主張する人がいました。でも、やっぱり左遷ですよ。…中略

 でき過ぎちゃいけないんです。でも、才能のある人が力を発揮できないシステムになっている社会は百パーセント下降線をたどることになると思いませんか。銀行でも、病院でも、一般の会社でも、日本全国で官僚化が進んでいます。すると、昔のソ連みたいに生産性が落ちることは間違いないし、国民自身の生活の質も落ちていきますよ。…以下略

 見事に、日本の社会の問題を突いていると思いませんか?「日本全国で官僚化が進んでいる」という言葉が、今の日本の閉塞感のすべての原因を現しているのではないでしょうか。
 既得権益を守ることしか頭にないから組織の論理だけがすべてである。自分達の立場を守ることしか頭にない。組織の和を乱すものはことごとく排除する。自分達さえ良ければ他はどうなってもいいという考えしかないのである。

 その日本全国官僚化の象徴が、この最も実力の世界であるべきはずのスポーツの世界にさえ今回のような問題が起きているという事実ではないでしょうか。
 スポーツの世界にまで官僚化がすすんでいる。この恐ろしさが日本の現状なのです。

怖いですね!

2000611日日曜日   第287話  落選運動

 10日のテレビ朝日「ザ・スクープ」第257話で取り上げた落選運動について「落選運動が政治を変える?」というタイトルで放送していました。
 韓国で大きな成果をあげたことで話題になったが、その後その中心人物が別件で捕まったりしていたので、「日本に影響しなければ良いがな!どうなるのかな?」と、心配していた所なので興味を持って見ました。

 もう一度、HPを上げておきます。

 「落選運動―市民連帯・波21」 小金井市でミニコミ紙を発行している桜井善作さん(64)が中心となって立ち上げたHP
 http://nvc.halsnet.com/jhattori/rakusen/index.html

 「欠陥議員を落選させる市民連帯」(蒲田隆史代表) 大阪の市民グループ
 
http://www3.ocn.ne.jp/~mihari/

 「政策ネット・虹と緑・静岡県」(松谷清代表)
 
http://plaza.across.or.jp/~ehouse44/

 この3つの代表も取り上げられて、出演していました。桜井善作さん、松谷清さん本人が出ていました。大阪は代表が何らかの理由で変わらざるをえなかったとかで加藤さんという方が出ていたようです。
 他に、住民運動との連携ということで作家の田中康夫氏もインタビューを受けていました。

 面白かったのは、「選挙に行こう勢」という政治家を評定するという団体を紹介していたのですが、そのメンバーが錚々足る物でした。
 この部屋で取り上げている人が何人もその中にいたのです。気が付いただけでも田原総一郎さん 
嶌信彦さん 石川 好さんがいました。

 上記の政治家評定会議HPを見つけたので、よく見ると代表が田原さん、呼びかけ人に佐高信さんもおられました。その上、賛同人の中に堀田力さんまでおられました。
 何だか、こう見てくると私の好みとえらく一致していますね。テレビ朝日に洗脳されているのかもしれません。
 まぁ、冗談は置いといて、こういう運動が起こってくるということは何事もお上の言うままの日本にとっては良い傾向ではないでしょうか。
 これもインターネットの良い面でしょう。一人からでも情報を発信できるのですから。今までのようにそれなりの組織や資金を必要としないことが大きいと思います。
 今までの政治に飽き足らない人が、表面には出てこないが、沢山いるはずです。そして「どうせ、選挙に言っても何も変わらないさ」と諦めていた多くの人達が、その気になって選挙に行くことになれば、政治も変わるかもしれません。
 今回で、変われば良いのですが、もし今回で変わらなくても、インターネットという制限することのできない情報武器を手に入れた国民は目覚めるかもしれません。

楽しみですね!

2000612日月曜日  第288話  財政再建

 昨日に続いて、テレビ朝日です。何時もの、サンデープロジエクトです。先週に引き続いて今回は、各党の幹事長クラスの討論でした。
 何時ものように、昨日の田原さんの司会でやりましたが、今回は、「ジリ貧日本脱出論」という主題でしたが、どの党も財政再建は必要、「無駄な公共投資の削減はやらなければならない」と、やらなければならないことは相変らず分かっているのですが、結局は選挙向けの主張ばかりです。言質を取られないようにの発言ばかりです。
 特に公共工事に関しては、与党政権党は景気対策が済んでから無駄を削減すると言い、野党は直ぐに3割から5割は削減できると主張したが、どちらも政権を取ればやりそうも無い感じである。所詮、身を捨ててまでやろうという意気込みは見えない。
 本当に国民の為に、改革をやろうとする気があるのかどうか分かりません。

 その中で、官僚に対する野中幹事長の発言が久し振りに面白かったです。それは、特に官僚それも大蔵官僚に対しての発言でした。

 「今のままの大蔵省では財政再建は出来ない。」

 「給料の一割カット」

 「公益法人の予算の削減」

 「天下りを禁止する」

 これだけのことをハッキリと、やると言いました。これには驚きました。今まで、こういう発言を政権党の幹部が是ほどきっぱりと言ったのは初めてではないでしょうか?
 今日当り、大蔵省は大騒ぎじゃないでしょうか?それとも相変らず政治家も国民もなめきっているか?

 他の党の代表はこれで完全に格の違いを見せ付けられてしまった。こんな発言は野党から聞きたかったが、ここまで言いきった野中さんの今後を見てみたい気にもさせられた。
 結局は、あらゆるしがらみを立ち切って実行できるかどうかだけのことであるからには、野中幹事長であろうと誰であろうとやってくれれば良いのである。

野党がこんなことで日本は変われるのか?

2000613日火曜日  第289話  韓国

 一日延期されたが、南北朝鮮の分裂以来の歴史的トップ対談が行われようとしています。
 一昨日の
第287話の落選運動の時にも感じたのですが韓国は大きな変革が起きようとしているように思えます。国民が日本と違って自己を主張し始めています。
 それは
第227話でも取り上げた金大中大統領の強い意志によるリーダーシップもその原因の一つであると思います。
 大統領は、
昨日の日本の政治家達、特に政権与党が何でも先送りしようとするのと違って、暴動が起こってもやるべき事をやるために先送りをしなかった。そして、どんなに非難されようとも強い意志で国民に辛抱させたのである。
 今の日本に必要なのはこの強いリーダーシップであると私は思います。国民も一度は未来のために辛抱しなくてはならない。
 それができずに、今まで通りの先送りをやっていれば遠からず韓国の後塵を拝することになることは間違いないと思います。


 そんな私の思いを証明するような記事が、日本経済新聞 2000年
(平成12年)六月11日(日曜日)のコラム「春秋」にありました。

 人口4千万のうち2千万人が年内にインターネットの利用者になるそうである。そして、大企業病も終身雇用も過去の物になりつつあり、人材の流動化が増え、財閥系の企業でも人材の大量流出に緊張感を持っているそうである。
 

 コラムの最後は下記のように締めくくっている。

 …略
 財閥の破たんなど不安定な経済状態は一方で新たな活力も生み出す。さて、日本はどうか……。

 どうです、日本の閉塞感と比べて、この違いは!誰も責任を取ろうとしない日本の政治家や官僚の先送り主義がこの違いをもたらした事は間違いありません。私が何時も言っているように銀行の一つや二つ潰す覚悟がなければ何も変わらないでしょう。
 昨日の各党の討論を見ていても、そんな覚悟を持って日本を良くしようというような迫力のある人はいそうにもなかった。与党は、何かといえば、今の景気がよくなってからである。それが、一番悪いのが全く分かってない。
 いや!分かっているのだか、逃げているだけなのだろう。何とかして日本を良くしようというような、そんな気概の欠けらも無いようである。自分達の立場を守る事しか考えていないのだろう。誰も悪者になりたくないのである。
 野党にしても、それほどの覚悟を持っているとは見えない。あの人達は本当に日本の国の将来を考えているのだろうか。どう見てもそうは思えなかった。
 やはり、金大中大統領のように地獄を見た人との違いかもしれない。甘い汁をすって、のうのうと暮らし、あわよくば、子供も政治家にしようとしているような日本の政治家にはあの真似はできないのでしょう。
 リーダーの違いで、ここまで変わる良い例が身近にありながら何もできない日本。

韓国に従うのは近いかも!

 千葉すず選手、カナダから帰国して、TVのインタビューに出ていました。元気そうに明るく答えていました。大したものです。水練さん相手が悪かったかも!

 インタビューで、「誰を一番恨んでいますか?」と聞かれて、「うわ〜!そんな凄い事聞くんですか?」と笑って答えていたのが印象的でした。
 こんな所まで年寄りが牛耳って、日本を駄目にしている象徴のような話です。韓国はどうでしょうね!

2000614日水曜日  第290話  韓国

 13日、分割後55年、史上初の南北首脳会談、一日遅れましたが、無事始まったようです。北朝鮮の金正日総書記が、自らピョンヤン空港まで金大中大統領を出迎えるという異例の扱いだったようです。
 両方とも思惑はあるでしょうが、会談が実現された事は大きな前進でしょう。この先一体、どうなるんでしょうね?南北統一まで進展するかどうかは、まだまだ分からないでしょうが、そうなれば世界に取ってもいい事でしょう。
 何はともあれ、大きな1歩が踏み出された事は歓迎すべき事であるのは間違い無いでしょう。金大中大統領は、何かやりそうに感じるのですがどうでしょう。

 
 しかし、人間って、どうして組織が違っただけで昨日までの仲間を敵のように思えるのでしょうか?
 例えば、会社でさえ、部課が違っただけでも敵対心がわいて来たりします。ましてや会社が違ったり、市町村や県が違えば、大げさに言えば全く違った人種位の感じです。
 それは、やはり一度も対話した事がない事によるのではないかと思います。それ程に、人間どうしの対話がないという事は怖い事だと思います。要するに情報の遮断です。
 東西ドイツやソ連などの共産県の崩壊は、
TV等の電波が国境を超えて情報が流れてきた事が大きな原因といわれています。これからは、インターネットがその役割をもっと大きくするでしょう。
 それだけに、今度の会談は、会って話し合うことに大きな意義があるのだと思います。

 それにしても、同じ民族が体制や為政者によって分割されてしまうというのは恐ろしいですね。日本も、そうなりかねなかった事を考えるとチョットした運命の差を思わずにいられません。
 そして、その体制やトップによって、同じ民族の国でも、あれほどに違ってくるという事を考えると政治の怖さを思い知らされます。
 国といわず、総てのリーダーの大事さが分かるというものです。

 そうしてみると、日本の国が、是ほどに経済成長できたのは確かにある面有難い事には違いありませんし、戦後の政官財の頑張りがあった事も間違い無いでしょう。
 しかしながら、その繁栄に酔ってしまって、ボケてしまったのが今の日本ではないでしょうか?
 昨日も触れたように、誰もリーダシップを取ろうとしない、責任のなすりあいの先送りしか出来ない今の日本には未来は無いように思えます。
 その良い例が、今盛んに、日本の将来を決めるとまで言われている
IT革命です。昨日、韓国のインターネットについて、人口4千万のうち2千万人が年内に利用者になるとありましたが、何と日本は、今月末に2千万人になるそうです。1億2千万人の内ですから、4千万人と比べればその差は一目瞭然です。何がIT革命ですかね?
 国のリーダーがモタモタしている間にこれだけの差がついているのです。

 同じ13日に選挙が公示され総選挙が始まりましたが、これが日本の転落への序曲で無いように願います。

何だか象徴的な日になりそうな気がします、気のせいなら良いが!

2000615日木曜日  第291話  記者クラブ

  サンデープロジェクトで、以前、田原総一郎さんが小渕首相に番組内で直接電話したことがあった。そのとき、記者クラブからのクレームが強くあったようである。それは、次の週からしきりに記者クラブのことを気にしていたのでよく分かった。
 記者クラブなどというものがあるのは聞いた事はありましたが、そんな所が何で電話にまで文句をつけてくるのか?そんな権限があるのだろうか?相変らず、訳のわからないものが力を持っている変な国ですね。


 このように、何だか妙な組織があるようだなと思っていましたが、佐高信、宮本政於著「官僚に告ぐ!」講談社文庫に、取り上げられていました。

 宮本 …略
 お役所の中の記者クラブに入るということは、同じ穴のムジナになることですから。すると、取材を通して、ホンネでは「この役所には大きな改革が必要だ」と思っていても、ムラの一員としてはなかなか言葉に出せない。むしろ、記者クラブに入っていないメディアのほうが、誰に遠慮することなく、本質に迫ったことが言えるわけです。…以下略

 ヤッパリこんな裏があったのです。マスコミの堕落はそのまま日本の堕落と入っても良いのではないでしょうか。
 要するに権力に擦り寄る事により、楽に情報を手に入れようとしているのである。そこには、権力に対する対決の姿勢は是っぽちもないということであろう。
 だから、本当ならば記事にして、国民に知らせるべき悪を権力と一緒になって隠そうとするのである。誰かが、それを記事にすると、「そんな事は皆知っていた」と裏で言うらしい。そこには、本来自分達がやらなければならない事をやられたという反省は見られない。
 芸能界のスキャンダルと何ら変わりない世界である。俺達「仲間内」は知っているが、「庶民には教える必要は無い」と自分達だけが特殊な人種であって、庶民より上であるという驕りが見えるようである。

 完全にマスコミの本来の役割である、「権力の見張り番であること」を忘れてしまっているのである。
 ここまで日本をおかしくした元凶の一つであることは明らかである。

 このマスコミに対する怒りは、第204話で、取り上げていますので参考にしてください。マスコミが本来の矜持を持つなら、その影響力から言っても日本のこのおかしな現状はかなり修正できると思います。何たって、日本人はマスコミに弱いのですから。

 大きな影響力を持ったものが、無責任になっているのが、ここまで日本を悪くした元凶ではないでしょうか?
 自分達が、それだけの影響力を持っているという自覚が無いのだろうか?
 政治家、官僚、経営者、教育者等。

本当に情けない!

2000616日金曜日  第292話  官僚

 法隆寺や姫路城等、世界文化遺産と騒がれています。私も、神社仏閣、お城などは大好きで、機会があれば出来るだけ見ておきたい方です。
 しかしながら、その反面、こういう物を建築するのはその時の為政者であり征服者である。実際に働くのは庶民であり、被征服者である。その汗と涙を思うと素直にその素晴らしさを喜んで良いのか複雑な思いがあります。
 所詮、文化とは征服者達の驕りのたまものである。後世になって、見ると確かに素晴らしいのは間違い無いが、それはすべて搾取によって作られた物には違いないのである。
 それを何の疑いも無く、文化遺産と喜ぶことにおかしさを感じないのは何処かおかしいのではないでしょうか。「裏にはこんな歴史があるんだな」という捉え方をしても良いのではないでしょうか。
 マスコミも、封建制度とか独裁とかを嫌う割にはそんな捉え方をしたのを見たことが無い。ただ文化財は大事だという事しか言わない。そのあたりにどうも体制に擦り寄った物をかんじてしまうのである。

 こんな考え方をするのは、私くらいかとおもっていましたが、佐高信、宮本政於著「官僚に告ぐ!」講談社文庫で宮本さんが私の気持ちを見事に代弁してくれていました。

 是は宮本さんが、「日本の官僚システムがエコノミックミラクルを成し遂げたではないか」と、海外で受ける質問に答えるときに使うそうです。

 「皆さん、四千年前、五千年前のエジプトを見てください。ピラミッドという今でも大勢の観光客を呼ぶ歴史的建造物を残しました。ピラミッドを造れと命じたのはエジプトの王様ですが、実際に労働したのは誰ですか。それは何百万もの奴隷で、その犠牲の対価としてでき上がったのがピラミッドです。日本のエコノミックミラクルも、日本国民が官僚制度のもとで奴隷化されて、その結果として成功させたんです。あなたたちも奴隷のような生活を毎日おくりたいですか」と、こう言うんです。もちろん「とんでもない」となりますね。

ルネッサンスの芸術はメディチ家というパトロンによる所が大であることは周知の事実です。貴族の庇護があって初めてミケランジェロや、ダビンチの素晴らしい作品が生まれたことも確かです。
 しかし、一方で、搾取による財産によってしかあんなすばらしい物が出来ないとしたら素直に喜べないところがあるのも事実です。
 しかしながら、ミケランジェロやダビンチ等の絵画、や彫刻はまだ建造物から比べるとそれほどの富がなくても可能だったかもしれません。
 しかし、巨大な建造物に関しては、一人の芸術家の力でどうこうなるものではありません。
 構想はできるかもしれませんが、ピラミッドや法隆寺等の遺跡や建造物は莫大な富と権力があってこそ初めて可能になったものでしょう。 そう考えると、素直にその素晴らしさを喜んでいいものか疑問を感じるのです。
 裏に、そんな人間の権力があって初めて分化遺産が出来たという事は、何とも物悲しい人間の哀れを感じずにはいられないのです。
 ただ旦に、古いから文化遺産だといっているが、例えば、それは現代の大都会の高層ビルと変わらないような気がします。特に、公共工事に名を借りた無駄な大施設。
 それは、権力と富を手に入れた政官財の驕りに他ならないのですから。時代こそ違えやってることは同じじゃないでしょうか?
 やってる中身は同じなのに、古くなったから文化で、新しいから文化じゃないと言っているような気がします。

 同じことを、町並み保存にも感じます。例えば京都に新しいものを建てるとなると、あの京都駅の時のように大問題になります。古い町屋を残す為に済んでる人が苦労するのもよく聴きます。
 現実にそこに住んでいる人に取ったら迷惑以外のもので無いかもしれないのです。でも、文化で納得させられるのです。
 考えたことありますか?あの法隆寺にしても、出来たときから古かったのじゃないのですよ、出来あがったときは、回りの何よりも、金ぴかで、赤や緑の原色に彩られていたはずなのです。
 奈良の大仏さんも金ぴかだったんですよ。年月を重ねて今の味が出てきた事を、皆忘れているんじゃないでしょうか。そして、その裏に権力と富があったことを……。
 新しいだけで文化じゃないと言うのは言い過ぎだと思います。要は、その時代に生きている人にとって優しい事が一番のような気がします。
 あんな大きな建造物、現代の高層ビル、その裏でどれだけの庶民が泣いているか……。
 どうしても、政、官、財だけが繁栄して、国民はいいように利用されている現実を思い浮かべてしまいます。

ヤッパリ、変わりもんですね!

2000618日日曜日  第293話  選挙

 サンデープロジェクト、今日は、各党首に田原さんが質問する形式でした。前の二回の放送と同じで所詮は自分たちの立場を守ることしか言いません。
 これじゃ、どこが政権をとっても日本は変わらないでしょう。それは何かと言うと、政権をとったときに、本当に自分を捨てて、官僚制度を根底から覆すことができるかどうかだと思います。それが出来ない限りこの国は変わらないと思います。
 自民党も、やるべきことは分かっているのですが、自分が可愛いので踏み込むことが出来ないだけなのです。
 7人の党首の中で、その辺のことをはっきりと言ったのは、自由党の小沢さんだけでしたが、残念ながら一番人気が無い。自民党の中で今までやってきたことを考えると、彼に任せることを躊躇するのも仕方ないのでしょう。我が佐高さんも小沢さんは大嫌いなようです。
 小沢党首の考えが本当ならば、一番私の考えとも一致するのですが、どうしても日本の場合好き嫌いが判断の元になるので難しいですね。
 佐高さんに言わせると小沢さんはアメリカのいいように日本を持っていこうとしているとのことです。どちらの言い分も尤もなので判断に苦しむ所です。
 小沢さんが政権を取ったとしても、今言っていることを実現できるかどうかは所詮分かりません。そこまで自分を捨てることができる人であるかどうかが問題です。一番、政権の中枢にいて国を食いも荷にしてきた人だけにもうひとつ信用しきれない所があるのは確かです。
 本当に、今の主張通りに実行すれば大したものなんですが・・・・・・。

 しかしながらどう考えても、自分を捨てて国民のためにという人は、いそうも無いのがなんとも情けないですね。

ヤッパリ、変わりそうも無いですね!

2000620日火曜日  第294話  トルシエ監督

 久しぶりの出張に行ってきました。松山から宇和島と愛媛県を回ってきましたが、たった一日か二日の間にいろんなことが起こりましたね。竹下さんが亡くなったり、トルシエ監督問題とか、おちおち出張してられませんです。

 トルシエ監督続投が決まったようですが、相変わらずはっきりしませんね。何であんなにうやむやな発表なんですかね。いつでも切れるようにという下心が見えているようで、嫌ですね。
 トルシエ監督本人が言っているように、一度決めたら信用すれば良いのに、ああいうやり方では、何度監督を変えてもワールドカップで優勝でもしない限り、これで良かったということにはならないでしょう。まだまだ、一波乱ありそうです。

 それにしても、キリン杯のボリビア戦面白かったですね。いえ!試合じゃなくて、サポーターの横断幕です。釜本さん人気ないですね!私だけが嫌いなのかと思ったら、結構皆さんお嫌いみたいですね。
 トルシエ監督を応援する横断幕もあったようですし、選手もトルシエ監督で良いといってるらしいです。
 結局、物事をこじらしているのは、トルシエ監督を最初に決めた協会ということです。自分たちの恥を、世界にさらしていることが分からないのですかね。

 千葉選手の問題もいよいよこれからスポーツ仲裁裁判所(CAS)での裁定になるようです。

 今回の選挙は長老たちの引退による世代交代が顕著ですが、竹下元首相の死により、その風が大きくなることを思わせます。
 スポーツ界の方が世代交代が無くて長老政治じゃ何だか逆のようです。スポーツがさわやかであれとは言いませんが、政治の世界より汚いんじゃ情けないですね。

2000622日木曜日  第295話  トルシエ監督

 トルシエ問題まだまだのようです。今度は川口チェアマンがクレームをつけています。監督として契約したら、協会の悪口を言うなとか、その項目を契約書に入れろとか、全く、日本そのものの文句のつけ方です。
 契約したら、「文句を言うな!」なんてのは、昔からの日本の体質そのものだと思います。契約しようがどうしようが、文句の一つも言えないなんてのはどう考えてもおかしいと思いませんか?確かにトルシエ監督も日本人では考えられないような発言をしますが、それは、それこそ文化の違いかもしれませんし、この場に持ち出すような問題ではないはずです。
 監督の仕事は勝つか負けるかの結果で見るもののはずです。おとなしくて、上司の言うがままでは今の日本の企業と同じじゃないですか。それは、最も勝負に向いてない人だと思います。
 「社員になったら、会社の言う通りにしろ、文句を言うな」と言われたらどうします。それでも耐えるのが今までの日本のやり方かもしれませんが、そんな組織に都合の良い人間ばかり集めたために、今の日本の閉塞感があるのではないでしょうか。
 前話で触れたように、政官財総ての組織が日本の体質から抜けられないことが問題なのだと思います。日本を率いる人達が皆こんな古い体質を引き摺ったままでは、今度の選挙でも何も変わらないのだろうと思います。

 やらなければならない事をやらない事について、元経済企画庁長官田中秀征氏が週間東洋経済2000.6.24の緊急発言「構造改革選挙―今やらないで、いつやる」で面白い表現をしています。

 隣りの韓国は1997年に経済危機に見舞われたが、いち早く立ち直ってきた。その理由の一つに政治・行政・経営の「出火責任者」が退場したことが挙げられる。日本では出火責任者が消化に当っている。……以下略

 ここでも韓国を認める人がいました。第289話でも触れましたように、韓国は金大中大統領のリーダーシップで変わろうとしています。
 今の日本の最大の問題は、やるべき事が分かっているのに、それを命を掛けてでもやろうという指導者が出ない事でしょう。それは、何時も言いますが、それを後押しする国民がいないということでもあると思います。
 要するに、自分さえ良ければの人間ばかりということでしょう。そんな風潮が、スポーツの世界にまで蔓延しているという最悪の現象がトルシエ監督問題や千葉すず選手問題だろうと思います。

「日本では出火責任者が消化に当っている」…言い得て妙ですね!

2000623日金曜日  第296話  森総理

 森総理相変らず面白いですね。「無党派層は、寝ていてくれたら良い!」とは、良く言った物です。是ほど、自民党の本音を現した言葉はないと思います。
 もしかしたら、森総理は、日本の政治を変えてくれるかもしれません。もし、是で無党派層が選挙にいくことになり、その結果大きな変動が起きることになれば、それこそ森さんの功労が大ということになります。
 しかしながら、これほどまでに言われて、もし、無党派層が動かなければ、いよいよこの国も終わりでしょう。
 あれだけ、現職の総理大臣が、「神の国」「国体」などと発言して国民にチョットおかしいのじゃないかと思わせておいて、とどめに、「寝ていてくれ!」ですから……。
 これで動かないのじゃ、折角の森総理の「この国を自民党に任せていたのじゃ駄目ですよ!」というシグナル発信を無駄にする事になります。

 自公保が政権を取ったのでは、絶対に今までの政治と変わらないのは確かです。族議員や官僚、企業が持っている利権を離す訳は無いのですから。
 たった一人の総理がどうあがこうとどうにもならないのが現状でしょう。それで亡くなったのが、真面目な小渕さんだったのかもしれません。

 それが一番分かっている森総理が、このまま与党が勝ったのでは日本の将来はないと思って、国民にそっと教えてくれているのです。だから、わざと顰蹙を買うような発言をこの時期に盛んにしているのです。
 どんなにあがいても、今の与党ではどうしようもないのが分かっている彼の
SOSなのです。何としても与党が敗れるように応援してあげましょう。彼だって死にたく無いのです。
 私は、彼は凄い人なのかもしれないと思い始めています。そうは思いませんか?

皆で、彼を助けてあげましよう。

2000624日土曜日  第297話  祇園祭

  第285話に続いて祇園祭の話題です。22日の夕刊読売新聞に載っていたものです。
 「平成女鉾」といって、1996年に平安建都1200年記念と祇園祭への女性参加を目的として、市民らの寄付など約5千万円で作られたものを、
JR京都駅ビルに建てるイベントの企画をしたが、本物の祭を担う町衆から待ったがかかったというものです。
 「祭は歴史があり伝統破壊に繋がりかねない」というような内容のの反対があったそうです。
 浅草の三社祭りに女性が参加しだしてからもうかなりの年数が経ったので、女性が祭に参加するのは当たり前かと思っていたら、まだまだこんな世界があったのですね。
 大相撲で、大阪府知事の太田さんが表彰の為に土俵にあがるともめたのもついこの間でした。こちらの方は、いずれ上がる事になったようだった気がします。正確には覚えていませんが…。
 以前、トンネル工事現場で開通式に女性が入るかどうかでもめていましたが、こちらは既に参加したはずです。
 少し意味は違いますが、欧米では、ゴルフクラブにも女性禁止があると聞いています。色んな世界で、まだまだ、こういう風習が残っているのですね。良いのか悪いのかなんとも言えませんが……。

 祇園祭ですが、随分以前から町衆の減少で引き手の数が足らないと言うのを聞いたことがあります。私の勤める会社の営業マンが得意先からの要請で毎年引き手として参加していたくらいです。今はどうなっているか聞いていませんが、大筋としては変わっていないでしょう。
 その時、あの祇園祭だったら全国に「
引き手券」なるものを発売しても結構買い手が付くだろうなと良からぬ考えを持ったものでした。
 どうでしょう、10,000円位なら売れると思いませんか?値段は応相談(笑)。こんな体験したくてもそう簡単にできるものじゃないので意外と需要はあるのじゃないでしょうか?
 ツアー会社さんこんなパックどうですか?

 話しが飛んでしまいましたが、人手が足りないくらいなら、女性に積極的に参加してもらうのも良いのじゃないでしょうか。今時、伝統なんて言ってたら存続自体が危ぶまれる事になりかねないと思います。
 それよりは、女鉾だけでなく、各山鉾にも参加してもらったら、今以上に盛んになるでしょう。町衆も、人手不足は補えるし、人気も上がって良いのではないでしょうか。
 その上に、私のアイデアを採用してもらって「
引き手券」を発売すれば、何がしかの収入も入る事になり、山鉾の修理などの費用の足しになるかもしれません。
 こんな事を言ってると、それこそ町衆から顰蹙を買いそうですね。

売れないかなぁ!

2000624日土曜日  第298話  瀬戸大橋

 以前、瀬戸大橋開通の時、真中の与島のPAで仕事をしていた事に触れましたが、昨日、祇園祭の「引き手券」のことを書いていて、当時考えていたことを思い出しました。
 これもバカバカしい考えなんですが、「瀬戸大橋を歩いて渡れたら良いのになぁ!」ということなんです。
 というのは、開通して一年でブームも去り、通行量が減ってきたので、「何か面白いイベントがあれば良いのになぁ!」と考えたものです。
 あれだけの観光資源を高い通行料の為に利用されないままにしておくのは、「余りにも勿体無い、何か無いだろうか?」と空想していました。

 「そうだ、開通記念のイベントで瀬戸大橋ウォーキングのときは、何万もの人が全国から参加したなぁ!」、開通前の人気もあったが、歩いて渡れることにも興味があったはずである。
 あの瀬戸大橋ウォーキングを、何時も出来たら、全国から、いや全世界からでも観光客を呼べるのじゃないだろうか。
 通行量が少ないのだから、車道を半分歩道にすればいいじゃないかと思いました。通行料は無料でも良いが、100円くらいなら抵抗もないでしょう。
 しかしながら、「車道を歩道にするのは危険があるので許可が出ないだろうなぁ!何たって、本州四国連絡橋公団なんてお役所がやってるんだから」なんて思ったものでした。

 当時は、そんなことを考えていましたが、大阪へ転勤してそんなことも忘れていました。ところが、しまなみ海道で自転車と人が通れるようになっているのを知って、「あぁ!お役所も考えているんだ、とすると瀬戸大橋の歩道も夢じゃないかもしれないな。」と思い出したものです。
 鳴門大橋では、渦を見れるような設備もこの春作られたそうです。連絡橋の主塔に登るイベントも各橋で行われるようです。公団もいろいろ考えているようです。

 ウォーキングは瀬戸大橋が他の二橋と比べて一番適していると思います。というのは、ご存知の通り歩いて海を渡る距離は瀬戸大橋が一番短いのです。約10Kmです。神戸鳴門にしても、しまなみ海道にしても本州と四国の間は橋よりも陸路のほうが長いのです。瀬戸大橋だけが完全に海の上を歩いて渡れるのです。その魅力は大きいと思います。
 何よりいいのは、鉄道併用橋ということです。橋の両端に児島駅と坂出駅があります。列車で来て、歩いて渡ることが出来ます。
 距離が長いのなら、真中の与島に駅を作ることも出来ます。与島まで列車で来てそこから次の駅まで歩くことも出来ます。自転車ならほんの一走りでしょう。
 世界広しといえどもこれほどウォーキングの魅力にあふれた橋は無いのではないでしょうか?
 夕日を浴びながら二人で瀬戸大橋を散歩。夕涼みをかねて夏の夜の散歩。両岸で繰り広げられる花火見物。途中の主塔に登って大パノラマを楽しむ。楽しみ方はいくらでもありそうです。
 年に一度は瀬戸大橋マラソン大会に全世界から集合。ボストンマラソンや青梅マラソンにも匹敵する大会になるかも・・・・・・。


 上で心配した歩道ですが、車道を使うのが駄目なら、鉄道の方に歩道を作る方法もあると思います。それが証拠に、鉄道の横には点検用の通路があるのです。

 これが、マリンライナーから瀬戸内海を見た所ですが、点検用の通路があるのが良く分かるでしょう。
  この通路は大勢で通るには無理がありますが、広げることはできると思います。兎に角、歩道があることは間違いないのですから、やれないことは無いと思います。

瀬戸大橋を世界の観光地に!
  チョッとオーバーかな?

本州四国連絡橋公団

2000626日月曜日  第299話  選挙

 日曜日の朝起きると大雨でした。「こりゃ選挙にどう影響するのかな?」と心配しましたが、すぐに止みました。全国的にはどう影響しますか?
 午前中のニュースでは、東京・大阪共に前回より投票率が伸びていないようでした。「こんなことで良いのかな?いや、まだ始まったばかりだ!」と思いながらもなんとなく嫌な感じです。
 何時ものサンデープロジェクトを途中で見るのを止めて、選挙に出かけました。我が家は、長男が今年二十歳になって、今回が最初の選挙ということで、家族で揃って出かけました。
 何となく、回りはお年よりばかりみたいな感じでした。

 「あの人たちは何にも考えずに、昔からのままに自民党に入れるんだろうな!」

 「この調子じゃ、何も変わりそうもないなぁ!」

 と嫌な予感を持ったままかえって来ました。

 投票率はどうも前回を下回ったようですね。

 この分では、大きな変動は起こりようが無いですね。小渕さんの娘や、竹下さんの弟と世襲議員も当然のごとく当選を決めています。
 相変わらず、田舎では自民党が金権政治で強いです。上に書いたようにお年寄りが目立つうちは変わら無いのかもしれません、選挙民の世代交代が無ければ駄目のようですね。
 もしかしたらと、日本人に期待をしたのが間違いだったようです。20世紀を生きてきた人が、21世紀を捨てる選択をしたのでしょう。人間って変われないんですね!

明日から、二日間傷心の旅(出張)に出ます。

2000629日木曜日  第300話  選挙

 300話を前に、出張で足踏みしました。くしくも、何の因果か選挙明けの島根に行ってました。そうです、あの竹下さんの弟が当選した出雲にも行きました。地元新聞、TVの選挙結果をみましたが、見事なまでに保守王国です。
 前回も触れましたが、地方の自民党王国はどうしょうもないようですね。我が四国も全く同じです。
 あの錦織さんも完膚なきまでに敗れていました。今後の事はゆっくり考えたいとコメントしていましたが、あの、地方の頑迷さにはほとほと愛想が尽きたのではないでしょうか。
 驚いた事に、投票率に関しても、島根県は10年以上全国一位だそうですので、投票率が低かったなんて理由も通らなさそうです。
 投票率の高さは、隣近所の付き合いが深いために、近所の目を気にして何事においても参加率が高いのと関係あるのだろうという説が載っていました。何だか、村社会の縮図を見たような気がします。
 その上、やはり、一人当り全国一の公共投資額という恩恵を手放す事はできないのでしょう。全国一は、竹下さんが、総理になった翌年から続いているそうです。これほど露骨な利益誘導政治の見本は無いでしょう。
 地元紙が、その公共投資は、結局は日本の財政を圧迫しているのだから甘えてばかりではいけないと言うような事を書いていたのは少しは救いがあるのかなという感じでした。

それにしても、今回の選挙もヤッパリ駄目でしたね。投票率は不在者投票や、時間延長のお陰でかろうじて前回を数%上回ったようですが、前回が史上最低で今回がその次ですから、情けない限りです。
 確かに、「選ぶべき人がいない」とか「投票しても何も変わらない」という気持ちは分からなくも無いですが、行かなければそれこそ何も変わらないのですから。
 それでも、都市部での自公保の退潮はサラリーマン層の目覚めが起きているのではないでしょうか。それだけに、もう少し無党派層が投票に行っていれば、大きな変動が起きたかもしれないと思うと残念で仕方が無いです。
 所詮は、国民と同じレベルの政治しか持てないことの証明だったのでしょう。アレほどまでに、
森総理が国民を助けようとしたのにそれに答えなかったのは、我々国民なんですから。

もう諦めましょう!

2000630日金曜日  第301話  IT革命

 今回の選挙の公約に誰もがあげていたのが、IT革命についてである。皆が、IT革命が日本の経済の牽引力になると主張していた。
 しかしながら、どれだけの人が本当にその重要性を分かっているのかはなはだ疑問である。流れに乗り遅れまいと、深く分かってもいないのにただ口にしているだけのように思えて仕方が無い。
 本当に大事だと思うのなら、せめて今までに
NTTの料金の値下げだけでも実現して欲しいものである。
 
NTTは、分割以来値下げは企業の存続にかかわると主張してきたが、3月決算で十分な利益を出して、その主張の嘘をさらけ出した。その裏には、放送界にまで進出しようとする意図があるらしい。
 日本の不景気の原因の一つに
Iモードに代表される携帯電話の普及にあると言われている。特に若い女性はその通話料を賄うために、化粧品まで節約しているそうである。
 そうやって、自分たちの組織を守ることにばかり汲々として、日本のインフラである通信の値下げをしないために日本自体がジリ貧になっても知らん顔である。この
NTTの罪は重いと思いますが、政治も声ばかりでなにもせずです。

 一方、アジア各国では着々とIT革命が進んでいるようです。2000年(平成12年)6月29日木曜日の日刊工業新聞によると携帯電話の普及は香港54.91%、台湾52.14%、韓国50.44%などと日本の44.6%を上回っている。
 また、インターネットの普及もシンガポ−ルの23.71%を筆頭に香港、台湾が日本よりも高いそうである。

 第289話でも取り上げたように、韓国も日本より高い。これだけを見ても如何に日本が遅れているかが分かりそうなものである。選挙であれほどITを叫んでいるのが如何に表面だけであるかを現しているものである。

 朝のNHKのテレビでやっていましたが、上記のシンガポールでは、政府がパソコンを持てない人の為に政府の中古のパソコンをボランティアによる修理の後に各家庭に無償で提供するというようなことまでやっているのです。IT利用の階層間の格差をデジタル・デバイドと言うそうですが、それを無くしようとしているのです。
 この彼我の差は何でしょう。この取り組みの差は取り返しがつかないことになりそうな気がします。
 掛け声だけの日本、現実に動いている世界。日本の問題点がここにも現れているようです。

韓国どころか、アジア全域に追い抜かれる日は近いようです。

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