団塊の世代の部屋14

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200091日金曜日  第360話  公共事業見直し 先送り

 与党三党による公共事業見直しが騒がれています。

 公共事業の233事業、2兆8千億円を見直すと発表されましたが、実際に公表されたのはたったの24件。残りは、年末までに復活する可能性もあるとの事です。
 何で突然こんなことを言い出したのか?今度の選挙の都市部での敗北がそうさせたのでしょうが、先頭に立っているのがあの亀井静香政調会長と言うのがいかにも思い付きであるように見えます。

 胡散臭さを感じるのは私一人ではないと思います。本当は、見直した2兆8千億円をどうするのかが問題であるが、何と、節約でなく、他の公共事業に使うという事らしいです。どうもまた、ばら撒きに使いそうな気がしてならない。
 どうみても、又、国民をコケにするつもりのようである。なんと言っても一番怪しい亀井静香政調会長が先頭を切ってやっていること自体が信じられない。
 考えれば、ペイオフ延期や介護保険の支払いを延期したのも、選挙前の人気取りを考えた亀井静香政調会長の仕業です。たまたま、そごう事件では思わぬ手を使って株を上げましたが、アレだって、最初の決定が悪かっただけです。最初から先送りしていなければあんな事にはならなかっただけです。国民の怒りが大きかったからああやっただけで、本心からやっているとは思えません。
 ですから,今回の公共事業見直しなんて、どう考えても選挙対策で国民の目をくらまそうとしているとしか思えません。

 100歩譲って、もし本当に見直すのなら、それこそ自民党を見直しましょう。しかし、まだまだ、油断は出来ないですよ。99%裏があるとしか思えません。これくらい眉唾そのものの話もないでしょう。
 だって、今まで散々非難されて来ても、今回の衆議院選挙で先頭に立って地方でばら撒きを公約していた人が先頭に立っているんですよ。
 おかしいと思わないほうが変ですよ!それでも一縷の望みは持ってますが、又、騙されるんだろうな!!

まぁ!見てみましょ!

 もう一つ、酒の販売店の免許の自由化が決まっていたのを、またまた亀井静香政調会長が先頭に立って来年の1月まで延期にさせたそうです。
 これも,全国の酒屋さんの票を狙っての事らしいです。何処まで国民をバカにするつもりでしょうか?

200092日土曜日  第361話  坂出市立病院

 毎日、毎日、同じような無責任から起った不祥事や、先送りに対する腹立たしさばかりです。その上、私の単身赴任も解消されそうも無く間もなく9年目には入ろうとしています。
たまには、良い話でもないのかと思っていたら、ありました。

 日経産業新聞の2000年(平成12年)8月31日(木曜日)のコラム「医療機関サバイバル」に、第268話、第272話、第273話で取り上げた、我が坂出市立病院が取り上げられていました。
 チョット、日にちが遅れたのは、昨日、出張していて見ていなかったのです。危ない所でした。

 「患者本位主義を徹底」、「サービス業への脱皮」、「治療情報を開示」と見出しが踊っています。
 こうやって、見出しになると、「何だ当たり前じゃないか」と言われそうなことばかりですが、実際にこれが出来ていないのが現実です。
 この見出しを見て、なにか感じませんでしょうか?そうです、最近、マスコミを騒がせている「そごう」「雪印」「三菱自動車」「三共」と皆これに当てはまると思いませんか?勿論、政治の世界もそうです。
 要するに、「患者さん」とは「お客さん」や「国民」に起きかえられるのです。サービス業は民間企業にとっては当たり前の事であり、政府・官公庁にこそこの視点が必要なのです。
 情報開示に至っては、問題を起した所に一番欠けていたことは皆の知るところです。隠そうとして、墓穴を掘ったのがこれらの当事者達でした。

 塩谷泰一院長の言葉から印象に残ったものを上げてみます。

 「経営内容が悪いから医療の質が落ち、さらに患者の評判が落ちる悪循環に陥っていた」

 「経営の観点からは、公立病院といえども一種の企業」

 「経営安定なくして、質の高い医療サービスなし」

 そこいらの問題企業や、銀行・ゼネコン・官公庁の経営者やトップに見せたいですね。尤も、見せて反省するような人達だったら、最初からやっているでしょうけどね…。
 先日も、大阪府が府立の病院の経営改善のアイデアをインターネットで公募するというような記事がありました。
 それも大事でしょうが、やはりトップに塩谷院長のような人が着くことが一番でしょう。尤も、そんな優秀なトップが今までいなかったからそうなったのである以上そう簡単にはそんな人材はいないでしょう。

 よっぽど、塩谷院長を推薦しようと思いました。しかし、ご本人には悪いですが、坂出の宝を大阪なんかに取られたら市民に恨まれそうなので止めました。

 実は、以前感動の余り、塩谷院長にメールを送らせて頂いたのですが、その返事を頂いていました。その中に、感動させられた言葉があったのですが、勝手にここに載せるのはどうかと遠慮していたのですが、今回思いきって紹介させて頂きます。
 

 『当院がやっと「まともな自治体病院」に生まれ変われたのは、

「かわらなきゃ」と意識を覚醒させたすべての職員の努力があればこそであり、

私個人の力ではありません。

そのことを認識していただければ、幸いです。

かれらは「病院の、坂出市の宝である」と思っています。』

 どうですか、この気持ちこそが職員を動かしたのではないでしょうか。第347話でも触れたように、旦に、符丁だけでということも分からず、偉くも無いのに、トップだとか管理職というだけで威張りチラし手柄は自分のものだと主張するようなやからが多い中、こういう風に部下立てる方がどれだけいるでしょうか。

 この時点で勝負は決まっているように思います。この気持ちを持てない経営者・管理職がどんなに多いことか。口だけ素晴らしい人は沢山いますが…。
 そういう人間は、所詮いずれ馬脚をあらわしますが、中々分からない物です。そんな経営陣を持った従業員は哀れです。
 しかしながら、そんな組織が、日本中にあふれているのが現状でしょう。それが、この夏の大企業の不祥事に現れているように思います。

 一人でも多くの経営者に塩谷院長を見習って欲しい物です。殆ど、望みは無いでしょうね!

 この健全化の歩みが、日総研出版から「病院変わらなきゃ、マニュアル」として出版されているそうです。機会があれば読んでください。といいながら私もまだ買えていないんですけど…。

200093日日曜日  第362話  先送り

 「そごう」問題で先送りした、日債銀の譲渡が予定通りソフトバンクの孫さんのグループに決まりました。
  何と、4兆3234億円の公的資金を投入した物を10億円で譲渡したというのです。問題になった瑕疵担保特約も当然そのままです。買う方にしたら、あの条件無しではとてもじゃないが手を出せないでしょう。
 それにしても、スッキリしない話ですね。国有にしないで、始めから倒産させていたらそれだけの資金を投入する必要は無かったはずです。
 全ては、国民やバカなマスコミから総スカンを食っても正しいことをやり通すだけの責任感が誰にも無かったと言う事でしょう。全ての問題を先送りすることによって誤魔化し、国民もそれを認めたということだろうと思います。
 そして、国民の負担はそれ以上になることは間違い無いでしょう。その上、借り手も貸し手もどちらも責任を取らずにのうのうとしているのです。これでも黙っている国民は、バカにされて当然でしょう。

 この後、熊谷組の4500億円に代表される、債権放棄があり、いずれその付けも銀行が国民に押し付けてくるのだろうと思います。自分で火をつけて、その後始末は全て税金で賄い、責任は全く取らず収入は人並み以上。
 無責任な経営者にとってこんないい国は無いですね。

 「そごう」の時に筋を通した新生銀行も、金融や経済界からの圧力で腰砕けになってきているのことが、日経産業新聞2000年(平成12年)8月22日(火曜日)のコラム「Sangyoメール」にありました。

 新生銀行の主要融資先のうち、流通のそごうに続いてゼネコンのハザマ、熊谷組向け債権が焦点になっている。新生銀行はそごうの債権放棄に応じなかったが、ハザマや熊谷組については「金融村」の慣行に合わせて債権放棄に応じるのでは、との見方が出ている。

 ここまで全てを先送りしなければならないのでしょうか?私にとって納得できないのは、景気をこれ以上悪くすることはできないという前提です。一体どうしてそんな前提が成り立つのか分かりません。
 何時も入っているように、先に破綻するか、今、辛抱するかの視点が完全に無視されています。それは、旦に、政・官・財の責任者達の責任逃れにしか見えません。
 そりゃ〜、彼等は美味しい思いをして来て後は死ぬだけですから、生きている内に嫌な思いをしたくないのでしょうが、後に残された国民は悲惨ですよ。
 それが分かっているのかいないのか、変化を選ばなかった国民ですから自己責任もあるでしょう。
 とどめを刺すように、この秋10兆円の補正予算が計上されるといっています。

もう、どうにでもしたら!

 金のある人は、海外に逃亡できますが、庶民はそれも出来ない。先送りした当事者達は皆、その時には日本にいないと思いますよ。死んでるか、逃げてるか…。

200094日月曜日  第363話  公共事業見直し

 第360話で取り上げた公共事業の見直しですが、亀井政調会長の張り切りに田中、竹下、金丸と続く利権を牛耳ってきた派閥を引き継いできた橋本派の長老達が眉をひそめているという。
 成る程、ありそうな話である。と言うことは見直しが本気とも取れるが、世間の論調も「本当かいな?」との見方が大方のようである。それだけ、今まで失望させられてきたということですが、何であれ、もし本当に自民党が変わるのであればそれはそれで歓迎である。
 君氏豹変すということもあるのだし、自民党であれ日本を良くしてくれるのであれば望むところである。

 そんな中、3日のサンデープロジェクトでその橋本派の長老である野中広務幹事長に田原総一朗がインタービューするというのがありました。
 そごう、斡旋利得罪、公共事業見直しと選挙以後の自民党を見ていると世論迎合政党になったのかと言う田原さんの突っ込みに対してあっさりと認めていた。
 斡旋利得罪似たいしても、対価として金を受け取ることは時代がもう許さないとのことであった。自分自信は一切そんな金を受け取ったことは無いと断言していた。

 公共事業の見直しについても、233件の見直し発表に対して「年末までにかなりのものが復活されるだろうと噂されているが」と言う質問に対して、「公共事業見直しの復活は3〜5件だろう」と言明した。
 これには驚きましたが、もし、これが本当であれば、少しは自民党も変わる兆しがあるのかもしれないと期待できるが、どうでしょう。

 もう1つ、黙っていられん゛屈辱外交"として、今の弱気な外交について、「本来は政治家がバックアップしなければならなのに、ODAにたかる為にばら撒きになっている。」と批判して、「外務省は総理などが外遊に行けばお金を置いてくるようなシナリオを作っており、成果、戦略が無い。」と結構辛らつであった。これはその通りだと思います。

 総じて、田原さんの質問に対して真面目にキチンと答えていて好感が持てるものであった。
 政治家それも自民党の大物といわれる人のインタビューは、何時も核心に触れないでイライラさせられるが、野中さんはその点逃げずに自分の考えを素直に表現しているように見えました。これは、以前見たインタビューでもそうだったので、多分何時の場合もそうなのだろうと思います。
 そして、その考えは常日頃、この部屋で私が主張しているのとそんなに変わらないように思えます。
 アレが本当ならば、何で、それが政治に反映されないのか不思議でならない。政治の世界と言うのは、それ程に本音が通らない物なのでしょうか?
 結局は族議員といわれる人達の抵抗がそれを阻止しているのでしょうか?

何とも、不思議です!

200095日火曜日  第364話  尼崎公害訴訟

 第168話で取り上げた尼崎公害訴訟。国と公団が、裁判所が奨めた和解を拒否したそうです。
 全く、この国はどうなっているんでしょう。弱い者や個人は徹底的にイジメ、大きくて強い者、即ち大企業や銀行等には平気で兆のお金を注ぎ込む。それも弱い物が納めた税金で。
 学校のイジメが問題になっているが、これなどもっと酷いのではないでしょうか。
 どうして、こんなことが許されるのでしょうか?国や公団は一度認めると全国に際限無く広がることを恐れているのだろうが、国や公団は誰の為にあるのかを完全に忘れている。
 自分達のやったことで、一人でも苦しんでいる人がいるのならそれを取り除くことに躊躇することは本末顛倒である。
 政・官・財の癒着で無駄に使われている税金をチョット見直すだけでも、そんな償いの費用は充分に賄えると思います。
 第一、公害自体が、政・官・財の癒着によって無理やりに進めてきた公共工事もその元凶なのである。
この当りも
第361話でも触れたように、「患者本位主義を徹底」、「サービス業への脱皮」、「治療情報を開示」が全て当てはまる。
 要するに、視点が、最近の不祥事を起している企業と同じで内側しか向いていない。誰がお客さんか忘れているのである。
 国や公団は自分達の組織の事しか考えていない。その組織は誰の為にあるのかわかっていないのである。多分自分達がサービス業であることも自覚が無いのだろうと思います。
 国も公団も国民の幸せの為にあると言うことを忘れている。国民を不幸にする官公庁も公団も要らないという事が分からないのでしょう。そんな組織なら始めから無い方が良いのである。

こんな単純な事が何故分からないのか!

200096日水曜日  第365話  石井信平さん

 先日の第361話の坂出市立病院も嬉しかったですが、もう1つ嬉しい話が舞い込んできました。
 
第212話で報告しました、石井信平さんからメールを頂きました。そうです、とうとうHPが完成したのです。
 週間東洋経済から石井さんのコラムが無くなって、楽しみが減ってしまっていたのですが、最後のコラムでの大蔵省との遣り取りをメールで教えて頂き、その時に近いうちに
HPを立ち上げますと言われてましたので、ズット今か今かと待っていたものです。

 早速、見に行って来ました。「Shinpei Ishii's Salon」淡い色彩のセンスの良いHPです。是非覗いて見てください。
 コンテンツが沢山あって、まだ全部を見るところまで行ってませんが、一応全部を落としましたので、ゆっくり読みたいと思います。
 ビックリしたは、石井さんは「詩」まで書かれるんです。あの強烈な批判を期待していたので慌てました。何たって、私にとっては、「詩」とか「文章」はタブーに近いものなので…。

 お約束の大蔵省との遣り取りは「今日の信平」にありました。他にも興味深いものがたくさんあります。こりゃ暫く睡眠不足になりそうです。

 特に、第204話でも取り上げたようにメディア論が非常に面白いと思いました。私も石井さんの影響か、最近特にマスコミが気になります。
 強大な影響力を持ちながら、その自覚が無く、きちんとした信念を持って報道することなく、旦に権力に擦り寄った楽な方に走ってしまっているように思います。
 そうでなく、国や国民を啓発するような矜持を持って報道してもらいたいものです。商業主義に陥ってしまって、大衆に迎合するようなマスコミはどんどんこの国を駄目にしていっている原因の一つ、それも大きな原因と思えます。

 それだけに石井さんの考えに身近に触れられるのが有難い。さあ!読むぞ!!

楽しみが増えました!

 POEM以外は一通り読みました。やっぱりプロですね。どうして是ほど波長が合うのかというくらい読んでうなずくことばかり。
 この感動は、私が書いた中には表せてない。その差は、プロとアマの差なのだろう。しかし、自分の気持ちを代弁してくれるものを読めるのは幸せなのかもしれない。
 日本の国に、何時も腹を立てている私にとって、石井さんを見つけたことは自分を見つけたことかもしれない。自分の表現しきれないものを見て納得させられる。

早いとこ、この国に見切りを付けるときかも…。

200097日木曜日  第366話  選挙とカネ

 石井さんのSalonに「男の自立」というのがあったので、何だろうなと思ってみてみると、一人暮しを始めて一年目とあった。
 家事の奮闘振りが目に浮かぶようである。私も、単身赴任で奥さんの有難味が身にしみているので石井さんの気持ちが良く分かります。 
第24話でも触れていますが、何もかも自分でやらなければならないことの煩わしさ。
 正直言って最初の頃は仕事のことは余り頭になかったかもしれません。一番頭の中を占めたのは食べることです。
 昼間は、営業職なので外で食べますが、朝食、夕食と毎日何を食べるか考えなければならない。ウィークディは昼はそうやって誤魔化せますが、休みで帰省しない時が一番悲惨でした。
 朝から、晩まで頭の中は何を食べるかしかない状態でした。考えるだけでは駄目なので買出しに行かねばなりません。
 この時ほど、「会社ってバカだな!」と思ったことはありませんでした。給料出して、住む所を用意して単身赴任させて、「さあ仕事をしてください」と思ってるのでしょうが、本人は生きていく為の身の回りのこと、特に食事に頭を取られて仕事のことなんか考えている暇はないのですから。
 単身赴任も今月半ばで9年目に入りますが、未だに、毎日の食事の買出しが一日で一番大切な仕事かも分かりません。何たって、食べなければ生きていけないのですから。
 石井さんの食事と私の食事の大きな違いは、私は未だに今の生活は仮なんだから本当の生活に変えるまでの繋ぎだと思っていることのような気がします。
 何故かと言うと、石井さんは自分で料理をして、後片付けをします。私は、殆ど調理はしません。スーパーで調理済みのものしか買いません。
 「帰省すれば食べるものはあるのだから、その時に食べれば良い、死にはしないさ!帰るまで何とか食いつないでいればいいや!」というのが心の底にあるようです。
 調理と言えるかどうか手を加えるのは、唯一、パンをオーブンで焼くことと、カップヌードルの為のお湯をポットで沸かすだけです。お茶はペットボトルです。だから食生活は学生の時と同じかもしれない。いや学生の時の方がもっと手をかけていたかもしれません。
 何たって、電熱器となべで御飯を炊いたこともあります。今や、そんなこともしません。それは、後片付けが面倒くさいからです。ゴミを出さなければ片付ける必要もない。
 これが私の生活の基本です。ですから、生ゴミは一切と行って良いほど、殆ど出ません。それでも最低限包装パックなんかが出ます。
 その代わり、一度、帰省すると鬼のように食べます。「何故?」かって、だって考えることも買出しに行くこともないし後片付けはしないし、ホント天国です。奥さんの有難味が是ほど分かる時はないでしょう。

 実は、突然何故、この一日中食事のことしか考えないということを書いたかと言うと、2000年(平成12年)9月6日(水曜日)の日本経済新聞のコラム「春秋」に面白い記事を見つけたからです。

 …略

 青木幹雄前官房長官が驚くほど素直な発言をしていた。再録すると「政治家の頭の中の80%から90%を占めているのは、選挙とカネの問題だ。国や全体のことを考える余裕がなく、全部そこに結びつけてかんがえてしまう」。…以下略 

 今、問題になっている、山本譲司議員の秘書の給料着服事件に対して日経新聞の「内閣総理大臣の研究」(8月31日)と言うコラムでのコメントだそうです。
 余りにも次元の低い「この国や全体のことを考える余裕がない」というコメントを見て、単身赴任の食生活を思い出したのです。政治家に叱られるかもしれませんが、所詮同じ程度の事じゃないでしょうか。
 要するに、人間、仕事をする為には、「後顧の憂いが有っては駄目」ということじゃないでしょうか。
 毎日、「何を食べようか?」も「どうしたら選挙に勝てるか?やっぱりカネか!」も根っこは一緒のように思います。
 政治家に、選挙とカネの心配ばかりさせているのは所詮国民です。人数を減らして、もっと給料を増やしてやれば良いのです。そして、何の心配もなく国の将来を考えさせてあげたら良いのです。
 政治資金規制法とか斡旋利得罪なんて騒ぐよりズット良いのじゃないでしょうか?

本当の仕事をさせてやりたいですね!

おまけに、単身赴任もなくしましょう!

200098日金曜日  第367話  社宅

 浦和で同じ社宅の奥さんがご主人さんの同僚の子供を殺そうとした。

 普段は仲の良かった奥さん同志だったが、円満な家庭と、近く一戸建てを立てて社宅を出て行くのをうらやんでの犯行と見られている。

 とうとう起こるべきものが起こったと言う感じである。何時までも社宅に社員を入れてそれで良しとしている企業の怠慢である。たまたま表面に出ただけであって、是に近いものは、常に起っているような気がします。
 マンションの社宅のようですが、只でさえ音など隣りや上下とのトラブルの起きやすいマンションで、それも社宅となるとストレスが多いでしょうね。頼まれても自分の家族をそんな所に住ませたくないですね。
 といいながら、単身赴任でワンルームマンションに黙って住んでいるんですけどね。情けない話です。一戸建てと違って、やはり音の暴力はあります。我慢しかないのが現状でしょう。そんな所に同僚の家族と住んでいるなんてこの世の地獄と言えるのじゃないでしょうか? 
 確かにいい時も有るでしょうが、所詮、他人です、上手く行く方がおかしいのではないでしょうか。どうしたって、比較もあるでしょうし、言いたいことも言えない場合もあるでしょう。それは、亭主同志も地獄ですが、外に出れば逃げ場もあるでしょう。しかし、実際に朝から晩まで顔をつきあわせている奥さん同志のストレスは相当なものでしょう。
 同僚同志も嫌だが、上司と部下というのはもっと嫌じゃないでしょうか?同僚も、出世の違いで何時かは上司と部下になるかもしれないし…。
 そんな、会社の地位(
本田宗一郎さんに言わせれば単なる符丁です)に全く関係のない家族が巻き込まれるなんて、どう考えても納得がいきません。

 今の所、建築業というだけで企業名が発表されていないが、何だか裏の取引を感じますね。かなりの大手でマスコミにも睨みの効く企業だと思えます。
 しかしながら、未だに従業員に社宅住まいをさせるような企業は、公表するのが当たり前でしょう。それによってそんな企業に入らなくて済む人もあるはずです。
 マスコミに名前が出るかどうかはその企業の広報の力もあるようですが、マスコミの弱腰が感じられて嫌です。
 大々的に公表して、少しでも社宅を止める企業が出てくれば皆が喜ぶでしょうに。

いい加減に家族を社宅から解放してあげましょうよ!

200098日土曜日  第368話  韓国

 石井さんのHPに共感できる所が沢山あります。時々引用させて頂こうと、勝手に思ってます。その中でも、「あっ!」と思わされたものがありました。

それは、韓国についてです。

書評の中に、『「日本人・対・朝鮮人」決裂か和解か(光文社) 永六輔・辛淑玉』というのがありました。

そのなかで、辛さんの明るい言動が紹介されていて面白い。そして、そこに日本と韓国の根本的な違いがあることに触れている。なるほどそう言う見方があるのかと思い知らされました。

 …略

 指導者が戦争を説明する言葉をもっていなかった。金融危機とは、実は経済人の言葉の貧しさを反映したものではないか? 韓国人は日本人に謝罪など求めてはいない。ただ日本人の「言い訳」の貧しさ、下手さに苛立っている。…以下略

 是は頭を「ガン!」と殴られたような気がしました。「言い訳」の貧しさとは何と胸にグサット突き刺さる言葉でしょう。
 この中でも触れられているように、文化の違いでしょうね。徹底的に議論する国と、何でもうやむやにしてしまう国の差でしょう。そして、世界の主流は議論でしょう。この当りが、日本が世界の中で変な国といわれる所以だと思います。
 どうして、この国に本当のリーダーが出なくて、韓国に金大中大統領が出るのか分かったような気がします。

 以前、第109話でも触れましたが、営業と言う仕事の中でもこの「言い訳」の貧しさが出て来ます。
 総じて、「言い訳」を言う人は真剣に仕事をしていません。そのくせ、訳の分からない「言い訳」だけは上手いのです。しかし、それは聞いていても空しいものばかりです。
 石井さんの言われている「言い訳」の貧しさ、とはそのようなものに思えます。幾ら理屈が通っていても、心に響かない「言い訳」は腹立たしいだけです。逃げとか先送りがそこには見えるのです。
 所謂、「言い訳」の為の「言い訳」というものでしょう。その心の内が見えるだけに苛立ちが増すのです。

 誰も、訳の分からない「言い訳」なんか効きたくない、「それじゃ〜!どうするのか?」が聞きたいのである。

 心の叫びを素直に表現できる日本人が求められているような気がします。何でも隠そうとする育て方を止める必要があるでしょう。日本人にとって、かなり難しいことかもしれませんが、やらねばならない事でしょう。

いい加減、誤魔化しはやめましょうよ!

2000910日日曜日  第369話  警察

 第233話で取り上げた桶川市の猪野詩織さんが刺殺された事件で、猪野さんが出した名誉毀損の告訴状を隠そうとして、書類を改ざんした上尾署の三人の警察官の判決公判が7日に開かれた。
 執行猶予3年の判決である。猪野さんのくやしさと命を考えると納得がいくものとは言えないように思います。

 2000年(平成12年)9月8日の読売新聞より判決の中で裁判長の言葉をとりあげてみます。

 「改ざんは自己保身であり、見苦しい限り」

 「捜査書類のねつ造は警察組織の信用を失墜させた」

 「迅速な捜査をおこなっていれば、おそらくは(猪野さん)殺害という事態は起らなかった」と断罪。

 調書改ざんの一因として当時の上司が未処理の告訴件数が増えることを嫌って「被害届で捜査すれば良かった」と叱責したことを挙げた。

…以下略

 実際の殺人を犯した犯人以上に犯罪者と言っても言い過ぎではないような気がします。結局は、自分の仕事が何であるかの自覚がないという事でしょう。単なるサラリーマンと化していると言うことです。
 特に、告訴件数が増えることを嫌って…に付いては怒りを禁じえない。この裏には、警察組織の大きな問題が潜んでいると思います。

 第361話でも触れた、最近の大企業の不祥事と全く同じ要因であるようにおもいます。「患者本位主義を徹底」、「サービス業への脱皮」、「治療情報を開示」は全て当てはまるように思います。
 警察もサービス業なのです。国民が主役と言うことを完全に忘れていると言うことでしょう。
 「告訴件数が増えることを嫌って…」等は完全に本末顛倒でしょう。これ等は、一般企業の本社と現場の関係そのものだと思います。
 即ち、現場を知らない経営陣(警察で言えば、キャリアでしょう)が数字だけをいじって通達を出す。それは現場の実情を全く掴んでいない机上の空論の数字だけなのですから、現場はそれを見ることで、バカらしくなってモラルがどんどん落ちて行く。
 ですから、今回の三人の警官を処分したところで警察は何にも変わらないでしょうし、却ってもっとモラルダウンに繋がるような気もします。
 組織が変わるのはやはりトップ次第ではないでしょうか?それも並大抵のことでは変わらないでしょう。

 それが証拠に、茨城県境警察署での同じようなストーカーによる張替清美さん殺害事件。全く、上尾の反省が生かされてないのを見てもそれは良くわかると思います。

 極端な話かもしれないが、今の人達を責めることは無理と言うものです。その程度の人員しか採用していないのですから。
 というのは、
第366話で取り上げたように政治家に本当の仕事をさせてやるためにはそれなりの報酬で報いるべきと言うのと同じで、警察官や教師などと言う国の基本にかかわるような職業には報酬も一般の公務員よりズット高額を支払うべきだと思うのです。
 そうすることにより、優秀な人も集まるでしょうし、なんと言っても生活の心配がないと言うバックで、国民の為に本気で働くことが出来るのではないでしょうか。
 銀行や、マスコミ(特にテレビ局、これは
石井さんのHPで知りました)の高収入を見せられると、働くのがバカらしくなるのが本当の所ではないでしょうか。
 彼等よりズット良い報酬が得られる位にならなければ本当に良い人材は集まらないような気がします。
 日本人の悪い所はサービスに金を払おうとしない所でしょう。公務員こそ本当のサービス業であり、その中でも、警察官、教師等は最も重視すべき職業ではないでしょうか。
 良く言われますが、飲み会で一番荒れるのが、警官と教師だというのもそれだけ常日頃ストレスが多いと言うことの証拠ではないでしょうか。そう言う人達にはそれなりに報いる必要があると思います。後は、監視をきちんとすればいいことでしょう。

精神論だけを押しつけるわけにはいかないと思います、金も必要!

2000911日月曜日  第370話  加藤絋一

 9月10日のサンデープロジェクト、第363話で取り上げた野中幹事長が同じ番組で、評論家じゃいけないと言った加藤絋一さんが出演。 

 その前に他局で亀井静香が加藤絋一は真面目な政策論議をしているとは思えない真面目に議論しろと言ったことに対して反論。
 亀井政調会長今現在をいいように見せることしかやっていない。特に、今やろうとしている10兆円の補正予算には反対と言いきりました。

 そして、自分は将来の日本を考えている。又、ムーディズの日本の格付けが下がったのは良く見ていると認め、日本の財政はその通りだと思うと言った。
 今、10兆円の補正予算をつけるようなことはやるべきでない。そして、地方自治体も財政負担が出来ないので公共事業を積極的にやろうとしていないと言いました。 このように、中々、今の日本の現状を良く掴んでいるように思えました。そして亀井政調会長はそのあたりのことが良く分かっていないとも批判。
 あの、最近特に胡散臭い亀井さんをばっさり切ってくれましたので、何だかスッキリしました。いよいよ、加藤さんやる気のようですよ。

 それでは、どのような日本を目指すかと言う田原総一郎さんの質問に対して「日本は何でも国家に頼る社会民主主義である。景気まで政府に頼る。そろそろ、そんなお上頼みから脱却して小さな政府、民間の自立を目指すべきである。」と言いきりました。

 そして、将来の為に、基礎科学の為の予算が必要であるとも言い。それでは今の歳入不足をどうするかの質問には、「小渕さんのときに減税をやりすぎた。国民がそれなりに負担することを求める。」と明言。この当りの発言は常日頃この部屋での私の主張とも一致していて頼もしかったです。

 総理になったら、本当にやりますかと言う質問にも、「私に任してください。やります」と、はっきりと答えました。
 中々、やる気があるように見えました。何時も言いますが、何だか、個人個人は皆良い人に見えますね。
 しかしながら、ここまで、危機感を持って日本の将来を変え様とする意欲を見せたのは加藤さんが始めてのような気がします。

 民主党菅新幹事長も例の政策秘書の件で出演していて、田原さんの質問に対して、加藤さんはサッチャーさんのように自民党を自分の色に統一できていないから総理になっても今までの総理と同じ程度のことしか出来ないだろうと言いました。

 これはズバリ今の日本の政治を表していると思いました。結局、一人ひとりは良い事を言うのですがそれが実行されない。
 それは、菅さんの言う通りで自分のことしか考えない族議員や古い体質の自民党が邪魔をしているのだと思います。
 何でそんなヤツらにまで税金で給料を払わなければならないのでしょうか?
第366話でも触れたように、議員の人数を減らし、その分優秀な議員に充分な報酬を取ってもらい、本当の政治に専念出来るようにするべきです。

 先ほどの菅幹事長もその後の対談で、政治には金が要ると認めています。アメリカでは16人の公設秘書がつくそうです。その給料は一括支払いでその振り分けは議員に任されているそうである。その代わり、法律での縛りをキチンとしているということだそうである。
 日本もそうすべきだと思います。そのためにも、下らない議員が増えないように定数を減らせばいいのです。

 それが出来ないのは何でも「なあなあ」にしてしまう体質、即ち、日本の「あいまいさ、うやむや」が問題であると言うことだろうと思います。決めることはキチンと決め、罰する所はキチンと罰する。このメリハリが日本には必要なのだと思います。
 決めなければならない事を、全てうやむやにして先送りする体質をいい加減に変えなければ、折角の人材が死んでしまいます。

日本にも人材はいるのです!

2000911日月曜日  第371話  マスコミ

 大手運輸会社がトラックをディーゼル車から低公害車へ徐々に切り替えて行くと発表している。その台数は全体から比べたらホンの一部ではあるが、石原都知事が投げかけ、マスコミが騒いだ結果だろう。
 古くは、外形標準課税、最近では「そごう」に代表される大企業の不祥事と、この国は、兎に角マスコミが騒がないと何にも前に進まない。
 日本人独特の自分の意見を持たない特性がこれほどハッキリ現れているモノはないでしょう。その中でもTVの影響力は他のメディアを圧倒している。
 「百聞は一見に如かず」のことわざ通り、目で見る情報の訴求力は聞いたり読んだりより圧倒的に大きい。それが分かっているから、企業は競ってTVCMを撃ち、それを見たものはそれだけで信用するのである。

 それだけに、その力を持っている放送局のあり方が問題である。その影響力を、国を良くするために使うと言う矜持が見えないばかりか、所謂、愚民化政策に則っているとしか思えない。

 日刊工業新聞2000年(平成12年)8月24日(木曜日)のコラム「産業春秋」が愚民化に触れていた。

 …略
 しかし、現実はますます悪化している。愚民化政策の効あってか、日本は人づくりに失敗したのではないか。モノづくり大国にも暗い影がさしている。雪印事件は社長が現場を知らないと発言して、非難を浴びた。特異なケースではなく、実は氷山の一角だ。…以下略

 私は、この愚民化政策にマスコミが荷担しているように思えて仕方がない。もっと、今の日本の政・官・財の本当の問題や現実を国民に知らせることに全力を尽くすべきである。
 そうすることにより、国民は今の日本を良くするためにどうしなければならないかを考えるようになるのではないでしょうか。何時もこの部屋で取り上げるサンデープロジェクト等の番組もあるのですから、できないことは無い筈です。惜しむらくは、その比率が少なすぎるのです。もっともっと、ああいう番組を増やすことが必要だと思います。
 しかしながら、タレントが結婚しただの別れただののゴシップを喜ぶ視聴者にも責任がああるのも確かでしょうが、真実は受け入れられるのではないでしょうか?視聴率稼ぎだけの為にそんな番組を作っている人達も、心底楽しんでいるようには思えないのです。
 政治家と同じで、いい仕事をさせてあげようじゃないですか。その為には、生活の心配が要らないようにする必要もあるでしょう。
 それには、
第369話第370話でも取り上げたように、社会に奉仕する職業に良い人材を集める為にそれなりの報酬を用意することも必要です。
 又、従来のキャリア官僚のように大学での成績だけではなく、一度社会に出たが社会経験からもう一度社会の為に働いてみようと言うような心意気の人材を求めるなどの流動化が必要です。
 本当に国を憂い、社会に奉仕しようという気概を持った人材こそ求められるべきでしょう。
第105話で取り上げたサムライの心を持った人が必要とされるのです。
 それにしても、今からでは気の長い話ですが、兎に角始めなければ何時までたっても良くならないでしょう。

間に合えばいいが!

2000915日金曜日  第372話  NTT

 近頃良く流れているTVCMにNTTの値下げがある。人気番組のショムニに出ていた京野ことみさんと、釣りバカ日誌で有名な大物俳優の西田敏行さん。とどめは、あのテニスの伊達君子さんの満面の笑み。伊達さんのファンですけど、そんなところに手を貸すなよといいたくなります。

 見るたびに、「そんなに金を使って、値下げを宣伝しなくても、競争相手なんかいねえだろう!」「その前にやることあるだろうが!」と思わず叫びそうになります。
 何と競争しているのでしょうか?身内のドコモでしょうか?どっちにしてもNTTはこんなに努力しているんですよと逃げを打っているとしか見えません。
 最近の不祥事を起している大企業の体質そのもののように思えます。顧客が何を求めているか全く分かってないのでしょう。
 あんなCMを見てもっとTELをしてやろうなんて思うひとはいないだろうし、ましてやNTTは良くやっているなんて思う人がどれだけいるでしょうか?
 逆に、そんなことに金を使うくらいならその金で少しでも料金を下げたらどうでしょう。ただでさえ、日本の足を引っ張っているのに、これ以上を国民の怒りを買うようなことを何でするのですかね?ヤッパリ、お客さん本位じゃなくて自社都合だけなんでしょう。
 こんなCMを流して、何処からも批判が出ない日本も情けないし、それで満足しているNTTも話になりません。

 なんて思ってたら、2000年(平成12年)9月12日(火曜日)日経産業新聞のコラム「Sangyoメール」に、やはり同じような考えの人がいました。
 

 値下げをしても未だにアメリカと比べるとその差が大きいことに触れた後に述べていることが全てを表していると思います。

 …略
 ベンチャー企業や個人が電話代を気にしながらネットを利用するという環境から、世界に通用する技術・サービスが生まれるとは思えない。 (盤谷)

 この中でも触れていますが、アメリカの市内電話サービスはフラット(固定)料金を選べば付きに10ドルで24時間掛け放題だそうです。10ドルという事は1,000円チョットです。これでインターネットをやれば、プロバイダ料金を入れても3,000円そこそこで24時間繋ぎ放題できるということです。
 これも腹が立つのですが、ISDNはじめちゃんと宣伝しているIP接続の何と高い事か?どうして、日本人はここまでコケにされなければならないのでしょうか? 

 尤も、IT革命と騒いでいる森総理の指示が「全国の公民館や学校などの公共施設を使ってにパソコン教室を開いて教育する」というように、この後に及んで未だハードに目が行っている国ですからどうしようもないのかもしれません。そんな金があれば、NTTに接続料を下げさせる事に使った方がどれだけ有意義か…。
 安い接続料が実施されれば、パソコンの普及なんか放っておいても爆発的に進む事が何で分からないんでしょう。

根本が狂っている!

2000916日土曜日  第373話  オリンピック

 いよいよオリンピックの始まりです。マスコミは軒並みオリンピックに浮かれているようです。
 
第356話でも触れましたがどこか違うんじゃないかなとの思いが私の意識の隅にあります。
 そんな時、NHKのオリンピック放送案内をやってましたが、その時のアナウンサーが、「日本が世界一オリンピックの放送時間が長いのです、NHKは民放と連携して全競技の模様をお送りします・・・」というような事を言ってたように思いました。

 「成る程、NHKが先頭に立ってオリンピックを煽っているのか!」と何だかがっかりしました。要するに、オリンピックの商業化に一国の代表たる国営放送が何の疑問も抱かずにどっぷりと使っているばかりか世界一と単純に喜んでいるのです。
 本来なら、「オリンピックは今の姿でいいのだろうか?」位の疑問を投げかけ、真のアマチュアスポーツの祭典に戻す運動をやっていもいいような放送局がこれですから。
 オリンピックの商業化を一番煽っているのは、「例によって日本だ!」といずれ世界で馬鹿にされそうな気がします。
 そして、視聴率を稼ぐために金メダルか何個とか騒いで選手にいらないプレッシャーをかけるのでしょう。
 視聴率を稼ぐためなら何でもしますの典型のような気がします。やはりこの国のマスコミはどこか狂っているように思えてしょうがないです。
 視聴率稼ぎ自体がマスコミを駄目にしている事は明らかなはずなのに、国民から放送料を取っているNHKが同じようなことをやっている。
 何のために、放送料を取ってまでやっているかを良く考えて欲しい。
第371話でも取り上げたように、今、日本の国の危機を救えるのはマスコミです。
 国民がスポンサーだからこそ企業からの圧力を考えずに番組を作れるはずのNHKが先頭に立って民放と同じ事をやっててどうするのでしょう。

それなら、放送料なんか取らないで欲しい!

2000917日日曜日  第374話  公共工事

 先週13日、14日と松江の方へ出張していましたが、山陰の大動脈である国道9号線があちこちで工事中でした。
 ご承知のように、山陰はまだ高速道路が貫通していませんので、移動は9号線がメインです。だから工事中となるとどうしても渋滞になります。
 何で今ごろ工事なんだろう、「ヤッパリ竹下さんの地元だから未だに工事が多いのかな?」くらいしか考えてませんでした。

 出張から帰って、溜まったサイト巡りをしていると鷹瀬さんところの2000年09月の日常日記&コラムの12日のところに北海道で工事が多かったことについて書いてありました。
 「へえ〜!北海道でも工事が多かったんだ」と興味深く読ましてもらいました。「しかし同じ酔うな光景にぶつかっても、ヤッパリ鷹瀬さんはうまく書くなぁ!」と感心させられます。

 何時も、日本の国がどうのとえらそうに書かしてもらっている割には実際の現場を見ても何にも考えないのでは駄目ですね。反省!

 そんな事を考えていると今度は週刊金曜日の今週のよみどころに例の公共工事の見直しについて書いてありました。

 ・・・略

 「見直す」と発表された233件の多くはすでに凍結状態のもの。年間50兆円にのぼる公共事業費のわずか0.5%にすぎません。しかも、今回233件に含まれなかった事業についてはすでに復活の可能性が示されており、何のことはない、見直しで浮いたカネを他の事業に回すつもりらしいのです! 結局、世間の「バラマキ批判」をかわすための、来年の参院選に向けたパフォーマンスに過ぎません。ダマされてはいけない!

 第360話第363話でも取り上げたましたが、淡い期待を持つのはやはり甘いようですね。
 流石に、週刊金曜日はダマされてはいけないとハッキリと断言しています。まだまだ、私は甘いのかもしれません。竹下さんの地元であちこちと工事にぶつかっても何も感じないようでは情けないです。

 とどめは鷹瀬さんところの14日の「流奈くんからの言葉」でした。50歳過ぎの小父さんにはこたえます。人間生きてきた年数じゃないですね!

2000918日月曜日  第375話  構造改革

 17日のサンデープロジェクト、最近沈黙を守っている自民党森派会長の元厚生大臣小泉純一郎さんが出演。

 補正予算10兆円に対して、反対は当然であるし、5兆円、3兆円でも効き目は無いと言い切りました。これ以上国債の発行は許されない。

 「これ以上借金を増やす事は許されない。」
 「2、3年のマイナス成長を覚悟すべきである。」とも言っています。

 この考えは、私が何時も主張している、「一度は地獄を見るべきだ」よりは柔らかいですが、基本的には同じ考えであると思います。

 そのほかに役所別の銀行、金融公庫は不要とも言っていました、何でも各省が金融公庫を持っているそうです。国の金融機関は一つで良いのじゃないかと言ってましたが、その通りじゃないでしょうか。しかし、官というのは放っていたらどんどん増殖するんですね。
 どれがどの省の管轄かよくわかりませんでしたが、ヤフーでチョッと調べても、中小企業金融公庫、住宅金融公庫、沖縄振興開発金融公庫、国民生活金融公庫、農林漁業金融公庫、国民金融公庫とありました。成る程、官はここまで自分達の領域を広めようとしているのです。
 ここへ、又、天下りが当然あるでしょう。しかし、ここまで日本の国を食い物に出来るものです。それにたかる族議員に企業と政・官・財の癒着と、徹底的に自分の事しか考えていない。人間って、ここまでいじましくなれるものなのですね。
 何か方法はないものでしょうか?
 
 小泉さん曰く、要するに、民間を活性化させる構造改革なしに予算を削減しても成功しない。橋本政権で失敗したのは、構造改革をしないで緊縮財政にしたからであるとのことであった。
 成る程、これはそうかもしれないです。民間に任せられるものは徹底的に民間に移行する、そうすれば官の勢力を削ぐ事が出来るかもしれないですね。兎に角、日本の国は官が食い物にしているといえると言えるでしょう。

  こうやって、小泉さんの考えを聞いていると相変わらず、一人々は真剣に考えているのに、全体になるとどうにもならないという構図です。一体何が邪魔をしているのでしょうか?ヤッパリ官僚かな?

本当に変な国です!

2000919日火曜日  第376話  ソーラ−

 ヨーロッパで原油高騰による問題が大きくなっている。ベルギーやフランスのトラック運転手は製油所を封鎖したりして抗議しているそうです。イギリスでは、石油税の引き下げを要求してでストが起きている。
 ああいう動きを見ていると、何をやられても黙っている日本人との違いを思わずにはいられない。日本人とは、為政者にとって、これほど御し易い者はいないのではないでしょうか?
 今回の原油の高騰は、日本では余り問題になってないようですが、根本的に限りある資源に対する危機感が余りにもないようです。漠然とした不安はあるのでしょうが値段の高騰が起こっていないので油断しているのでしょう。
 一旦、原油不足によるガソリン、軽油などの高騰となると石油ショックの時のようなパニックが起こるのでしょう。なんと言っても、喉もと過ぎれば熱さを忘れるのが得意な日本人ですから。
 しかしここまで将来の原油枯渇がはっきりしているのにどうして対策をしようとしないのでしょうか?

 2000年(平成12年)9月18日(月曜日)日本経済新聞のコラム「春秋」でもそのことに触れていました。

 …略

 原油はわずか一年で三倍以上に高騰、欧米ではパニックが起きつつある。だからこそ、風力、バイオマス、太陽光熱など再生エネルギーの開発が急ピッチだ。それに比べ、日本のエネルギー関係者は原発にこだわり、再生エネルギー推進には冷ややかに見える。日本には技術力はある。再度、省エネ、省資源の先進国として世界に発信できるはずだ。

 第353話で書いた時には荒唐無稽とも思いましたが、冗談でなく今こそ太陽光発電をやる時が来ているのではないでしょうか?
 昨日も触れた役に立たない政・官・財でくいものにする補正予算を考えるくらいなら、その予算を全て太陽光発電に当てたらどうでしょう。こちらの方がよっぽど役に立つのではないでしょうか?
 初めて世界から称賛を持って迎えられるような気がします。

たまには世界に感謝されることをしてみたら!

2000920日水曜日  第377話  公共事業改革

 第375話で触れたように、最近サンデープロジェクトに出演した、野中さん加藤さん小泉さん、チョット古くは、小沢さんと不破さんと日本を代表する議員さんの話を聞いてきました。
 そしてその主張するところは、大筋では殆ど同じで、皆、この国を何とかしなくてはの危機感を持っているようである。
 確かに、政治家の口先だけの面もあるのでしょうが、それにしてもその気持ちに嘘があるようには見えませんでした。それなのに、何故、政治は動かないのでしょうか?
 口と行動の違いの典型なのでしょうか?そうは思いたくないです。彼等も何とかしようとしているのかもしれませんが、大きな壁に阻まれているというような感じがします。
 一体何が、彼等の邪魔をしているのでしょうか?官僚という大きな壁もその一つには違いないでしょう。
 それではどうして、官僚がそんな大きな力を持っているのでしょう。私のような素人が考えると政治家のほうが力があると思うのですが、現実はそうでもないようです。

 そんな疑問に答えるような記事が2000.9.23週間東洋経済のコラム 「アウトルック」に「公共事業改革」との題でありました。  

 無駄な公共事業を増やす「官主導」

 …略

 政治家はカネさえばらまいてしまえば、後は無関心。それをいいことに、実施する立場の官僚が公共事業というモノ自体を握ってしまい、情報は閉ざされブラックボックス化する。しかもモノは作って終わりというわけでなく、その後の人も仕事もついてくるので、官僚の権限は肥大化し続けることになる。これが公共事業が官主導になっている構造であり、打破するためには、政治家が責任をもって公共事業改革を行わなければならない。
 …以下略 
(編集委員 内藤 哲) 

 なるほど、政治家が選挙の為にカネをばらまくだけで、後は官僚にお任せという図式ですね。そうやって大きくなりすぎた官僚に政治家が歯が立たないということですか。
 結局は、どちらも責任があるという事です。選挙にしか興味がない政治家と、自分の権限を大きくすることしかしない官僚、そしてそれに群がるゼネコン等の企業。全く、国民はいい面の皮というところでしょう。
 このコラムによると、日本の公共投資のGDP(国内総生産)に対する比率は、米国の4倍であるそうです。いかに、政・官・財が国を食い物にしているかの証明でしょう。よくもここまで国を食い物に出来るものです。人間というのはここまで下司になれるものなんですね。個人々がそれほど酷いとは思いたくないですが、組織の中に入ると平気になるのでしょう。人間の悲しさというか日本人の情けなさでしょうか?
 そして、それでも黙っている国民。昨日のヨーロッパの運転手とのあまりの違いに愕然とします。やるのも、やられるのも日本人です。本当に特殊な人種みたいですね。

 何も変わらないと言うことは、変えようとしていないということでしょう。要するに現状に甘んじて、変えようという強い意思が無いということです。口先では何でも言えると言う事かもしれません。
 これは、族議員など実際に利権に群がっている者にとっては全くその気が無いとも言えると思います。それはやはり、政権党に多いことは確かでしょう。ということは、やはり、戦後一貫して政権を担ってきた自民党の責任が大きいということでしょう。

 やはりここは二大政党と全ての責任は自分が取るという強いリーダーの出現しかないのかもしれません。という事は殆ど絶望かも…。

あきらめた方が気が楽ですかね!

 と言ってると、不破さんところの共産党が、有事のとき、自衛隊の出動を認めるという方針を採択したというニュースが入りました。いよいよ、現実路線へ歩み寄ってきましたよ。これは、政権に入ることを考えて来たということかもしれないですね。
 これで、
第357話で取り上げたように小沢さんと殆ど考えに違いが無いと言う事になります。ここまでくれば、党の名前の変更を是非やって欲しいですね。庶民党(センス無しですが)とかに変えると、共産党のイメージから脱却できるでしょう。そうすれば、二大政党の可能性も見えてくるような気がします。

もう少し期待してみますか!

2000921日木曜日  第378話  政治家

 共産党の党名変更はなさそうですね。先のことは分からないが今はそんなことはありえないとの考えだそうです。
 結局は中途半端ですね。国民より党のほうが大事ということじゃないでしょうか?一体日本の政党というのは、自分達が何の為に政党を作っているのかという根本的な発想に欠けているのではないでしょうか?
 要するに、自分達が主役なんですね。本当は国民が主役なはずですが、誰もそんなことを思っている人はいないようです。
 国民の為になる政治を行うためには民主主義においては数が必要になるので、その為に同じ考えを持つものが政党を作っているのじゃないでしょうか?

 そんな気持ちに、2000.9.16週間東洋経済のコラム「視点」に第二の戦後克服へ「持ち場につけ」の題で作家の石川 好(よしみ)さんが触れています。
 余談ですが、石川さんも10年近く続いたこのコラムへの搭載もこれが最後だそうです。石井信平さんに続いて又一つ楽しみが減りました。

…略

 政治家は一体何のための職業か。自分はいかなる理由でその職業を選択したのか、徹底的に考えてみるべきだ。初心通りの仕事をしているのか否かを問わなければならない。そうでなければさっさと引退すべきである。…以下略

 この「政治家は一体何のための職業か」という言葉を真剣に考えている政治家が何人いるのでしょうか?世襲議員の跋扈を見ていると始めから、「折角手に入れた美味しい地位を手放すのは勿体無い!」との理由で政治家を選択したのではないかと思えます。
 そんな発想で政治家になった人に国民の為なんて事を求めるのは最初から無理というものでしょう。
 昨日も触れましたが、党を代表するような人も若手にも、日本を憂える人はいるのに何故かどうにもならない。
 これは、やはり世襲議員等を代表とする既得権を手放そうとしない者が邪魔をしているとしか思えません。そんな議員を排除する為には、それを利用しようとして選ぶ方の責任も大きいのは間違い無いでしょう。
利用しようとして利用されていることにいい加減気が付いて欲しいものです。利用して儲けたと思っているでしょうが、結局はコストアップになって自分達にも帰ってきているはずです。
 自分達が日本を食いつぶしているのに気が付いて反省してくれればいいのですが、こういう人達に限って、そういう考えは露ほども浮かばないのでしょうね。
 そんな美味しい地位を失いたくないから、何時も選挙のことばかりが頭にあるのでしょう。そして、その為には政治には金がかかると言ってはばからないのです。
 何とかして、そんな志の低い議員を排除したいものですが、選ぶ方が同じなのだからどうしようもないのが現実のようです。

 読売新聞2000年(平成12年)9月18日(月曜日)のコラム 「20世紀 政治のことば」にあった石橋 湛山さんの言葉を紹介したいと思います。

 ご機嫌取りはしない
  1957年(昭和32)石橋 湛山

 「民主政治は往々にして皆さんのご機嫌を取る政治になる。国の将来のためやらなければならなぬと思っても、多くの人から歓迎されないことだと実行を躊躇する、あるいはしてはならないことをするようになる。こういうことが今日、民主政治が陥りつつある弊害である。総理に指名された時、最初に党で申した言葉がこれであります。私は皆さんのご機嫌を伺うことはしない、嫌がられることをするかもしれないから、そのつもりでいてもらいたいと申した」 

もうこんな政治家は出ないのでしょうか!

2000922日金曜日  第379話  株主代表訴訟

 今日は、経営者にとって身につまされる日だったのではないでしょうか?一つは、今月船出したばかりの日債銀の社長の自殺。滅多に自殺しないといわれる経営者だが、真面目な人だったのでしょう。これは気の毒な話である。

 もう一つは、経営者の心構えを問われる問題である。これは、気の毒な面もあるが、大企業の経営者としての自覚を促す上でも画期的な出来事である。

 そうです、大和銀行ニューヨーク支店の巨額損失に対する個人株主の株主代表訴訟に対する判決です。
 大阪地裁は元支店長等旧役員11人にに830億円の賠償命令を出した。当時の支店長にはそのうち567億円である。
 これは、株主代表訴訟が日本で始まって以来の高額である。と言っても株主代表訴訟自体が日本で簡単に起されるようになったのは最近のことである。
 今回の金額は個人で支払えるような金額ではないだろうが、それは、いずれは保険をかけることが当たり前になることでしょう。それは、それでコストアップの要因にはなるでしょうが、その問題は別として、経営者に経営の責任を問うという意味では良いことではないでしょうか。
 最近の大企業や銀行等の経営者の経営者としての自覚のなさに警鐘を鳴らす意味でも良かったと思います。
 内部の都合だけでトップまで昇り、現場を知らない経営者や、企業を自分の物と勘違いしている経営者、何時までも地位にしがみついて労害をもたらす経営者達、そしてそれにご無理ご尤もの役員達、こうした人達が淘汰されるならば従業員にとって、有難いことである。
 尤も、人を平気で蹴落としてきたようなそんな奴らより日債銀の社長のような真面目な人の方に堪えるかもしれない。

 いずれにしても、日本もいい加減な経営に対する責任を問うことが出来る時代になったと言う事は、今までの会社のためなら何をやってもいいという風潮を変えるには良いことだと思います。

少しは良くなるかな?

2000923日土曜日  第380話  尼崎公害訴訟

 第168話でも取り上げた尼崎公害訴訟、この21日に控訴審が行われた。

 これは、神戸地方裁判所が今年の1月初めて浮遊粒子状物質(SPM)の道路に対する一部差し止めを認めたことに対して国と阪神道路公団が控訴したものに対して行われたものである。
 それに対して、大阪高等裁判所は控訴審で和解勧告。20世紀に発生した公害事件を今世紀のうちに判決を出すとの強い意思で、国と阪神道路公団に和解を迫っている。
 高裁は、原告の人達が歳をとって既に138人が死亡しており、これ以上裁判が長引けば亡くなる方がもっと増える、命を犠牲にしてまで引き伸ばすことは忍びないとしているのである。

 ところが、国と阪神道路公団がその和解勧告を拒否して控訴、控訴審の初弁論が行われた。
 そして今回の控訴審で、妹尾裁判長が今世紀中
(今年の年末まで)の解決を目指すと強い意思をみせ初回の弁論で結審。
 妹尾裁判長は、年内に判決を言い渡すと述べ、国と公団に対して和解の門は開かれていると強く和解を勧めた。
 大阪の地裁も高裁も昨日の株主代表訴訟と言い、今回の事といい中々やりますね。久し振りに司法の良心を見た気がします。

 ところが国と公団は開くまでも和解勧告を拒否する方針だそうです。それにしても、国と公団は一体何を考えているのでしょう。裏があるとしか思えません。
 国民に奉仕すべき公務員が反対に虐めてどうするのでしょうか。彼等は自分の肉親にでも同じことができるのでしょうか。
 良く分からないのですが、この国とか公団の意志決定は誰がするのでしょうか?相変らず責任者の顔が見えない。個人というより組織の面子で決まっているような気がします。
 自分達の組織の面子の方が、国民の命より大事なのでしょう。本末顛倒もはなはだしいのが解からないのでしょうか?
 それにしてもこういう裁判での官僚の担当者の態度というのは何時も同じですね。本当に自分達が正しいことをしていると思っているのでしょうか?それとも組織の意思だから仕方なく従っているのか、いずれにしても、その表情には人間の感情というものが見られないように思えて仕方がありません。
 それほどまでにして、組織を守りその地位にしがみつきたいのでしょうか?組織の為に仕事をするのでなく、国民に奉仕する為に公務員になったのではないのでしょうか?多分そんな基本的なことさえわかってないのでしょう。

 判断をするときに、国民を自分の家族に置き換えてみれば必然的に答えは出るはずです。自分の家族をそんな目に合わせたいと思う人は殆どいないはずです。

 第371話でも取り上げたように、東京では大手運送会社が低公害車の採用に動き始めていますが、尼崎の人達を苦しめるよりディーゼルエンジンの規制を強める方に力を注ぐ方がやるべきこととは思わないのでしょうか。
 ヤッパリ裏取引があるとしか思えないですね。官僚というのはもうどうしようもないのでしょうか?

余りにも情けない!

2000924日日曜日  第381話  オリンピック柔道

 柔道100kg超の篠原選手、余りにも可愛そうですね。まともな判定も出来ない審判員がが、4年に一度のオリンピックのメインの階級の審判をやって、明らかな間違いを犯してそのまま通ってしまう。      
 どんな基準で審判員を選んでいるのでしょうか?あの主審は相手の選手に買収されているのじゃないか」と思いたくなるほどでした。

 商業主義や、開催国の面子の積み重ねによって、世界にそれだけの人が育っていないのに無理やりオリンピックの種目にしてしまったつけがきているような気がします。
 これは、競技国の少ない野球や、ソフトボールなどもその一つでしょう。そしてサッカー、テニス、野球などプロまで参加するようになってしまった。明らかに、商業主義の行過ぎが現れています。
 その後都合主義が、オリンピックの基本的な理念であるアマチュアスポーツの砦まで取り去ってしまったのである。
 確かにオリンピックはアマチュアの祭典と教わりました。原点に戻って、走る、跳ぶ、投げるくらいの競技だけにしたらどうでしょう。

 柔道のような格闘技に判定が持ち込まれることで単なるスポーツになってしまったということでしょう。確かに門外漢の私などが見ても、どちらが勝っているのか説明してもらわないとわからないこと自体に無理があるのではないでしょうか?

 それにしても、一番分かっているはずの相手選手が素直に喜んでいることに違和感を覚えた人が多かったのではないでしょうか?
 そこにはスポーツマンシップと言えるものは欠けらも無いようです。そのスポーツの最高峰の人がそれでは、そのスポーツはもう終わりでしょう。今回の出来事で柔道をやろうという人がどれだけ減ったことでしょう。
 まぁ、本人の気持ちは分からないではないですが…。

 それに比べて、思い出すのは、ロサンジェルスオリンピックの時、山下選手が足を負傷して決勝であたったエジプトのラシュワン選手の素晴らしさです。彼は攻めてもルール上は何の問題もない負傷した足を絶対に攻めなかった。そして敗れたが、山下選手以上に世界の人の心を打った。その証拠に私でさえ未だに名前を覚えているが、昨日の決勝のフランス選手の名前は覚える気もしない。あれで、フランスの英雄だそうです…。彼も犠牲者の一人のような気がしますが。

 無理やり世界に広げた為にシステムが付いて来なかったのでしょうか。剣道のように、日本の武道としての道を進むべき時が来ているのではないでしょうか?
 それこそ、教育の一環としての道を取る方法もあるでしょう。その方が日本の精神を見直すという意味からも意義があるように思います。
 これを機会に、オリンピックの種目からもはずしたらどうでしょう。無理やり柔よく剛を制すると言っても、所詮詭弁でしかないことは明らかなのですから、素直に日本独特の武道にもどりましょう。

無理はいけませんよ!

2000925日月曜日  第382話  マラソン高橋尚子さん

 今日(24日)は流石にネットを途中で止めて朝の7時からテレビにかじりついていました。しかし、高橋尚子さん凄いですね、あれだけのプレッシャーの中で本当に優勝するのですから。
 裏での努力は口には現せないものがあるでしょう。優勝を当然のように期待する無責任な日本国中の応援の重圧を押しのけての快挙に本当におめでとうといいたいです。

 漫才師のトミーズ雅さんが24時間テレビでマラソンをしているときに「頑張れ」の応援が一番腹が立ったと言っていました。
 「一生懸命頑張っているのにこれ以上どうせいちゅうんじゃ!」と思わず言いたくなるほどだったそうです。
 「日本人には頑張れの言葉しかないのか?」外人のように「いいぞ!」とか、「素敵!」、「かっこいい!」、「凄い!」なんていってくれた方がズット嬉しいそうです。日本人というのはつくづく語彙が少ないと思ったそうです。

 なるほどそうかもしれませんね。これで思い出すのが、よく言われている、鬱病の人に頑張れというのはよくないということです。周りの人は好意で言うのですが、言われると一層落ちこむそうです。

 

 そのことに、朝日新聞の 921日 ◇天声人語◇が触れていました。

 …略

 ロサンゼルス五輪(1984年)などのマラソン代表、瀬古利彦さんが語っていた。「完敗して袋だたきに遭っている夢なども見たりする。敗れたときの落ち込みは形容しようがない。競技人生といった狭いものでなく、人生そのものの問題としてのしかかってくる」 おおげさにいえば人間恐怖症になってしまうのだという。・…中略

 付け加えれば、金メダルの大先輩、三段跳びの故織田幹雄さんは、応援の「頑張れ」ということばはどうもよくない、と書いている。選手が力み、体が硬くなってしまうというのだ。 …以下略

 日本人の生真面目さが現れているような気がします。応援するほうも、「頑張れ」しか思いつかないし、応援される方はそれを重荷に感じる。なんだか可愛そうな国民ですね。

  しかし今回のオリンピックでそんな日本人のイメージをガラット一変させることがおこりました。
 そうです、水泳の女子400メートル個人メドレーの田島選手の銀メダルを取った後のインタビューでの、「もう、むちゃくやしい!金が良いです!」のあっけらかんとした明るさは、今までの日本人にはなかったものです。
 レース前に金メダルしかないとの強気の発言をしていただけに、銀になってしまったときに又、申し訳ないといいながら泣く姿を想像していただけに、あのインタービューには日本中が驚くと伴に何か救われたような気になったのじゃないでしょうか。
 いいですね!日本にもあんな明るい子が育っているんですね。何だか日本の将来に明るさを見たような。気がします

 そして、今日(24日)の高橋さんの優勝。今までの日本人には見られなかった若い人が育っているのかもしれません。但し、女性ですけどね…。

日本人も捨てたもんじゃないかも!

2000926日火曜日  第383話  女性

 オリンピックでの日本女性の活躍は素晴らしいですね。25日は高橋選手の新聞読みまくりました。小出監督との師弟関係本当に素晴らしいですね。誉めて育てる大切さを改めて痛感させてくれました。

 それにしても女性の活躍に驚かされます。初日の柔道、やわらちゃんこと田村選手の優勝。二度の金メダルショックを乗り越えて三度目の正直の優勝となったが、その重圧たるや並みの人間では押しつぶされるだろう。それに打ち勝っての念願の金メダル。その精神力に脱帽です。
 そして、なんと言っても圧巻は、昨日にも触れたように水泳の400メートル個人メドレーの田島選手のあの「もう、むちゃくやしい!金が良いです!」のあっけらかんとした明るさでした。まず、今までの日本人からは想像もつかない言葉でした。
 それから、上記の高橋尚子さんのマラソン。日本中の期待に見事に応えて金メダルを実現してしまった。何とも凄いとしか言い様がない。
 高橋さんにしても、裏での努力を表に出さないその明るさは、種類は違っても田島さんに負けないものがあったように思います。 
 いずれも、物事を前向きに捉える思考がそれを実現しているようです。楽観主義といえるかもしれません。尤も、そこには裏付けとなる人並み以上の努力があることは当然ですが。

 その他でも、日本男子に比べて女子の強さが目だったように思えます。以前にも触れましたが、ゴルフやテニスなどプロの世界でも日本の女性は世界に伍して活躍しています。
 それに比べて男子の内弁慶振りが目立つように思います。一体これは何なんでしょうか?
  

 そんな疑問に答えてくれるような記事が夕刊読売新聞2000年(平成12年)9月21日(木曜日)のコラム「文化」にありました。  

「日本に愛想をつかし現地で結婚や就職」 山下 晋司東京大学教授・文化人類学

 近年の海外旅行の大きな特徴は、女性客の占める割合の増加と女性客の三分の一以上だという点である。…中略

 こうした若い女性たちの「海外進出」のなかで、とりわけ関心を引く現象は、海外旅行を繰り返すうちに、実際に海外に移り住んでしまうというパターンである。…中略

 最大の引き金となっているのは、性差別や年齢差別が依然として存在する日本の職場の状況である。学校を出るまでは、女性たちは性差別をあまり意識することなく過ごす。しかしいったん就職すると、全く別の世界に遭遇する。会社に不満を感じつつ、幾度かの海外旅行を通して、アメリカの「自由」に魅せられ、とりあえず語学留学し、ある程度英語力がつくと、「コミュニティーカレッジなど大学に進む。そして変わりそうにない日本の職場に戻るよりアメリカで就職することを望むようになるのだ。…以下略

 こういう背景こそが、日本女性の世界での活躍の裏にあるのじゃないでしょうか?それに反して、例として、よく取り上げられるのが男子ゴルフです。日本国内で充分な生活ができるので世界へ出て行こうとしない。だから何時までたっても世界で歯が立たない。
 最近は若い人が出てきて少しは変わりそうですが、まだまだというのが現状でしょう。環境が良過ぎて、それが人をスポイルしているということでしょう。
 このように、国内の男性社会にどっぷりと浸かったバカな日本の男に愛想をつかして能力ある女性が世界に出ていっているとは、何とも情けない話ですね。
  
 この部屋でも何度も取り上げましたが、日本はこの優秀な女性を活かすべきです。特に何時も言ってますが政治の世界にも、もっと進出して欲しい物です。そうすれば、日本の国も、もう少しましな国になるように思えます。

 そういえば、世界の歴史に登場した最初の人物は卑弥呼です。ヤッパリ日本は女性の世界の戻った方が良いのじゃないでしょうか。

思い知らされます!

2000927日水曜日  第384話  補正予算

 不思議な国民ですね、やらなければいけないことは分かっているのにやろうとしない。645兆円の借金があって、収入が80兆円しかないのなら、節約して借金を返すしかないないでしょう。

 24日(日曜日)の朝、あの感動的な高橋尚子さんのマラソン中継のあとに、サンデープロジェクトで各党の幹事長クラスが出演して、討論をやってましたが、相変らず子供の喧嘩です。
 日本中に感動を与えた高橋さんの後で見ると一段とバカらしくなってきました。

 与党に至っては、未だに景気対策の為に補正予算が必要だと主張して譲らない。本当に危機感があるのか疑問である。
 何時もながら、折角立ち直ってきた景気が、ここで補正予算を投入しないと失速してしまうというのがその主張です。しかし、本当に景気を立ち直らせることが必要なのかという視点はない。
 そんな悠長なことをやっていたら、取り返しのつかないことになると思うのですが、やはり選挙のことしか頭にないのでしょう。


 そんな中、珍しく、田原総一朗さんが成長率が下がっても良いじゃないかと発言し、与党から失業者が増えると反論が出ると、むしろ失業が少なすぎるのじゃないかと突っ込んでいました。
 今まではそこまで踏みこまなかった田原さんがやっとそこまで言ってくれたという感じです。

 国民は本当に景気の回復を望んでいるのでしょうか。例え、景気が回復しても先の望みがなければ国民は財布の紐を緩めることはないと思います。
 何時も言っているように、国民皆が辛抱することによって、構造改革を行い根本的に日本の社会を立ち直すことこそ必要と思うのですが、それは望めないのでしょうか?

 今日(26日)もまた、ハザマの債権放棄を銀行が受け入れることが発表されました。そのツケは多分また、税金に跳ね返ってくるでしょう。
 何時までこうやって、根本的な対策を打つことなく先送りを続けるつもりなのでしょうか。折角、オリンピックで明るくなった気持ちが又重くなります。

 やわらちゃんや高橋さんなど金メダリストは、帰ってきたら国民栄誉賞授与とかいって森政権の宣伝に使われるのでしょう。そんなことよりやることがあるでしょうに…。

何時になったらやるのだろう!

2000928日木曜日  第385話  台風予報

 ソフトボールにシンクロが銀メダル。ますます女性の頑張りが目立ちます。しかし、オリンピックとなるとどうしても、日本を意識してしまいます。
 日頃、文句ばかり言っていますが、それもやはり生まれ育った国が好きなということだと思います。

 そんな国という思いにも関係することですが、今頃の季節になると、以前から、どうも納得がいかないことがあります。それは、台風の進路予報です。何も予報が悪いとか当らないとかいうのではなく、その表現である。
 特に、九州の西を通って上へ進む時や沖縄から中国大陸へ向かう時など、「台風は九州に上陸せずに西にそれました」とか「沖縄をそれて西に向かっています」というような言い方をしますが、その進路図を見るとモロに韓国や中国に上陸するように進んでいるときがあります。
 韓国や中国にしたら、まともに上陸する所です。そんな時に、「台風はそれました安心してください」なんて報道は韓国や中国の人から見たらどう感じるでしょう。それでなくても、日本に住んでいる人もたくさんいるのに…。
 今年もつい最近の14号台風がそうでした。あれが逆だったらそれを聞いた日本人はどう思うでしょう。そんな報道をする国を信用するでしょうか?
 これに似た報道に飛行機事故を代表する海外での事故報道があります。そうですあの「尚、乗客に日本人は含まれていませんでした」というアナウンサーの言葉です。
 確かに、日本人は日本人の事が心配でしょうが、そこまで露骨に触れると聞いていて嫌な気がします。実際にその事故にあった国の人が聞いたらどんなに傷つくでしょう。
 「お前達は、何かい!日本人さえ無事ならいいのかい!」と言われても何にも言えないでしょう。

 それと同じ違和感をあの台風報道に感じていたのですが、今年の台風が北朝鮮に大きな被害をもたらしたというニュースを聞いて、「ああ!やっぱり」と思ってしまいました。
 こんなことを感じるのは私だけなんでしょうか?そんな他所の心配する必要はないといわれそうですが、どうも気にかかるのです。

 それじゃ〜、どう表現するのかと言われるとこれと言う考えは持っていないのですが、取り敢えず「それた」という言葉を使わないで素直に、中国大陸の方や、韓国の方に向かっているという風な表現でもいいでしょう。
 あの、まっすぐ韓国や中国に向かっている進路予想をみて「それた」だけは止めた方が良いと思います。 
 その後、台風が上陸した韓国や中国の被害に対する想像力の欠如はチョット酷すぎると思いませんか。こんな些細なことも外交に影響するように思います。
 この当りの報道は他国ではどう表現しているのでしょうか?同じようなものなのかな?

どうにも気になります!

2000929日金曜日  第386話  オリンピック柔道

 第381話で触れたシドニーオリンピック柔道100Kg超の篠原選手、日本ではヤハリ同情論が大方です。
 どんな気持ちで日本に帰ってくるのだろうと心配していましたが、帰国して母校の天理大学での歓迎のニュースで笑顔で応えていたのを見て少しホットしました。
 中には、「表彰式で泣かずに相手選手を祝福する態度を示して欲しかった」というような、「チョットきびしいなぁ!そこまで要求するか」というような投書も見ました。しかしそれも、今度の事を乗り越えてもっと精神的にも強くなって一段と成長した篠原選手を見たいという温かい期待があってのことのようです。
 こういうときの日本人って本当に温かい人が多いですね。

 逆に一体、相手選手本人やフランスではどんな思いでこの判定が受けとめられているのだろうかというのも興味のある所でしょう。

 中々そんなことを取り上げた記事がありませんでしたが、2000年(平成12年)9月28日(木曜日)の日本経済新聞に小さく載ってました。

 …略

 「日本の山下泰裕監督は(世界柔道での)自らの優越的地位を保つため、疑いようのない判定に抗議した」と述べて、決勝終了後に執拗に食い下がった日本側の対応を「横暴」と非難した。…中略
 「日本が今回の判定を通じて、世界の柔道審判に圧力をかけ始めていることに十分警戒しなければならない」と話した。 (パリ=共同)

 「 」は本人の弁です。これを見ると、人間というのは自分を正当化するためには「ここまで言うか!」という思いがします。
 しかし、これはその人の人格にも関係してくるでしょうし、フランスの英雄の立場としての言葉でもあるのかもしれませんが、あの試合後の喜び様を見ているとその程度の人だろうとは想像していました。
 それにしても、こんな選手に金メダルを取られたということは柔道の精神から言っても許されないことではないでしょうか?
 
第381話でも言いましたが、柔道のようなスポーツというより日本の精神や文化とも言えるようなものは、世界に広まったことによりその精神がなくなってしまったのでは本末顛倒と言えないでしょうか。
 広まることは良いことかもしれませんが、無理やり広げる必要もないように思います。別にオリンピックに採用されなくても良いじゃありませんか。柔道の本当の良さが認められて自然に世界に広がって行くとすればそれは素晴らしいと思います。
 しかしながら、それによって本来の柔道の心がなくなってしまっては何にもならないような気がします。
 柔道の一番の特徴である「柔良く剛を制す」を捨てた時からこうなることは分かっていたのかもしれないですね。それは例えば相撲が体重別を採用したらどうなるかのようなものでしょう。
 外から見ていると、世界に広げるために体重別やカラーの柔道着を苦渋をもって受け入れてきたように見えます。
 それは戦後の「儲かれば何をやっても良い」という日本の風潮に毒された結果のようにも思えてしまいます。その日本は、ここに来て、皆がどうにかならないのかと思っている程の閉塞感に陥っています。
 柔道が今の悲惨な日本の現状と同じような道をたどっているように思えるのは考え過ぎでしょうか?両方とも、それは心を捨ててきたこという事のように思えます。

そろそろ原点に戻っても良いじゃないですか!

2000930日土曜日  第387話  IT

 IT、ITと草木もなびく様相を呈しています。およそITが分かりそうにもない森総理が先頭に立って旗を振っていますが、何処かズレているように見えてしまいます。
 どうやら、パソコン講習の支払いに使えるカードを支給するとかいう案は流石に中止になったようですが、まだ代替案を考えているようです。変な案が出てこにゃいいですが…。

 今、インターネットをしている人が一番望んでいるのは接続料の値下げと回線のスピードアップではないでしょうか。それがアメリカ並みになればインターネットは放っておいても爆発的に広まると思います。
 インフラを整備していれば、興味のある人は跳びつくでしょう。いくらパソコンの前へ連れていってもその気のない人に教えることはできません。
 それが証拠に学校の先生に生徒に教えるためにパソコン教育をしてもどうしても二割の人は直ぐに忘れてしまうそうです。これは、何度やってもそうなるそうです。
 このように人は自分の意思でしか動きません。それだからこそ、そんな予算があるのなら、その金を値下げの為にNTTに提供しても良いですから接続料の値下げに使って欲しいのです。そうなれば、中小企業にも一気にインターネットの普及が進むのではないでしょうか?

 それにしても、ITと騒ぎますが、何ができると思っているのでしょう。情報によって企業などの経営方法が変わる事はあるでしょうが、騒ぐほどに新しい事業が増えるとも思えないのです。
 それよりも、どちらかというと今まで隠されていた政・官・財の癒着などの情報が開示されることによって国民が啓発される事になって、それで「この国が変わればなァ!」と期待してしまいます。  

 丁度そんな疑問に答えてくれるようなウエルチGE会長のインタビューがありました。2000年(平成12年)928(木曜日)日本経済新聞のコラム「eビジネス競争力の源泉」より。

 …略

 インターネットは情報を扱いやすくしてくれる技術だが、ビジネスそのものではない。ネットを使って何かをすることがeビジネスだ。ネットを使えは、製造工程、資材調達、販路を短くし、事業をスピードアップすることができる。…以下略 

 この考え方には賛成できます。つまりITはそれが目的じゃなくて手段なのです。その手段が広まるためには、使いやすいことが必要です。
 その使いやすいという中には、操作という面もありますが本当に大事なのは値段とスピードがあると思うのです。そうでなければ広まりません。
 いくらパソコンを使える人が増えても、インターネットの接続料が高いのでは使う気になる人は少ないでしょう。それは現在の普及率を見れば分かることです。それでなくても携帯電話などの料金が高くて、日本の景気の足を引っ張っていると言う一面があるのですから、これ以上情報にお金を注ぎ込む事は難しいというものです。
 そのためもあってか、以前に
第301話第325話でも取り上げたように韓国や、シンガポールなどにも負けているのですから。
 どう考えても、日本の政府のやり方は方向が狂っているとしか思えません。ヤッパリ自分の儲けにならない事には力が入らないのでしょう。

本当にやらなければならない事に気がついて欲しい物です!

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