団塊の世代の部屋(143)

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201161日水曜日  第4273回  化石燃料・原子力下回るコスト

 第4241回で取り上げたGEが驚くべきことを言い出したようです。第4267回の「ほんまかいな」で取り上げた菅首相の「太陽光発電のコストを 2020年に現在の3分の1に、30年に6分の1に低減させる」より衝撃的です。菅さんのはもともと信用していませ んがこちらはどうでしょう。

  Bloomberg.co.jpより

  太陽光発電、5年以内に化石燃料・原子力 下回るコスト実現も−GE

5月26日(ブルームバーグ):太陽光発電は技術革新によって、3−5年以内に化石燃料 と原子力による発電を下回るコストを実現する可能性がある。米複合企業ゼネラル・エレクトリック(GE)の世界調査 ディレクター、マーク・M・リトル氏が指摘した。

  リトル氏は25日、ワシントンのブルームバーグのオフィスでインタビューに応じ、「太陽光発電 のコストがキロワット時当たり15セント(約12円)以下になれば、多くの人が自宅に太陽光発電設備が欲しくなるだろう」と指 摘。発電コストはその水準になると期待していると述べた。米エネルギー省(DOE)のエネルギー情報局(EIA)が 4月に公表したデータによると、米電力小売価格は2009年平均でワイオミング州のキロワット時当たり6.1セントからコネティカット州の18.1セントまで幅がある。

  GEは4月、薄膜太陽電池パネ ルの変換効率を過去最高の12.8%に高めたと発表した。GEは2013年に開業予定の工場で同パネルを生産する見通し。

  可能性があるとのことですが、本当にこれに近いコストダウンが成功すれば、今、盛んに原発を廃止して自然エネ ルギーへ返還するのは実際問題として無理という声も消えるのじゃないでしょうか。
  ここまでコストが下がると不安定と言われる太陽光発電だって色んな使い方が出てくるでしょう。特に、バッテリー や揚水発電などとの組み合わせや電気自動車のバッテリーを使うと言う方法だって夢じゃなくなりそうです。

早く実現して欲しい!

201162日木曜日  第4274回  チェルノブイリの今

  第4232回第4239回で取り上げた放射能有用説は相変わらず賛否両論です。私のところ には未だ福島原発の側に住んでくれとの申し出はありません。
  そんな中、興味深い記事がありました。

  草莽崛起ーPRIDE OF JAPANより

  チュエリノブイリの今 2011/05/28

 閑話休題ですが、今発売中の『Newsweek」誌61日号の記事です。

 かって「死の灰」が降り注ぎ、住民が去ってゴーストタウンと化したあの場所が、 多くの野生の動物が憩う「聖 地」に生まれ変わったという話を信じられるだろうか。

 ソ連の(現ウクライナ)のチュエ ルノブイリの原発で「史上最悪の原発事故」が起きたのは86426日。あれから25年、原発から半径30キ ロ圏内は今も居住禁止区域と定められ、そこは時が止まってしまったかのように当時の日常の痕跡を生々しく残す。

 一方で、この一帯は驚くべき変化 を遂げてきた。人間と共に自動車や産業が消え、農薬や殺虫剤を使わなくなったせいか、30キロ圏内には「自然の王国」とも言うべき美しい風景が見られるようになった。

緑が生い茂り,多様な野生動物が伸び伸び暮らすー多くの家畜が甲状腺に異常を来たして亡くなった当時、こうした自 然の生命力を誰が想像できただろうか。

 30キロ圏から数メートル外側に位置するキエフ貯水池の周辺には、富裕層が蘇った自 然を求めて押しかける。「チュエルノブイリのリビエラ」と呼ばれるこの場所には別荘がたち並び、狩りと釣りを楽しむ 人々に愛されている。

かってこの貯水池に大量の放射性物質が降り注いだ記憶は、水に流されてしまったのかもしれない。

ということです。

 意外と、人類が生存競争の果てに 核戦争になって、人口が100億人から20億人くらいにまで減るようなことになれば、その後の地球はこのようになるかもし れませんね。

チュエルノブイリのように25年後 なのか、50年後になるから分りませんが、緑が生い茂る美 しい風景の中で、野生動物が伸び伸びと暮す世界です。人類も5分の一になれば、地球との共存もやりやすくなるでしょ う。

如何せん、100億は多過ぎます。(尾形)

  「チュエルノブイリ」とは「チェルノブイリ」の本当の発音でしょうかと変なところに気が付きますが、本論には 関係ないですね。
  それにしても興味深い話ですね。こうして見ると原発も原爆も爆発の時の放射能は致命傷になることは間違いない が、その後は意外と大丈夫なのかもしれないと思えてきます。地球は人間の小ざかしい技術なんか長い年月の間に無にし てしまう強さを持っているのは間違いなさそうです。今はびこっている人類がいなくなれば地球は何事も無かったかのよ うに全てを元に戻してしまうことでしょう。
  地球と人類、果たしてどちらが最後まで残るのか興味あるところです。太陽の爆発による地球最後の日に人類は他の 惑星に移住しているのか、それともずっと前に滅びてしまっているのでしょうか。

どっちでしょう!

201163日金曜日  第4275回  背水の陣

  大変な事になりました。64歳になったばかり ですが半分棺桶に足を突っ込んだ私が再び営業の世界に飛び込む事になりました。
  太陽光発電の時代が到来した今、黙って口を銜えてみているだけでは辛抱できなくなり面接に臨みました。以前務め ていた太陽光発電の会社の責任者が修行していた会社
ドリームです。
  沢山の太陽光発電の会社が販売不振で整理した中、初期の頃から生き残っているしっかりした会社です。社長さんの 太陽光にかける情熱がここまで生き残らせたのでしょう。今では、シャープの特約店として四国でもトップクラスの地位 を占めています。
  今までの実績も素晴らしいし、設置後の面倒も良く見ているようなので安心して働く事ができそうです。
  人生最後の時を大好きな太陽光発電の仕事に携わる事ができることは素直に喜びたいと思います。
  さて、体力と精神力が何処まで持つかもありますが、営業の世界は成績次第ですから実績が伴わなければ直ぐにお役 ゴメンです。厳しい世界ですかこればかりは仕方ありません。何処までできるか私の人生の集大成として胸を張って最期 まで頑張るつもりです。

やるしかない!

201164日土曜日  第4276回  送電網の柔軟性

 日本の電力会社が太陽光発電などの再生可能エ ネルギーを汚い電気と言って嫌う割りに、ドイツなどヨーロッパでは積極的に採用しようとする。その差は日本が殆ど停 電しない高品質な電気を提供しているからだと聞いたことがあります。
  どうやらその差は発電を柔軟に制御できるかどうかのようです。

  SankeiBizより 2011.5.27

  日本の送電網「低い柔軟性」 自然エネル ギーへの対応、最低水準

 国際エネルギー機関(IEA)は26日までに、日本の送電網の再生可能エネルギーへの対応能力が世界の主要国の 中で最低水準にあるとする報告書をまとめた。菅直人首相は25日にパリの経済協力開発機構(OECD)会合で、太陽 光発電の整備方針を表明したが、新たな課題を突きつけられた形だ。

 IEAは報告書の中で、8つの主要先進国・地域の電力市場を評価。風力や太陽光など変動の大きい再生可能エネル ギーについて、将来達成可能な電力全体に占める割合は日本が最も低く、19%と試算した。一方、デンマークの送電シ ステムの柔軟性が最も高く、63%を再生可能エネルギーでまかなえるとしている。

 2位は北欧電力市場で48%。水力発電の比重が多いことが寄与した。米国の西部系統が45%、カナダ東部の ニューブランズウィック・システム・オペレーターが37%で続いた。イギリス諸島は31%、メキシコが29%、イベ リア半島が27%だった。

 世界中の送電系統運用者らは一定の電力量の供給を行う従来の原子力・火力発電所と電力供給量が不安定な再生可能 エネルギー源とを統合する取り組みを進めている。

 ダムのタービンの電源を必要に応じて容易に切ることができる水力発電は、再生可能エネルギー発電所に対応させや すい。対照的に、原子力・火力発電所では運転開始・停止に、より多くの時間がかかる。

 日本の電力市場が他の主要先進諸国よりも柔軟性の点で劣る要因の一つは、日本の場合、発電容量の大部分を原子力 発電所と石炭・石油火力発電所が占めていることだ。IEAの最新の数字によると、日本は原子力と火力への依存度が 2008年時点で約70%を占めていた。…以下略

  日本の高品質な電気というのは原子力や火力発電に頼りすぎていたと言うことのようです。かといって水力発電を 増やす余力は殆ど無いそうですから柔軟性を持った発電を増やすのも難しそうです。
  太陽光発電に追い風が吹いていますが、菅総理や孫さんの言うような急激な増加はかなり難しそうです。
  とは言いながらも諦めずに増やしていかないといざとなった時には間に合いません。兎に角増やしながら考えましょ う。

それしかない!

201165日日曜日  第4277回  台風のお陰

  今年になって少雨から早明浦ダムの貯水率を心 配してきましたが、又しても台風の一雨で危機を脱したようです。

  香川ニュース | 四国新聞社より 2011/05/30

  貯水率100%に回復/早明浦ダム、9カ 月ぶり

 台風2号の接近に伴い、早明浦ダムの上流域では28日正午から29日正午にかけ150ミリ超の降雨があり、貯水 率は29日正午に100%(平年値95・5%)に回復した。ダムが満水となるのは、昨年の8月20日以来9カ月ぶ り。

 26日午前の降り始めから29日午後8時までの総雨量は、上流域235・1ミリ、下流域281・6ミリを観測し た。当面は雨水の流入が続くことから、しばらくは貯水率100%の状態が続くとみられる。

 早明浦ダムの貯水率は、1月の少雨の影響で2月上旬に60%を切り、その後やや回復したものの、4月下旬に 55・1%に低下。5月に入ってからは降雨が続いたことから回復を続け、24日に80%台に達し、29日午前0時に 91・8%にまで上昇していた。

  台風による早明浦ダムの渇水回復はこれで何度目でしょうか。何時もは夏場でしたが今度は梅雨前という今までに なかった時期の台風に救われたことになりました。これが吉と出るか凶と出るか誰にも分かりません。
  それにしてもいい加減にこんな天候任せの水対策から脱却したいものです。幸いと言うか脱ダムも今回の地震や原発 事故による電力不足でトーンダウンしている今、渇水対策用の大きなダムを作って欲しいものです。
  毎年、早明浦ダムの貯水率に一喜一憂する香川県民にはそれを解消してくれるダムの建設を反対する人は殆どいない のじゃないでしょうか。ダムにだって色々あるんです。

お願いしますよ!

201166日月曜日  第4278回  超クールビズ

  クールビズ大好きの私も驚きの超クールビズな んてのが始まりましたね。

  香川ニュース | 四国新聞社より 2011/06/01

  超クールビズがスタート/環境省、アロハ もOK

 アロハシャツなどの軽装で業務する環境省地球環境局の職員=1日 ユニクロが提案した「スーパークールビズ」の 発表会=5月31日、東京都渋谷区

 アロハシャツやポロシャツ、ジーンズ姿での勤務を認めるなど、従来のクールビズより一層の軽装を促す環境省の 「スーパークールビズ」が1日、始まった。中央省庁では初の取り組み。東京電力管内などでの夏場の電力不足解消に向 けた節電対策の“切り札”となるか、効果に注目が集まっている。

 同省は、これまでのクールビズでも冷房時の室温28度設定による節電を行政機関や企業などに呼び掛けてきたが、 必ずしも徹底されてこなかった。スーパークールビズは、軽装基準を大胆に緩めることで「28度では『暑い』『不快』 という先入観を払拭し、楽しく涼しげに夏を乗り切る工夫」(環境省)を提案、節電対策への企業などの幅広い参加を促 すのが狙いだ。

  新しく営業活動を始める私にとっては思わぬ追い風です。前回の営業のときに始めてネクタイをはずし、クールビ ズを前面に押し出しましたが、殆どの人が納得の表情で受け入れてくれました。そのお陰で暑い夏も乗り切れたような気 がします。
  ここにきて超がつくということは又しても追い風になってくれそうです。アロハは無理としてもポロシャツくらいな ら行けそうな気がします。体力の無い年寄りにとっては本当にありがたいことです。

良い時代になりました!

201167日火曜日  第4279回  新型太陽電池

  第4127回で取り上げた夢の太陽電池は酸化鉄でしたが今度は銅と亜鉛だそう です。

  富山新聞ホームページより

  石川のニュース 5280245分更新】

 低コストで太陽電池 金沢工大教授が開発

 金沢工大工学部の南内嗣(ただつぐ)、宮田俊弘の両教 授は27日までに、銅板と亜鉛 を組み合わせた新型太陽電池の基板を開発し た。従来のシリコン製に比べ100分の1の 費 用で製造できるとしている。福島第1原発事故を経て政府が「サンライズ計画」を発表 し太陽熱エネルギーが関心を集める中、両教授は「低コストの太陽電池をぜひ実用 化させ たい」と意気込んでいる。

 新型太陽電池の基板は電熱器で焼 いた銅板(多結晶亜酸化銅)に亜鉛膜を重ねて作った 。 太陽光が基板に当たると青と緑色の光を吸収して電気に変える仕組みで、光から電気へ の変換効率は3・8%。1980年代に同じ手法で米国で製作された基板の変換効 率1・ 8%の2倍程度に高まり、実用化のめどがつい たとしている。

 南、宮田両教授によると、従来の シリコン製太陽電池の基板は直径15センチの円盤状 で 製造に約8千円かかるの対し、今回、開発した基板は数十円で作ることができる。製造 コストをおよそ100分の1まで下げることで、一戸当たり約300万円かかると される 太陽光発電施設の設置費も大幅に抑えることが 可能になるという。

 研究成果は23日、社団法人応用 物理学会の審査を経て同学会報の電子版に掲載され、 世 界に発信された。

 南教授は宮田教授が金沢工大生の ころ指導したという間柄。師弟コンビは「新型太陽電 池 は希少金属(レアメタル)を一切使わず、無毒の銅や亜鉛が素材で原料が豊富という点 でも有効と考える」と語った。

  100分の1のコストとは凄いですね。是非実現させて欲しいものです。それにしても、次々と新しい技術が発表 されますが、実際に実用化されたものは殆ど無いというのが実情のようです。
  しかしながら今のシリコン結晶の太陽電池だって最初は実用化されるとは思っていなかったのじゃないでしょうか。 多くの研究者の長年の努力のお陰で今のように使えるようになってきた。
  それだけに、こうした夢のような話も頭から否定するのじゃなく暖かく見つめて実用化を期待したいものです。まさ かと思っている技術も何年か後には驚くべき技術として世界のエネルギーを賄っているかもしれません。

辛抱強く待ちましょう!

201168日水曜日  第4280回  直管形LED

  蛍光灯の直管形に代わるLEDが中々でないと 思っていましたが遂に出たようです。

  エレコム株式会社より

  エレコムの照明ブランド“ELESHINING(エレシャイニング)”第1弾!

  直管形LEDランプ LED-FLシリーズ

  ● 省エネと長寿命を実現する直管形LEDランプ

  スターター形器具の直管形蛍光 灯を、器具本体を交換せずに省エネ&長寿命なLEDランプに変更可能な直管形LEDランプです。直下照度15形 タイプで179ルクス、20形タイプで226ルクスという高照度を実現。リビングやキッチン、洗面台での使用に最適です。スイッチを入れた 直後に100%の明るさで点灯し、昼白色相当のナチュラル な明度の下でテレビを楽しんだり、炊事をすることができます。

  ● 設計寿命は従来蛍光灯の約3.3

  設計寿命は従来蛍光灯の約3.3倍の50,000時間で、長期間取り替え不要です。

  ● 従来の蛍光灯に比べて消費電力が少なく、節電に最適

  消費電力が従来の蛍光灯よりも少なく、節電に最適です。

  15形=消費電力9.5W/従来の約60

  20形=消費電力10W/従来の約50%(約1/2

  (※ 20109月 現在)

  ● 蛍光灯に比べて紫外線波長が少なめ

  蛍光灯に比べて紫外線波長が少ないため、虫が寄りつきにくく、直下に置いているものの色あせや傷みがほとんど ない設計です。

  今まで他社から出ていたものは器具本体の交換が必要だったのでコストも高く工事も必要だったので手が出難いも のでした。しかし、とうとう管の交換だけで良いのが出たということです。これなら誰にでも交換できますから一気に手 が出易くなりました。

  とは言いながらも値段の方がまだ我が家には手が出難いようなのでもう少し待ちます。この分でいくとサークル形 の蛍光灯との交換可能なものが出てくるのもそう遠くないのでしょうか。そうなると考える必要が出て来そう。
  それにしても、いよいよLEDの時代の到来かも。後はコストのみ。

楽しみです!

201169日木曜日  第4281回  履き違える

  相変わらずの思い込みによる勘違いです。「は きちがえる」を「掃き違える」とか「吐き違える」と漠然と思っていて、辞書で確認する事も無く長い人生を過ごしてき ました。

  そしてあるとき、サイト巡回の途中で「履き違える」に会いました。

 ありゃ、こりゃ又大きな勘違いをしていたようです。慌てて、辞書で検索してみました。

  案の定間違えていました。

  はき‐ちが・える〔‐ちがへる〕【履 (き)違える】 [動ア下一][文]はきちが・ふ[ハ下 二]

他人の履物をまちがえて履いたり、左右をまちがえて履いたりする。「うっかり人 の靴を―・える」

意味を取り違える。考え違いをする。「目的を―・える」

  なんでこんなに粗忽なのでしょう。というかいい加減な性格がもたらす当然の結果なのでしょう。
  知らぬが仏で一体どれほどの恥を掻いてきたのかと想像するだけで冷や汗が出ます。これからはもっと気をつけよう と今更ながらに反省しています。

もう遅いかも!

2011610日金曜日  第4282回  磁力抵抗ゼロ

  世の中にはありそうで意外となかったなんてこ とがあるようです。そんな驚くような記事がありました。

  京都新聞より

  磁力抵抗「ゼロ」の発電機 草津の男性が 発明

 滋賀県草津市の元建設請負業の男性が、発電機を回す時に生じる磁石の抵抗を大幅に軽減させる仕組みを発案し、解 析した京都大准教授がこのほど学会で発表した。簡易な構造だが誰も試みなかった「コロンブスの卵」的発想で発電装置 の簡略化が見込め、電気自動車や風力発電などへの応用に期待も高まっている。

 同市平井5丁目、平松敬司さん(72)の連式発電機。永久磁石を用いた発電機は磁石を円盤に並べて相対させ、軸 を回転させることで電気を発生させる。しかし、磁石同士が引き合う力が働くため、回転が重くなることが「宿命」だっ た。

 平松さんは、4台以上の発電機を1本の軸でつなげ、各台の磁石の位置を軸から見て均等な角度でずらすことで、磁 石が引き合う力を相殺させることを発案。モデルを試作したところ、発電機を増やすにつれ回転が軽くなることを確認し た。国際特許を出願し、現在審査中だ。

 平松さんは民間の試験機関に依頼して解析したデータを基に昨秋、京都大の中村武恒准教授(電気工学)に相談。中 村准教授がコンピューターで解析したところ、発電機を8台並べると磁力の抵抗がほぼゼロになることが分かった。この ほど茨城県つくば市で開かれた春季低温工学・超電導学会で発表した。

 中村准教授によると、平松さんの発電機で生じる電気は波形がぶれず発熱ロスが少ないため、発電機の「弱点」とも いえる制御装置や廃熱装置が不要になることも見込める。低回転でも電気が取り出しやすいなど利点が多く、ハイブリッ ドカーや電気自動車の発電機をはじめ風力発電機などへの導入も期待される。すでに企業からの引き合いもあり、本格的 な発電機を試作し、応用を検討する。

 中村准教授は「目からウロコの発 想だが、どうして今まで誰も気づかなかったのか。多分野への広がりが期待できそうだ」と驚き、平松さんは「自転車の 発電機の抵抗を軽くしようと思いついたのがきっかけ。素人の発想を聞いてもらえてありがたい」と、協力に感謝してい る。【 20110531 0922

  面白いですね。プロが当たり前として疑問にも思わなかったことを門外漢の人が思わぬ発想で従来の常識を覆して しまう。プロは余りにも常識なのでそれ当たり前のこととして考え疑問を抱くこともなかったのでしょう。案外こういう ことは他にも沢山ありそうな気がします。
  こんなところから思わぬ技術革新が起きてあっというような改革がおきるなんてことで一気に別世界が生まれそうで す。太陽光発電の世界にもこうしたことが起きることを期待したいものです。

意外とあるかも!

2011611日土曜日  第4283回  集光型

  太陽光発電も色んな開発が発表されますがシリ コン結晶を大きく上回るようなのは中々出てこないようです。いつか、あっと驚くようなブレイクスルーが起こり世界の エネルギー問題が一気に解決したなんて事になれば良いのですが、そうは簡単にいかないようです。
  そんな中の一つ集光型も沢山発表はされるが本命は未だのようです。そんな集光型の記事がこのところ目立つので集 めてみました。

 日刊工業新聞より  20110601

  NEDO、EUと初共同プロジェクト−集 光型太陽電池開発へ

 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)と欧州連合(EU)は31日、初めての共同技術開発プロジェク トとなる世界最高水準となるセル変換効率45%以上の集光型太陽電池(用語参照)の技術開発に着手すると発表した。

 NEDOや豊田工業大学、シャープ、東京大学、大同特殊鋼など日本側と、スペインのマドリード工科大学などによ る産学官共同技術研究コンソーシアムで開発する。現在、実用化レベルの同変換効率は30数%だが、2014年度まで に50キロワットのシステムの実証試験に入り、30年以降の実用化を目指す。

 08年6月に結んだ日本・EUのエネルギー技術協力に基づく共同プロジェクト。日本とEUは集光型太陽電池をめ ぐって開発競争を続けているが、効率を上げ、実用化を早めるため共同で研究に取り組む。4年間の開発予算は日本が総 額6億5000万円、EUが500万ユーロ(約6億円)を出資する。

   少し古い記事です。

  IT MONOistより 20110418

  太陽電池の世界記録を更新、集光型用でセ ル変換効率43.5%を達成

現在大量に生産されているSi(シリコン)のみを用いる太陽電池には、変換効率の理論上限があり、30%を超えることはできない。変換効率40%以上を狙うには量子ドットやモノリシック構造多接合などが必要だ。今回の成果 は、III-V族半導体を用い、バンドギャップが異なる複数 の層を垂直方向に接合することで変換効率を高めるモノリシック構造多接合を利用した。

 集光型太陽電池(CPVConcentrator Photovoltaic)市場に向けた多接合太陽電池の開発を手掛ける米国のSolar Junctionは、世界最高の変換効率となる43.5%を達成したと発表した。この多接合太陽電池は量産可能であると いう。

 Solar Junctionの太陽電池セルの寸法は、5.5mm×5.5mmと小さい。変換効率の過去最高記録に1.2ポイントの差を付けており、集光の倍率を変えたときにも以前の最高記録を上回った。太陽光を400倍集光した際に変換効率が最も高くなり、43.5%に達した。1000倍集光でも約43%と高い変換効率を維持できたという*1

1)訳注1  シャープは20105月にモノリシック構造多接合セルの一種である「化合物3接合型太陽電池」で変換効率42.1%を達成している(230倍集光時)。同社の目標は2014年度に45%(集光時)を達成することだ。

 Solar Junctionは、同社が独自開発したA-SLAMAdjustable Spectrum Lattice-Matched)技術を採用している。この技術によって、太 陽光スペクトルを最適化することにより、高い変換効率と信頼性を実現した。

 Solar Junctionは、格子整合したバンドギャップが1eV(電子ボルト)前後の半導体をベースとして、高い変換効率を実現する化合物3接合型太陽電池の製造を手掛ける*2)。2007年に設立され、米国カリフォルニア州サンノゼ に本社を置く。投資企業であるNew Enterprise AssociatesNEA)やDraper Fisher JurvetsonAdvanced Technology Venturesなどから資金を調達している。

2)訳注2  光が入射して、半導体内部に進むにつれてバンドギャップが小さくなっていくように複数の材料を積層する。こうするこ とで、太陽電池の表面では短い波長の光を、奥では長い波長の光を効率的に吸収でき、太陽光スペクトルの幅広い範囲を 電気エネルギーに変換できる。世界的にInGaP(インジウムガリウムリン)やGaAs(ガリウムヒ素)などを用いる3接合型(3種 類の半導体を利用)の研究が最も進んでおり、4接 合型へと向かっている。

 今回の成果は、米エネルギ省(DoEDepartment of Energy) の太陽光発電技術の開発を支援するプログラム(Photovoltaic Incubator Program)による支援を受けて実現したという。同プロ グラムは、DOEの米国立再生可能エネルギ研究所(NRELNational Renewable Energy Laboratory)が管理している。今回達成した変換効率は、NRELMeasurement and Characterization Laboratoryの認定を受けたという。

  レンズの記事もありました。

  〜エネルギー分野で新事業を創出〜集光型 太陽光発電向けレンズを事業化〜米国最大手からの受注が決定〜

  株式会社クラレ(本社:東京都千代田区、社長:伊藤文大)は、「新事業の創出・ 拡大」を掲げ、2009年度から3ヵ年の中期アクションプラン『GS-Twins』に取り組んでいます。当社は「新事業の創出・拡大」の重点領域に「環境」「エ ネルギー」「光学・電子」を位置付けており、「エネルギー」領域の取り組みの一つとして集光型太陽光発電システムの 基幹部材である集光レンズの開発を進めてまいりました。このたび当社は集光レンズを事業化し、集光型太陽発電システ ムの最大手である米国のアモニクス(Amonix)社への供給を開始しましたのでお知らせいたします。

当社は、2018年の売上高1兆円を目標に掲げた企業ビジョンの達成に向け、これからも新事業の創出・拡大に努めてまいりま す。

  世界の大手も進出しているようです。

  環境とCSRの専門メディア ecoolより 20110423

  米シェブロン、ニューメキシコで集光型の メガワット太陽光発電所を稼動

米石油大手シェブロン(Chevron)傘下のシェブロン・テクノロジー・ベンチャー(Chevron Technology VenturesCTV)社は、米ニューメキシコ州北部・クエスタ(Questa)近郊で集光型の太陽光発電所の運用を開始した。出力は1メガワット。米国で最大規模の集光型太陽光発電所になる。

集光型太陽光発電方式を採用した同 発電所には、太陽光追尾装置173機が設置されている。約300世帯の電力需要を賄うことが可能で、発電された電力は地元の電力会社に売電され る予定。

CTV社のDes King社長は「エネルギービジネスにおいて、新しい技術が市場にもたらされるのには長い時間がかかる ことを認識しているが、今始めなければたどり着けない。再生可能エネルギー技術への投資は、シェブロン全体の戦略に 沿ったもの」と語っている。

   こうやって集光型の開発が盛んに行われているようですが、本命と言うところまでは行ってないようです。
  それでも最期のシェブロンのように大規模集光型を運用するところも出てきたということはいよいよ本物になってき たということかもしれません。
  それでも、あのとんでもない管総理が3分の1だの6分の1だのと無責任に発言した価格の実現は相当に難しそうで す。
  あの無責任発言が何かの拍子で実現される事を期待したいものです。

嘘からまこと!

2011612日日曜日  第4284回  我が家の水道代

  第4221回の平成23年度1期分に続いて平成23年度2期分の検針票が来ま した。早明浦ダムが台風のお陰で満水になってから100%が続いているようです。今年の夏は水不足からは開放されそ うですが、その前に梅雨の集中豪雨なんてのが来そうで怖い物があります。
  さて、我が家の水道使用量もやっと平常に戻ったようです。当分この状態が続いてくれれば良いのですが。

  平成23年度2期分 平成23年4月6日〜平成23年6月5日 

  水道使用量    54立方メートル

  水道料金等      9,092円    約169円/立方メートル

  下水道使用量金等  7,812円    約145円/立方メートル

   合計          16,904円   約314円/立方メートル

 

  前年同期水量         

  平成22年度2期分 平成22年4月7日〜平成22年6月5日 

  水道使用量    56立方メートル

  水道料金等    9,492円     約170円/立方メートル

  下水道使用量金等 8,148 円    約146円/立 方メートル

   合計           17,640円   約315円/立方メートル

  前年同期水量         61立方メートル

  通常に戻ればもっと少なくと欲も出ます。とは言いながら、梅雨が過ぎれば芝生への水遣りもあるので中々難しそ うです。水不足の心配が無くなれば水遣りも気を使う必要がなくなりますが今度は使用量が心配です。

さて次回は!

2011613日月曜日  第4285回  月太陽発電

  宇宙太陽光発電が実現すれば地球のエネルギー問題は解決され そうですが、その前途はまだまだ未知数のようです。ところが、もっと壮大な話がありました。

  シミズのしごと−清水建設より

  月太陽発電 -LUNA RING-

  エネルギーのパラダイムシフトによる新たな持続型社会の実現を目指し

地球上の限りある資源を節約しなが ら使う・・・ というこれまでのパラダイムから、無限に近い クリーンエネルギーをつくり出し、潤沢なクリーンエネルギーを自由に使うという発想へのシフト。独創的なアイデアと 宇宙技術の研究開発によって、それを具現化したのが「月太陽発電 ルナリング」構想です。

惑星地球は太陽の賜。永続的になくなることのない、どれだけ使っても地球環境に影響を及ぼさない、太陽の膨大なエ ネルギーが、未来の地球を美しくし、未来の豊かな生活をもたらします。

いつまでもこの美しい地球と人類が共存していくために・・・清水建設からの新しい提案です。

 月資源でつくる「月太陽電池」〜月発電所の建設〜

  月発電所は月資源から

 月発電所の建設には、月にある資源を極力活用します。

月の砂は酸化物なので、地球から水素を持ち込めば「酸素」や「水」をつくることが可能です。また「セメント」がで きれば水と砂・砂利を混ぜてコンクリートに。そして、太陽熱を利用し、ブロックやグラスファイバーも製造することが できます。

 月発電所の施設構成

1.月太陽電池

絶え間なく太陽光発電をするため月 赤道上の全周11,000km、幅数kmから最大400kmに成長する太陽電池群。

2.送電ケーブル

月が地球に向いている「月の表側」にエネルギー伝送施設を配置。「月の裏側」に太陽光が当たる場合は、このケーブ ルで伝送施設まで送電。

3.マイクロ波送電アンテナ

直径20kmの送電アンテナから、地球上の受電レクテナへエネルギーを伝送。 正確に送るために地球からのガイドビーコン(無線標準)使用。

4.レーザー光送光施設

太陽光から高いエネルギー密度のレーザー光を生成。正確に送るために地球からのガイドビーコン(無線標準)使用。

5.月赤道上輸送ルート

月発電所の建設やメンテナンスに必要な物質を運ぶ。搬送ルートの下に送電ケーブルを設置。

6.自走式太陽電池生産プラント

月の資源から太陽電池を生産・設置しながら工場自体が移動。

  リンク元には画像が沢山あって分かり易くなっています。

  これは面白いですね。宇宙に浮かべるのよりは余程予算がかかりそうですが、その壮大さに夢があります。ここま で行けば世界のエネルギーは充分賄えそうです。実現は何年先か想像もつきませんが、きっと出来上がるのじゃないで しょうか。そんな気がします。
  これで、私の大好きな太陽光発電はいよいよ究極のエネルギーとなりそうです。こういうのができて世界が仲良く使 うなんて時代が来れば、世界平和なんてのも夢じゃなくなるかもしれません。その時は、世界の非常識である日本の精神 が世界の標準となっているかも。

楽しいですね!

2011614日火曜日  第4286回  両面型太陽光パネル

  画期的な太陽電池の登場は何時になるのか待ち 遠しい限りですが、そう簡単には実現されそうもありません。そのすき間をうめるように使い方でのアイデアが出てきて いるようです。

  日々産業新聞より

  太陽光パネル、両面型販売、東京太陽光建 材、発電量2〜3割増。

 太陽電池関連部材を販売する東京太陽光建材(東京・台東、仁村利尚社長)は表と裏の両面で発電する太陽光パネル の国内販売を始める。年内に大規模生産を始めるイスラエル企業などから太陽電池を調達し、2011年度中に年1万キ ロワットの販売をめざす。学校の屋上の柵や高速道路の遮音壁など光が四方から当たる場所に設置することを想定してい る。

 主な調達先になるのはイスラエルの太陽電池メーカー、bSolar(ビー・ソーラー)。同社はドイツの太陽電池 工場を買収しており、今夏にも量産を開始する。東京太陽光建材は同社に出資もしている。出資額は明らかにしていな い。

 国内の独立系太陽電池メーカーであるハイナジー(岩手県北上市、田村達朗社長)とも連携し、両面発電型の太陽電 池を確保する方針。旭硝子子会社のAGC硝子建材などが太陽電池をガラスで挟んだパネルに加工し、最終製品にする。

 両面発電型の太陽光パネルの本格販売は国内で初めて。販売目標の1万キロワットは屋根に設置するタイプの住宅用 太陽光パネルで換算すると約3000戸分に相当する。

 両面に光が当たるよう地面に対して垂直に設置するのが特徴。電力不足の懸念などから自然エネルギーへの注目が高 まっていることを受け、これまで太陽光パネルの設置対象外だった、建物の転落防止柵や高速道路の遮音壁とパネルを一 体化させる形などでの需要を見込んでいる。

 裏面は表面よりも発電効率が低いが、年間を通した発電量は通常の太陽光パネルより2〜3割増えるという。パネル を屋上に敷き詰める必要がなくスペースを有効利用できるといったメリットもあり、価格は通常のパネルの1・5倍程度 を想定している。

 北日本など降雪地帯では冬場に太陽光パネルに雪が積もって発電量が落ちることがある。このため、太陽光発電の導 入が比較的遅れているが、垂直に設置する両面発電型は雪が付着しにくく導入しやすいとみている。

 東京太陽光建材は太陽電池メーカーのスペースエナジーの社長だった仁村氏が昨年11月に設立したベンチャー企 業。スペースエナジーは昨年3月に旧新日本石油(現JX日鉱日石エネルギー)の子会社となり、仁村氏は社長を退いて いた。

 両面発電型の太陽電池 結晶シリコンの表面だけでなく、裏面も光を取り込めるように加工した太陽電池。地面など に反射した光も裏面で受けられ、太陽エネルギーを発電に有効利用できる。ビー・ソーラーのほか、中国のインリーソー ラーや韓国のハンファなどが生産をめざしている。国内では日立製作所が製造技術を開発したが、コストが割高で商用生 産に至らなかった経緯がある。

  新しい利用方法という点で価値がありそうですね。あらゆる場所で太陽光発電を利用することができれば太陽光発 電の全エネルギーに対するシェアがそれだけ高くなるというものです。
  エネルギー密度が低いので広い場所を必要とする太陽光発電の弱点を少しでも補完できそうです。
  色んな使い方で兎に角太陽光発電のシェアを高めて行けば、ある程度のボリュームになったときにその利用価値が大 きくなるはずです。それまではひたすら設置を急ぐべきです。兎に角、今の1%にも満たないシェアでは何もできませ ん。

急ぎましょう!

2011615日水曜日  第4287回  50Hz・60Hz問題

  今回の地震による原発事故で日本の東西での電 気の周波数の違いが問題になりました。最初に導入した国の周波数の違いが今まで残って問題になっているのですから新 しいものを取り入れるときには良く先を見越して考えないと駄目ですね。
  この話を聞くと鉄道の狭軌と広軌を思い出します。このため新幹線と在来線が乗り入れできない問題は未だに解決で きずにいます。

  しかし、大きな問題と思っていた周波数の違いも意外なところまで来ているそうです。

  市民のための環境学ガイドより

   3.11以後のエネルギー戦略4  05.29.2011 

  …略

  9)50Hz・60Hz問 題

 日本になぜ二種類の電源周波数が存在するのか。その理由もこのところ有名になったようである。ドイツと米国から 技術を輸入したが、それぞれの周波数が未だに生きている。これが答え。

 しかし、このような状況は、電力関係ではしばしばある。原発にしても、東日本は沸騰水型、西日本と北海道は加圧 水型である。

 西日本と北海道の原発は、東日本に比べれば、地震や津波の影響が少ない場所にある。加圧水型の原発の方が地震に 強いという噂もあるが、本当だとしたら、逆にすべきだったのか??

 それはそれとして、今後、50Hzと60Hzの統一は図られるのだろうか。個人的には、余り意味が無いように 思っている。すでに、正確な周波数に依存している機器はほぼ消滅した。

 最後の最後まで残っていたのが織機用のシンクロナスモーターだったとのこと。要するに同期型電動機で、ネクタイ などの模様のある生地を織るときに、周波数に揺らぎがあると、回転数が変わるので、模様も揺らいでしまうらしい。

 直流を混ぜた電力網というものをもう一度最初から検討し、最後の配電のための周波数は、それこそ、適当に決めれ ば良いという時代になるのではないだろうか。…以下略

  これは驚きました。成る程、周波数に依存しない機器にすれば良いとは目からうろこです。
  そう言えば、家電などは殆ど周波数切り替えスイッチがついていますがそれも無くなるのでしょう。
  パソコンでも、自作をしている頃に関西の60ヘルツの方が関東の50ヘルツよりクロックアップがし易いなんての を何かで読んだ事があり、関西で良かったなんて思ったことがありました。
  そんな差も、機器が対応すれば問題にならないということかもしれません。案外解決は近いのかも。

分からないものですね!

2011616日木曜日  第4288回  節電ハウス

  今回の地震で節電がクローズアップされ、各 メーカーが節電や独立電源などを打ち出す住宅に一斉に乗り出したようです。

  asahi.comより  201169

  究極の節電ハウス、太陽電池・直流家電  シャープが実験

 シャープは8日、太陽電池などの 新エネルギーと直流電力(DC)で動く新たな家電を組み合わせ、従来の電力消費を限りなくゼロに近づける省エネ住宅 の実証実験を大阪・堺で始めたと発表した。消費電力を自動制御する近未来の住宅を想定し、「究極の節電」を目指す。

 省エネ住宅は、木造2階建てで、 延べ床面積271平方メートル。太陽光発電や蓄電池の電力を、直流のまま家庭内で利用するのが大きな特徴だ。家庭の 消費電力量をシステムで制御し、同程度の住宅で従来消費していた電力量に比べ、大幅に削減できるという。

 家庭内はすべてLED照明を採用 し、センサーで人を感知した時だけ点灯。電気自動車用の蓄電池を家庭用に使う技術も導入し、検証する。

 従来の交流(AC)を使う家電のほか、新たに開発した直流対応のエアコンやテレビ、冷蔵庫、給湯器などを備え、 直流から交流の変換時に生じるムダな電力を削減する。直流の家電の普及は、安全性や規格の標準化などの課題もあり、 10年単位の時間がかかるという。

  シャープの次はトヨタとパナソニックです。

  参考:IT MONOistより

  スマートハウスの実現相次ぐ、トヨタが販 売を開始、パナソニックは街ごと開発 (1/2)

  ロイター.co.jpより

  パナソニック、藤沢スマートタウン構想を8社と共同推進

  三菱はもっと早くから取り組んでいました。

 ITmedia D LifeStyleより

 三菱電機、省エネ実験住宅「大船スマート ハウス」を開設

  東芝まで発売しました。

  東芝より

  蓄電池付太陽光発電システムを住宅メー カー向けに販売開始

20110530

  これだけ格メーカーが取り組み出したという事 はかなり有望と見ているのでしょう。
  今だったら、新しい家を建てるとなれば、耐震性とイザという時にエネルギーを自給できる家というのは皆が思うこ とじゃないでしょうか。そうした思いが強くなってくる事でこうした住宅が増えれば、太陽光発電のシェアもどんどん高 くなってくるでしょう。
  そうして太陽電池の比率が高くなってくれば電力会社も対策を立てずにはいられないでしょうから益々太陽電池の比 率が高くなる条件が整ってくる事になるでしょう。そのためにも、政府がモタモタしている間に比率を高めて行くことが 大事でしょう。

できるかな!

2011617日金曜日  第4289回  色素増感型

  第4279回の新型太陽電池に次いで今度は色素増感型の変換効率アップの話題 です。どんどん太陽電池関連の話題が出てきます。時代は完全に太陽電池でしょうか。

  マイコミジャーナルより  2011/06/07

 早大ら、人工水晶塗布により色素増感型太 陽電池の変換効率を平均20%向上

  人工水晶を利用した太陽電池開 発に取り組んできた早稲田大学(早大) 理工学術院の逢坂哲彌教授と国際先端技術総合研究所は、特殊処理した人工水晶を 電極に塗布することで、湿式であるグレッツェル型の色素増感型太陽電池の変換効率を向上させることに成功したことを 明らかにした。

  変換効率の目安となる短絡電流 が1040%、平均で20%アップすることが確認された。実験では1cm角のグレッツェル色素増感型太陽電池を簡易作製し、短絡電流を測定したところ、未塗布の電池は1.62.5mAであったのに対し、人工水晶を入れ塗布した電 池は2.33.1mAの値を示したという。

  現在、太陽光発電など自然エネ ルギーの利用に関心が高まっているが、自然エネルギーによる発電はコスト面の課題が大きい。太陽電池分野では、乾式 の結晶Si電池が主力だが、CdTe型、CIS型などの化合物半導体を活用した高効率型も注目されつつある。一方、湿式の電気化学的グレッ ツェル型は、乾式に比べて低効率だが、コスト的には乾式より1桁安くできる利点があり、複数のメーカーが同方式の実用化に向けた研究を進めている。

こうした状況において、今回、酸化 チタン(TiO2)型でない酸化シリコン(SiO2)型の水晶を利用して、それなりに利用できる可能性が示せたこと は、高層ビル型のガラス一体型太陽電池などの応用に期待を示したことになり、研究グループでは、低コスト・低エネル ギーで生産できる色素増感型太陽電池が注目されているが、同技術により安価な人工水晶を用いて色素増感型太陽電池変 換効率の向上ができたということは、新しい応用分野での太陽電池の普及につながるきっかけができたと説明している。

  人工水晶ですか、窓にも利用できるんですね。こうなってくると、構造物は全て太陽電池でできているなんて時代 が来るのかもしれません。太陽光線の当たる所は全部太陽電池となればいよいよ太陽光だけで全エネルギーを賄うなんて のも夢じゃなくなるかもしれません。
  中身は相変わらずちんぷんかんぷんですが、何にしてもこうやって新しい技術が出てくることは歓迎すべき事でしょ う。こうした多くの中から想像も出来ないような技術革新が起き、一気に世界が変わってしまうこともあり得ます。
  こんな中からあの菅さんのいう6分の1の価格なんてのも瓢箪から駒で本当になるなんてこともあるかもしれませ ん。

もしかしたら明日かも!

2011618日土曜日  第4290回  太陽電池一体型外壁

  昨日の色素感応型でどこでも発電する時代が来るかもなんて書いていたら、早速面白そうなのが出てきました。

  押出成形セメント板・ 外断熱・外壁材 | ノザワより

  押出成型セメント板太陽電池一体型外壁シ ステム

「アスロックソーラーウォール」全国発売

◆日本初!太陽光発電と外装パネル・デザインの融合

押出成形セメント板「アスロック」 にフィルム型アモルファス太陽電池「FWAVE」(富士電機株式会社製)を組み込んだ、太陽電池一体型外壁システム 「アスロックソーラーウォール」を習志野化工株式会社と共同で開発し、昨年10月から採用物件の施工検証と平行して、商品モニタリングを含めてPR活動を実施 してまいりました。この度、採用物件の工事の完了と関係各所からの高評価を受けたことから、本製品の全国発売を行う こととなりました。

 参考:ノザワ、押出成型セメント板太陽電池一体 型外壁システム「アスロックソーラーウォール」を全国発売

  屋根に窓に壁と家の太陽光が当たるところは全て太陽電池なんて面白いですね。その内変換効率が上がってきて北 側でも十分採算がとれるようになるのでしょう。
  こうなると、建築物は全て太陽光発電なんて時代は直ぐそこまで来ているのかもしれません。住宅の電気は全部太陽 光による自前なんてのは当たり前で、太陽光発電のできない構造物は考えられないなんてことになっているかも。

ますます面白くなりそう!

2011619日日曜日  第4291回  我が家の太陽光発電

  例月我が家の太陽光発電、6月分、5月13日から6月9日までのデー タです。28日分で先月より3日少ない稼動日数です。 

  先月の発電量621kWhに比 べると528kWhと93kWhも少なくなっています。6月としては開設以来最悪の数字となりました。その分、 雨も多く季節外れの台風による早明浦ダム貯水率100%回復もあったので仕方ないです ね。でも、もっと発電して欲しかった。

    さて、買電です。

去年5月、買電、544(174,370)kWhで7,340円 1kWhの単価、約13.49円

今年5月、買電、491(158,333)kWhで6,936円 1kWhの単価、約14.13円

去年6月、買電、423(142、281)kWhで6,051円 1kWhの単価、約14.30円

今年6月、買電、391(134,257)kWhで5,909円 1kWhの単価、約15.11円

  さて、売電は。

去年5月、売電、463kWhで22,224円  1kWh単価、約48.00円

今年5月、売電、462kWhで22,176円  1kWh単価、約48.00円

去年6月、売電、450kWhで21,600円  1kWh単価、約48.00円

今年6月、売電、378kWhで18,144円  1kWh単価、約48.00円

 

    去年6月、▲15,549の支払。今年の支払▲12,235円と比らべる と、3,314円の増となりました。買電▲32(▲8、▲24)と少しは節電になっていますが、発電量の少なさは補 いようもありませんでした。  
  そのお陰で年間12万円のマイナスを期待していたのが未達成となりました。残念。やはりお天気には勝てません。

  設置前年年間電気代   207,928円
  1年目の年間電気代 
  31,518円

  2年目              7,012円

  3年目            ▲2,689円

  4年目            ▲5,499円  

  5年目           ▲74,717円

  6年目 7月〜6月分 ▲116,383円

  参考:使用料金表

さて来月は!

2011620日月曜日  第4292回  Google

  太陽光発電は付けたいが金が無いと多くの方が言われます。実際は、今の固定買取価格42円だと15年ローンを 組んでも毎月の支払いは太陽が発電で支払ってくれるようになるのですが、余りに話が旨過ぎると疑心暗鬼になられる人 が多いようです。
  それは、取りも直さず私の営業トークの不味さでもありそうです。どうしたら良いのだろうかと考えていたら、面白 い記事がありました。

  IT総合情報ポータル「ITmediaより

  Google、家庭用太陽光発電の普及に向けて28000万ドルを出資

  米Google614日(現地時間)、家庭での太陽光発電の普及を目的とする基金に、28000万ドルを出資すると発表した。同社のクリーン エネルギーへの投資額としては過去最高額で、これにより同社のクリーンエネルギープロジェクトへの累計投資額は68000万ドル以上となった。

 この基金により、家庭および企業 向け太陽光発電システムを販売・リースする米SolarCityが、設置およびメンテナンス料金無料のリースを提供する。顧客は、月額の使用料を支払うだけで ソーラーシステムを利用できる。同社はこれまでに約15000戸にシステムを設置しているが、その内の12000戸はリースでの利用だという。

  例えば電力会社に月額200ドルの電気料金を支払っている家庭の場合、月額50ドルのシステムを借りることで電気料金が月額60ドルに下がり、1月 当たり30ドルの削減になるという。米CNNによると、SolarCityはこの基金で70009000戸に設置料無料のリースシステムを提供する見込み。

  もう一つ理解できないところがありますが、兎に角、屋根を提供する事でリース代で太陽光発電を設置して利用出 来るということのようです。リース代より節約できるお金の方が多いとなれば日本でも付ける人は出てくるかもしれませ ん。
  孫さんもメガソーラーだけでなくこうした小さな事にも目を向けてくれれば良いのですが、多分儲けにならないと 言って目もくれないでしょうね。

日本のGoogleはいな いのか!

2011621日火曜日  第4293回  ゴパン

  第4238回等で何度か書いた日本の稲作の救世主になる可能性があると期待し ている「ゴパン」の売れ行きが順調のようです。

  SankeiBizより 2011.6.16

  「ゴパン」出荷10万台突破 三洋、最後 のヒット商品

 三洋電機は15日、コメからパンが焼けるホームベーカリー「GOPAN(ゴパン)」の出荷台数が、11日に10 万台を超えたことを明らかにした。

 昨年11月の発売後、注文が殺到し、受注を一時見合わせていたが、今年4月に再開していた。

 パナソニックによる完全子会社化に伴い、三洋ブランドは2012年4月までに原則パナソニックに統一されるた め、ゴパンは三洋ブランドで最後のヒット商品になる。

  三洋さんには申し訳ないですがブランドなんかどちらでも良いのです。パナソニックのブランドと流通経路を使っ て一気に台数を増やして貰いたいものです。これは、太陽電池でも何度も書いていますが、大きなシェアを取る事により 米の消費量が一気に増えれば、食糧自給率のアップにもなり日本の農業が変わる可能性もあると思います。

  エネルギーと食糧という日本の二つの弱点をこの二つで逆転できたらこれほど痛快なことはないでしょう。

可能性に賭けましょう!

2011622日水曜日  第4294回  薄膜太陽電池

  薄膜太陽電池の勢いが止まらないようです。単価が安いとは言われていますが、詳細は分かりません。住宅用でな く産業用を主体にしているので情報が少ないようです。

  EDR,LLCより 011615

  First Solar、薄膜太陽電池モジュール生産量が4GWに到達

 Frist Solar201168日、薄膜太陽電池モジュールの生産量が4GWに到達したことを発表した。同社は2002年から太陽電池モジュールの製造を開始している。4GWの発電量は、200万世帯への電力供給を可能にするもので、CO2の年間排出量を250mtmetric tons)削減することに匹敵する。

 同社はまた、独Frankfurtの第2工 場が予定より1カ月早く稼働を開始したことも発表した。同工 場に設けられた4つの生産ラインは2011年第3四 半期中にもフル生産とする予定である。これにより第1工 場と合わせて、Frankfurt工場全体で、年間500MW以上の生産能力を整備することになる。

 参照:News Release

  全体で見るとまだまだ生産量が少ないので住宅用に出回るのは当分無理なのかもしれません。早く住宅用にも出 回ってくれば市場価格にも影響して結晶型の値下がりも期待できるのじゃないでしょうか。
  兎に角、早く一定のシェアを太陽電池が取れるようになることが大事です。そうなれば、いよいよエネルギーの世界 に革命が起きるかもしれません。

早くそうなって欲しいものです!

2011623日木曜日  第4295回  有機薄膜太陽電池

  昨日薄膜太陽電池の勢いが止まらないと書いたところですが、同じ薄膜でもこちらは有機薄膜ですが、その弱点で ある変換効率にも光が見えてきたようです。

  分子科学研究所より

  有機薄膜太陽電池の光電流を向上できる手 法を開発

  真空蒸着法の改良によるドナー:アクセプター混合膜の結晶化

  [概要]

  自然科学研究機構分子科学研究 所平本グループの嘉治寿彦助教らと米国ロチェスター大学のタン教授らの研究グループは、有機薄膜太陽電池に光を照射 することで得られる電流を飛躍的に向上できる新手法を開発しました。 従来の真空蒸着法では低分子有機半導体のドナー:アクセプター混合膜はうまく結晶化できず電気 伝導度が低かったため通常、混合膜は100 nm1万分の1ミ リメートル)以下の膜厚で作製されてきました。

  今回、低分子有機半導体を真空 蒸着して混合膜を作製するときに、真空中で簡単に扱え、かつ、素子基板には付着しない液体分子を選び、同時に蒸発さ せました。 この結果、通常より4倍以上の厚さ(約400 nm)の混合膜の結晶化に成功し、同じ厚さの混合膜を従来の方法で作製した場合より、光電流を最高 で3千倍まで、例外なく向上できました。 この手法は高品質な薄膜の作製が可能なため、高効率の有機薄膜太陽電池の実現が 期待されるばかりでなく、有機トランジスタのような他の高性能な有機半導体素子への応用も期待されます。 本成果はドイツの出版社(Wiley-VCH)が発行する先端材料科学の専門誌『Advanced Materials』のオンライン版に近日中に掲載される予定で す。…中略

  [今後の展開とこの研究の社会的意義]

  今回はまだ、電池構成の最適化 をおこなっていないため、得られた光電変換効率は最大で2.5%に過ぎませんが、研究グループは、今後、この手法による太陽電池構成の最適化やこの手法の精密 化・汎用化を展開させていくことで、光電変換効率を10%超まで向上させることを目指しています。 この手法は将来、安価で高効率の有機薄膜太陽電池を提供するための基盤技術の一つとなると期待 され、また、有機トランジスタなど、他の高性能な有機半導体素子の作製への応用も期待されます。…以下略

  相変わらず理論的なところは理解出来ませんが、早く実用化されて薄膜太陽電池の価格が下がる事を期待したいも のです。
  それにしても、このところの太陽電池関連の記事の多い事、やはり、時代は太陽電池に来ているのかもしれません。 この機会に、大きなブレイクスルーが起きて価格の大幅ダウンと変換効率のアップが実現されれば時代は一気に動きだし そうです。
  果たして、どうなるのか。兎に角、近い内に何かが起こりそうな予感がします。なんて、柄にも無い事を書きました が、それくらい太陽光発電への追い風が吹いている感じです。この勢いが止まらない事を願います。

さて、どうなるでしょう!

2011624日金曜日  第4296回  NAS電池

  第4249回等で取上げたナトリウム二次電池が東北電力に採用されるそうで す。電力会社が認めたと言う事はNASが蓄電池の本命と認められたということでしょ うか。

  環境とCSRの専門メディア ecoolより 20110617

  東北電、出力8万キロワットの蓄電池 能代発電所に導入

  東北電力は17日、出力8万 キロワットと国内最大規模の蓄電池設備「NAS電池(ナトリウム・硫黄電池)」を能代火力発 電所(秋田県能代市)に導入すると発表した。東日本大震災で太平洋岸の火力発電所が被害を受けるなど電力供給力の低 下に対応したもので、来年1月の運転開始を目指す。

  7月から設置工事を開始。出力2千キロワットの日本ガイシ製ナトリウム硫黄(NAS)電池40台を導入する。投資額は非公開。電力需要の低 い深夜などに蓄電を行い、需要の高い時間帯に放電する。一般家庭約5万世帯に6時間程度の放電が見込めるという。

 参考: 東北電力 ホームページ

  大容量「NAS電池」の設置について〜今 冬の供給力対策として国内最大規模のNAS電池を設置〜

  電力が揚水発電でなく蓄電池を使うということ は、太陽電池が増えた時にもこのNASで対応できる可能性があるのかもしれません ね。これで対応できるのならば、安心して太陽光発電や風力発電を大幅に増やす事ができるのかもしれません。
  こうなるといよいよ太陽光発電の前途は洋々たるものです。

果たしてどうなんでしょう!

2011625日土曜日  第4297回  より経済的になる

  このところさんざん太陽光発電への追い風が吹き出したと書いていますが、それを追認するかのよう記事がありま した。

  News1st.jpより 2011617

  太陽光発電の導入が本格化し、化石燃料に 置き換わる準備が整うIEEEの太陽光エネルギー専門家が見解を発表

  -太陽光発電の世界的な設備容量が次の10年で劇的に増える見通しであり、太陽光発電は従来のエネルギー源と比較し、より 経済的になると予測-

【米国ニュージャージー州ピスカタ ウェイ:2011615日(現地時間)発】

世界最大の電気・電子関係の技術者 組織であるIEEE(アイ・トリプル・イー、本部:米国ニューヨーク)の太陽光エネ ルギー専門家は、次の10年で、太陽光発電(PV)システムは従来の化石燃料と比較し、最も経済的にエネルギーを生み出す方法に なる可能性があると見解を示しました。このコスト水準を達成するためには、世界中で、太陽光電池の継続的な技術革新 と、規模の経済性を働かせた製造原価の縮小を進める必要があります。IEEEでは、これらの目標達成を支援する取り組みを複数実施しています。

太陽光エネルギーは地球で最も豊富 なエネルギー源です。地球に降り注ぐ太陽光は100ペタワットに相当します。地球全体で必要なエネルギーが約15テラワットであるため、太陽光のごく一部を利用するだけで、地球全体のニーズを 満たすことができます。(1ペタワット=1,000テラワット)

IEEEのシニアメンバーであり、IEEEエグゼクティブ ディレクターであるジェイムズ・プレンダーガスト(James Prendergast)は次のように述べています。「太陽光発電は 大変革をもたらす可能性があります。他のどの代替エネルギー源も、同等の潜在力は持ちあわせていません。従来のエネ ルギー源と比較し、太陽光発電のコストは継続的に縮小しており、今後我々は多くの市場への導入を目の当たりにし、供 給面のみが成長を妨げる要因になるでしょう。基本的に、太陽光発電は短期および長期的なエネルギー課題解決への重要 な要素になると信じています」

国際エネルギー機関(International Energy AssociationIEA)によると、世界の太陽光発電による生産量 は、2000年より平均で年40%の割合で伸びています。2050年までには、太陽光発電が世界の電力生産の11%を担うと予測され、蓄積されている3,000ギガワットの設備容量に相当します。それは、温室効果ガス排出をおよそ2.3ギガトン削減し、これは25,300万世帯が1年間に消費する電力を生産する際に排出される量と同等であり、日本とロシアの人 口を足した世帯数とほぼ同じです。

しかし、エンジニアリングの課題は 依然今日も残っています。IEEEのメンバーであり、中国科学院 広州能源研究所(Guangzhou Institute of Energy ConversionGIEC)太陽エネルギー応用研究所のジエ・シュウ(Jie Shu)は次のように述べています。「太陽光発電が従来のエネルギー源 と完全に競うためには、太陽光を電力へ変換するコストと効率を引き続き向上させる必要があります」 …以下略

  こんな記事を読むと本当に嬉しくなりますね。その中でも「他のどの代替エネルギー源も、同等の潜在力は持ちあ わせていません。」というのが良いですね。地球も人類を頂点とした生物も元を正せば太陽のお陰で生きているのです。 その太陽の恵みを有効に利用する事こそ人類が目指すべき方向であることは誰も否定できないのじゃないでしょうか。そ うであるならば、人類の英知を集めて太陽光発電のコストダウンと変換効率アップに全力をつくすべきです。

太陽万歳!

2011626日日曜日  第4298回  ソーラークリニック

  第4263回に次いで太陽光発電 診断 - ソーラークリニックに5月分の診断結果が発表されています。相変わらず我が家の発電 成績はパッとしない順位です。

    登録名はマア小父の発電所です。

  参考:前年5月分

   月間発電量(パネル1kWあたり):

   2010 5月  409/664 122kWh/kW

   2011年 4月  882/1237   121.5kWh/kW

   2011年 5月  771/1197   106.9kWh/kW

  月間発電指数 ※発電指数=発電量÷最寄3地点平均予測発電量×100

   2010 5 527/664   109

   2011年 4 1134/1237  105

   2011年 5 1101/1197  101

   年間発電量(パネル1kWあたり)

   2009 6月〜2010 5167/328   1088 kWh/kW

   2010 5月〜2011 4 417/670  1179 kWh/kW

   2010 6月〜2011 5月  415/653  1164 kWh/kW

   年間発電指数 ※発電指数=発電量÷最寄3地点平均予測発電量×100

   2009 6月〜2010 5 244/328    103

   2010 5月〜2011 4月  551/670    103

   2010 6月〜2011 5月  542/653    103

   エントリーがチョッと減りましたね。どうしたんでしょう。5月はかなり低調な発電量でしたが、6月はそれ以 上に雨にたたられています。いったいどんな惨憺たる成績になるのでしょうか。今から怖い。

もう雨もいらない!

2011627日月曜日  第4299回  乗り合いタクシー

  第4117回などで取り上げたまんのう町の乗り合いタクシーに刺激を受けたの でしょうか我坂出市も導入するのだそうです。

  四国新聞社 | 香川のニュースより 2011/06/17

  乗り合いタクシー導入/坂出市が10月か ら

 坂出市は16日の一般質問で、公共交通手段の少ない市南東部に10月からデマンド型乗り合いタクシーを導入する ことを明らかにした。府中町とJR坂出駅を結ぶ区間で2路線を運行。料金は乗車距離に関係なく片道300円とする。

 3月に市地域公共交通活性化協議会がまとめた「公共交通総合連携計画」を受け、市が地域住民の要望を聞くなどし て準備を進めていた。

 コースは、榿(はりのき)集会場(府中町)とJR坂出駅を結ぶ「府中湖東ルート」と、打越公民館(同)と同駅を 結ぶ「府中湖西ルート」。いずれも府中町と西庄町にある複数の集会場や途中のJR各駅などを経由する。

 運行日は平日のみで、各路線とも1日4往復。時間は府中町発が午前8時から午後3時45分までの4便、JR坂出 駅発が午前9時半から午後5時半までの4便。利用者は運行事業者に事前登録し、予約が必要。

 市は今月中に運行事業者を選定し、運行計画を国交省に申請する。環境交通課は「公共交通空白地帯の住民の利便性 向上につなげたい。市中心部の循環バス運行なども順次検討し、可能なものから実施したい」としている。…以下略

  府中町というのは坂出市の中心街からは山を挟んで南東のはずれにあり、歩いたり、自転車ではちょっときつい距 離です。個々が上手く行けばもう一つの遠距離である瀬戸内海に面した大越地区への導入も実現させて欲しいものです。
  この方式で周辺地区から市内への足が確保されれば市街地を自転車と歩行者専用地区とすることも可能になりそうな 気がします。そうなれば、市街地の商店街も生き返り、田舎におけるコンパクトシティ、つまりはエコタウンの可能性も 見えてきそうな気がします。

何とか上手くいって欲しい!

2011628日火曜日  第4300回  有機薄膜

  第4295回で有機薄膜の新しい技術の発見を取り上げたところですが、今度は 現在のところ有機薄膜では最高の変換効率を達成したそうです。いよいよ薄膜の時代ですかね。

  日経ビジネスオンラインより

  塗って作れる太陽電池  印刷のように大 量生産、カーテンや衣服でも発電へ 2011620日(月)

  20114月、 三菱化学は、「次世代太陽電池」として実用化が待たれている「有機薄膜太陽電池」において、世界最高値となる9.2%のエネルギー変換効率を達成したと発表した。

 同社の有機薄膜太陽電池の特徴は、印刷技術を利用して効率の高い生産ができること。これにより、近い将来、部屋 の壁紙やカーテン、自動車のボディ、衣服などで太陽光発電ができるようになるかもしれない。…中略

  薄くて、軽く、曲げられる

 有機系太陽電池とは、その名の通 り、炭素などの有機物を材料とした太陽電池のこと。現在、「色素増感太陽電池」と「有機薄膜太陽電池」の2種類に大別できる。 三 菱化学が研究開発を進めているのは、後者だ。特に、有機薄膜太陽電池は、入手しやすい原料を使っており、従来の結晶 シリコン太陽電池に比べて、生産コストが低く抑えられる。その上、薄くて、軽く、曲げられるといった特徴を持つた め、応用範囲が広く、様々なデザインに加工できる。

 有機系太陽電池の場合、主な原料 である有機物が性能向上の鍵を握る。そのため、ここ数年、長年培ってきた素材に関する自社の知識や技術を太陽電池に 応用すべく、住友化学や三井化学、東レ、東洋紡といった素材メーカーが相次いで市場に参入してきている。三菱化学も その中の1社というわけだ。…以下略

  有機にしろ無機にしろこれからはコストダウンの期待できる薄膜太陽電池が主流になってくるのでしょうか。
  営業に廻ってみて、今の太陽光発電の固定価格買取の有利さを説明しても、やはり、200万円前後の初期投資の大 きさに躊躇するようです。長い目で見れば、今の条件もパネルの価格が落ちてきたときの買い取り価格のダウンを考える と時期を待ってもそれ程有利にはならないというのが納得が行かないようです。
  営業能力の不足と言う面もあるでしょうが、ここはやはり取っ付きやすい初期投資というものも必要なようです。爆 発的な広がりには価格の低下を待つしかなさそうです。今のところ、この薄膜太陽電池が一番近そうな気がします。

どうなるでしょう!

2011629日水曜日  第4301回  またまた、薄膜

  何と又しても薄膜太陽電池の話題です。もう怒涛の様な波が来ているようです。

  EDR,LLCより 2011621

産総研、金属箔を基板に用いた高効率フレ キシブルCIGS太陽電池を開発

 産業技術総合研究所(産総研)太 陽光発電工学研究センター仁木 副研究センター長、先端産業プロセス・高効率化チーム 石塚 尚吾 主任研究員らは2011620日、富士フイルムと共同で、ステンレス箔を基板とした高効率な集積型構造のフレ キシブルCIGS太陽電池サブモジュールを開発したと発表し た。

 産総研では、太陽光発電のさらな る普及拡大と持続可能な社会の実現に向け、各種太陽電池の高性能化・高機能化技術や評価技術の開発に取り組んでいる が、その一環として、企業や大学と連携したCIGS太陽電池の研究開発を進めている。現在市販されているパネル型CIGS太陽電池モジュールは、1枚のガラス基板上に複数の太陽電池が直列に接続された集積型構造になっている。 これまで、フレキシブル型のCIGS太陽電池モジュールでは難しかった集積型構造 の形成や、高効率化のための高精度なアルカリ添加制御などに取り組み、高い光電変換効率を実現してきた。今回、産総 研は富士フイルムとの共同研究により、これまでに培った技術をさらに発展させて、大面積材料が安価に得られるステン レス箔を基板に用いた高性能な集積型フレキシブルCIGS太陽電池モジュールの実現に挑んだ。

 産総研では、極薄ケイ酸塩ガラス 層を基板表面に形成することでアルカリ効果による性能向上を実現するなどの技術を駆使して、高性能なフレキシブルCIGS太陽電池を開発してきた。これまでチタン箔やモリブデン箔、セラ ミックスシートをフレキシブルCIGS太陽電池の基板材料とした研究が行われてき た。しかし、実用化には大面積材料の供給やコストに問題があった。そのため、今回は、フレキシブル基板としてより安 価なステンレスの金属箔を採用した。金属基板の場合は、その成分が太陽電池の高温成膜時にCIGS層に拡散する問題がある。さらに集積型にするためには電気的な絶 縁層を形成する必要がある。今回は、ステンレス箔の上にまずアルミニウム層を形成し、表面を陽極酸化法によって酸化 アルミニウムへと変化させた。この酸化アルミニウムの層は、電気的な絶縁層であるとともに、金属基板成分のCIGS層への拡散を妨げる障壁層としても働いている。このフレキシブル 基板は、富士フイルムによって試作されたものである。

 CIGS太陽電池では、Naなどのアルカリ金属を添加することで高い光電変換効率が得られるアルカリ効果と呼ばれる性能向 上効果が知られている。アルカリ効果はソーダ石灰ガラスを基板に用いる場合は自然に実現するが、フレキシブル基板な どの場合にはアルカリ効果を得るために高精度なアルカリ制御技術が必要となる。これまでの技術を応用し、酸化アルミ ニウム層の上に、厚さを制御した極薄のケイ酸塩ガラス層を形成することで、高精度に制御されたアルカリ添加を行いア ルカリ効果による高性能化を実現した。

 1枚の基板上に16個 の細長い短冊状の太陽電池が直列接続された集積型フレキシブルCIGS太陽電池サブモジュールで、開放電圧(Voc10.54 V、短絡電流密度(Jsc33.39 mA/cm2、曲 線因子(FF0.683、光電変換効率(η)15.0%という結果を得た。この性能は、従来の(フレキシブルではない)CIGS太陽電池と比較しても大きな遜色がなくフレキシブル太陽電池サブ モジュールとして極めて高性能である。これにより高性能と軽くて曲げられるという機能性を併せもった低コスト太陽電 池が実現し、新しい用途の開拓が期待される。

 今後は企業各社との連携によっ て、さらなる大面積基板への応用や、より低コストで高性能な集積型フレキシブルCIGS太陽電池モジュールの実現とその生産技術の開発など事業化に向け た研究開発を進めていく。

 参照: 金属箔を基板に用いた高効率フレキシブルCIGS太陽電池

 一体どうなっているんだと言いたいくらいに薄 膜太陽電池の記事が続きます。これはもう完全に結晶式から薄膜式へと主体が変わってきた証拠でしょうか。とは言いな がら、住宅用にはまだ薄膜式は殆ど見られません。取り敢えずは大規模な産業用が先ということでしょうか。
  メガワット級への設置で数量を稼ぎ一層のコストダウンが計られ、それが住宅用に廻ってくるという流になるので しょうか。いずれにしても、早急な価格ダウンの実現を待ちたいものです。
  それにしても、これだけ技術革新が進んでいるという事は考えている以上に早い太陽電池の時代がくるのかもしれま せん。

面白くなりそう!

2011630日木曜日  第4302回  量子ドット

  このところ薄膜太陽電池の記事 ばかりでいよいよ薄膜太陽電池の時代が来るかなと書いたら、今度は第4243回でも取り上げた量子ドット型です。

  日刊工業新聞より 20110621

  東北大、シリコンでエネ変換効率45%超 の太陽電池作る技術開発

 東北大学流体科学研究所の寒川誠二教授らの研究チームは、シリコンを材料に使い、エネルギー変換効率45%以上 が見込める次世代太陽電池を作る基本技術を開発した。

 「量子ドット型」と呼ばれる微細な結晶が内部に並ぶ太陽電池で、現在実用化されている薄膜シリコン太陽電池と同 じ材料を使いながら、変換効率は薄膜シリコンの理論上の限界値である30%を超える。従来シリコンは均一な量子ドッ トの作製が難しく、材料コストがシリコンの10倍以上の化合物半導体を使う研究開発が主流だった。

 寒川教授らは均一な構造を作るたんぱく質を利用。たんぱく質に鉄の微粒子を含ませて規則正しい構造を作る。たん ぱく質を除去して残った鉄が等間隔に並ぶプレートを型にして、シリコン基板上に円盤状の量子ドットを形成する手法を 開発した。球形である一般的な量子ドットに比べて円盤形状は厚さを調整しやすい利点がある。

  量子ドットも薄膜のようですね。相変わらず理論は良く分かりませんが、変換効率45%なんてのが実現されれ ば、エネルギー問題は解決しそうです。果たして、何時実現されるのかが問題ですが、何はともあれ夢は持てますね。
  こうした、とてつもない数字が達成されるまで今の技術のもので一定のシェアを占める努力をしておけば、こうした 変換効率が達成で来た時には地球のエネルギーは太陽電池だけで賄うと言う夢のような世界が現実となるかもしれませ ん。太陽光発電の時代はそこまで来ているのかも。

その世界を見てみたい!

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