団塊の世代の部屋(155)

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2012年6月1日(金)  第4639回   電力事業への新規参入

  第4632回で導入しない企業があるとは考えられないと書きましたが、やはり次から次へと参入が 始まりそうです。

  日刊 工業新聞より   2012年05月25日

  新 電力、参入相次ぐ−日本製紙・フジコーなど

 電力事業への新規参入が相次いでい る。日本製紙による特定規模電気事業者(PPS=新電力)の届け出が経済産業省に受理されたほか、フジコーも7 月に参入する。

  東京電力の値上げや7月 スタートの再生可能エネルギーの全量買い取り制度が新電力への追い風になっている格好だ。家庭部門も含めた全面 自由化も視野に入っており、ビジネスチャンスとして今後も拡大しそうだ。産業界にとっても既存の大手電力会社以 外の選択肢が増えるため、コストダウンの可能性が広がる。

  日本製紙は16日に届け 出を行い、同日受理された。事業開始は10月で、関東や東北にある大規模発電設備で供給するほか、バイオマス発 電設備の新設、太陽光や風力発電の導入も検討する。東日本大震災後に、余剰電力を東電と東北電力に供給した実績 があり、本村秀取締役は「当社の強みをいかしてエネルギー事業に本格的に出て行く」と語る。

  屋根どころかメガソーラー並みに電 力事業への参入として考えているんですね。やはり企業にとってはこんなに美味しい話は無いようです。
  こちらはバブルのときに競って参入したのゴルフ場からの移行の話題です。

  神 戸新聞より  2012/05/25

  ニッ ケが電力販売事業に参入 メガソーラー設置

  ニッケ(本 店・神戸市中央区)は25日、兵庫県稲美町と明石市にまたがる自社ゴルフ場を閉鎖し、大規模太陽光発電所 (メガソーラー)を建設すると発表した。約30億円を投じて出力9・8メガワットの発電所を整備、来年3月 下旬に稼働する。電力販売事業に参入し、全量を関西電力に売る。

 9月末に閉鎖する「ニッ ケゴルフ倶楽部土山コース」の一部約15万平方メートルにパネル約4万枚を置く。年間の発電量 は一般家庭3千世帯の消費量に相当する9537メガワット時を想定している。

 7月1日から再生可能エネルギーの 「固定価格買い取り制度」が始まるの機に、電力販売事業に参入を決めた。電力不足などでエネルギー問題に注目が 集まる中、同社は「保有する不動産の有効活用とともに、グループ内で再生可能エネルギー関連の環境事業の展開を 図る」としている。

 兵庫県内でもここへきて、電力販売事 業への参入やメガソーラー設置が相次いでいる。中堅建設会社の美樹工業(姫路市)は約10億円を投じて茨城県つ くば市に出力2メガワットの発電所を建設中。建設資材メーカーの太陽セメント工業(大阪市)は、加東、加西市に またがる自社用地に、約13億円を掛けて出力3・5メガワットの発電所を建設中だ。(土井秀人)

  これは私が思ってた以上に企業から の参入が多そうです。やはり42円20年間と言うとんでもない条件が太陽光発電バブルを起こしそうです。こんな に一気に話が立ち上がってきたら工事業者が直ぐに間に合うのでしょうか。パネルも品不足の心配は無いのでしょう か。我々のような住宅用はメーカーから品物が入らなくて仕事にならないかもしれません。

不気味な予 感!

2012年6月 2日(土)  第4640回  シリコン撤退

  第 4585回 NSソー ラーマテリアル株式会社のシリコン製造の中止でがっかりしたと思ったらそれだけでは終わらないようです。

   SankeiBizよ り  2012.5.25

  JFE スチールが太陽電池のパネル素材から撤退

 JFE スチールは25日、太陽光発電パネルの原料となる多結晶シリコンインゴットとウエハーの製造事 業から撤退すると発表した。岡山県倉敷市の工場ではすでに製造ラインを停止しており、従業員も、配置転換す るという。事業撤退にかかる費用は引き当て済みで、13年3月期業績には影響はないという。

 同社は平成13年に同事業に参入。業 績を伸ばし、16年には180億円を売り上げた。しかし比較的製造が容易で差別化の難しい領域だっただけに、中 国企業が台頭し、価格競争が激化。欧州の需要縮小で供給過剰となり、「価格がピーク時の2割まで下落」(JFE スチール)し、市況回復も見込めないと判断した。

 3月末には、新日鉄マテリアルズと シャープも、同分野の共同出資会社の解散を発表。シリコンウエハー大手のSUMCOも、 太陽電池向けシリコンウエハーの子会社2社を3月に解散、同事業から撤退するなど、日本メーカーの苦戦が目 立っている。

  SUMCO第 2253回で シリコンの勉強を刺してもらったり第 2917回で増産を取り上げてきましたがこんな時代が来るとは何とも移り変わりの激しさに驚か されます。増産するにも設備投資や建設で長い間かかるのに撤退は余りにもあっけない。
  何度も書きますが、折角の国産エネルギーがこうも次々と撤退していると言うのに政府には危機感があるよ うには思えません。それどころがドイツなどが先例を見せてくれているのにそれに学ぶことも無く同じ失敗を犯 そうとしているのですからあきれるしかありません。それ程日本が発展するのが嫌なのでしょうか。

一体どこの政 府やら!

2012年6月 3日(日)  第4641回  節電大作戦

  30%以上を占めていた原 子力発電が全部止まったというのにそれほど大きな電力不足にならないようなのが不思議で仕方ありませんでした。
  トッテンさんがその疑問に答えてくれていました。

ビ ル・トッテン関連情報 コラム(Our World)より  2012年05月25日

題 名:No.997 「電力不足」は本当か

 5 月5日、北海道電力泊原発3号機が停止し、日本にある54基の原発のすべてが停止した。経団連会長は「再稼働を 進めないと日本経済は崩壊する」と述べ、また新聞やテレビでも盛んに「深刻な電力不足」になると国民の危機感を 煽っている。

(ビ ル・トッテン)

 「電 力不足」は本当か

 昨 年3月原発事故が起きた直後に、国際エネルギー機関(IEA)は、日本は原子力発電の不足分を補うだけの十分な 石油火力発電による余剰能力を有している、と報じている。インターネットで記事を検索すればその記事はすぐに見 つかるはずだ。IEAの推計によると、日本は2009年に石油火力発電能力の30%しか使用していないと言う。 出力を調整できる火力と違い、原子力発電は一度動かすと出力調整ができない。そのため原発によって作られる電気 を提供するために、深夜電力割引により積極的に推進されたのが「オール電化住宅」だったとも言える。

 一 方、一般家庭と違い産業界ではコストに電力料金が直接跳ね返るため、企業努力によってさまざまな節電対策が取ら れてきた。また太陽光発電を含め自社で発電設備を持つ企業も多い。自前の発電所を持つJR東日本では、昨年の原 発事故のあと、列車の運転本数を減らして余った電力を列車の運行に支障がない範囲で東京電力に供給していたとい う。

 主 流メディアの報道だけをみると、電力の30%を超える原子力を止めると電力不足になると思ってしまう。原子力発 電所の稼働率を上げるために、火力を停止させているという事実は報じられないからだ。貯めておけない電気の性質 上、真夏の数時間のピークのためにどうしても原発が必要だというのなら、自家発電や操業時間の調整、一般家庭で はクーラーやテレビを我慢するといったことで充分乗り越えられるはずだし、実際乗り越えなければいけない。 …中略

  今 の日本は、代替エネルギーを開発することも必要だが、まずは電力に100%の税金をかけ、無駄な電力使用を極力 避けるようにするしかない。福島の原発事故で、家や土地、仕事を奪われた人の痛みを思えば、そしてエネルギーの 未来を思えば、それがもっとも迅速かつ簡単な方法ではないだろうか。

   「日本は2009年に石油火力発電能力の30%しか使用していない」と言 う数字は衝撃です。なるほどありそうなことかもしれません。それにしても、これだけ余裕があればたちまち電力不 足になることは無いと言っても良いでしょう。道理で、去年の夏もなんだかんだ言いながら大きな不足もおきません でした。今年も、危ないと言いながらもどうも切迫感が感じられません。もしかしたらコストアップさえ辛抱すれば 電力が不足することは無いのかもしれません。
  とは言いながらもみすみす無駄使いをして電気代を高くする必要はありません。やはりトッテンさんの言われる ように国民みんなで節電に頑張ってみるべきでしょう。特に、いまや日本で無駄の最たるものテレビ放送は昼間は全 面停止で良いのじゃないでしょうか。もう一つパチンコ屋も廃止。こうなると電力不足が日本にとっての救世主にな るかもしれません。

これは良いかも!

2012年6月 4日(月)  第4642回  エンジンの廃熱利用

  ガソリンエンジンの冷却は水冷でラジエ ターで熱くなった熱を放熱して冷やします熱効率 はガソリンエンジン・・・32%  ディーゼルエンジン・・・46%」だそうです。つまりは半 分以上が無駄になっているのです。この放熱が勿体無い。あの暖まった冷却水を使ってタービンを回し発電する なんて事はできないのでしょうか。
  尤も、こんなことは誰でも思いつくでしょうし、今までにも研究されて無理と言う結論が出ているのかもし れません。そんなシステムより無尽蔵と思われたガソリンや軽油を惜しみなく使えは良いと考えられてきたの じゃないでしょうか。しかし、時代は変わってきました。燃料枯渇や温暖化などで効率の良いものが求められて います。特に電気自動車の開発が進めば内燃機関は消滅ということも考えられそうです。そうなると、生き残り のために電気自動車より省エネなものを開発するしかありません。

  殆んど捨てられる熱を何とか利用で きないものか。あの熱で電気を作りそれをハイブリッドの電気として利用すれば効率の良いエンジンができそうな気 がします。
  そこで思いついたのが地熱発電のシステムを利用することです。幸い、温泉程度の低温で発電する小型発電 機が開発されているはずです。
  サーチしてみるとありました。

  週 刊ダイヤモンドより

  人の行く裏に 道あり花の山? 神戸製鋼が温める小型発電機

  …略

  その仕組みは、循環ポンプで取り入 れた温水を使う。温水よりも沸点が低い媒体(代替フロンガス)を加熱して、そこで発生する蒸気の力でタービンを 回して発電する。その際に、「熱源を取り入れて戻すサイクル」と「発電・送電が自己完結するサイクル」の二つの 熱処理の相互作用により、これまでは捨てるしかなかったエネルギーを回収するという意味で、バイナリー(二元) と名づけられた。最大出力70キロワットのうち、発電機を動かすために 使う10キロワットを除き、残りの60キロワットを有効利用できる。

 この発電機は、1956年以来、神 戸製鋼が世界でもトップを誇るスクリュータービン技術(空気を圧縮する技術)を応用したもの で、設置時に大規模の工事を必要とせず、泉源にも影響を与えないために温泉法の制約を受けない。加えて、過 去には電力会社の地熱発電所に納入されるような2億円前後の大型システムは存在したが、神戸製鋼のものは小 型で筐体は約2.5メートル立方の据え置き型。初期費用は2500万円で導入できる。しかも、発電の原理は 同じなので、太陽熱やバイオマス(廃材)から熱源を取り込むこともできる。…以下略

  川重さんもやってるようです。

  川崎重工業株式会社よ り

  小 型バイナリー発電設備の製造・販売を開始

  やはり日本の技術はたいしたもので す。ところが小型と言っても車に積めるようなものではなさそうです。ここは得意の小型化の研究をしてエンジンと の組み合わせで冷却水を利用できるようにして欲しいものです。

  もう一つ無駄に排出されているのが 排気です。これはF1でホンダが勝ちすぎて禁止された一時流行ったターボエンジンをもう一度発電用として使うの です。これは十分に小型だし今すぐにも実用化できるのじゃないでしょうか。

  この2つの発電装置を使ってリチウ ムイオン電池の充電に使いプリウス等に組み込めばかなり効率の良い車ができそうです。

  やはりこんな素人が考え付くような ことは既に研究尽くされているような気がしますが。もし、誰もやっていないのなら考えて欲しいものです。

無知ゆえの考 えか!

2012年6月 5日(火)  第4643回  自転車にやさしい都市ランキング

  第4633回などで何度も自転車を取り上げてきたように太陽光発電とともに興味のあるのが都市交 通です。クルマ社会から路面電車など公共交通と自転車と歩行主体への移行がこれからの向かうべき方向だと信じて います。
  とは言いながらも、その動きは特に日本では遅いようです。狭い日本こそこうした交通体系を取り入れ易い はずなんですけどね。
  逆にそんな動きのなさそうなアメリカの方が関心は高いのかもしれません。面白い記事がありました。

   タ イナビニュースより   2012年 5月25日

  自 転車にやさしい都市ランキング – アメリカ

  自転車通勤週間

2012年 5月28日〜6月3日は「Bike to Work Week」、つまり自転車通勤週間である。それに先立って、アメリカのWalkScoreが「自転 車にやさしい都市ランキング」を発表した。

自転車は環境にやさしい交通手段である ため、アメリカでは自転車通勤を始める人が増えてきている。このランキングの評価は、都市ごとの自転車専用道路 の数や質、地面の起伏度、道路の連結性、自転車通勤をする人の数などによって、100点満点で行われた。

最も自転車にやさしい都市は?

「自転車にやさしい都市ランキング」は 以下のとおりである。

1位:ミネ アポリス(79点)

2位:ポー トアイランド(70点)

3位:サン フランシスコ(70点)

4位:ボス トン(68点)

5位:マ ディソン(67点)

6位:ワシ ントン(65点)

7位:シア トル(64点)

8位:ツー ソン(64点)

9位: ニューヨーク(62点)

10位:シ カゴ(62点)

アメリカで人気の高まる自転車

また、WalkScoreの発表によると、

・アメリカ人が自転車旅行をした数は、2009年から2011年の間に2倍に増えている。

・自転車通勤は、2000年から2010年の間に43%増加した。

71%のアメリカ人が、もっと今以上に自転車を利用したいと言っている。

とのことである。今後、環境にやさしい 自転車のますますの普及が予想されている。

   Most Bikeable Cities

  自転車なんか関心がないのかと思っ ていたら、日本より余程進んでいますね。人口が多いだけに関心のある人も結構沢山居るのかもしれません。
  何時まで経っても自転車道一つ整備しようという動きが大きくならない日本にはこういう発想はなかなか出 てこないようです。
  日本でもこうした動きが出てきて狭い日本中に自転車道の整備が進んで欲しいものです。何かと言えば自転 車の交通事故が増えたとマスコミが騒ぎ折角の自転車熱を冷まそうとする日本とはえらい違いです。

もっと真剣に 考えましょう!

2012年6月 6日(水)  第4644回  超軽量太陽電池モジュー ル

  第 4470回で取り上げた超軽量太陽電池モジュールに採用されたガラスが一般に販売されるようです。 これでパネルメーカーが採用できるようになりますからもしかしたら軽量パネルが各メーカーから発売されるなんて ことになるかもしれません。

   日 刊工業新聞より  2012年05月29日

   旭 硝子、軽量で割れにくい特殊ガラスを開発−窓ガラスの数倍の強度

 旭硝子が 6 月に発売する化学強化特殊ガラス「レオフレックス=写真」は、厚さを 1 ミリメートル以下に薄くでき、強度は窓ガラスなどに使われる一般のソーダライムガラスに比べ数倍の強度がある。薄くしても割れにくいため、使用するガラス の軽量化につながる。

  ガラスを溶液につけイオン交換することで表面を強化した。太陽電池のカバーガラスや建設用ガラス、デザイン性が求め られる照明向けガラスなどの用途を見込む。軽量化により、耐荷重の問題で太陽電池をできなかった場所にも設置できる 可能性が広がる。また、運搬や設置作業の負担も軽減できる。

  第 1 弾としてフジプレアムの太陽電池 モジュールに採用された。

   ニュースリ リース

   第 4470回ではフ ジプレアムが開発したとあったので他社では採用できないのだろうなぁと諦めていましたが、ガラス自 体は旭硝子の開 発だったと言うことのようです。これで他社も使えるとなれば需要はありそうな気がします。というかコストの面も ありますが是非シャープ辺りににも採用してもらって軽量の製品を出してもらいたいものです。
  これまで強度的に設置ができなかったところも可能なところが増えてくるはずです。こういうネックと思われて いたものも日本の企業が克服してくれるのは嬉しいですね。これも日本での太陽光発電の追い風になって欲しいもの です。

日本がんばれ!

2012年6月 7日(木)  第4645回  ピーク電力

  第 4635回で太陽光発電とピーク電力の相性の良さを取り上げましたが、ドイツでそれ を見事に裏付ける実績が出たようです。

   時事 ドットコムより  2012/05/28

   ド イツの太陽光発電、過去最高の22GWH

   【ベルリン26日ロイター時事】ドイツの再生可能エネルギー関連シンクタンク、国際経済フォーラム再生可能エネ ルギー(IWR、本部ミュンスター)の ディレクター、ノルベルト・アルノホ所長は26日、同国の太陽光発電量が25、26日の昼ごろの時間帯に過去最 高の22ギガワット時(GWH)を記録したことを明らかにした。

   同国政府は昨年、福島原子力発電所の事故を受けて、8基の原発を直ちに閉鎖し、残りの9基を2022年までに閉 じることとし、その分風力や太陽光、バイオマスなどの再生可能エネルギーで発電することを決めた。

   アルノホ氏は「過去にこれほどの太陽光発電をした国はない」とし、「この数週間、何回か20GWHに近づくこと はあったが、25、26日に初めてこの水準を上回った」と指摘した。同氏は、先進工業国の一つが平日(25日) に電力需要の3分の1、工場やオフィスが休みの土曜(26日)には半分近くを太陽光発電で賄えることが示された と強調した。1年前の太陽光発電量は14GWHだった。

   政府の再生可能エネルギー促進政策もあって、ドイツは世界でもトップの同エネルギー利用国となり、年間の総電力 需要の約20%は同エネルギーから得ている。また、同国で設置された太陽光発電設備の能力は諸外国のほぼ全てを 合わせたほどに達しており、太陽光発電は年間需要量の約4%を占めている。同国は温室効果ガス排出量を2020 年までに、1990年比で40%減らすことを目標にしている。

   ドイツの太陽光発電装置の能力は11年に7.5GW増え、さらに12年第1四半期(1〜3月)に1.8GW拡大 して、合計26GWとなった。

   これは太陽光発電への強烈な追い風になりますね。26GWの設備で最大発電量が22GWとなると能力の85%くら いを発電したと言うことですからその効率の良さに驚きます。ドイツ全土で同時にこんなに発電したと言うことでしょう か。それにしても年間需要の4%は少ないようですが、ピーク発電の効果が見事に証明されましたね。
  ここまで来るとピーク電力のための原発も不要といっても良さそうです。今や破綻したシステムである FIT(フィードインタリフ)も大きな効果があったと言えそうです。尤も、今更それと同じ事をしようとする日本 こそ狂っているとしか言い用がありません。とは言いながらも採用が遅れて設置の進んでない日本ではまだまだ定額 買取制度が必要なことは間違いないでしょう。ただその条件が問題です。42円の20年なんてとんでもない数字 じゃなくせめて年数だけでも10年とか15年にとどめるべきでしょう。

それにしてもこの発電量は凄い!

2012年6月 8日(金)  第4646回  ソーラーパーフェクト

  第 4634回など毎月の太 陽光発電 診断 - ソーラークリニックのデーターに何時もがっかりさせられ何とか発電量を上げる 方法はないものかと思っていますが、何の実行もできずにいます。
  ところがとんでもない記事がありました。

  朝日新聞デ ジタルより  2012年5月30日

  神 奈川工科大、出力を常に最大化する太陽光向けユニット開発

 【横浜】神奈川工科大学板 子一隆教授は、太陽光発電システムの出力を常に最大化する外付けユニットを開発した。発電パネ ル表面に樹木やビルの影がかかって出力電力のピークが複数発生する場合に、より高いピークに向けて入力電圧 を操作し、常に出力電力を最大化する。ユニットを採用した実験では、使わなかった場合に比べて発電量が 55%増加した。

 開発したユニット「Plug―in・ ソーラーパーフェクト」は、太陽電池とパワーコンディショナー(電力調整装置)間に接続して使う。稼働中のシス テムにユニットを追加するだけで利用できる。

 板子教授の実験では南向きと西向きに パネルを設置して行った。午前6時半―8時半の発電量を測ったところ、ユニットを使わない従来制御は28・2 ワット時、ユニットを挿入した場合は43・7ワット時になり、約55%の出力増を確認。ユニットは板子教授が開 発した新型制御方式「瞬時スキャン法」を採用。出力電力の複数のピークを瞬時にスキャンして最も高いピーク(正 しい動作点)を検出。仮想的に動作点を移動させ最大出力点に導く。

 一般的な太陽光発電システムは最大出 力点に複数のピークが生じ、最大出力点を誤って認識し、低いピークで動作してしまうこともある。

  これが本当なら現在の世界の稼働中 の太陽光発電の発電量が一気に能力アップできると言うことです。これなら発電効率のアップのセルの研究も色あせ てしまいそうです。
  にわかには信じがたいものがありますが、これは是非早急に実用化させて欲しいですね。なんといっても今 の設備にユニットを挿入するだけだというのが良いですね。これでコストが安ければ万々歳です。これぞエネル ギー大革命です。我が家にも直ぐにつけたい。

本当であって 欲しい!

2012年6月 9日(土)  第4647回  フレキシブルソーラーパ ネル

  太陽光発電も重量や方角な どいろいろと制約があってどこにでも設置できないというのがなかなか設置が広まらない原因でもあります。価格の安さ は当然としてもっと軽量で柔軟で取り付け場所を選ばない商品は無いものかと常に思っています。
  イタリアに面白いパネルがあるようです。

   タイナビニュースより   2012年6月1日

   屋 根に合わせて自由自在! 曲げられる薄型ソーラーパネル、イタリアの屋根に

     柔軟・薄型ソーラーパネルの設置 3社と協力

ソー ラー企業であるGlobal Solar Energyは、屋根のスペシャリストである他3社と共に、3つの屋根に柔軟な薄型ソーラーパネル を設置するプロジェクトを実現させた。

イ タリアの複雑な屋根にも対応

こ のプロジェクトでは、イタリア国内の建築物の、さまざまな屋根の形に合わせてパネルが設置された。

イ タリアでは天井の丸い建物もあり、この曲げられるソーラーパネルはこういった状況に適している。というのも、ソー ラーパネルを設置するのに本来必要とされる台も使用されず、パネルを直接屋根に乗せることが可能だからだ。

こ れにより、約100世帯分の使用電力が太陽エネルギーによってまかなわれる ことになる。

3つの設置場所

ミ ラノにある工場の丸天井には、B.A.Energie社とAlubel社が この特殊なソーラーパネル70キロワット分の設置を担当した。このソーラーパネルは、昨年の12月より運転を開 始している。Global Solar社の薄型柔軟ソーラーパネルは、Alubel社が加工した台に直接固定された。

ま た、同じくミラノ市内のある家屋の平坦な屋根には100キロワット分のソー ラーパネルが設置された。この作業にはB.A.Energie社とMapeiグループの子会社、 Polzglass S.p.A社が担当した。

3つ目のソーラープロジェクトでは、B.A.Energie社とAlubel社が施 工作業に当たり、15キロワット分の柔軟・薄型ソーラーパネルが、伊・ロンバルディア州のローディにある公共施 設の屋根の上に固定された。今年の4月より電力を供給している。

軽 量という長所が需要を生む

Global Solar社によると、この薄型ソーラーパネルは1平方メートル当たり3.5kgしかないため、イタリアにあるような、屋根に重いものを乗せられない建築 物には適しているということだ。実際にイタリアからの需要も多い。

ま た今回のプロジェクトに大きく貢献したB.A.Energie社は、お互い の技術を向上させたこの共同作業に満足していることを表明した。

Global Solar社は、今年の6月までにさらに5つの同様のプロジェクトを計画している。

   これはなかなか面白そうです。どんな設置方法をしているのか良く見てみたいものです。どんな取り付け方をしている のかHP(Global Solar Energy - POWER the Possibilities)を見てみました が良く分りません。いずれにしてもこういうのがどんどん広まって日本でも京都の寺院などもっと色んなところに採 用されれば面白いと思うのですが。

   フレキシブルと言えば第4644回超軽量モジュールを取り上げたところのフジプレア ム株式会社太 陽電池セル - 太陽電池 FWAVE - 富士電機なんかが日本でもやっていますが、どの程度使 われているのか良く分りません。このイタリアのように上手く宣伝すればもっと話題になっても良さそうなものです が、それ程柔軟な設置が難しいのでしょうか。
  世間に認知されればこれまで以上に設置が難しかったところへの進出が見込めると思うのですが、まだまだそこ まで柔軟性が無いのでしょうか。
  それにしても、このフジプレア ム株式会社というのはいろいろと新しい電池を開発しているようですが、こういうところが頑張って もっと大きくなってくれれば面白いでしょうね。

頑張ってください!

2012年6月 10日(日)  第4648回  我が家の水道代

  第 4588回の平成24年度1期分に続いて平成24年度2期分の検針票が来ました。先期は3立方メー トル減っていました。今月はさらに1立方メートル減っていました。少しずつとはいえ減っているのは良い事です。 努力というよりたまたまというのが情けないところです。

   平成24年度2期分 平成24年4月7日〜平成24年6月4日 

   水道使用量    55立方メートル

   水道料金等      9,292円    約169円/立方メートル

   下水道使用量金等  7,980円    約145円/立方メートル

    合計         17,272円   約314円/立方メートル

 

   前 年同期水量    平成23年度2期分 平成23年4月6日〜平成23年6月5日 

   水道使用量    54立方メートル

   水道料金等      9,092円    約169円/立方メートル

   下水道使用量金等  7,812円    約145円/立方メートル

    合計         16,904円   約314円/立方メートル       

   まだ前年より1立方多いようですが努力しないのですから仕方ないでしょう。毎日の洗濯と風呂の習慣を変えない限り 大幅な削減は不可能なのじゃないでしょうか。洗濯はともかく毎日の風呂を減らすことはまず無理でしょうし、その気も ありません。貧乏人の唯一の贅沢です。

   長い間100%近い貯水量を保ってきた早明浦 ダムがとうとう減り始めました。あっという間に90%を割るところまで来ています。台風も余り影響 は無かったようです。梅雨次第で今年の夏の水事情も大きく変わります。今年はどんな夏になるのでしょうか。

さて次回は!

2012年6月 11日(月)  第4649回  地球寒冷化

  太陽光発電の売り物の一つでもある地球 温暖化に関して最近は疑問とする説が多くなってきていますが、その決定打とも言えそうな説が出てきました。

  団藤保晴の 「インターネットで読み解く!」より

  第 306回「目が離せぬ5月の太陽:直径を観測、寒冷化」 (2012/05/27)

  金環日食で太陽への関心が一気に高 まり目が離せなかった5月でした。国内研究者がリードして「太 陽の直径 金環日食で計算」(NHK)されたばかりか、4月の《太 陽観測衛星「ひので」、太陽極域磁場の反転を捉えた》で予測された「四重極構造」化と寒冷化が 始まっていると考えられます。 …中略

    太陽磁場の「四重極構造」化については冒頭にあげた、国立天文台やNASAなどによるプレスリリースのほかに、《「ひので」による今回の観測の意義と最 近の太陽活動について》に詳しくまとめられています。太陽観測衛星「ひので」が4年間にわたり安定した観測を続 けた成果です。

  《予想される時期より約 1年早く、北極磁場がほぼゼロの状態に近づいていることが、2012年1月の観測で発見されました。すなわち、 北極の磁場を担う斑点状の磁場の数が急速に減少し、低緯度から逆極性の斑点が現れました。この結果、現在太陽の 北極域では、逆極性の磁場の大規模な消滅と極性の反転が発生していると考えられます。この観測の結果から、太陽 の北極磁場がまもなくマイナスからプラスに転じると予想されます。一方、驚くべきことに、南極では極性反転の兆 候がほとんどみられず、安定してプラス極が維持されていることを、「ひので」は確認しています》以下がそうして 生まれる四重極構造(北極プラス・南極プラス)です。

 太陽の黒点数が減って活動が弱まった 時期に最近ではマウンダー極小期やダルトン極小期があり、その開始時期前後に四重極構造が現れたと考えられてい ます。それぞれの極小期に京都では冬の気温が2.5度下がりました。

 「最近の太陽活動についてのまとめ」 はこう述べています。「太陽周期が10.6年から12.6年に2年伸び ている」「太陽活動は上昇しているが、黒点の数は以前のサイクルより少なく、また北半球に偏って発生してい る」「北極の負極磁場が大幅に減少し、現在正極に反転中。予想された反転の時期より約1年早い」「一方、正 極磁場が卓越していた南極は安定な状態を維持しており反転の兆候はない」「以上から、太陽の基本的対称性が 崩れていると考えられる」「同様の事象は、マウンダー極小期、ダルトン極小期の開始前後に発生していたと推 定され、太陽が従来と異なる状態になっていると推測される」

  このほか補強する観測事 実として「過去45年間の観測史上最多の宇宙放射線量」が指摘されています。太陽風活動が活発ならば宇宙放射線 は太陽圏内に侵入しにくいのですが、低下しているために入ってくると考えられます。今後は10月ごろに北極域の 集中観測をして予測の推移を確かめることにしています。

  四重極構造なんて初めて聞きまし た。南極と北極が逆転すると言うのは読みましたが。4つなんて想像もしませんでした。
  当然と思っていたことさえこれほどのことがあるのですから炭酸ガスが温暖化の元凶なんてのもどこまで本 当か分らないのは当然ですね。私も最近は温暖化に関してはそれ程深刻なものとは思えないようになって来まし た。それでも大気の汚染など環境の悪化を防ぐためにはこうした説も役には立っていると評価しています。しか しそれ以上にエネルギーの枯渇は間違いないのじゃないかと思っています。なんといっても地球にはびこりすぎ た人間の消費量はとてつも無いはずです。人間の増えすぎこそが諸悪の根源でしょう。
  さて、温暖化説をあざ笑うかのような地球化は来るのでしょうか。

結構不気味で すね!

2012年6月 12日(火)  第4650回  香川のメガソーラー

  香川県のメガソーラーの動きも活発に なってきているようです。坂出と三豊に次いで高松でも計画が打ち上げられました。しかも今度は県の土地です。

  四国新聞社 | 香川のニュースより  2012/06/01

  県 がメガソーラー計画/高松遊休地、事業者募集

 香川県は31日、香川県土地開発公社 が保有する香川県高松市生島町の遊休地について、最大約2メガワット(2千キロワット)の大規模太陽光発電所 (メガソーラー)の建設予定地にすると発表した。

  この遊休地は、同公社が 1974年に取得した「生島えび養殖場跡地」の一部。教育センターなど3施設を移転整備する計画だったが、財政 難の影響で県消防学校が整備されただけ。残る約5ヘクタールは長年活用されていない「塩漬け用地」となってい た。

  自然エネルギーで発電し た電力を電力会社が全量買い取る「固定価格買い取り制度」の原案では、2012年度中に企業が始めた太陽光発電 なら1キロワット時当たり42円(消費税込み)の買い取り価格を20年間保証するとしている。ただ13年度以降 は買い取り価格の低下が想定され、県は早い段階でメガソーラーを建設することが得策と判断した。

  メガソーラーの年間推定 発電量は、一般家庭約600世帯分に当たる200万キロワット時を見込む。建設予定地は、遊休地約5ヘクタール のうち県が利用する土地などを除く3・5ヘクタール以内が対象。利用形態は「売却」と「貸し付け」があり、売却 価格は1平方メートル当たり1万1700円。貸付料(年間)は同228円で、貸付期間は設備の設置、撤去工事期 間を除く20年以内とした。

  事業者は6月1日から募 集開始し、7月中旬に決定、本年度中の稼働を目指す。県内ではすでに坂出市と三豊市の民有地で同規模の施設を建 設する計画が進んでいる。…以下略

   と言うことで、何の縁か私にもほんの少し関われそうな話が出てきて、8日に、この現地説明かに参加してきました。ちょうど入梅になった日で朝から雨でし た。参加者は30人弱くらいで一社で何人か参加されていたところもあるので参加企業は半分くらいかもしれませ ん。これが多いのか少ないのか良く分りません。
  説明会自体は事前に詳細がHPで発表されていたこともあって簡単に終わりました。

  簡単な動画です。雰囲気は分かると 思います。

 

  さて、私の関わる会社も参加するか もしれないそうですが、そうなると採用されることを期待します。
  とは言いながらも、かなりの人数で参加していた企業もあり、担当者とも顔なじみのような雰囲気もあった のでもしかしたら出来レースということもありそうです。

  それにしても、いよいよメガソー ラーが身近にも感じられるようになって来ました。

どんな時代に なるのでしょう!

2012年6月 13日(水)  第4651回  NAS 電池

  第4603回で取り上げたレドックス フロー電池と並んで、もう一つ期待していた第4249回で取り上げたナトリウム 硫黄(NAS)電池の記事が突然沢山出てきました。去年火災事故をおこして製造が止まっていたのが解禁されるよ うです。

  日刊 工業新聞より  2012年05月23日

  大 阪府大、ナトリウムイオン電池の室温作動に成功−新しい固体電解質発見

 大阪府立大学大学院工学研究科の林晃 敏助教らの研究グループは、室温で作動する「全固体ナトリウムイオン二次電池」の試作に成功した。

  容量は正極材料の重さ1 グラムあたり約90ミリアンぺア時で、10回充放電しても容量が劣化しなかった。ナトリウムイオンが高速で移動 できる固体電解質を発見し、それを利用した。成果は電子版の英科学誌ネイチャー・コミュニケーションズに23日 発表される。

  全固体ナトリウムイオン 二次電池を室温で作動させることに成功したのは初めてという。発見したのはナトリウムとリンと硫黄からなる材 料。同材料は以前から知られているが、270度Cで加熱すると従来と違う結晶構造になり、室温で高いナトリウム イオン伝導度を示すことを発見した。

    長 岡技科大、ナトリウム電池向け活物質を開発−レアメタル不要に

掲載日 2012年05月23日

 【新潟】長岡技術科学大学の本間剛助 教らは、価格上昇が懸念されるリチウムなどレアメタル(希少金属)を使わないナトリウムイオン二次電池正極の活 物質を開発した。

  リン酸鉄系の結晶で、従 来のリチウムイオン二次電池とレート特性(充電に係る時間に対する放電エネルギー密度)を比べると、1時間の充 電ではほぼ同じ。さらに1時間以下では、ナトリウム電池の正極の方が放電エネルギー密度が高いという結果が得ら れた。

  ガラス結晶化法という独 自技術を使ってレアメタル不要のリン酸鉄系結晶を合成した。原料を溶融し、急冷することでより均質にガラス化し たものを粉砕、炭素と混合して焼成する。これを電池正極に使うと充放電サイクル特性が良くなる上、リン酸鉄の強 固な網目で結晶構造が壊れにくくなり、50サイクル後の容量維持率は96%を示した。

  参照: NAS 電池

  日刊 工業新聞より  2012年06月04日

  日 本ガイシ、顧客にNAS電池の撤去要請へ

 【名古屋】日本ガイシは納入先での火 災事故を受け、顧客に使用停止を求めているナトリウム硫黄(NAS)電池について、商業施設や病院、学校など、 一部顧客に製品の撤去を申し入れる方針を固めた。不特定多数の人が出入りする場所は火災事故が起きた際、被害が 甚大になる可能性があるため。

  同社は消防当局と協力 し、事故原因の特定と安全性の向上に取り組んできた。今回、安全を最優先して、一段と厳しい措置に踏み切る。

  撤去を求めるのは、国内 外の174カ所に納入した計30万5000キロワットのうち、容量ベースで20―30%程度という。火災発生時 に大きな被害が想定される場所は「現時点で設置場所として不適切だ」(同社幹部)と判断した。火災事故は 2011年に三菱マテリアル筑波製作所(茨城県常総市)で発生した。同社は社内に事故調査委員会を立ち上げて再 発防止策の策定を進めており、6月中にも消防当局から認定を受ける見込み。

  時事ドットコ ム  2012/06/06

  不 良品の混入が原因=NAS電池の火災事故で−日本ガイシ

  昨年9月に三菱マテリア ル筑波製作所(茨城県常総市)で電力貯蔵用のナトリウム硫黄(NAS)電池が火災事故を起こした問題で、原因は 不良品の電池の混入だったことが6日明らかになった。製造元の日本ガイシが設置した「第三者事故調査委員会」の 調査で判明した。日本ガイシは総務省消防庁に調査結果を報告し、了承された。

  製造も開始されるようです。上記の 室温での作動やレアメタルを使わないものなど新しい技術を取り入れてより安全で能力のある電池になってくれれば 企業やメガソーラーなどの大容量蓄電池採用への大きな動きになりそうです。
  蓄電池の問題が解決されれば電気の世界は大きく変わります。全てを太陽光発電で賄うことも夢じゃなくな るでしょう。その時には原発も自然消滅になるかもしれません。
  日本が世界のエネルギーを抑えることも可能でしょう。日本の素晴らしい技術者たちに期待したいもので す。

意外と近いの かも!

2012年6月 14日(木)  第4652回  ゼネコンもメガソーラー

  またまたメガソーラーへの進出の話題で す。今度はゼネコンです。設置技術をもっているだけに強力な勢力となりそうです。

  SankeiBizよ り  2012.6.8

  ゼ ネコン各社メガソーラー事業強化 7月の再生エネ全量買い取りにらみ (1/2ページ)

 ゼネコン各社が相次いで、メガソー ラー(大規模太陽光発電)事業の強化に乗り出した。竹中工務店は用地確保から施工までに対応する新組織を立ち上 げたほか、大林組はゼネコンでは初めて自ら太陽光発電事業者となり、事業拡大を狙う。いずれも7月に始まる再生 可能エネルギーの全量買い取り制度開始をにらんだ動き。東日本大震災の復興需要が一段落した後も継続できる事業 として、各社とも成長分野と位置づけ力を入れる。

 竹中は、土壌浄化や新エネルギーなど 太陽光発電の関連組織を統合した「環境エンジニアリング本部」を4月に新設した。同社はすでに全国で4件、計約 1万5000キロワットの太陽光発電を施工した実績を持つ。この強みを生かし、パネルを設置する立地情報から、 現場の土壌浄化の必要性や太陽光パネルの選定、実際の施工に至る一連の動きをワンストップで対応できる。

 参入を希望する企業に対しては、事業 計画を2〜3日程度でシミュレーションできることも売り物としている。すでに「(全国から)約60万キロワット 分の施工計画の情報を得ている」(樋口祥明本部長)としており、これら計画に対して営業活動を進め、受注に結び つけたい考え。

  一方、大林組は7日、栃木県真岡市 で、約1000キロワット級の太陽光発電装置の設置と発電事業を行うと発表した。来年2月の完成予定。同社は京 都府にある自社物流倉庫にも1000キロワットの太陽光発電設備を設置中で、7月から発電事業を始める計画だ。

 このほか、大成建設も東芝、双日と共 同で、福島県南相馬市に出力2万キロワットと国内最大級のメガソーラー建設に向けて調査中。

 ゼネコン各社は、国内の建設市場の拡 大が見込めない中で、復興需要後をにらんだ新事業創出を急いでいる。なかでもメガソーラーをはじめとするエネル ギー関連事業は「今後さらに需要が増す」(竹中)とみており、ゼネコンならではのノウハウを打ち出して事業拡大 を図る考えだ。(那須慎一)

  いよいよ大手が出てきますね。こう なってくると土地の争奪戦になるかもしれませんね。今まで、使い道が無くて放置されていた土地の賃貸価格が高騰 しそうな予感がします。メガソーラーのブームで一番恩恵を受けるのはパネルメーカーや発電会社より地主さんなん てことになるかもしれませんね。
  それにしてもまだ始まってない7月からの条件設定はどうなるのでしょうか。大手は既に42円、20年で 動き出しているようですがどんでん返しはないという確かな情報を得ているのでしょうか。

一体どうなる のでしょう!

2012年6月 15日(金)  第4653回  モノを包めるガラス

  第 4644回で超軽量太陽電池モジュールを取り上げたところですが、ガラスの世界にまたまた強烈な商 品が出たようです。

  ITmedia Newsより  2012年06月05日 

  ゴ リラガラスのCorning、超薄でモノを包めるガラス「Willow Glass」を発表

印刷用紙程度の厚さで曲げたり巻いたり できるガラスシート「Willow Glass」をGorilla GlassメーカーのCorningが 発表した。500℃までの高温に耐えるため、ディスプレイの他、太陽電池などの潜在用途もある。[佐藤由紀 子,ITmedia]

 米Corningは6月4日(現地時間)、印刷用紙程度の厚さでフレキシブルなガ ラス「Willow Glass」を発表した。

 Willow Glassは巻くこともできる

 Corningは、多数のスマートフォンがディスプレイで採用しているゴリラガ ラス(Gorilla Glass)のメーカー。間もなく日本で発売される韓国Samsung Electronicsの「GALAXY S III」にも、同社の「Gorilla Glass 2」が採用されている。

 Willow Glassの厚さは100ミクロン(=0.1ミリ)で、これは一般的な印刷用紙の厚さだ。薄い上に強度があり、柔軟なため、例えば端末を“包み込む”形の ディスプレイを設計することも可能という。また、500℃までの高温に耐えるため、ハイエンドディスプレイ に適しているとしている。OLEDでもLCDでも採用でき、カーブしたディスプレイにも使える。また、照明 やフレキシブルな太陽電池などの用途にも適しているとしている。

 既にディスプレイやタッチ端末メー カーにサンプルを出荷しているという。

  日本も負けていないようです。

  2012年6月5日

   DNP、フレキシブルガラスを用いたカラーフィルター製造プロセスを開発

 大日本印刷(DNP)は2012年6月5日、フレキシブルなガラスをロール・ツー・ロールプ ロセス(ロール状に巻かれた基材への連続的な製造プロセス)に用いたカラーフィルター製造技術を世界で初め て開発したと発表した。今後さらに開発を進め、2014年度の量産開始を目指す。

  DNPは今回、従来のガ ラス基板の10分の1となる厚み0.05から0.07ミリメートルのフレキシブルガラスを用いてロール・ツー・ ロールプロセスでのカラーフィルター製造技術を開発した。フィルムと同様のロール・ツー・ロールプロセスによ り、生産効率が高いフレキシブルディスプレーの実現が期待できるという。ガラスにクラック(ひび割れ)などの問 題が生じないように条件を精査するなど、フィルムを扱う場合よりも基板に対する力のかかり方を繊細に制御するプ ロセス技術を開発した。

  今回、厚みが0.07ミ リメートルのロール状フレキシブルガラスに対し、カラーフィルターのパターンをフォトリソグラフィー方式で形成 した。製作したカラーフィルターは、直径3センチメートル以下に曲げられる柔軟性を備えている。

  DNPは今後量産に向け た開発を進め、液晶や有機EL等のディスプレーをはじめ、電子ペーパー、有機EL照明、太陽電池などへの応用を 図り、2014年度の実用化を目指すとしている。

  DNP 大日本印刷株式会社  ニュー スリリースより

  …略

現在の液晶ディスプレーに搭載されてい るカラーフィルターは、0.5〜0.7ミリメートル厚のガラス基板を使 用しています。スマートフォンやタブレット端末など薄型、軽量が求められる用途では、カラーフィルターのパ ターンを形成したガラス基板を、ケミカルエッチング処理により0.15ミリメートル程度まで薄板化していま す。しかし、工程が増えることでリードタイムが長くなるほか、本処理では、今以上の薄板化が難しいなどの課 題がありました。一方、ガラスの代替としてプラスチックフィルムの活用も検討されていますが、酸素や水蒸気 に対するバリア性、耐熱性、寸法安定性が課題となり、開発段階にとどまっています。…以下略

  重いガラスの代わりにプラスチック フィルムを使えは良いじゃないかと思ってましたが、ガラスにはかなわないんですね。そうなると強くて薄いガラス の開発に期待したくなります。
  それにしても大日本印刷(DNP)のガラスはどこのメーカーがせいぞうしているのでしょうか。まさか自 社で製造しているなんて事はないでしょうし。企業秘密なのでしょうか。

  と思っていたら、今度はメーカーの 開発記事です。

  EDR,LLCよ り  2012年6月6日

   AGC、次世代ディスプレイなどに向けて超薄板ガラス積層技術の開発に成功

 AGC(旭硝子)は2012年5月30日、超薄板ガラスをユーザの製造工程で搬 送するためのキャリアガラスへ貼り合わせる積層技術の開発に成功したことを発表した。この技術により、ユー ザーは設備を変更することなく超薄板ガラスを取り扱うことができるようになる。  今回開発した0.1mm厚の超薄板ガラスは、極薄、柔軟といった特徴に加えて、透明性、耐熱性、電気絶縁性などの面でも優れた特性を実現している。同社 ではこのガラスの実用化を加速するため、厚さ0.5mm程度のキャリアガラスに超薄板ガラスを貼り合せる積 層技術を開発した。

  この技術で作られた積層 基板は、通常のシート状のガラスと同様に1枚ずつ扱うことができるため(シート・トゥ・シート方式)、の設備を 変更することなく超薄板ガラスに回路形成などの処理を行うことを可能にする。また、キャリアガラスと超薄板ガラ スは特別な吸着層で貼り合わされており、製造工程における加熱や化学処理に対する耐久性がある一方、工程で処理 された後にキャリアガラスを容易に剥離することができる。さらに、キャリアガラス上の超薄板ガラスは、工程設備 に直接触れないため、傷の発生を抑える効果も期待できる。

  ニュー スリリース

  こうしてみるとガラスの進歩は凄ま じそうです。今までのガラスの世界とは様変わりなのでしょうか。
  この薄いガラスが今の太陽電池に使われている強化ガラスに取って代わるなんてことになれば
第4647回で取り上げたイタリアのフレキシブル ソーラパネル以上のものが期待できそうです。そうなればどんな場所にでも設置できるようになりそうです。太 陽光発電の世界も様がわりしそうです。

どんどん面白くなり そう!

2012年6月 16日(土)  第4654回  ソーラー・インパルス

  第 4625回で陸海空のソーラーを取り上げましたが、空のソーラーインパルスが又一つ難関をクリアし たようです。

  タ イナビニュースより  2012年05月28日(月)

  ソー ラー飛行機、モロッコに向け飛び立つ

  太陽光エネルギーで夢をつなげ

5月24 日、スイスのパイエルヌ空港より一台の飛行機が飛び立った。

Airbus A340とほぼ同じ翼幅を持ちながら、中型ファミリー自動車と同じくらいの重量であるソーラー・インパルスに は、約12000枚の太陽光パネルが設置されている。

構想および制作に7年を要した夢の飛行機プロジェクトは、2014年にその集大成ともいえる世界 一周の旅に挑戦する。

スイスからモロッコへ、そして世界へ

100%再 生可能エネルギーで飛ぶ同航空機は、現地時間の8時24分にスイスのパイエルヌ空港から飛び立った。

目的地はモロッコだ。

ソーラー・インパルスは28日の早朝、中間地点として設定されているマドリードにていったん翼を休め る。航空機の点検などが行われ、パイロットを交代し、問題がなければその日のうちにモロッコにむけ出発す る。

2014年 の大冒険にむけ、夢をつなぐ旅はまだ終わらない。

スイスのソーラー飛行機、初の大陸間飛 行に出発

 

SOLAR IMPULSE - AROUND THE WORLD IN A SOLAR AIRPLANE

時事ドットコム

初 の大陸間飛行へ海峡越え=太陽電池機   

太陽光をエネルギーにして飛ぶスイスの 実験機「ソーラー・インパルス」が5日早朝、初の大陸間飛行の達成を目指し、スペインのマドリードからモロッ コ・ラバトに向け離陸した。 【AFP=時事】 

AFPBB Newsより   2012年06月06日

ス イスのソーラー飛行機、初の大陸間横断を達成

燃料を一切使わずに太陽エネルギーのみ で飛行するスイスのソーラー飛行機「ソーラー・インパルス(Solar Impulse)」が5日、モロッコ・ラバト(Rabat)のサレ(Sale)空港に着陸し、ソーラー飛行 機として史上初めての大陸間飛行を達成した。

 ベルトラン・ピカール (Bertrand Piccard)氏の操縦するソーラー・インパルスは、スペイン・マドリード(Madrid)のバラハス(Barajas)空港から出発し、ジブラルタル 海峡(Strait of Gibraltar)を越えてモロッコ入りした。

 同機はラバトに5日間滞在 した後、モハメド6世国王(King Mohammed VI)が開催する史上最大規模の太陽熱発電所の建設記念式典に出席するため、モロッコ南部のワルザザート(Ouarzazate)へ向けて飛び立つ。

 

一番難関と思われる飛行機もこうやって 段々夢を実現しています。実際に世界一周を成し遂げたとしてもクルマや船以上に実用には遠そうですがこうやって 諦めずに挑戦して居れば、いずれソーラー旅客機が実用化される時代も来るかもしれません。
  技術の進歩は行き過ぎという面もありそうですが、こんな夢のあるものは実現してもらいたいものです。

これは日本に も立ち寄って欲しい!

2012年6月 17日(日)  第4655回  我が家の太陽光発電

   例 月我 が家の太陽光発電、6月分、5月14から6月11日までのデータです。38日分で前年より1日多 く、前月より4日少ない稼動日数です。
  
先月の発電量653kWh に比べると76kWhの減少です。稼働日数を考えるとほぼ同じです。
  前年と比べると少し良くなっています。少し天候が良かったと言うことのようです。今月から前年対比の減 少を取り戻せるか。と発電の方に期待したらてき面に水の方が危なくなってきています。早 明浦ダムが貯水量60%を切って取水制限の話が出ています。ついこの間まで100%に張り付い ていたと思っていたらあっという間の減少です。やはりダムが小さすぎるのじゃないでしょうか。

    さて、買電です。

去年5月、買電、491(158,333)kWhで6,936円 1kWhの単価、 約14.13円

今年5月、買電、517(163,354)kWhで7,484円 1kWhの単価、 約14.48円

去 年6月、買電、391(134、257)kWhで5,909円 1kWhの単価、約15.11円

今年6月、買電、404(138,266)kWhで6,268円 1kWhの単価、 約15.51円

  さて、売電は。

去年5月、売電、462kWhで22,176円  1kWh単価、約48.00円

今年5月、売電、511kWhで24,528円  1kWh単価、約48.00円

去年6月、売電、378kWhで18,144円  1kWh単価、約48.00円

今年6月、売電、436kWhで20,928円  1kWh単価、約48.00円

  去 年6月、▲12,235円の支払。今年の支払▲14,660円と2,425円の節約となりました。
  今月で7年が終わりました。今年1年の節約は前年より25,599円の悪化となりました。天候のせいもあり ましたがそれ以上に浪費がひどかったようです。今年はこの気の緩みを何とかしたいものです。

  設置前年年間電気代  207,928円
  1年目の年間電気代    31,518円

  2年目               7,012円

  3年目             ▲2,689円

  4年目             ▲5,499円  

  5年目            ▲74,717円

  6年目           ▲116,383円

  7年目 7月〜6月    ▲90,784円

参考:使 用料金表

さて来月は!

2012年6月18日(月)  第4656回   電力会社別買取価格

   固定買取価格の発表が今週にもあるそうですがその前に妙な発表があったようです。ど うやら買取価格が電力会社によって変わるようです。

  日刊工業新聞より   2012年06月15日

  経 産省、再生可能エネ買い取り単価を電力会社別に設定−地域間で格差

 経済産業省は7月1日に開始する再生可能エネルギー全量買い取り制度(フィードイ ンタリフ=FIT)で、買い取り義務が生じる電力会社の実質買い取り価格である「回避可能原価」について電力会 社別に設定する方針を固めた。

  FIT買い取り価格も正 式決定し、来週にも回避可能原価の告示と同時に省令公布する。回避可能原価が全国一律でなく各社別となること で、18日創設の小口売電市場で売電する企業の価格競争力が地域により不利になる可能性が出てきた。…以下略

  又、変なことをはじめそ うです。何のための地域格差なんでしょうね。電力会社からの突き上げがあったと言うことでしょうか。地域格差よ り42円20年の方を考え直すべきだと思うのですが何を考えているのか良く分りません。
  いよいよ今週には発表になりそうな固定価格買取の概要がどうなるのか。発表されるまでは積極的に営業活動も できない状態でしたがやっと動けるようになるのでしょうか。

待ち遠しかった!

2012年6月19日(火)  第4657回   NTTもメガソーラー

   第4652回でゼネコンがメガソーラーに乗り出した ことを取り上げましたが、今度はNTTが参入するそうです。いよいよ大手の陣取り合戦が始まるのでしょう か。

  SankeiBizよ り  2012.6.13

  NTT、 太陽光発電事業に参入 単独企業では国内最大級

 NTTが太陽光発電事業に参入するこ とが13日、分かった。平成26年度までにグループの遊休地などでメガソーラー(大規模太陽光発電所)を約30 カ所稼働させる。総発電能力は6万キロワットに上り、単独企業では国内最大級となる。

 子会社のNTT ファシリティーズが、今夏から来年初めにかけて、千葉県佐倉市や山梨県北杜市など6カ所で太陽 光発電所を順次稼働させる。これによる発電能力は計約1万1000キロワットとなる。

 26年度までには30カ所まで拡大す る計画。発電能力は計6万キロワットで、一般家庭約2万世帯が消費する電力をまかなえる規模だ。総投資額は 150億円を見込んでいる。

 NTTはNTTファシリティーズを通 じ、東ガスなどと特定規模電気事業者(PPS)最大手のエネットに出資し、電力小売りを手がけている。

  第 2571回第 3114回で取り上げてきたNTTファシリティーズがいよいよ自社で発電事業に乗り出すと言う ことのようです。早くからメガソーラーを手がけていただけに満を持しての登場ともいえるでしょう。
  しかし、こうやって大手がどんどんメガソーラーに参入してくると1年も経てばソーラーの発電量が占める 割合が思ってた以上になるかもしれませんね。来年の今頃は案外原発が無くても電力不足を心配する必要が無く なってしまっているなんてことになるかもしれませんよ。

益々面白くな りそう!

2012年6月20日(水)  第4658回   固定価 格買取概要決定

  やっと固定価格買取の概要が発表になり ました。今まで待たせた割りに何の変更もひねりもありませんでした。結局は一生懸命検討していますというアリバ イ工作だったようです。孫正義氏の思惑通りでした。

経済産業省のWEBサイト

再 生可能エネルギーの固定価格買取制度について調達価格及び賦課金単価を含む制度の詳細が決定しました

本件の概要

 経済産業省は、再生可能エ ネルギーの固定価格買取制度について、調達価格・調達期間及び賦課金単価を含む制度の詳細を決定し、関連する省 令や告示を公布しました。

担当

資源エネルギー庁 省エネルギー・新エ ネルギー部新エネルギー対策課

公表日

平成24年6月18日(月)

発表資料名

再 生可能エネルギーの固定価格買取制度について調達価格及び賦課金単価を含む制度の詳細が決定しました (PDF形式:132KB)

1.調達価格・調達期間及び賦課金水準の決定(告示)

(1)調達価格・調達期間

平成24年度の価格・期間(今年7月〜来年3月末まで)を調達価格等算定委員会の意見 書のとおり定めます。具体的には、太陽光(10kW以上)42円(税抜 40円)(20年)、風力(20kW以上)23.1円(税抜22円)(20年)、地熱(15,000kW以 上)27.3円(税抜26円)(15年)などと定めます。…以下略

長い間待たされた結果がこれですから何 のために今まで待たされたのか腹が立つばかりです。
  しかし、この42円20年で今まで満を持していた大手のメガソーラー建設が爆発的に発表されるのじゃな いでしょうか。それも、来年の3月までに参入しないと来期にはこの反動で価格や期間の大幅な変更が行われそ うですから時間にも余裕がなさそうです。

いよいよ動き 出す!

2012年6月21日(木)  第4659回   メガソーラーに特別貸付

   どこまで爆発するか恐ろしい までの盛り上がりを見せているメガソーラーに又しても追い風です。

  日刊 工業新聞より  2012年06月13日

  商 工中金、発電事業者を支援−再生エネで特別貸付

 商工中金は再生可能エネルギーによる 発電事業者を支援する特別貸付制度を創設した。政府は太陽光や風力などを活用して発電された電気を電力会社が全 量買い取ることを義務づけた新制度を7月に開始するが、発電事業は初期投資が重く投資回収に長期間要する。

  このため同貸付制度は 10年間を固定金利とし、最長20年までの借り入れを可能にする。日本のエネルギーシフトを長期にわたり資金供 給面から後押しする狙いだ。

  同制度「再生可能エネル ギー推進支援貸付」は、経済産業相の設備認定を受けた発電事業者に対し再生可能エネルギー源を用いた発電にかか る設備資金を貸し付ける。貸付期間は10年以内と20年以内の2種類で、運転資金の場合は10年以内。貸付額の 上限は設けず、期間が10年以内の場合の利率は長期プライムレート(最優遇貸出金利)プラス0・2%以上。

  このメガソーラーのブームに乗るに は資金の調達が必要なだけにこのところの大手の進出のように十分に資金の余裕のあるところは競って参入してくる だろうとは思っていましたが、このような貸付制度ができるとベンチャー企業や中小企業でも簡単に参入できそうで す。なんといっても借りた資金は太陽光が稼いでくれるのですから下手な事業より余程確実です。事業は失敗もあり ますが太陽光は間違いなくきちんと発電してくれます。こんな確実な事業は無いでしょう。
  こうなるといよいよ場所取り合戦の始まりかも。如何に良い土地を早く押さえるかの勝負です。

どんなことに なるのでしょう!

2012年6月22日(金)  第4660回   今度は関電工

   大手ゼ ネコンに続いてNTTと 資金の有り余っているような企業がどんどんメガソーラーに進出してきています。今度は電力関連の企業まで出 てきました。

  日刊 工業新聞より  2012年06月14日

  関 電工、発電事業に参入−再生エネで“脱”東電依存

 関 電工は発電事業に本格参入する。風力や太陽光、小水力など再生可能エネルギーによる発電事業に 乗り出すほか、得意とする電気設備工事周辺で発電設備を付加する提案型サービスを提供。最終的には複数のビ ルや施設のエネルギー使用効率を最適化するスマートコミュニティー事業まで発展させる。当面は既存の風力発 電事業者への出資や比較的小規模な太陽光発電所の運営から入り、売り上げ規模で1件10億円程度の案件を複 数、積み上げていく。

  関電工は東京電力が 46%を出資する電気設備工事の最大手。経営合理化を進める東電からの受注工事の事業環境が厳しさを増すことが 確実なため、新規事業を育成し、経営体質強化を図る。

  すでに風力発電では、能 登コミュニティウインドパワー(石川県輪島市)に10%出資。これに続き、自ら施工した全29地点を中心に事業 参画を検討中だ。また、風力発電事業者と新規立地に向けた風況調査も共同で実施している。

こうなると全国の電力関係の工事会社が 進出して来そうですね。電気工事はお手の物ですからハードルは無いも同然でしょう。電力会社の許可も内内で済ま せそうです。その気になれば一気に拡張できそうです。
  しかし、こうやって大手がどんどんメガソーラーに参入してくるとメガソーラーをやらない企業は時代遅れ と言われそうです。こうやって打ち出した企業のうち果たしてどこまで実現するのかも見物です。
  それにしても地方企業や中小にとっては厳しそうですね。

次はどこか な!

2012年6月23日(土)  第4661回   今度はゴルフ場 

   第 4639回ニッ ケが電力販売事業に参入 メガソーラー設置とゴルフ場へのメガソーラーを取り上げましたが今度は森 トラストだそうです。ブームで多くの企業がゴルフ場に参入したものの不況で軒並み倒産して多くは海 外の資本に買い取られてしまいました。かろうじて持ちこたえていたところが今回の千載一遇のチャン スにメガソーラーへの参入を考えているのかもしれません。

  タ イナビニュースより  2012年6月13日

  森 トラスト、福島県のゴルフ場に大規模太陽光発電事業を開始

メガソーラー、総事業費40億円で10メガワット規模に

森トラストグループは新規事業として、 福島・白河に大規模太陽光発電事業を開始すると2012年6月7日発表 した。

東日本大震災からの復興支援の一環で、 不動産大手の森トラストが福島県に所有する休業中のゴルフ場に太陽光発電所を建設する。

2013年 度中に稼働することを目標に、2メガ(出力2MW 発電量200万kWh/年)規模で開始し、将来的には10メガ(出力10MW、発電量1,000万kWh/年)規模への拡張を考えている。…中略

事業予定地は現在、震災の影響で休業中 の「ラフォーレ白河ゴルフコース」で、総事業費は40億円をかけ、本格 的なゴルフコースを太陽光発電所に転換する大規模プロジェクトになる。…以下略

  ゴルフ場は面積が広いだけに規模が 大きくなりそうですね。不景気で持て余しているだけに経営母体の企業にとっては利益の確保が確実なメガソーラー は魅力的でしょう。土地はあるあとは資金だけ手当てできれば参入は簡単です。もしかしたら日本中のゴルフ場がメ ガソーラーに変わっていくのかも。
    パソコンを始めて資金的に両立は無理と考え、大好きだったゴルフを諦めた私としては今更ゴル フ場が増えようが減ろうが興味は無いのですが、一時は環境破壊と非難されたゴルフ場が環境問題の切り札とも 言えるメガソーラーに変わると言うのは大きな皮肉にも思えます。

世の中、面白 いものですね!

2012年6月24日(日)   第 4662回   ソーラークリニック

      第 4634回に次いで太 陽光発電 診断 - ソーラークリニックに5月分の診断結果が発表されています。
  相変わらずというかますますランキングが下がっているようです。これは新しいパネルの性能が上がったものだ と諦めることにしましたが、それにしても最近のパネルの発電量は凄まじいものがありますね。それだけ実際に性能 が上がっているのなら喜ぶべきでしょう。

   登録名はマア小父の発電所です。

   参考:前 年5月分

    月 間発電量(パネル1kWあたり)

      2012年   4月     1146 /1875  114.6kWh/kW

      2012年   5月     1556 /1892     117.6kWh/kW

   月 間発電指数: ※発電指数=発電量÷最寄3地点平均予測発電量×100

        2012年  4 月          1704/1875            107

       2012年 5月      1690/1892         107

    年 間発電量(パネル1kWあたり)

       2011年 5月〜2012年   4月    863/1140   1066 kWh/kW

      2011年  6月〜2012年   5月     877/1037   1162 kWh/kW 

    年 間発電指数: ※発電指数=発電量÷最寄3地点平均予測発電量×100

       2011年     5月〜2012年   4月   1020/1140  102

       2011年       6月〜2012年   5月      1044/1162   102

先月、早 明浦ダムの貯水量がやっと少し下がってきているようですと書いたら、あっという間に60%を切りそ うになり早くも第一次取水制限だそうです。と言っていると今度は台風で100%回復です。被害にあった方にはお 気の毒ですが台風は香川にとっては何時も恵みの雨をもたらしてくれます。しかし、今年も水に悩まされるのか。

さて来月は!

2012年6月25日(月)  第4663回   シリコンを溶かして切断

   第4613回でシリコンの製造コストダウンの話題を取り上げましたが、今度はそのシリコンの切断 方法によるコストダウンの話題です。

  四国新聞社 | 香川のニュースより  2012/06/12

  シ リコンを溶かして加工/立命館大、価格半分に

 太陽電池の半導体基板となるシリコン の結晶体を、薬液で溶かしながら切断する加工技術の開発に、立命館大の谷泰弘教授(機械加工工具学)のグループ が成功し、12日発表した。

  一つの結晶体からより多 くの基板を切り出せ、基板の販売価格を従来の半分程度にできるという。グループは「太陽光発電のコストを既存の 電力コストの同程度以下に抑えることが期待される」としている。

  シリコンの基板は、硬質 のダイヤモンドの粒子をピアノ線の表面につけた研削工具を使い、結晶体の塊を薄く切断して製造するのが一般的。

  立 命館大学理工学部ファブリケーション研究室

  今までの切断方法は日本の優秀な技 術であっても切断する限りは切り出す厚みにも限界がある上に切りくずが出るのでどうしてもシリコン全部を使うこ とができず無駄が出ることになります。それを薄く切り切りクズも少なく多くの枚数が取れるとなればコストダウン は大きそうです。
  もし早急にこの方式が実用化されれば太陽電池のコストダウンが一気に進むかもしれませんね。なんとか早 く実用化にこぎつけて欲しいものです。

期待が膨らみ ます!

2012年6月26日(火)  第4664回   100メガワットソーラー

   第 4657回で取り上げたNTT ファシリーティーズはグループの遊休地だけを手がけるのかと思っていましたがどうやら大きく展開す るようです。日本最大の100メガワットを打ち出しました。日本のメガソーラーもとうとう世界規模になってきそ うです。

  日刊工業新聞よ り  2012年06月21日

  NTT グループ、宮城・亘理町にメガソーラー−10万キロワット級直流式で高効率

 NTTグループは、年内にも宮城県亘理町の 沿岸部に発電能力6万キロワット―10万キロワット級(100メガワット)の国内最大規模の大規模太陽光発 電施設を立ち上げる。新金属協会(東京都港区)や東京工業大学、蓄電池メーカーなどと連携し、「ウルトラ キャパシター」と呼ばれる電気二重層キャパシター(用語参照)二次電池を採用した直流式自家消費網という、 メガソーラー規模では前例のない先端システムを構築する。

  投資額は200億 ―300億円の見込み。1カ所で一般家庭約2万世帯の消費電力をまかなえる規模で、発電した電力は売電するほか 地場の農林水産業にも供給する。

  太陽光発電で生じる直流 電力を商用電力系統に供給する際、交流へ変換が必要で、変換時に電力損失が生じる。

  狭い日本では100メガワット級は 無理なのかなと思っていましたがとうとう出てきましたね。わくわくします。この分だとまだまだ出てくるのかもし れません。何とも楽しみです。

  その上、驚いたのが第 4375回などで何度も取り上げてきた電 気二重層キャパシターを採用すると言うことです。このキャパシターには期待していたのですが最 近は殆んど記事もなくなって寂しく思っていただけにこれも期待を抱かせてくれます。

益々、面白く なりそう!

2012年6月27日(水)  第4665回   屋根貸し制度

   第 4516回で 0円ソーラーとして期待していた屋根貸し太陽光発電が実現するようです。

  日刊工業新聞よ り  2012年06月22日

  経 産省、屋根貸し制度で発電事業者を募集

 経済産業省は家庭やオフィスビルの屋 根を借りて太陽光発電をする「屋根貸し制度」で、発電事業者の募集を始めた。一カ所当たり発電量10キロワット 未満の設備が条件で、特定地域の数カ所を合わせて同10キロワット以上にするといったビジネスプランを対象にす る。

  家庭などは自前で設備を 導入する必要がなく、未利用スペースを有効活用して発電事業者から賃借料を得られる。発電事業者の申請は経産省 の各地方産業局で受け付ける。(最終面に「深層断面」)

  申請には一戸建て住宅の 家主やオフィスビルの事業者と結んだ屋根貸しの契約書を添付する必要がある。経産省によると「まだ申請はない が、問い合わせはある。関心は高い」としている。再生可能エネルギーの全量買い取り制度が7月1日から始まる。 10キロワット以上の太陽光発電の買い取り価格は一キロワット時当たり42円に設定された。これらを受け、新規 参入が見込まれる。

  経産省のHPで探してみましたがま だ発表になっていないのか見つけることができませんでした。役所のHPってなんでこんなに探しにくいんでしょう ね。データーが多すぎると言うこともあるのでしょうが、それにしても分りにくい。
  いずれにしても、これは面白いことになるかもしれません。我が家のような金の無い家も場所さえあれば設 置できそうです。まだ申込みは無いようですが情報が広まれば広がりそうな気もします。尤も、10キロワット 未満というのがネックで公共施設など大型物件には難しそうですが、住宅用に広めるには手間がかかりそうです が良いかも知れませんね。
  ここまで来ると次は農地転換も夢ではないかも。

どうなること やら!

2012年6月28日(木)  第4666回   大阪ガスとJR九州も

   次から次へとメガソーラーへ の参入発表が続いています。こうなると主だった企業でメガソーラーに進出しない企業の方が珍しくなるのかもしれ ません。一体どこまでこの動きが広がるのか見ものです。

  「ITmedia」 Homeより   2012年 06月25日

  自然エネルギー:

  太陽 光発電所の建設ラッシュ、大阪ガスとJR九州も2013年3月に運転開始

再生可能エネルギーの固定価格買取制度 が確定したことにより、全国各地で太陽光発電所の建設計画が相次いでいる。大阪ガスグループとJR九州グループも社有地を活用して太陽光発電所を建設することを決め、 2013年3月から運転を開始する。[石田雅也,スマートジャパン]

 大阪ガ スの100%子会社で電力事業を専門にするガスアンドパワーが、関西の3か所に太陽光発電所 (メガソーラー)を建設する(図1)。大阪ガスが所有する大阪市と岡山県勝央町の土地に加えて、和歌山県広 川町から借り受ける土地を利用して、合計で約3.5MWの太陽光発電を可能にする計画だ。2013年3月ま でに工事を完了する予定で、順次運転を開始していく。

 JR 九州グループも同じく社有地に太陽光発電所を建設する計画で、運転開始も同様に2013年3月 を予定している。宮崎県の都城駅に隣接する約2万3000平方メートルの土地に、発電能力が約2MWの太陽 光発電所を建設する(図2)。グループ会社の九州電気システムが発電所の建設と運営を担当する。年間の発電 量は約215万kWhを見込んでおり、530世帯分の電力使用量に相当する規模になるという。

 7月1日から始まる再生可能エネルギーの固定価格買取制度では、太陽光発電によ る電力は当初の単価が1kWhあたり42円と高めに設定された。買取期間も20年と長期に保証されているこ とから、企業や地方自治体の遊休地を活用した新規事業としても注目を集めている。今後さらに太陽光発電所の 建設に乗り出す企業や自治体が増えることは確実で、予想以上に早いペースで再生可能エネルギーが拡大してい く勢いになってきた。

  大企業と言うのは遊んでいる社有地 をどれほど抱えているのでしょうか。バブルの時代に投資してバブルがはじけた後に売るに売れずに今まで持ってい たものじゃないでしょうか。こうした土地をこの機会に有効利用しようとする企業がどんどん出てきそうです。
  JRなんかはそんな土地より線路の上やのり面への設置を考えてもらいたいものです。日本中の線路に太陽 電池を設置すれば使用電力のかなりの部分を賄えるのじゃないでしょうか。電気を自前の鉄道なんてのが実現す る時代が来るかもしれませんよ。
   それにしてもこのブームはちょっと空恐ろしいものがあるかもしれません。日本人も今まではなかなか動 きませんでしたが、儲かるとなればこれだけ参入が増えるのですから現金なものです。

この一年で大 勢が決まりそう!

2012年6月29日(金)  第4667回   馬鹿丁寧な言葉遣い

   何時の頃からでしょう政治家 の言葉が馬鹿丁寧で慇懃無礼になったのは。特に左系の人達にその傾向が強いように思えるのは私だけでしょうか。

  読 売新聞 より  6月25日(月)

  首 相「一致結束、心から心から心からお願い」

  …略

  野田首相は「しっかりと結論を出す こと、苦しくても国民にご説明をし、ご賛同を得る政治をぜひ実現したいと思う。…以下略

  このご説明とかご賛同の「ご」なん かむずがゆくて仕方ありません。何時からこんな国民におもねるような言葉を使い出したのでしょうか。

  特に鳩山、菅、野田、自民党では谷 垣と上に行けば行くほど酷いと思うのは考えすぎでしょうか。しかし、そうした言葉遣いをする人達に真に国のため 国民のための政治をしようとする心構えあるとはどうしても思えません。只きれいごとの言葉を連ねているだけで何 の感動も覚えません。つまりは胸を打つものが全くないのです。

  あのむずがゆいような言葉遣いを聞 いているだけで、「何と心のこもっていない言葉遣いだろう。この人達は心底国民をばかにしているんだろうなぁ」 と感じてしまいます。これは私が変わり者であるせいかもしれませんがそう思えて仕方ありません。

  政治家が特にトップに立つ人達の言 葉が本当に自分の心の底からの叫びに聞こえるようにならない限り日本の政治は良くならないのじゃないでしょう か。

そんな日は来 るのか!

20126月30日(土)  第4668回   ピーク電力

   第 4645回で取り上げたドイツの太陽光発電が史上最大の発電量を記録したという記事とそっくりの記 事がありました。
  最初は又しても最高記録を達成したのかと思って読んでましたが、どうも同じようです。そこで達成した日を見 比べてみるとやはり同じ5月25日と26日の達成でした。何と、一月も経って全く同じ事を取り上げた記事が出る とは、危うくだまされるところでした。しかし、こんなことってあるんですね。ただでさえボケた頭を混乱させるの は止めて欲しいと思うのは私だけでしょうか。

   AFPBB Newsより   2012年06月25日

  ド イツの太陽光発電、新記録を達成 一時2200万キロワット超える

  【6月25日 RenewableEnergyWorld.com】 降り注ぐ陽射しに恵まれた5月25日と26日の2日間、ドイツの太陽光発電量が史上最大を記録した。一時は 2200万キロワットに達し、ドイツの電力需要の半分近くが太陽光発電で供給された。

  太陽光発電量は工場や企 業が稼動していた25日金曜日の正午ごろに全国の電力需要の約3分の1に達し、好天に恵まれた翌26日土曜日の 正午ごろには50%近くに上った。

  太陽光発電で断続的に発 電された電気をどの程度までなら大規模な停電を起こさずに送電網に供給できるのかといった、原子力発電から太陽 光・風力・バイオマス燃料など再生可能エネルギーへの転換を図る中で持ち上がっていた重要な問いに答えを出した 形になった。

  原子力依存からの脱却に 熱心なドイツだが、それをどのように実現していくかという点で意見の対立は深まっている。しかし少なくとも今回 のことで、脱原発で失われる発電量のかなりの部分を太陽光発電で埋めることができるという主張に新たな根拠が加 わったことになる。

 ■ピーク時間帯に発電量が 最大になるというメリット

  ドイツは現在、年間電力 需要の約20%を再生可能エネルギーで賄っており、年間電力需要に太陽光発電が占める割合は4%程度となってい る。

  ドイツ西部ミュンスター (Muenster)に本部を置くシンクタンク「国際経済フォーラム再生可能エネルギー」(IWR)は、 25〜26日のピーク時に太陽光の発電量は原発20基分の出力を上回ったと説明するとともに、電力需要が最大に なる時間帯に発電量のピークが来ることの意義は特に大きいと指摘した。IWRのノルベルト・アルノッホ (Norbert Allnoch)所長は、過小評価されがちな点だが太陽光は電力需要が最も大きくなる正午ごろにかなり大きな電力を供給できるので、費用がかかるピーク負 荷発電所の使用が減ったり、全く使用されなくなったりしていると語った。

  ドイツの太陽光発電の設 備容量は2600万キロワット以上と世界でも群を抜いている。2011年だけでも800万キロワット増え、 2012年に入ってからも急ピッチの増設は続いている。

  近年ドイツでは固定価格 買い取り制度(フィード・イン・タリフ、FIT)によって太陽光発電が急速に普及したが、太陽光設備設置のス ピードや、補助金支払いによる政府負担増大への懸念から、議会は関係者の予想を超える大幅な買い取り価格削減に 動いている。だがこの削減については政治的な壁があり、現在仲裁委員会が解決に向けた取り組みを進めている。 (c)RenewableEnergyWorld.com/Steve Leone/AFPBB News

  とは言いながらもピーク電力の有用性を詳しく書いてくれているので全文を取り上 げます。
  7月1日から始まる固定価格買取を受けて多くのメガソーラーが計画されていますが、この勢いで設置が始 まれば近いうちにこのドイツに追いつき日本でもピーク電力の威力が発揮されるのじゃないでしょうか。
  特に、このドイツの原発20基分の出力を上回った発電量というのは具体的で、日本の止まっている50基 分も手の届きそうな数字です。これなら本当に原発を止めても良い日が近い将来に実現しそうな気がします。
  そうなると、孫さんのとんでもない42円20年も悪いことばかりでもなさそうです。兎に角始まった全量 買取を有意義に利用して将来の日本のエネルギー問題を解決したいものです。

さあ、どうなるか!

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