団塊の世代の部屋25

 

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200181日水曜日  第682話  人格

 最近の外務省の不祥事や今度の選挙で、「つくづく日本には人がいない」と感じられて仕方がありません。
 税金をここまでやるかというようにむさぼる官僚や大事な選挙にタレント候補ばかりを立てる政党とか、本当にプライドがあるのかと言いたい。
 世界に誇れる人材はいないのかとつくづく嫌になります。きっといるはずなのでしょうが、そんな立派な人は「俺が俺が」と前に出たがる人達と違って、表に出ようとはしないのかもしれません。

 そんな思いを強くしていると、7月27日の四国新聞のコラム「一日一言」に考えさせられるものがありました。

 中国が今よりはるかに貧しかった時代、当時の周恩来首相についてあるヨーロッパ人がこんなことを書いている。「彼の前に立つといつも、自分たちがいかに野蛮人であるかを思い知らされる」。

 それほどに周首相の立ち居振る舞いは知的で優雅さに満ち、金のあり余った資本主義国の外交官たちを魅了し続けたという

 これです!こんな人が日本に何故いないのか。周恩来さんはかろうじて私もテレビなどで見ましたが、確かに外見だけでもその高潔さが現れているような感じだったと思います。その人格が外にあふれていたのかも・・・。

 もう一人、この部屋でも取り上げた人が、毎日新聞の7月29日のコラム「余禄」に取り上げられていました。
 若い時に、差別に苦しめられそれをばねに今の地位を築いたことに触れ、

 制服時代のパウエル将軍は「パウエルのルール」という13カ条の処世訓を机に張り、刻苦精励した。
 とあり、その中でも

 「地位とエゴを同化させるな。さもないと自分も落ちる」(3条)

 という言葉は政・官・財の、お偉いさんたちに胸に手を当てて考えて欲しい言葉である。尤も、こんな殊勝なことを考える人が上にいるくらいならこんなおかしな世の中にはならなかったはずです。それだけ地位というものは人を堕落させる魅力があるのでしょう。一度そちらの側に立ってみたかったものです。

 本来なら、一番威張っても良さそうな人がこんな言葉を言うのですから、あの外務官僚や日本の政治家は足元にも及ばないはずです。

何が、この差を作るのか!

 早明浦ダム貯水率60.2%、平年値83.7%、31日午前6時現在(読売新聞より) −1.3

20018月2日木曜日  第683話  反グローバル

 正月の2日からスーパーが開店するようになって、正月の風情がなくなってしまいました。従業員は当然正月休みは無しです。
 
350mlの缶ジュースを最初に発売したメーカーがウケに入ったのは最初だけ、すぐに全メーカーが取り入れてしまいました。後に残ったのは、原価高や取り扱う人には重さであり、飲む人は飲みきれなかったり、糖分の取りすぎなど。そして今はもっと量の多いペットボトルが全盛です。
 競争相手に一泡拭かせようとして、結局は、無駄な競争をして自分の首を締めているのが今の日本経済のような気がします。適度の競争は当然ですが、やりすぎはただ単に、くたびれもうけだけじゃないでしょうか。そして、従業員は、散々、働かされてその挙句が不況によるリストラじゃやってられませんね。
 世界有数の所得と言われながら、長時間労働でちっともゆとりの無い生活なんて、やはりどこかおかしいと思いませんか。

 そんな時、投稿の部屋でお世話になっているノイマンさんから「大変興味深い記事を紹介します。Newsweek日本語版の7月4日号に、現在ヨーロッパで反グローバルが広がっていると言う要旨の記事が載っていました。行き過ぎたアメリカ式経済に自分達の生活をおびやかされた人々が反発をしているというものです。」という情報を頂きました。

 面白そうなので、早速GoogleNewsweekを探してみました。現在のページではみつかりませんでした。そこで、バックナンバーで探そうとしたのですが、そのためにはメンバー登録が必要と言うことでした。
 幸いにも無料だったので登録して検索で探し当てました。それにしてもネットの威力はスゴイですね。

 記事は、ノイマンさんお勧めの通り興味深いものでした。

 『北イタリアの町ブラーは、アメリカのファストフードに対抗する「スローフード」運動の本拠地であり、イタリアの31の地方自治体が参加する「スローシティー」グループの一員だ。これらの町は、グローバル経済の波にもまれて忙しくなる一方の時代にあって、心休まる「楽園」になることをめざしている。』との紹介、そして、「食料品を扱う商店は木曜日と日曜日にすべて休業し、中心部にある広場では「ストレスを助長する」として車の乗り入れが禁じられている。」

 つまりは、アメリカや日本を代表する過当競争による余裕の無い生活に対する疑問への答えといえるかもしれません。
 こうした動きのモデルは、「短い労働時間と長期休暇、雇用と産業に対する手厚い保護を基本とするフランス型モデルだ」そうです。そして、その時間当たり労働生産性はアメリカより上なのだそうです。
 ジェノバのサミットでの反グローバリゼーションのデモの意味が良く分からなかったのですが、どうやらこういった人間尊重の意味があったのですね。勉強不足です。

 そして、ワークシェアリングと言えば
オランダばかりと思っていたのですが、まさか、フランスがそうだったとは知りませんでした。 
 夜遅くまで電気がついている日本のオフィスを指摘されたという
第18話の鈴木朗夫さんの話を思い出します。あれはもしかしたら、フランスだったのかも・・・。

 外国語を排除するだけの了見の狭い国かと思っていたのですが、なかなか面白そうな国ですね。興味が湧いてきました。
  京都議定書への取り組みなども日本やアメリカとは違うし、どうやらフランスを代表とするヨーロッパを見直す必要がありそうです。企業より、人間を大事にする大人の国という感じでしょうか!

これが当たり前ですけどね! 

 早明浦ダム貯水率59.0%、平年値84.6%、1日午前6時現在(読売新聞より) −1.2

200183日金曜日  第684話  楽しむ権利

 自分の時間を取るか、それとも収入を増やす為に時間を売るかという選択があるのならそれはそれなりに納得できるところはあると思います。仕事が楽しくて、収入もそれに伴ってくるのならそれは幸せかもしれません。
 ところが、大抵は、長時間労働に収入がついてこないと言うか反比例していることの方が多いのではないでしょうか。何の為に働くのかを考えるとそんな生活は空しいだけではないでしょうか。

 ところが、日本ではそんな考えはまだまだ主流になれません。経営者や管理職には未だに黙って長く働く方をよしとする考えが殆どです。そのくせ、仕事の中身は見ていないのです。効率の悪い仕事をしていても取り合えず長く働いているものを評価する。こんな考えが主流であるうちは、昨日取り上げたようなヨーロッパの流れに追いつくのは当分無理でしょう。

 昨日のNewsweekの続きです。

私たちが掲げるのは楽しむ権利だ」と、スローフード・インターナショナルの総責任者レナート・サルドは言う。「アングロサクソンには理解しにくいだろうが」
 楽しくスローな生活は効率もいい、と彼らは言う。

 「楽しくスローな生活」とは、およそ似つかわしくない日本人の今の生活。目指す方向が狂っているとしか思えないのは私だけなのでしょうか。
 多分、そんな生活をいつかしたいと思いながら、その為にあくせく働いているというのが今の日本人なのでしょう。

 追いかければ、追いかけるほど目標は遠くなっていき、その為にあせり、イライラしてギスギスしているのが現実のような気がします。
 ここらで、立ち止まって、本当の目標は何なのか考え直してみる必要があるのじゃないでしょうか。

余裕のある人生が欲しい!

 早明浦ダム貯水率58.0%、平年値84.0%、2日午前6時現在(読売新聞より) −1.0

200184日土曜日  第685話  舞い上がったサル

 チョット古いですが、728日の毎日新聞のコラム「余禄」に面白い言葉を見つけました。

 動物は相手をつついて、優劣関係を確認しあう。これが「ペッキング順位(つつく順序)」である。人間も、グループ内で腹の探りあいをして(つまりつついて)順位を決める。こうしてボスと服従者が決まれば、全員が肩の力を抜いて、共同行動をとる。ボスは自分の権力を誇示する。
 英国の動物学者デズモンド・モリスはこう説明して、「人間は動物である。私たちは自分のことを堕(お)ちた天使と考えたがるが、実は舞い上がった猿なのである」と指摘している(「舞い上がったサル」飛鳥新社)。

 あのデンバーの総領事が自分を閣下と呼ばしていたという記事の中で紹介されていたものです。

 「そうか、人間って動物なんだ!」これは、目からうろこが落ちる思いです。動物には失礼かもしれないが、理性でなく本能だけで行動する人間の浅ましさも、そう思えば別に腹を立てることではないのかもしれないですね。
 妙に、理性を期待したりするから腹が立つのでしょう。そこには、他の動物とは違うんだと言う驕りがあるだけだったのですね。
 なまじ、そんな驕りがあるから、変な欲が出て、却って、本能で動く動物より醜いところが出てくるのかもしれません。さる山のボスの方が、余程群れのことを考えているようです。人間はボスになると自分の欲望を満たすことが第一になるのかもしれません。そうでなければ、あの総領事に代表される官僚や政治家などの言動は信じられないことばかりでしょう。

 そう思えば、選挙が終わった途端に待ってましたとばかりに始まった守旧派の田中真紀子降ろしのごたごた騒ぎも、さもありなんと納得できます。なんてったって、さる以下の人間がやっているのですから別に嘆くほどのことも無いのです。
改革なんか出来るわけ無いはずです。こうなりゃ落ちるとこまで落ちるよりしょうがないのかも・・・。

 しかし、人間なんて中途半端な動物のいる地球に生まれた他の動物もいい迷惑でしょうね。どんな思いで見ているのでしょう。

相手にしていないか! 

 早明浦ダム貯水率57.3%、平年値83.7%、3日午前6時現在(読売新聞より) −0.7

200185日日曜日  第686話  継続は力

 第1回から毎年楽しみにしている恒例の「鳥人間コンテスト」、今年で25年目だそうです。ついこの間始まったような気がして、そんなに長い間見ているとは思ってもいませんでした。
 初めてこの番組が始まった時に興奮してみたことがついこの間のように思えます。考えれば人生のほぼ半分くらい見ていることになります。
 始まった頃は滑空と仮装部門だったような気がします。何時の頃からか人力飛行機が加わって、最近では何千メートルという距離で争われるようになっています。今のところ7000メートル代が記録になっています。今年は3000メートル代でした。滑空機も今年は初の400メートル突破が出ました。
 人力機の方は、このところは、飛ぶかどうかより操縦士の体力勝負のようになってしまっているようです。マラソン選手や競輪選手などが今までも操縦士として参加したこともありますが機体と両方がマッチしたことがなくてそれ程いい記録が出ていないようです。しかし、上手く行けば1万メートルを越えるのも夢ではなさそうです。一体何処まで記録が伸びるのか楽しみです。
 それだけ機体の進歩が行き着くところまで来てしまったのかもしれません。それにしても、まさか人力飛行機がこれほど進歩すると誰が思ったでしょう。
 やはり、継続は力なりですね。これほど、それを証明するものも少ないように思います。

 そう思っていたら、その後NHKスペシャルで私の好きな祇園祭を取り上げていました。なんとこちらは1000年続いている。その中で、南観音山の町に生まれ、祇園祭が趣味と言った若くして亡くなった方の奥さんが、その御主人の言葉を紹介していました。
 「祇園祭に携わる人は何年かで変わっていくが、祇園祭そのものは続いていく」というような言葉だったと思います。そして、その亡くなったご主人が祇園祭でどんな役割をしていたのか知らないが、「彼がいなくなっても、何も無かったように祇園祭は続いている、それ程、祇園祭りは重いのです。」と言っていたのが印象に残りました。

 そして今年新調した山に飾る幕(水引と言うのだそうです)が何十年何百年後の人に受け継がれるのだと聞いて、その長さに圧倒されました。

本当に、継続の凄さを見せ付けられた日でした!

 早明浦ダム貯水率56.2%、平年値83.2%、4日午前6時現在(読売新聞より) −1.1

200186日月曜日  第687話  007

 昨日に続いて、継続は力なりの映画を見てしまいました。WOWOWで「007」です。滅多に映画は見ないのですが、007も妙に第1回から見ている数少ない映画です。
 相変わらず楽しませてくれました。どうしてあんなに荒唐無稽なことをさもありそうに思わせるのか、人間の想像力って凄いですね。
 結局、2時間強の間画面から目を離すことが出来ませんでした。そして、外国映画で一番感心するのが、チョットしたせりふの合間のジョークです。何で、あんなに粋なんでしょうね。あの当たりが、日本との文化の差なんですかね。
 と言っても英語が解るわけじゃないので、字幕ばかりを見ているから翻訳者の解釈の中で踊らされていて、本当のところは解っていないのかもしれないとも思いますが・・・。
 やはり、英語は必要ですね。字幕を見ないで画面に集中できればもっと面白いでしょうね。

 それにしても、この「007」もジェームズ・ボンド役が初代ショーン・コネリー以来5人も代わっていますが映画は続いています。それだけ土台のストーリーが面白いと言うことになるのでしょう。
 1000年のスケールとは違いますが、昨日の祇園祭りを思い出します。主役が替わっても続いているということはやはり何かがあるのでしょうね。

やはり、継続することが大事!

 早明浦ダム貯水率55.1%、平年値82.7%、5日午前6時現在(読売新聞より) −1.1

200187日火曜日  第688話  長期休暇

 ブッシュ大統領は1月の夏休みに入ったそうです。国のトップがそれだけの休みを取れるとはうらやましい限りです。
 それに比べて、我が小泉さんはどうなんでしょう。参議院選挙が終わって改革の正念場ということでそれどころじゃないでしょうね。それでなくても、今まで選挙後ということで国民を待たしているので、これ以上待たせると支持率の急激な下落につながりかねないでしょう。
 しかし、ここまで待たせたのだから、思い切って1月の長期休暇を取ってみるのも面白いかもしれません。長期休暇を当然のものとする考えを定着させる為にもやって欲しいものです。それは又、ワークシェアリングにも繋がることになります。現にフランスの長期休暇もそういう狙いもあるそうです。

 8月6日読売新聞コラム「編集委員が読む」「連続休暇」 に

 「世界恐慌を経て1936年から充実され始めたフランスのバカンスは、個々の労働時間を減らし職を分け合うことで雇用機会を確保し、失業を減らすワークシェアリングの受け皿の一つという意義も持たせたという先例があるためだ。」

 とありました。

 尤も、フランスの長期休暇は労働者階級で、どんなに頑張ってもエリート階級になれることはないと諦めている人達が、「どうせ、これ以上豊になることは無いのだから休暇くらい目一杯楽しもう」という半ば諦めに似た気持ちが裏にあると聞いたことがあります。ですから、夏休みでもエリートは結構働いているのだそうです。
 しかし、それ程極端でなくても、せめて2、3週間の休暇が気兼ねなく取れるようになればどんなにかいいでしょう。
 おじさんたちもUSJやディズニーシーにも行けるかもしれません。

小父さんだって行きたいんだぞ!

 早明浦ダム貯水率53.6%、平年値82.5%、6日午前6時現在(読売新聞より) −1.5

200188日水曜日  第689話  個の幸せ

 最近、興味深く読んでいる日本経済新聞のコラムに、「ワーキングウーマンへ」があります。一線で活躍している女性達が書いているのですが、何時も感心させられています。元気の無い男なんか束になってもかないそうもないその元気を見習わなきゃと反省させられるばかりで内心忸怩たるものもありますが、それは自業自得でしょう。

 その8月6日に野中ともよさんが「一度しかない人生」との題で書いていたその中で、日本の社会を「バリバリ働き、キャリアを積んで肩書きゲット。家族の誕生日も忘れ、残業終電、仕事命の企業人。こうした、個の幸せよりも、集団の利益がまず優先されてきた労働をめぐる様々なシステムが、まだ、がんじがらめにカラマッている日本丸である。」と言っていました。

 「個の幸せよりも、集団の利益が優先されてきた」とは良く言ったものです。企業ばかりが栄えて、従業員はこき使われているという日本の企業の特徴をこれ程ズバリと指摘した言葉はチョットないですね。
 日本中が貧しかった戦後は、企業の体力も無かった為に、倒産しないように、こうしたいびつな状態もある意味では仕方なかったのかもしれません。
 ところが、企業が体力をつけてきた後も、何時までたってもその仕組みは変わらず、企業ばかりが繁栄するという形はそのまま受け継がれてきてしまった。
 そして、経営者は、その力を過信していい加減な経営でバブルを起こし、はじけた後の経営責任を取ることも無く従業員のリストラで経営責任にはほうかむり。全く、何の為に一生懸命働いてきたのかと情けなくなります。
 こうなりゃ、企業との付き合い方を考え直すしかありません。まずは、自分の人生。会社は、生きていく為の手段の一つであって、全てじゃありません。気に入らなきゃ、そんな会社はこちらからおさらばしてやりましょう。

 皆が、そんな気持ちで会社と付き合えば、会社も変わらざるを得なくなるはずです。しかしながら、そんな会社が殆どなのですから、そう簡単には行かないのが現実です。かといって、そんな時代が来るのを待っていたらこちらの寿命の方が無くなるでしょう。

 ここは、やはり、自分で選択するしかありません。動くか、辛抱するか、今を楽しむかいろいろ選択はあります。しかし、その究極の目的こそは個の幸せを求めることでしょう。

 少し遅かったきらいもありますが、まだまだ諦めるには早い。このコラムの中で、言われていたもう一つの「かなえたいと思う夢をもてれば、あなたはその夢をかなえることができる」という言葉が堪えます。

なんとなく生きてきた報いか!

 早明浦ダム貯水率51.8%、平年値82.1%、7日午前6時現在(読売新聞より) −1.8

200189日木曜日  第690話  マスコミ

 いよいよ守旧派の反撃が始まったようです。まずは田中真紀子さんをターゲット。確かに、真紀子さんの言動には目に余るところもありますが、果たして本当のところは誰にも分からないように思います。あれだけ物議をかもしているのも積極的に動いているからでもあるでしょう。
 他の人であの外務省の歴代のトップを更迭できたでしょうか。きっとうやむやになってしまっていたはずです。何もしないから何も起きないのでは今までの歴代の大臣と全く同じじゃないですか。それで良いというのなら改革なんかを求めるなと言いたい。

 人格と業績には殆ど関係がないことは今までの大臣や官僚のトップ、財界のトップを見ても明らかじゃないですか。特に、サラリーマン経営者当たりになると、内部営業にたけた人と思って間違いないのじゃないでしょうか。そんな人が内部改革なんか出来るはず無い。
 人格と業績の両方備わった人なんて殆どいないはずです。大体何かを成し遂げるような人は、一般生活は奇人変人の類が多いのではないでしょうか。その下にいるものにとっては両方備えていてくれるに越したことはないですが、そんなことはありそうもない。

 そして、この騒ぎは他の大臣を追っても視聴率を稼げないマスコミのせいとも言えるでしょう。真紀子さんの場合は人気がありすぎて、マスコミによって一挙手一投足がさらされていることによってことさらに問題が大きくなっているところがあるようです。
 おまけにその報道の仕方には、マスコミが導きたいと思う方へ情報を強調したりする操作が加えられているのですから・・・。

 全く、日本のマスコミの思うが侭という感じですね。物事の本質でなく表面だけを面白おかしく取り上げて、視聴率を稼ぐ、森首相の時のバッシングと本質はまったく同じでしょう。
 果たして、マスコミは日本の国を真剣に考えているのでしょうか。それとも、裏から操作されているのか、いずれにしても、本当に国を思う心があるとは思えません。儲けを追いかけて気が付いたら日本の国がなくなっていたことにならなければいいが・・・。潰れてしまっては、マスコミも儲けるところが無くなって困るだろうに。

 しかしながら、巨泉さんの言ってた通り、マスコミに踊らされる日本人の付和雷同ぶりは目覆いたくなります。

果たしてどうなるか!

 早明浦ダム貯水率50.4%、平年値81.4%、8日午前6時現在(読売新聞より) −1.4第2次取水制限スタート。香川用水35%カット。

2001810日金曜日  第691話  企画外

 昨日触れた、田中真紀子さんの資質が盛んに言われています。政治家以前の問題で、人間性がなっていないとも批判されています。
 本当のところは、どうなのか判らないと昨日も言いましたが、それじゃ他の政治家が資質を持っているのかというとそれもどうかなと思います。どっちもどっちというところのような気がします。いったい何をもって判断したら良いのか難しいところです。結果がよければそれでいいのでしょうが、その結果がそう簡単には判らないのも政治家の批評の難しいところかもしれません。
 これはやりそうだと思える目立つ人が、やらせてみればぜんぜん駄目だっり、案外、地味で目立たない人にやらせてみたらいい仕事をするということは往々にしてあることです。どちらにしても、やらせて見なくては判らないのが現実なのでしょう。やらせる勇気と、見守る勇気が人を育てるということはありそうです。

 8月9日の日本経済新聞コラム「チェンジアップ」で豊田泰光さんが『見直したい「企画外」の味』の題で面白いことを書いていました。

 ヤクルトの岩村選手がヤクルトの独走に貢献しているそうです。彼は、イースタンで2年連続3割を打っていたが、ボールでも何でも手を出す悪球打ちの為に一軍にあげることを躊躇されていたのだそうです。ところが思い切って一軍に上げたら、一軍の投手はコントロールが良いので却ってその積極的な打撃が長所になって活躍しているのだそうです。
 マイナー選手の荒れ球に惑わされていた結果だそうです。豊田さんも高校時代と違ってプロの方がよだれが出そうな球がどんどん来て打ちやすかったそうです。

 面白いものですね。普通は力のある相手の方が難しいと思うのが常識でしょうが、こういうこともあるんですね。これをスポーツカーがでこぼこ道で性能を発揮出来ないことにもたとえていました。

 そして、イチローがオリックスの新人のとき、土井監督にフォームが悪いと使ってもらえなかったことも触れ、「悪い部分を見て捨てるのではなく、いいところを採って拾えば、個性あるスターも育つ。野菜だって何だって、今はもう見た目より中身の時代。」と言っています。

 日本人好みの、規格に合った使いやすい人を大事にする時代が終わったということならば良いのですが、まだまだ、その道は遠いと言えるでしょう。

それこそが守旧派の抵抗です! 

 早明浦ダム貯水率48.9%、平年値81.6%、9日午前6時現在(読売新聞より) −1.5

2001811日土曜日  第692話  蚊帳

 単身赴任の大阪ではワンルームマンションの10Fに住んでいました。その時、ありがたかったのは、蚊がいないということでした。

 毎年、夏になると瀬戸内独特の「なぎ」と蚊に悩まされて寝不足になるのが悩みの種だったのでこれはありがたかったです。
 なぜだろうと思っていたのですが、誰からか「蚊はあの高さまで上がってこれない」らしいというのを聞いて、「成る程、そうかも知れない」と思ったものです。思わぬところに思わぬ効用があることを知って感心したものです。

 残念ながら、単身赴任が終えた今は、又、蚊に悩まされています。蚊取りマットのお世話になっていますが、完璧とは行かないようです。何か良い方法はないものかと思っていましたが、10日の朝日新聞の「天声人語」が蚊帳を取り上げていました。

 なんでも、思わぬ売れ行きを見せているのだそうです。殺虫剤を使いたくないとか、良く寝れるなどの癒しの効用もあるそうです。一方殺虫剤を染み込ませたものがマラリア対策に有効ということでアフリカのセネガルに20万張も納入されるそうです。

 そういえば、蚊帳を使わなくなってどれ位になるのだろうか。子供のころは、蚊帳をつるのは子供の手伝いの一つだったような記憶があります。高いところへ四隅の紐を引っ掛けるのですが、背がそんなに高くなかったので苦労したものでした。
 中へ入るときは、蚊帳の下を持って、蚊に入られないようにうちわであおいで蚊を追い払って、蚊帳を小さく持ち上げ一瞬の内にそこをくぐって入ったものです。文字通り蚊との戦いだったものです。下手を打って蚊に中に入られたのじゃ何にもなりませんものね。そういや〜、今の子供は、こんな経験はないでしょうね。それどころか蚊帳自体を見たこともないのでしょう。
 そのうちわの生産地で有名な隣の丸亀市に昔ながらの工程で創れる人がもういなくなったという記事もなにかで見ました。昔ながらの、日本の伝統がどんどん無くなっていくようです。
 しかしながら、この蚊帳のように最後まで残ったところが思わぬうけに入っているというのは時々聞く話です。提灯とか、蛇の目傘などもインテリアとして人気が出たりしていると聞いたことがあります。
 こうして見ると、日本の伝統的なものでも、新しい切り口で世界に通用するものが出てくるかもしれません。アイデア次第では面白い商売になるように思います。過当競争や、需要減の中、最後まで残るのは大変ですが、辛抱すれば良いことがあるかもしれないですね。

 蚊帳なんかは、第418話第454話などでも紹介した、手回しラジオなどと一緒にアフリカにODAとして提供すれば、病気と人口問題の両方で喜ばれるのじゃないでしょうか。

小泉さんやりませんか!

 早明浦ダム貯水率48.2%、平年値81.0%、10日午前6時現在(読売新聞より) −0.7

2001812日日曜日  第693話  瀬戸大橋

 小泉内閣の特殊法人改革がいよいよ動きだすようです。全ての所轄省庁からはゼロ回答ということで、その前途はとてつもなく厳しそうです。
 既得権益というものは、それ程に美味しいものなのでしょう。赤字の特殊法人の下に官僚の天下り先として関連企業がぶら下がり、骨の髄まで税金を食い物にしているのですから人間のいやらしさも極まれりというとこでしょうか。人間というものはここまで汚くなれるものなのですね。

 その赤字の特殊法人の中でも、いつも槍玉にあがっているのが本州四国連絡橋公団です。その瀬戸大橋の真中の島、与島に今日(11日)、9年振りに仕事で行ってきました。
 
第298話第441話第605話などで触れた瀬戸大橋の、この与島にあるPAでの盆の繁忙期の仕事が終わった直後、大阪への転勤を命ぜられたのです。それから、一度も、行く機会がなかったのですが、やっとその機会が訪れたものです。
 やはり、懐かしいものです。PAの
与島プラザもあちこち改装されていましたが、雰囲気は、懐かしいままでした。知った顔にも合いました。「9年間変わらず同じように働いていたのだなぁ!」と思うと何だか不思議な気持ちになりました。

 列車(マリンライナー)では毎週くらい大阪からの帰省で橋を渡りましたが、道路の方を渡ることはありませんでした。運賃が高いのもその理由の一つだったと思います。
 「チョット行って見ようかな」と思っても与島までの往復6,300円(今は、割引で4,000円チョットだと思います)を考えると、その気も失せるというものです。それが証拠に、開通時のあの人の波は戻ってきません。観光として一度は訪れても、生活道路にはならなかったということです。

 折角造った橋も、運用で、完全に死んでしまっているといってもいいでしょう。間違って、造られたといえども、その後の運用まで間違う必要は無いように思います。思い切って、税金で、借金を賄い、通行料はメインテナンス料を賄える程度にすればこの橋も活きるというものです。なまじっか、公団があるために、その人件費や関連会社に莫大な金が流れているのですから、それが無くなるだけでも今よりは負担が軽くなるでしょう。

小泉さん頑張ってください!

 早明浦ダム貯水率47.5%、平年値80.4%、11日午前6時現在(読売新聞より) −0.7

2001813日月曜日  第694話  べらんめぇ

 自分がそうだからよくわかるのですが、言葉が悪くて、威勢がいい人は概して気が小さいといえると思います。

 自分の弱さを隠す為にことさらべらんめー調を使う傾向があるのだと思います。ですから、言葉の調子からの見かけとは裏腹に、内心はびくびくしているのです。ですから、はったりで発した言葉に相手が飲まれている場合はいいのですが、ちょっと強く反発されるとすぐに折れてしまうところがあります。よく言えば、裏がないともいえますが、要するに、何も考えていないということのようです。

 最近の田中真紀子さんの言動を見ていると、どうもこの例に漏れないようです。

 私も、心の中ではそれ程思っていないことでも、その場の雰囲気でつい言い過ぎてしまって、後で「しまった!言い過ぎたかな!」と反省することがありますが、時すでに遅しです。言ってしまった言葉は飲み込むことはできません。

 これで、上司に睨まれたことが何度あることか、何度も痛い目にあっているくせに治らないのです。性格というか、頭が悪いのだと思います。
 その一方では、「言いたいことも言わずにストレスを溜めるより良いや!」と開き直っているところもあります。

 それにしても、田中真紀子さんや小泉さんの私生活まで取り上げる今のマスコミの騒ぎ方はどう見てもおかしいですね。政治家の個人生活と仕事に何の関係があるのでしょう。
 私生活が悪かろうがどうしようが、きちんとした政治をやってくれればそれでいいはずです。要するに、儲けにさえ繋がれば何をしても良い、個人のプライバシーを尊重するという基本的な考えも無いのでしょう。

余りにもレベルが低い!

2001814日火曜日  第695話  雑草

 2月に単身赴任を終えて、あっという間に半年が経ちました。不思議なもので、単身赴任の時は帰省した時に少しずつでもやっていたのに、仕事に追われた所為もあるのですが、どうにもやる気にならなかったことがあります。それは、帰ったら、絶対にやらなきゃと思っていた、草抜きです。

 半年経って、やっと何とかしなくちゃと思って少しずつ手を入れ始めました。以前から少しずつ植えていた芝のお陰で、芝が無かった頃と比べると雑草の量は格段に少なくなっています。雑草を防ぐという意味では少しは成功したようです。芝生の無い頃だったら、とてもじゃないが手をつける気にもならなかったと思います。尤も、そんな気の緩みもあって、放っておいたということもあるかもしてません。

 それにしても、半年はやはり長い。雑草も、しっかり根を張って、チョットやそっとの力じゃ抜けません。スコップで掘らないと手におえないものもあります。
 芽を出した頃だったら力なんて殆どいらずに抜けるのですが、放っておくとその何倍もの労力が入ることになります。そのうえ、根こそぎすることも難しく
のようにどうしても地下茎が残ってしまうものもあります。

 やっぱり、先送りはダメですね。第39話のところでも触れているように芽の内に摘まないとどうにもならなくなってしまいます。

 特殊法人のゼロ回答をみていると、又してもそんなことを思ってしまいました。雑草も、組織も、手を抜いて、先送りは命取りです。それにしても、エリートのくせに雑草の生命力を持っているとは、官僚恐るべし。

雑草より根を張っていそうな特殊法人!

 早明浦ダム貯水率46.2%、平年値80.1%、13日午前5時現在(読売新聞より) −1.3

2001815日水曜日  第696話  先送り

 13日に行われた、小泉さんの靖国参拝は、つくづく日本の国の問題先送り体質を見せ付けられた思いがします。
 騒ぎのお陰で、余り中身のわからなかった靖国神社のことを知ることが出来たのが収穫でした。それによると、靖国神社といものは為政者が天皇を前面に立て、国民を利用する為に使っていたということが良くわかります。
 だから、太平洋戦争が終わった時点で靖国神社というものを一宗教法人としたことには間違いはないと思います。ただ、その後、天皇家に遠慮したのか、何時までも戦前の体質を捨てるのが嫌だったのか、戦争の総括をしないでずるずると問題を先送りしてきただけのように思います。

 戦後すぐにも、アメリカのアーリントン墓地のようなものを国立で造って靖国神社を完全に国と関係なくしていれば、全ては終わっていたはずです。
 千鳥が淵の霊園がその優柔不断の象徴ではないでしょうか。あんな中途半端にせずに国立墓苑としていれば、国の式典は千鳥が淵、靖国は宗教法人ですから、行きたい人が勝手に行けば良いということではっきりとしたはずだと思います。
 戦後生まれのの世代は、靖国神社なんて何の感慨も無い人が多いはずですから自然と表舞台から消えていくように思います。そういう教育を受けていない有難さじゃ無いでしょうか。

 いずれにしても、全てのことを先送りにして、うやむやにし、責任を取ろうとしないで誤魔化してしまう日本人の体質が変わらない限り、どんな問題も何時までも解決されることは無いように思えます。

 ここまで日本が悪くなったのも、この期に及んで構造改革が出来ないのも根は同じ、先送りが原因でしょう。

先送りが一番楽ですから!

 早明浦ダム貯水率45.2%、平年値79.7%、14日午前5時現在(読売新聞より) −1.0

2001816日木曜日  第697話  誤魔化し

 昨日も触れましたが、今回の小泉さんの靖国参拝騒動で、殆ど興味の無かった靖国神社というものの歴史を知ることが出来たのは私にとって、良かったのじゃないかと思います。
 これまでの私は、漠然と「戦争の犠牲者を祭った神社に参拝することが何でそんなに悪いのだろうか?」という考えでした。小泉さんの言うように素直に国の為に犠牲になった人達に感謝の念を現す為にお参りするということが何故非難されるのか良く分かりませんでした。
 50を越えた小父さんがこんなこと言ってること自体が常識知らずの恥ずかしいこととは思いますが、実際この程度の人が結構多いのじゃないでしょうか。学校で教わった記憶もありませんし、何かで読んだという事もありませんでした。

 それだけに、今回、靖国神社が「明治維新の際、官軍の東征軍の陣中慰霊祭から始まり、明治五年五月に完成しています。この頃はまだ靖國神社ではなく、東京招魂社(しょうこんしゃ)と呼ばれていたのですが、明治十二年に改称されて、靖國神社と呼ばれるようになったのです。」という成り立ちや、太平洋戦争で軍によって、国民を利用する為に使われた事などを知って、目からうろこが取れた思いです。

 この事実を知っては、靖国神社を国の公式の立場で参拝することはどう考えても、やるべきでないと思います。それは、とりもなおさず、戦争に靖国神社を利用した行為を国として認めるということなのですから。そんなことが許されるべきでないことは誰が考えても解ることだと思います。行きたければ、個人として行けば良いことです。そこにことさら、公の立場として行きたいということは何か魂胆を持っているということでしょう。

 中国や韓国が文句を言うからという以前の問題で、国民自体を馬鹿にしていることになるのじゃないでしょうか。それでも公式参拝をするということは国民をだまして利用することを良しとする考えを持っていると言われてもしようが無いはずです。
 要するに、「二度と戦争をしない」とか「平和の為に・・・」とか言うのは表面だけのことであって、裏では、あわよくばもう一度国民を利用してやろうと思っているのでしょう。そんな人達に平和なんて言葉を使う資格はないということです。
 実際に祀られている人達だって喜んでいるとは思えません。

 根本のところが間違っている上にどんな議論をしても納得する答えが出るはずが無いでしょう。全てが誤魔化しでしかないことになると思います。憲法問題とそっくりですね。何でも正面から取り組まない。

何故、誤魔化しで逃げるのでしょう! 

 早明浦ダム貯水率44.1%、平年値80.6%、15日午前5時現在(読売新聞より) −1.1

2001817日金曜日  第698話  靖国3

 15日のNHKスペシャル「2001年あなたにとって日本とは」を見ていてたら、今村均将軍を取り上げていました。その部下を思う責任感の塊のような生き様は、「ああ!日本人にもこんな凄い人がいたんだ。」と再認識させられました。こんなリーダこそ今の日本が必要としているのだが・・・。
 もっと良く知りたいと、サーチエンジンで探して「
責任をとるとは」を見つけチョット涙ぐみながら読みました。歳を取ると涙腺が弱くなりますね!

 そのHPJOGを興味を持って見ていると、もう一つ面白いところを見つけました。 No.202 靖国神社の緑陰です。

 ということで、チョットしつこいようですが昨日の内容に関連があるので3日続きで靖国神社を取り上げます。

 占領軍は、最初は靖国神社を焼却しようとしていたそうです。そして、一応、当時ローマ教皇庁代表として日本に駐在していたブルーノ・ビッター神父に見解を求めた。

 「靖国神社が国家神道の中枢で、誤った国家主義の根源であるというなら、排すべきは国家神道という制度であり、靖国神社ではない。」と言って、焼却から靖国神社を救ったのだそうです。

 この言葉の中に、靖国神社の問題の全てが表されているのではないでしょうか。昨日、一昨日の私の考えと同じだと思います。
 凄まじい勢いで書き込みがあった、
Yahoo掲示版の靖国神社参拝問題で見たと思うのですが、「靖国神社は、戦後、自分自身の総括をしていないから何時までもこの問題を引きずっている。どこかで、反省と戦前とは違うという宣言をする必要がある。」というようなことを書いていた人がいました。
 本当に国民に認められる為には、これは良い方法ではないでしょうか。それでも、受け入れられるかどうかは解らないでしょうが、やってみる価値はあるとおもいます。

今のままでは、何時までたっても結論は出ないでしょう!

 早明浦ダム貯水率44.0%、平年値81.7%、16日午前5時現在(読売新聞より) −0.1

2001818日土曜日  第699話  海水淡水化

 早明浦ダムの貯水率がどんどん減っています。こうなると、大型台風11号に期待したくなるところです。
 
投稿の部屋でお世話になっているノイマンさんから、「北海道は水が余っているので、足らないところへ役立てることが出来たら良いのに・・・」というようなメールを頂きました。

 以前から、思っていたのですが、海水淡水化というのは技術的には無理なのでしょうか。時々はニュースで取り上げられていますが、余り本格的に採用されたというのは聞かないようです。

 気になったので、何時ものようにGoogleで調べてみました。株式会社ササクラとか水処理エース株式会社などがヒットしました。他にも竹中工務店とかKOBELCOなど大手も手を出しているようです。

 コストは水処理エース株式会社ランニングコストが参考になります。これで見るとランニングコストはそれ程でもないようです。やはり装置のコストが問題なのかも知れません。
 私の大好きな
太陽光を使った竹中工務店の太陽光利用システムも良いですね。

 こうして見ると、中々面白そうです。これも、世界に貢献できる技術といえるでしょう。特に、太陽光と組み合わせるシステムは両方とも日本の得意なものの組み合わせとして理想的ではないでしょうか。

小泉さん又、いいのが見つかりましたよ!

 早明浦ダム貯水率43.5%、平年値81.9%、17日午前5時現在(読売新聞より) −0.5

2001819日日曜日  第700話  長期休暇

 今年の盆休みも今日で終わりのところが殆どでしょう。カレンダーのお陰で、11日からの9日間というところも多かったと思います。それでも、アッという間に済んでしまったという感じです。私など、今年は間で出勤があったので、もっと短かった。せめて2週間位あると休んだ気もするのですが・・・。

 第688話でも取り上げました小泉さん、ブッシュさんには遠く及びませんが、それでも思い切って24日まで休みを取っりました。良く頑張ったと誉めてあげたいところです。
 最初は、官邸でごろ寝と言ってたそうですが、官邸の女性職員に、総理が休まないと官邸の人達も休めないと言われ、何日かは箱根のホテルで過ごすことにしたそうです。しかし、これも考えたら情けない話ですね。上の人間が休もうがどうしようが、下の人間には関係ないはずです。遠慮せずに休みを取れないことがおかしいと思います。このあたりが、まだまだですね。
 折角の機会だから、首相が、「私に遠慮せずに休みなさい」くらい言えばよかったのに・・・。

 休み明けは、いよいよ構造改革の本番です。靖国問題で賛否両論、支持率も下がり気味のようですが、たっぷりと休養して新たな活力で頑張ってもらいたいものです。
 そうしないと、ただでさえ休暇が長すぎると足を引っ張ろうとしている反対勢力を調子付かせることになりそうです。
 その構造改革の目玉である、特殊法人の改革の難しさを象徴したような話を見つけました。最近巡回に入れている
論談目安箱NTTの天下り構造の主題で投稿されていました。
 民営化されても未だに、その公社時代のままの体質を引き継いでいるようです。その天下りのやり口は官僚そのものです。日本の国の通信費の高さはここら当たりにあるようです。自分達さえ良ければ日本の国がどうなろうと知っちゃいないというのが露骨に表れています。
 こういうのを見ていると、民営化しても終わったわけじゃないというのが良く分かります。その後のチェックこそが必要なようです。

2週間程度の休暇じゃ改革の活力は無理かな!

 早明浦ダム貯水率42.7%、平年値82.1%、18日午前5時現在(読売新聞より) −0.8

2001820日月曜日  第701話  領事館

 朝起きても、セミの声が聞こえなくなった。つい最近まで暑苦しい声が聞こえていたのに、気が付いたら何時の間にか聞こえなくなっている。昨日、今日(19日)と台風接近の所為か暑さも少し峠を越したからだろうか・・・。

 さて、「サンデーモーニング」で警察の検挙率が19%と急激に落ちていることを取り上げていました。その原因はいろいろありそうです。警察の人員不足も原因の一つでしょう。そして、犯行が刹那的でその動機がわかリにくいこともあるようです。しかし、それ以上に住人の隣近所に対する無関心が大きな原因になっているようです。
 つまり、事件があっても、隣は何をする人ぞという訳で、何の情報も得られないということがあるようです。昔であれば隣近所で顔も知らないなんて人はまずいなかった。それには確かに煩わしさもあったが、相互監視(これ自体は余り好きじゃないですが)や子供達を皆で育てるというような利点もあったと思います。

 もちろん、今、皆が疑っている警察のモラルの問題もありそうです。偶然でしょうか、「スクープ21」でフィリピン女性ロザールさんの事件を取り上げていました。その取り調べは、彼女がフリッピン人であることを軽んじてかなりいい加減であったようです。そして10日間にも及ぶ不法監禁で自白を導き出したのではないかということです。
 つい先日の、沖縄での米軍兵容疑者をアメリカが日本の警察の自白主義を疑って、引渡しを伸ばしたことを思い出します。

 しかしこの事件で一番驚いたのは、フィリッピンの領事館が彼女の為に3人の弁護士を雇ったというところです。
 なぜかというと、8月5日に、同じ「スクープ21」が取り上げていた、日本人旅行者5人が明らかに冤罪と思われる麻薬密輸容疑でオーストラリアで逮捕されまともな通訳や、ろくな弁護士も与えられずに有罪とされ、9年間も獄中生活を続け手いるという放送で日本の領事館が何もしていないことを見ていたからです。余りにもフィリッピンの領事館との対応の違いに唖然としました。
 やはり、前回見ていた人も同じ思いだったようで、日本領事館は彼らに何をしたのかという質問が多かったそうです。そして、オーストラリアの領事に質問したら、「マニュアルどおりに対応した、何もしなかったのは、彼らが何の要請もしなかったからだ。」と答えていました。恐いですね〜!

 やはり、日本の外務省は国民は相手にしていないようです。鳥越さんが新しい野上次官にこの話をしたところ彼はその事件を知らず、調べてみると答えていました。果たして、どんな結果が出るか楽しみです。鳥越さんも言ってましたが、真紀子さん頼みますよ!
 それにしても、警察、外務省と完全にこの国は狂っているとしか思えませんね。このあたりも構造改革の前途多難がうかがえます。

もう駄目なのかも!

 早明浦ダム貯水率41.7%、平年値82.2%、19日午前5時現在(読売新聞より) −1.0

2001821日火曜日  第702話  太陽光発電

 8月20日の日本経済新聞によると、海水淡水化でも触れた太陽光発電が埼玉県の県立高校38校の屋上に1999年までの5年間で設置されたそうです。真剣に取り組んでいる自治体もあるんですね。

 全国の太陽光発電の設備容量は国の補助金制度の導入のお陰もあって、この4年間で約5倍の31万キロワットに昨年末現在でなったそうです。

 しかし、国の補助制度が2002年で終わるために今後の普及の停滞が心配されます。何度もこの部屋でも取り上げていますが、どうしていまさら止めるのかよくわからない国ですね。

 この記事の中で、デンマークの風力発電が約6000基稼動していて、その出力規模は240万キロワットを超え、国内の電力需要の14%を賄っているそうで、30年後には半分を賄うのが目標だそうです。
 コストは風力発電の方が安いそうです。しかし、あの風車が林立しているのは個人的には、音や、風景を考えるとどうもなぁと思ってしまいます。それに、回転しているものは不測の事故も有りそうだし・・・。他にも、地熱とかバイオマスと発電方法はいろいろありますが、別に根拠はありませんが、私は太陽光発電にこだわりたい。特に蒸し暑い夏の日本の気候には最適のように思います。どちらにしても、いろんな方法の組み合わせがベストということにはなりそうですね。

 しかしながら、ヨーロッパを中心としたこうした取り組み見ていると、いずれ、何もしない先送りの日本は世界から総スカンを食うときが来そうです。

 同じ日本経済新聞にシャープが吉永小百合さんを使った太陽光発電の前面広告を打っていました。メーカーも力を入れてきているようです。IT産業のバブルがはじけたといわれて、松下を筆頭に元気のない電気業界の活性化のためにも今こそ太陽光発電を前面に押し出しす時です。
 何度も言いますが、日本の得意な技術を活かして、世界の環境に貢献できるこれほどのチャンスが目の前に転がっているのに、どうしてやらないのか。

是非とも傾斜配分を!

 早明浦ダム貯水率40.7%、平年値82.2%、20日午前5時現在(読売新聞より) −1.0

2001822日水曜日  第703話  台風

 台風11号は、四国直撃をさけて和歌山県串本町に上陸、東海、関東方面に進路を変更しました。雨も四国では思ったほど降らなかったようです。早明浦ダムの貯水率がどうなったか気になります。降ったとしても、実際に貯水率に現れるのは明日だろうと思います。

 久しぶりの台風に期待していましたが、どうやら空振りに終わったようです。関東方面も水不足ですから、そちらの方は直撃コースで良かったのかもしれないですね。こんなこと言ってたら、台風の取り合いのようで被害に会われた方の顰蹙を買ってしまいそうです。

 こんなのんびりしたことを言っていられるのも、香川県というところは、未だかって台風による大きな被害を被ったことがないからです。ですから、子供のころは、怖いもの見たさもあって、台風が来そうだというと妙にわくわくしたものです。それにもしかしたら学校が休みになるかもしれないじゃないですか。
 ところが、大抵は夜の内に通り過ぎてしまったものです。そんな事期待していたのお前だけだと言われそうですが、けっこうそんな気持ちをもたれた方もいるのじゃないでしょうか。
 しかしながら、大抵は、期待に反してコースがそれることが殆どでした。たまに、直撃に近いものがあっても四国山脈を越えることができないらしく勢力が衰退してしまってがっかりしたものです。今でも、会社が休みになら無いかなと密かに期待してたりします。やっぱりサラリーマンには向いていないのかも・・・。

 例外的に、豊後水道を通って瀬戸内海に沿って来たのが何年か前にありましたが、さすがにそのときの風は強かったことを覚えています。サッシがたわみ、今にもガラスが割れそうで肝を冷やしました。このとき初めて、雨戸の有難さが判ったものでした。それでも結局は何事もなく通り過ぎましたが・・・・。
 災害の代表のような台風がこの程度な上に、気候は温暖ですから、生活するには本当に恵まれています。

唯一、弱点が水不足!

 早明浦ダム貯水率40.0%、平年値81.8%、21日午前5時現在(読売新聞より) −0.7  やはり、明日の朝でないと台風の影響は分からないようです。

2001823日木曜日  第704話  JR貨物

 アメリカの映画やテレビドラマを見ていると、とてつもなく長い連結の貨車の場面が良く出てきます。アメリカでは、鉄道は車との競争で殆ど使われていないと思っていましたが、そうでもないようです。

  Asahi.com長距離トラックの台数削減めざし補助制度 国交省方針より

大気汚染や地球温暖化の原因となる自動車の排ガス対策として、国土交通省は来年度から長距離トラックの台数削減を目的とした補助制度を設ける方針を固めた。複数の運送会社による共同輸送や鉄道や船の輸送への切り替えなど、業界から具体的なアイデアを募り、必要経費の一部を支援する。旧運輸省の調査によると、日本国内の貨物輸送の53%をトラックに頼っている。米国では49%が鉄道で、トラック輸送は33%にすぎない。1トンの荷物を1キロ運ぶごとに交通機関が排出する二酸化炭素(CO2)量を比べると、日本は米国の1.7倍となっている。・・・以下略

数字は古いのでしょうが、それでもアメリカのトラック輸送が33%というのは意外でした。アメリカは鉄道から道路に移行したものとばかり思っていました。尤も、これは貨物だけの話です。旅客となると圧倒的に日本の方が多いのだろうと思います。

 いずれにしても、コンボイのドラマがあったように殆どが大型トラックによる輸送だと思っていたアメリカが鉄道の方が多くて、逆に日本の方がトラック輸送に頼っており、二酸化炭素を多く排出しているとはびっくりです。

 第622話などで何度も新幹線などの公共交通が必要性を取り上げていますが、どちらかと言えば旅客の方でした。今更、貨物列車でもないかなと思っていたのも確かです。しかしながら、省エネや公害の面から考えると貨物の方も大事です。

 第459話の軽自動車のところでパークアンドライドに触れましたが、貨物にこそ必要なのかもしれません。
 そこで、苦戦していると聞いている
JR貨物のHPをさがしてみました。何と、平成10年にコンテナ輸送比率が車を逆転したとありました。全体の輸送量が減っているのを見ると本当かなと思ってしまいます。こんなに輸送量が減っているということは、余程景気が悪いのかも・・・。
 それはともかくとして、
環境を考えれば鉄道輸送として、CO2削減の例もあげていました。ひょっとして、結構頑張っているのかな?そうであれば良いのですが・・・。

 それにしても、国土交通省が動いているのが、どうせ裏で省益を考えていそうで嫌ですね。それでなくても、小泉さんの構造改革に非協力的な態度を見せ付けられると、国民の利益より自分達の利益を考えているに違いないと思うのは考えすぎでしょうか。

どうも疑ってしまう!

 早明浦ダム貯水率53.5%、平年値81.6%、22日午前9時現在(読売新聞より) +13.5

2001824日金曜日  第705話  脳細胞

 50歳を過ぎると体力の衰えは当然として、たださえ悪い頭がどんどん悪くなって行くような気がします。体力は諦めるとしても、頭がボケて行くのは何とも情けないものです。
 人間の脳細胞は150億個あって、生まれた時がピークで30代頃から毎日何
10万〜20万と細胞が壊れてゆき増える事は無いと言われていました。しかしながら、実際に使っている細胞はホンの一部なのでそれだけ減っても影響は無いとも言われていました。
 そうは言っても、このことが歳を取るにつれて、「今更勉強してもダメなのかな」と、重苦しくのしかかって来ていたのも事実です。

 ところが今日(23日)久し振りに元気の出るテレビをみました。NHKの「クローズアップ現代」です。
 最近は、定年退職した人達が、再雇用などで今までの経験を活かして若い人に負けずに力を発揮している例が増えてきているようです。そんな人達や、90歳で現役の井上さんという研究者を紹介していました。60歳を過ぎてからも特許を何件も取り、今も新しい特許の取得をしているそうです。そして、ゲストは、これも90歳の聖路加病院の日野原理事長でした。

 その現役振りの紹介と共に、創造性のテストをしてもらい、その成績は2、30代の人と殆ど変わらないという素晴らしいものでした。
 好きなことを一生懸命やっていれば、脳はそれ程衰えないということの証明でしょう。そして、とどめは、3年ほど前に脳は歳をとっても細胞が新しく出来るという研究が発表されたというものです。
 研究によって、脳の海馬や大脳皮質に新しい神経細胞が増えているのが確認されているそうです。

 研究は、これからでしょうが、何と言っても今まで減るしかないと思われていたものが、増える可能性があることが分かっただけでも、こんな嬉しいことは無いですね。
 何だか、勇気が湧いてくるような気がしました。

さあ!何をやろうか!

 早明浦ダム貯水率56.4%、平年値83.4%、23日午前5時現在(読売新聞より) +2.9 思ったほど増えてない。

2001825日土曜日  第706話  中村修二さん

  第393話第556話第681話などで取り上げた青色ダイオードの中村さんが日亜化学工業を訴えました。発明に対する正当な報酬として20億円の支払いと特許権の一部が自分に帰属することの確認を求めたものです。

 23日の夜はテレビニュースで大きくとりあげられ、824日の新聞も各紙が取り上げていました。
 日本経済新聞の社説は、「終身雇用が徹底しており、発明による企業への貢献が昇進や昇給に確実に反映されているときは受け入れられていた。しかし、企業活動の中で知的財権が大きな意味を持つようになり、しかも雇用の流動化やリストラが一般的になり、企業の浮沈も激しくなって、最終的に十分な報酬得られるとは限らなくなった今、正当な報酬を求めようとするのは必然かもしれない。」と書いていました。

 以前から、日本では、企業ばかりが栄えて、従業員の権利がないがしろにされてきました。アメリカなどでは、研究者の地位や報酬もきちんと評価されるという。優秀な人材が、海外脱出するのも当然である。
 頭脳流出と言われる学問の分野だけでなく、イチローを代表とするスポーツの世界でも海外での活躍が顕著になってきている。いよいよ、日本の空洞化のときがきているのかも・・・。
 中村さんの今回の提訴も、自分だけの為というより、日本の現状に対する警告の意味が強いような気がします。この裁判で、中村さんがそれなりの結果を出せば、優秀な頭脳にとっては良い流れができるかもしれません。日本の将来のためにも良い判決が出るといいのですが。早くそうなって欲しいものです。

 偶然というか、意図的というか、同じ24日の日本経済新聞の地方版に、2000年度の四国地区法人申告所得ランキングが載っていました。それによると、日亜化学工業は18,117百万円 伸び率272.1%で前年の20位から7位へと躍進しています。伸び率は上位企業の中ではダントツのトップでした。やっぱり、青色ダイオードのお陰かな?

どのくらいの金額が妥当なものかはわかりませんが、181億円の所得があるのなら、20億円、それも1回限りなら安いものじゃないでしょうか。

中村さん頑張れ!

 早明浦ダム貯水率58.1%、平年値84.4%、24日午前5時現在(読売新聞より) +1.7

2001826日日曜日  第707話  イチロー

 今日(25日)は、朝から大リーグ三昧。野茂の後はイチローと2試合連続で見ることが出来ました。
 野茂は、7回途中まで、まずまずの投球をしましたが、残念ながら勝ち負けに関係ありませんでした。それでも奪三振数はリーグトップに並んだということでした。ここ最近勝ち星に恵まれてないのがチョット心配なところです。

 それにしても、イチロー、凄いですね!絶頂期のオールスター戦以後、調子を落としたうえに週刊誌で私生活を暴露されたりで元気がありませんでした。
 「流石のイチローもこの辺が限界なのかな?」と半ば諦め、「これ以上を求めるのは酷かな!」とも思ったりしていました。
 ところが、このところ再び絶好調で、とうとう打率トップを奪還しました。今日も4打数3安打で三日連続の3安打。
 相手のピッチャーも好調でしたが、イチローにヒットを打たれて、その足を警戒する余りリズムを崩し、次の打者に打ち込まれるパターンで点を取られて行きました。イチロー一人にやられたようなものでしょう。
 観客の期待度もイチローを打席に迎えた時の歓声で分かります。身びいきか、イチローに対する歓声が一番大きかったように感じました。嬉しいですね。

 全く、素晴らしいとしか言いようが無い活躍ぶりです。昨日の青色ダイオードの中村さんと同じように優秀な人が海外に脱出して行くのは寂しいところもありますが、こうやって、日本でいた時より、その活躍が身近に見られるのですから却ってこの方がいいのかもしれませんね。
 日本ではいくら活躍しても、パリーグであるというだけで今ほど放送されることは無かったのですから・・・。それに比べて、今は世界が舞台ですから面白さも倍増というところでしょう。日本のプロ野球は全く見る気にもなりません。結構こんな人も多いのじゃないでしょうか。

 しかし、去年までは日本の男性は女性に比べて元気が無かったようでしたが、今年は、このイチローを筆頭にして、ゴルフの丸山茂樹の優勝やサッカーの海外進出と活躍が目立つようになってきました。日本の男も捨てたもんじゃないのかも。
 何十年前だったか、人間という資源しか無い日本の生きる道は海外移住しかないという説を読んだことがあります。つまり、世界中に日本人が移住して、そこで貢献することこそが日本が生き残る唯一の方法であるというものでした。
 どう考えても、構造改革が成功するとは思えない今日この頃、いよいよ、日本脱出の時が来ているのかも知れません。

面白い考えかも!

 早明浦ダム貯水率59.6%、平年値84.4%、25日午前5時現在(読売新聞より) +1.5

2001827日月曜日  第708話  ビル・トッテンさん

 この部屋で、散々日本がどこかおかしいと主張してきました。そして、小泉さんの構造改革にも期待しました。
 しかし、構造改革がすべて達成されてもどこか違うんじゃないかなという感覚があることも確かです。小泉さんの改革は強者の理論とも言われています。要するに、アメリカのように貧富の差が大きくなることが本当に良い事なのかという不安があるのです。
 アメリカの経営者のように莫大の報酬を得る人もあれば一方では食べることも出来ないような貧民街のある社会とそんなにべらぼうな金持ちはいないが、それ程極端な貧乏もない日本とどちらが本当に良いのかということです。

 日本は、世界一貧富の差が無い国と言われていました。新入社員と社長の年収の差が7倍位といわれていた筈です。そして、税金は累進課税で多い人は収入の7割が税金だと言われていました。
 しかし、それは余りにも努力して成功した人にとっては気の毒じゃないか、もっとアメリカのように成功した人が報われる必要があるとの考えが段々受け入れられるようになってきました。何を隠そう、私もそういった考えに惹かれた一人でした。
 ところが、自分がそんなに払っていないので全く気が付きませんでしたが、何時の間にかその考えのとおりに税制が変わっていたようです。
 そして、その税制が変わったのが丁度バブルの前で、それによって今の借金体質が生まれたのだと言う説を見つけました。今の日本を以前の高度成長時代の活力ある時代に戻すのは金持ち優遇になった税制を元に戻すことであるというのです。

 それは、ビル・トッテンさんのHPです。テレビに時々出演されているので見た方もおられると思います。何時も、主流の説に対して反論されているユニークな人だなと思って興味は持っていましたがその考えを深く知ることはありませんでした。しかし、このHPを見つけて、読んでみて驚かされました。
 特に、
OurWorldは教えられることばかりです。その中でも今の日本の問題点の根源は税制にありということが良く分かるのが下です。
 
題名:No.439 IT革命は本物か(4)

 この中で「1950年代から1970年代の日本の高度経済成長期は、儒教の教育を受けた先達によって成し遂げられたものであり、彼らは、弱者を守るのは強者の義務と考えていた。」というのがありました。これこそが、日本人が忘れてしまった心と言えるでしょう。

 そして、題名:No.440 IT革命は本物か(5)では、結論が箇条書きされています。

(1) 収入の大部分を貯蓄に回す富裕者や権力者から、ほとんどの所得を消費する貧困者や弱者へと税負担を転嫁しようという動きを阻止し、その反対の方向へ税負担を移す。

(2) 生産性向上の一部を労働時間短縮に充て、その分を自己の向上や余暇に向ける。

(3) 社会消費を充実させる。

(4) 教育制度を、従順で単純な国民を育てるための教育から、個々人の能力や才能、好みを高める教育に変える。

 

 題名:No.469 日本のデフレの原因でも述べられている、

「日本は、消費税を廃止し、所得税の累進性を以前のように高めると同時に、法人税率を高度経済成長期のレベルに引き上げ、相続税の引き下げを中止すべきである。個人も企業も所得が多ければ多いほど消費の割合が低く、残りは貯蓄に回す傾向にある。
 結論として、正直で有能な政府が、デフレの原因である過剰生産と過少消費の不均衡を是正させるためにとるべき措置は、平成になってから行った税制の破壊的な変更を撤回することなのである。」

 全く、これこそ目からウロコの世界です。かなりボリュームがありますが面白いと思いますので是非読まれることをお勧めします。
 この中で触れているように金持ちに金が集中してもある程度以上は使わず貯蓄に回され、低所得層は使いたくても金が無いということはそのとおりでしょう。この上に構造改革で、無駄な税金の使い道を無くし、政・官・財のたかり体質を無くすことが出来れば、全体の税金を少なくすることも出来るようになるかもしれません。
 ビル・トッテンさん恐るべし。

小泉さん知ってるのかな!

 早明浦ダム貯水率61.0%、平年値84.2%、26日午前5時現在(読売新聞より) +1.4

2001828日火曜日  第709話  お金持ち

 昨日のビル・トッテンさんは金持ちへの累進課税を元に戻せという考えでした。もう一つ面白い考えを見つけました。

これも最近、サイト巡回に入れているグローバルネットの中で見つけたものです。 過激にして徒然にの2001.8.22の「金持ちこそ金をもっと使えっ」です。

 この中で、筆者は、「日本の経済が良くならないのはお金持ちがお金を使わないからである。」と喝破している。
 そして、「ここで言う富裕層は各界の谷町にでもなって好い気になっているとか、芸能人のスポンサーになるとかいう小物ではない。時価財産数千億という本当の富裕層である。さらに皆さんこれがまた、ガックリするほど野心がない。」と言い、『企業にとって最も大事なのは「富裕層が買いたくなるようなモノを開発すること」だ。』と締めている。

 トッテンさんの言う金持ちは所得のほんの一部しか金を使わないと見事に一致しています。そして、違いは、「税金をかけろ」と「金を使え」だけです。その上、二人とも法人税もきちんと取ることを主張しています。トッテンさんは、これも以前の水準に戻すべきと言い、グローバルネットの筆者は、外形標準課税にすべきと言っています。

 企業が、税金を払っていないというのはそのとおりだと思います。殆どの企業が、節税と称して、決算を赤字にして、税金を払っていないのです。最たるものが銀行でしょう。税金を払わないどころか、税金を注入させているのですから、石原知事によって外形標準課税をかけられたのは当然の報いでしょう。

 こうやって、偶然同じような主張を目にしたことで、自民党のやり口が見えたような気がします。世界的に見ても貧富の差が無い良い国だったのが、何時の間にか、実力主義を表面に押し出し、金持ちや企業優遇税制になっていたのです。そして、それによる税収の不足が今の借金に繋がっていたとは全く判りませんでした。
 やはり、権力や金を持った人の言うことを鵜呑みにしていたらとんでもないことになるんですね。

もっと、裏を見る力が要ります!

 早明浦ダム貯水率62.1%、平年値83.9%、27日午前5時現在(読売新聞より) +1.1

2001829日水曜日  第710話  グローバル主義

 つい先日も反グローバル化について第683話で取り上げましたが、どちらかと言うと第534話でも触れたように私の今までの考えは、セーフガードなんてナンセンス、自由競争至上主義の方でした。努力したものが競争に勝って当然じゃないか悔しかったら努力しろというものです。

 しかし、第683話の「スローフード」運動を知ったり、人件費の安さばかり求めて中国などへの製造のシフトを見ていると、「そこまでする必要が本当にあるのだろうか?」とも思ってしまいます。人件費の安さを求めて行くと何処まで行っても限りがないようにも思えるし、何だか現地の人を馬鹿にしているようにも感じて、余りすっきりしないところがあります。

 ビル・トッテンさんが、No.473 グローバル化が残すゴーストタウンの中で『インターナショナル・ヘラルド・トリビューン』紙 2001426日マイケル・ケリーの記事を取り上げています。

 ・・・略

 グローバル主義の目的は、規制の多い高賃金の先進国ではなく、規制の少ない低賃金の発展途上国で製品を製造することにより、企業により多くの金儲けをさせることにある。これこそがグローバル主義の存在理由であり、民主主義や富を広げることはその副産物なのだ。・・・以下略

 やはり、一部の短絡的な金儲けの手段でしかありえないのかもしれない。ビル・トッテンさんの考え方は、弱者に対する思いやりがあっていいですね。
 今まで、こういう視点の考えは、余り見ることが無かったので非常に新鮮ですし、納得できるものがあります。
 今までの強者の理論には、少し温かみに欠けるところがあるようです。
ビル・トッテンさんのHPにはかなりの量がありますのでじっくりと読ませて頂いてトッテンさんの考え方にもっと触れてみたいものです。

又、時間が足りなくなりそう!

 早明浦ダム貯水率62.9%、平年値84.5%、28日午前5時現在(読売新聞より) +0.8

2001830日木曜日  第711話  井村コーチ

 子供の頃から始めるスポーツは監督やコーチなどの指導者によって決まると思っています。高校野など典型的な例じゃないかと思っています。どんな指導者につくかでその選手の一生が決まるといっても過言で無いと思います。もちろん選手自体の素質が必要なのはいうまでもありませんが、それ以上に指導者の力は大きいと言って良いのではないでしょうか。

 監督といえば、つい最近も、マラソンの千葉選手の復活で名前の挙がった高橋選手を育てたあの小出監督がすぐに思い浮かびます。
 もう一人、いつも気になるコーチにシンクロの井村雅代さんがいます。日本のシンクロが長い間、世界のトップクラスを占めているのは井村さんの力であることは間違いないでしょう。今年の夏、世界水泳選手権で念願の金メダルを取ったのは記憶に新しいところです。

 テレビで見る井村コーチの厳しさは並大抵ではないようですが、1番感じるのはシンクロにかける情熱でしょう。
 あのポンポンと飛び出す関西弁での指導を見ていると「凄いエネルギーだな!成る程、指導者に選手以上の情熱がなければ到底一流選手を育てることなど出来ないんだろうなぁ!」と感心させられます。情熱があるからこそ、指導方法や技術などの絶え間ない研究が続けられるのだし、選手もついて来るのだろうと思います。

 29日の日本経済新聞のコラム「家庭生活」にそんな井村さんの教育法が載っていました。その井村さんに「愛があるなら叱りなさい」(幻冬社)という本があるのだそうです。これも一度読んでみたいものです。

 その井村さんの「叱る教育」とは、

  1. 叱ったら必ずフォローする。叱りっぱなしではいたずらに傷つき、自身を失ってしまう。
  2. 叱り方。相手の人間性を無視したり、うさ晴らしで叱ったりしない。
  3. 叱るタイミング。大事なのはその場で叱ること。

 が基本だそうです。今までにも言い古されたことですが、実際にこれが出来る指導者というのは殆どいないのじゃないでしょうか。
 子育てにしろ、社員教育にしろ、これが出来なくて今の日本の閉塞感が出来上がったような気がします。

 日本にも、随所にこんな良い指導者がいるのですが、やっぱり絶対数が少ないことは間違いないでしょう。井村さんや小出さんのような人が日本中に居られれば、日本の国も変わるでしょうが、そんなことは望むべくも無いのが現実です。尤も、少ないからこそ光って見えるのですが・・・。

良い指導者にめぐり合うことこそ子供達の幸せです!

 早明浦ダム貯水率62.7%、平年値84.8%、29日午前5時現在(読売新聞より) −0.2

2001831日金曜日  第712話  

 日経平均が1,100円割れとバブル期以後の最安値を更新したと騒いでいます。株が下がるとすぐに政府の所為にするマスコミや経済界それに野党、今回は守旧派もここぞとばかりに騒いでいるようです。ところが、当の小泉さんが、「一喜一憂はしない。」と動じないので、責めあぐねているようです。しかしながら、小泉さんも内心ではどう思っているのか判らないところがあります。靖国の時の例もありますので、もしかしたら、周りの声に動かされるかもしれません。

 残念ながらというか幸いというか、私は、金が無いのと博打嫌いの為に一株も持っていませんので、どれだけ下がろうが、直接は何の痛みもありません。
 どちらかといえば、対岸の火事で「10,000円割れも面白いかな!」なんて、顰蹙を買いそうなことを思ったりしています。

 しかし、株が下がっていったい何が悪いのか?どうせあぶく銭で儲けようとしている金持ちや企業の資産の目減り位で、私の生活にそれ程影響するとも思えないのですが、考えが甘いのでしょうか。
 銀行やゼネコンの株が下がるのは「ざまあ見ろ!」の気分の方が強いのですが、又ぞろ公的資金の投入なんてことになると嫌ですね。実際に株が下がって本当に景気に影響するのでしょうか、良くわかりません。

 またしてもビル・トッテンさんが良いことを書いています。これは、森政権のときの株値下がりに対する読売新聞の株価対策提言に対するトッテンさんの反論です。

 No.463 デフレ阻止へ緊急提言:株式市場に総力を結集せよ

 この中で日本の個人金融資産1380兆円に占める株式比率は5.6%に過ぎないし、株価がどんなに下がっても、消費を増やそうと思ったら、残り94.4%の金融資産を使えば良いと言っています。収入の少ない人は株なんかやる余裕は無いし、株をやっているような裕福な人は下がったくらいで消費を抑えるなんて事は無いそうです。逆に株が上がるときには株を買うので却って消費に金を回さないそうです。

 だから、「株価の下落は消費を減退させないし、投資にもほとんど影響を与えないだろう。日本の問題は、生産性向上により製品やサービスが市場に溢れ、それに需要が追いつかないことにある。」のだそうです。

 やっぱりそうだったんですね。要するに、金持ち階級が自分達が儲ける為に庶民を煽っているだけということでしょう。何も判らない庶民の見方のような顔をして、国の金を注入させて実際は自分達の損を補填させたりもっと儲けることに利用しようとしているのです。
 だから、彼らに騙されないようにしなければならない。金の無い者は金持ちのマネーゲームなんか放っておけばいいのです。
 
第708話第709話で取り上げたように、金持ち優遇の流れが見えます。

金持ち階級の陰謀か!

 早明浦ダム貯水率62.5%、平年値85.6%、30日午前5時現在(読売新聞より) −0.2

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