団塊の世代の部屋27)

 

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2001101日月曜日  第743話  高橋尚子さん

 今日(30日)は、昼前にイチロー選手の新記録となる234安打を見てほっとしました。次は、誰だか知りませんが現役最高の240安打というのがあるそうです。これは大丈夫でしょう。

 そして、午後は、ベルリン・マラソンを見るという贅沢な一日でした。去年の9月24日、オリンピック金メダル以来の高橋選手の出場です。
 
第507話でも触れたようにあの金メダル以後の露出度で体つきもふっくらして、また走ることが出来るのだろうかと心配したものです。案の定マスコミも叩き始めたものでした。
 ところが、小泉フィーバーやテロ騒ぎなどでマスコミも忘れていたのかあまり取り上げられることがありませんでした。そういう私も、今度の、ベルリン・マラソンもホンの数日前にニュースで知った位で完全に忘れていましたので人のことは言えませんが・・・。
  しかし、ニュースで高橋さんの絞られた顔を見たとき、「あぁ!やっぱり凄いなぁ、ちゃんとトレーニングをやっていたんだ!」と安心と共に感心しました。おそらく多くの人が同じ用に感じたのではないでしょうか。

 案の定、素晴らしい走りを見せてくれました。スタートから世界記録保持者のドルーペ選手を寄せ付けず、ペースメーカーの男子選手に守られるように独走で、女子選手として始めて2時間20分をきったのですから驚くばかりです。全く、頭が下がります。
 これで、オリンピックの前から目標としていたという金と世界記録という二つとも実現してしまったのです。小出監督はまだまだ目標があるから大丈夫といっていましたが、あの精神力があれば、まだまだ驚かせてくれそうです。

 流石の日本のマスコミもここまで見せ付けられると、今度はそう簡単に叩くことは出来ないでしょう。

それにしても凄い!

2001102日火曜日  第744話  ローズ選手

 昨日は、イチロー選手と高橋尚子さんのニュースを気持ちよく見て寝ようと思って、NHKのサンデースポーツを気持ちよく見ていました。

そこまでは、良かった。ところが、日本のプロ野球の結果になって「なんだぁ!これは」と思ってしまいました。
 それは、近鉄とダイエーの最終戦でした。試合前に、
ローズ選手と王監督が顔を合わせ、王監督がローズ選手に55号のお祝いを言い、サインボールまで渡していました。
 「王さんも気持ちよく祝福して、流石だなぁ!」と思ったのですが、その後がいけません。近鉄はローズ選手に一打席でも多く廻らせて記録を作らせてやろうと打順を一番にして全面的にバックアップしていました。ところが、ダイエーは全く勝負をしようとしません。全打席、敬遠丸分かりのフォアボールです。ローズが悔しそうにバットを振っているのを見て本当に情けなくなりました。

王選手の談話で、「私は選手の自主性に任せた。」と言っていたそうです。ところが、若菜コーチが、目「の前で、記録を破らせるわけにはいかない、それにローズは向こうへ帰る人だから」と言ったそうです。
 なんと言うことでしょう。
バース選手の時は国松コーチが同じことをやったそうです。それ以後全く体質が変わっていないということです。いよいよ日本のプロ野球は終わりといってもいいでしょう。

同じ日にイチロー選手に対してきちんと勝負をしてくれ、234安打の新記録を打ったときにも観客のスタンディングオベーションが次打者がバッターボックスに立ってもやまなかったことと比べると何たる差でしょう。余りにも恥ずかしい。

イチローが「観客がたった一本のヒットをこれほど喜んでくれるとは思わなかった」と感激したことと比べるとローズの心中を察して余りあるものがあります。

王監督も、任せるなんて言わずに、「きちんと勝負しろ!」くらいのことは言って欲しかった。試合前の、祝福とサインボールは何だったんだろう。王さんともあろう人が自分の記録が破られることにそれ程こだわっているとは思いたくないのですが・・・。
 後2試合でローズ選手に何とか一本打って欲しいですね。まさか、他のチームでは敬遠なんてことは無いでしょう。
 今朝の新聞では日本経済新聞がこのことに触れていましたが、読売は当然のごとく触れていませんでした。それどころか相変わらず一面に高橋さんだけでなく長嶋さんと両方の写真を載せていました。

これで、日本のプロ野球は完全にファンから見放されたということになれば少しは変わるのでしょうが、きっと駄目でしょうね。玉木さんがどうコメントするか楽しみです。

折角、気分良く寝るつもりだったのにぶちこわしでした!

2001103日水曜日  第745話  グローバル化

  日本の国は資源が無いので原料を輸入してそれを加工して輸出することしか国が発展する道は無いと教えられ、又、そのとおりだと信じてきました。
 ですから、関税の撤廃による貿易の自由化は当たり前であって、それでこそ世界は豊になるものだと思っていました。そして、世界がそうなることがグローバル化であって、世界はそれを目指すべきだとも考えていました。

 ところが、今度のアメリカでの同時多発テロや反グローバリズムの動きをみていると、もしかしたらどこか間違っているのかもしれないと思うようになりました。

 最近はまっている、ビル・トッテンさんのNo.383 グローバル化と自由貿易を読んで考えさせられました。

 それによると、関税が高く自由貿易でない頃は、関税による税収のお陰で消費者は税金が少なかった。しかし、関税を低くして貿易の自由化を計ることにより、関税はすくなくなり、その分消費者は税金が高くなり実質所得が減ったというのです。
 つまりは、税金の総額は変わらず何処から取るかということになるわけです。自由貿易で輸入品は安くなったが、その分関税が減少し、その足らなくなったものを、どこからか税金として取らなければならないので取りやすいサラリーマンなど低所得層にたいする増税によって補填するということなのです。
 そして、権力を持ったものと圧力団体など一部の高額所得者が累進課税に対する見直しを働きかけることにより一段と格差が広がったというものです。

この関税の撤廃は結局は、国内の零細企業など競争力の無い産業を成り立たなくしてしまったということです。
 これは、最近のセーフガード問題のイグサやタオル、しいたけなどのを見ればよく判ることです。つまり、自由貿易によって潤ったのは、自動車や家電など一部の大企業だけだったということなのです。
 つまりは、自由貿易という一見良さそうに見えるものを推し進めた結果が今の世界の貧富の差をもたらしたのであり、アメリカや日本も実質は労働者は所得が減少しているのだそうです。
 もう一度、以前のように国内で出来るものは国内のもので済まし、どうしても輸入が必要なものはそれなりの関税をかけるという方式に戻すことこそが必要であるというものです。
 それは、又、国内の廃れた産業を再び立ち上げることになり、雇用の確保にもなるというものです。

この考え方は、驚きました。確かにそう言われればそうかもしれません。今の、中国の姿は、戦後の日本がアメリカへの輸出でアメリカの雇用を奪った姿と同じなのですから、結局は因果は巡るというものでしかありません。こんなことをやっていれば、次は又中国の変わりの国が出てくるしかないということになります。それは、結局どこかが犠牲になるということなのだと思います。これこそグローバリズムの限界といえるのかもしれません。

本当に解らなくなってきました!

2001104日木曜日  第746話  ローズ選手

 ダイエーのローズ選手に対する四球攻勢に対してどうせ日本のファンは騒ぎもしないのだろうと思っていたら、そうでもないようです。

 まずは川島広守コミッショナーが1日「個人記録にかかわり、ファンから不評を買う試合が散見することについて」という声明文を発表した。(10月2日、日本経済新聞)

 同じく3日のコラム春秋で「護送船団野球」と非難している。そして、パリーグの小池雅夫会長は、ダイエーの瀬戸山隆三代表に1日電話で厳重注意をしたそうです。(3日、日本経済新聞)

 読売新聞もコミッショナーの声明文を書いていました。他にも、このことを取り上げた新聞があるところを見ると、日本のファンもまともな人が多くなったといえるのかもしれません。今までだと、当たり前のことのように受け取られていたような気がします。 それだけ、玉木さんなどの声が広まったことと、今の若者気質がそんな姑息な手段を許さないようになっているのかもしれません。その証拠が第101話で取り上げた上原選手の涙です。それは、今回と同じように松井選手にホームラン王を取らせる為のものでした。
 そして今回も中村紀洋選手が「こんなことばかりしてたらファンに見捨てられる」と言ったそうです。
(ノイマンさんにメールで教えてもらいました)

 現役の選手がそういう気持ちでいると言うことは大切なことだと思います。若者気質第108話でとりあげたように警察や官公庁などの不正に対する内部告発が増えていることと無関係ではないように思います。

 若菜コーチは当然として、王さんには気の毒かもしれませんが、長嶋さんと一緒に身を引いた方が良いのかもしれません。そして、若い世代に改革を進めないと、本当に大リーグのマイナーになってしまうことになりそうです。

 尤も、玉木さんの言われるように、マスメディアの球団経営や高校野球の大会主催をやめさせないとどうにもなりそうにも無いですね。なんと言っても、会社の儲けしか考えていないのですから、夏の甲子園球状で連投によって潰されていった素質ある若者を思いやると腹が足ってしょうがない。

 この野球界の姿は、日本の社会そのものの縮図とも言われます。この球界を変えるには日本自体が変わらないと駄目でしょうね。

 そういう意味では、日本人のこれからも問われているといってもいいでしょう。

ということは、望みなしか!

この話題を取り上げているHPです

鳥越俊太郎の「あのくさ こればい!」 

ローズ“四球攻め”に見るプロ野球界の不毛

2001105日金曜日  第747話  狂牛病

  第728話で取り上げた狂牛病、与党の議員が試食したりして安全性をアピールしようとしていますが、益々怪しそうに思えるのはなぜでしょう。O157の時のカイワレを食べた菅さんを思い出します。
 そんな見え透いたパフォーマンスより、国民をバカにしたような対策じゃなく真剣な対策を実行することこそ大事なはずです。これほどまでに、後手、後手、で何時になったら安心できるのか全く信用が出来ません。

 市場では、買い控えがそろそろ大きな問題になってきているようです。カイワレどころでない大きな被害が生産者、流通、小売りなどで起きてくるような気がします。

 すでに、狂牛病に汚染された肉骨粉などが出回っていたと考えるのが当たり前と考えると、今更、控えても多分手遅れだと思います。多分、何年か後に日本中でクロイツフェルト・ヤコブにかかった人が現れてくるのじゃないでしょうか。
 そういえば、最近頭がかすみがかかったように思えて仕方ないのもすでにそのせいだったりして・・・。

 こんな悪い冗談を言いたくなるのも、余りにもひどい農林水産省や厚生労働省など官僚の体質を見せ付けられた所為と言いたくなります。

  9月28日に、薬害エイズ事件で官僚の不作為で有罪になった松村元生物製剤課長の時から、官僚が業者べったりで、国民のことは眼中に無いのが本当に良くわかります。その、反省は全くなさそうです。

 3日のクローズアップ現代によると今回見つかった牛も全くの偶然だったことがわかります。と言うことは既に蔓延していると考える方が自然なのではないでしょうか。

 恐ろしいのは、今回の騒ぎになるまで牛に与えなければ良いとして、鶏のえさなどとして狂牛病の発生国から8万トンの肉骨紛を5年間に渡って輸入していたそうです。その間農水省は牛のえさに使わないようにとの行政指導を行っていたと言うのです。是ほど、危機感の無い話があるでしょうか。やはり、日本人は官僚によって殺される運命にありそうです。

もう諦めて、安くなった肉でも食べましょう!

2001106日土曜日  第748話  ローズ選手

 4日に王さんが来年もダイエーの監督を続けると正式に発表した。その発表の席ではあの話は出なかったようです。記者も遠慮しているのかな?心なしか王さんの顔もさえなかったように見えたのは考えすぎでしょうか。
ここまで、評判を落としたら、ダイエーの来年は厳しいものになりそうな気がします。人ごとですから言えるのですが、思い切って辞めればそれなりに惜しまれたのじゃないでしょうか。

 何時書くのかと毎日覗きに行っていた玉木さんが書いてくれました。まったく情けないプロ野球! もう、何を書く気も起こらない!と怒りは最高潮です。若菜コーチは永久追放、王、野村、森の各監督は長嶋さんと一緒に辞めるべき。もちろん渡辺オーナーは当然と怒りは収まりそうもありません。

 一方、何時も辛口で楽しましてくれている豊田泰光さんが10月4日、日本経済新聞のコラム「チェンジアップ」で「スター監督の難しさ」と題して長嶋さんの引退と今の球界の危機を書いていました。

 ・・・略

彼が監督をやっている間に、巨人のみ肥大化、補強も金次第という殺伐とした事態になった。今また、日本プロ野球はセピア色に戻ろうとしている。

そこで今一つ、プロ野球の盛衰を左右してきた人に注文をつけたい。読売という母体から離れられないか。全ての肩書きを返上して、ただの野球人に戻ってほしい。官僚やマスコミからの“天下り”に頼らず、野球人によるプロ球界の自治を実現するためには「長嶋コミッショナー」しかない、と思っているからである。

 OBでも、分かる人は分かっているんですね。まぁ!奇麗事で言えば、長嶋さんは結局人の良さに付け込まれ読売に利用されただけのような気がします。
 豊田さんの気持ちは良く分かるし、私も長嶋さんが好きですからコミッショナーも良いかなとは思いますが、あくまでも長嶋さんは飾りであって、実務は民間の若手を登用する方がいいのじゃないでしょうか。いずれにしても、今の状態が続くと日本のプロ野球に明日は無いということでしょう。

長嶋さん読売から離れてください!

2001107日日曜日  第749話  ショー・ザ・フラッグ

 今になって、「ショー・ザ・フラッグ」の解釈が取り沙汰されている。

 6日の読売新聞によるとベーカー駐日大使は5日日本記者クラブの記者会見で、アーミテージ国務副長官が米同時テロに関する日本の対米支援について「ショー・ザ・フラッグ」とかたったことについて、「これは英語の古い言い回しで『姿を見せて』とか『旗幟を鮮明にせよ』という意味。具体的に自衛隊の派遣まで求めたとは思えない」と述べた。

 4日の四国新聞のコラム「一日一言」で最初にこの意味について書いているのを見た。

 確かに辞書で調べると、せいぜい「主張を鮮明に」程度の意味らしい。自衛隊がテロ制裁に向かう米軍を後方支援するきっかけになった決め言葉は「ショー・ザ・フラッグ」だった

 これは、あの柳井駐米大使がアーミテージ国務副長官から聞いたもので、「日の丸を見せろ」と訳されて騒ぎの元となった。そして、自衛隊の派遣に飛躍していった。

 このあたりを良く考えると、柳井大使を代表とする外務省の意図がありそうです。一番意味のわかっているはずの人間が意識的に大げさに訳したと思えます。以前の田中真紀子さんの失言問題の時もあの柳井大使がアメリカが騒いでいると大げさに言ったことはまだ記憶に新しいところです。
 どうやら、外務省の不祥事をこの事件を幸いと目をそらせようとする意図があると思われます。組織を守る為に、国の進路さえ誤らせようとする。ここまで、人間は腐れるのでしょうか、本当に恐ろしいことです。
 小泉さんも判っていて乗っているように見えるのは、同じ意図があると考えるのが自然かもしれません。その先には憲法改定の意図がありそうです。その上に、上納金がないと答えたことがこの裏にありそうに思うのは私だけでしょうか。
 それにしても、国を危機に陥れてまで自分達の権益を守ろうとするのは一体どう説明したらいいのでしょう。木を見て森を見ずの典型ですね。

 自衛隊の後方支援で無くやることがあったと嶌信彦さんが嶌信彦のホームページ105 日本外交のお粗末間違えた日の丸の立て方 に書いています。

 これによると、日本のやるべきことは、「アジア各国や中東に飛び、橋渡し役をできたはずだし、そのことで日本の存在感を示し、軍事協力とは別の“日の丸”をみせることができたのである。」であったとし、「いわばせっかくのチャンスを逃してしまったわけで、日本外交の構想力のなさとともに、日米同盟といいながらアメリカから日本の外交がアテにされていないことを露呈してしまったともいえる。」としている。

 こうやって見てくると、日本の外交のまずさが改めて浮き彫りにされる。長い間、権益に慣らされて危機感をもたないいい加減な外務省などの省庁を親方日の丸、お上頼みでほったらかしにしてきた国民の態度のつけがここに来て全ての面(経済、外交、狂牛病問題など)で噴出してきたと言うことのように思えます。

いよいよ最後が来たかな!

2001108日月曜日  第750話  テロ

 第708話第745話でも触れたように、トッテンさんのお陰で、今まで単純に力のあるもの努力をするものが報われるべきであると言う考えや、自由貿易などが必ずしも人々の幸せにつながっていないということを考えさせられました。
 それでも、努力するものがそれなりに報われる公平さというのは必要だと思います。しかし、それがトッテンさんの言うように余りにも大きな差になることは避けるべきでしょう。
 大きな差になったものは、累進課税や相続税で調整することである程度まで不公平を少なくするというのは良い考えだと思います。

 それにしても、今の日本の国の閉塞感が、金持ち階級による逆累進性やアメリカによるグローバル化などがありそうという考えには、今更ながら物事は裏があることを思い知らされました。世の中そんなに簡単に割り切れるものじゃないんですね。

 そんな、思いでYahooの掲示板を巡回をしいて、そこからのリンクで、もっと驚かされるものをネット政策研究所というHPの政界案内で見つけました。
 それは、今度のアメリカの同時多発テロに関してのものです。何と、あの貿易センタービルに飛行機が飛び込んだ日にユダヤ系アメリカ人4000人が前もって廻っていた内部文書で休んでいたというのです。そして、その裏にはロックフェラーなどユダヤ資本があるというのです。

 本当にこんなことがあるのでしょうか。余りにも、恐ろしい話なので、サーチエンジンで探してみましたが、他にはこのことに触れているものを見つけることは出来ませんでした。
 しかし、これが本当だとすると、あの真珠湾攻撃以上の驚きです。

まさか!

2001109日火曜日  第751話  イチロー

 昨日書いた4000人の話、同じくYahooの掲示板にタリバン政権のソエル・シャヒーン駐パキスタン代理大使が、9月25日に発言したものであるとの書き込みがありました。相手から出た情報だとすると、何処まで本当かはやはりわからないですね。それにしても、マスコミは何処も取り上げないのは見事としか言いようがありません。インターネットが無ければこんな情報目にすることはなかったのでしょうね。

 さて、今日(8日)はイチローの最終戦を見ようとして早く起きたら、アメリカとイギリスのタリバン攻撃が始まったので中継は中止されていました。何処を回しても、タリバン攻撃のニュースばかり、かなりの人がNHKに抗議の電話を入れたとか・・。
 それでも最後の方だけチョット中継があって、イチローは初回に2塁打と3盗を決めて、首位打者と盗塁王を確定したようです。安打数は242本で歴代9位。チームは負けて116勝でメジャー新記録はならなかったようです。
 しかし、とうとう首位打者を取ってしまいました。何とも凄いとしか言いようがありません。その精神力に脱帽です。どれだけやるだろうかと期待はしていましたが、ここまでやると予想した人は少なかったのじゃないでしょうか。

 4月4日の第563話で開幕の安打での涙以後、オールスター明けのスランプがあったくらいで常に期待以上の成績で元気付けてもらいました。彼の活躍が無かったら、今年の日本はどんなにか沈滞したものだったでしょう。
 人気だけで、何時までたっても進まない小泉改革、同時多発テロ、狂牛病など官僚の不祥事と全く情けなくなる一年でした。
 それだけに、毎日、夜のニュースで彼の活躍を見るのがどれほど楽しみだったことでしょう。そして、その期待を裏切らないのですからたいしたものです。お陰で、どれだけ元気付けられたことか。

本当に有難う!

20011010日水曜日  第752話  高橋尚子さん

 昨日はイチロー選手だったので今日はやはり日本を元気付けてくれた高橋尚子さんに触れないわけには行かないでしょう。

 世界記録を引っさげて凱旋してきた時に、シカゴ・マラソンに出る予定だったが日本陸連から止められたので今回は断念したとの談話がありました。又、「凄いことをやるつもりだったんだなぁ!それにしてもなぜ陸連は止めさせたのだろう、相変わらず余計なことばかりしている。どうせ年より連中が止めたんだろうなぁ!」と感じたものです。
 ファンとしては、こんな面白いことは無いので是非見たかったところです。ところが、そのシカゴでキャサリン・ヌデレバ
(ケニア)さんが先週の高橋さんより59秒はやい2時間18分47秒の世界記録で優勝してしまった。
 高橋さんは、それを聞いて、落胆を隠して新しい目標が出来て少しうれしい」と、世界最高記録の奪回を誓った。(9日、日本経済新聞より)と言ったそうですが、きっと、悔しかったでしょうね。
 高橋さんらしい言葉とは思いますが、悔しさを言葉に出すことが出来ずに「うれしい」なんて言葉を言わなければならない日本の陸上界の雰囲気が後ろにありそうに思ってしまうのは考えすぎでしょうか。

 誰もが、日本陸連が止めなければ凄い試合が見られたかもしれないと思っていることは間違いないような気がします。確かに、高橋さんにとっては過酷な条件となったでしょうし、結果はどうなったかも判りませんが、世界中の人が楽しむ機会を失ったことは確かだといえます。

 「本当にやりたかったら出場もできたはずだ、止めたのは納得ずくのはず」という人も居るようです。一理はありますが、そこまで言うのは酷というものではないでしょうか。本人は2週連続の難しさを分かって調整してきていたのですから、その悔しさは想像を絶するものがあると思います。
 日本陸連ごときにそんな権利があるとは思えません。やはり、ここにも、労害がありそうです。

サイト巡りでこんなのも見つけました。日刊スポーツ新聞社のnikkansports.com

 尚子「シカゴ出場していれば…」です。

小出監督 「いろんな方が心配してくれて、泣く泣くやめた。僕も走らせたかった。1週間後に、もう1回世界記録を塗り替えたかった。2回走れる練習をやってきたんだよ。できないと決まったとき、高橋は大泣きしてました。」

 これが本当でしょうね。目標を持って練習してきて、もう一歩というところで邪魔が入ったというところでしょう。その結果がこれですから悔しさも倍増というところですね。良く笑顔で「うれしい」なんて答えたものだと思います。

それにしても残念です!

20011011日木曜日  第753話  佐藤琢磨

 結構、車好きで、夜中のTV中継を必死になって見ていたものですが、アイルトン・セナが亡くなり、中嶋悟も引退。そして、ホンダがF1から撤退した頃から、何時の間にかF1を見なくなっていました。まぁ!歳の所為も大きいですが・・・。
 好きなドライバーもいなくなったし、シューマッハはどうも好きになれなかったことも興味が無くなった一つだと思います。
 それに、ホンダの活躍を妬んでレギュレーションを変更するヨーロッパ特有の嫌らしさにも嫌気がさした面もありました。しかし、つまりは、単なる、ミーハーの粋を出ないフアンだった証拠だと思います。見なくなって、もうどれくらい経つのでしょうか。

 ところが、又、楽しみな若者が出てきました。何と、自転車の学生チャンピオンから一転19歳でホンダのドライバースクールに入学してレースを始め、ヨーロッパに単身乗り込み、2001年のヨーロッパのF3でチャンピオンになった佐藤琢磨さんです。彼が、来年からF1のジョーダン・ホンダのドライバーになることが決まったということです。
 今までの、日本のF1ドライバーはホンダのバックアップで乗せてもらっていたといったところだったのですが、彼は、文字通りF3のチャンピオンという実績を手に、自分の腕で掴み取ったようです。
 これは、本当に楽しみですね。実力でのし上がってきただけに活躍が期待できるかもしれないですね。日本人のF1チャンピオンが見れるときが来るかもしれません。来年は久し振りにF1を見たくなりました。ほんと!ミーハーですね。

 それにしても、いよいよ日本の若者はイチロー選手、高橋尚子さん、中田英寿選手などスポーツの世界では世界に通用する本物が出てくるようになりましたね。
 日本国内では一流でも世界に出ると内弁慶だった我々の世代とは雲泥の差です。

又楽しみが増えました!

佐藤琢磨さんのHP

20011012日金曜日  第754話  コロンブス

  金持ちや権力者に一度はなってみたいが、どう考えても今更無理。人間の欲望は際限ないと言われますが、私などその身分になったことが無いのでその気持ちが分かりかねるところがあります。
世界の金持ちでも、自分が抱え込んでしまい際限なく収入を求める人もあれば、寄付によって社会に貢献しようとする人もいます。尤も、寄付にも、売名が目的のものと、本当に社会のためを思ってという両面があるようです。

 それと良く似たこととして、歴史上の人物や、英雄といわれる人にもいろいろ裏があるようです。歴史というものは、勝った側の立場で書かれている為に、どうしても、良い事が強調され、都合の悪い面はふれられない。後世の人はそれを全てと信じ込むことになる。ましてや、子供のころから、偉人として教育されると殆ど疑いなど持たずに、素直に受け入れてしまうのではないでしょうか。
 それに、全てがきれいごととは思っていないとしても、それでもどうせなら素直に人間の素晴らしさを信じたいところもあります。その方が読んでいても楽しいですし・・・。

 恥ずかしいですが、ビル・トッテンさんOurWorldの1997年以前No.5 コロンブスとインディアンと人間の進歩と(前編)No.6 コロンブスとインディアンと人間の進歩と(後編)を読んで初めて、あの英雄コロンブスの裏面を知らされました。

 これは、Howard Zinnという人が書かれたものだそうですが、紹介の前文でトッテンさんが、

 「これを機会に、皆さんが社会を取り巻く全てのことに疑問を持ち、何が真実かを追究する姿勢を持って下さるようになれば幸いです。」とか書かれています。

  今まで、アメリカ大陸発見の冒険家として捕らえていた実像とは全くかけ離れたもののようです。読んでいて、人間の恐さを思い知らされたような気がしました。
 その実態は、「隷制や強制労働、レイプ、殺人、人質、ヨーロッパからの病気の蔓延、先住民の大量減少」などありとあらゆる悪行を行った人のようです。つまりは、人間の欲望を剥き出しにした行為を行ったといえるでしょう。欲望の際限なさがなせる技といえると思います。
 そして、その欲望による行動は今も、財力と権力を握った一握りの人間によって受け継がれているといっても過言ではないように思えます。その流れが、そのまま今のアフガン攻撃に引き継がれているのでしょう。


 それにしても、人間知らないということは恐いですね。教育の大事さ、難しさを思います。裏にある為政者の意思を感じてしまいます。もっと早くこれを知っていたら、考え方も今とは大分違っていたものになっていたかもしれません。尤も、今でも変人ですからこれ以上になっても困るかな・・・。しかし、本当にトッテンさんには教えられます。

 同時多発テロに対する報復の行われている今の時期にこれを読んだことは何かの因縁のような気がします。

人間って、怖いですね!

20011013日土曜日  第755話  狂牛病

 とうとう出ました。東京中央卸売市場食肉市場で狂牛病の疑いがある2歳半未満の牛が見つかったそうです。
 この17日から始まる2歳半以上の牛を検査するための研修に使われた任意に選ばれた303頭の2歳半以下の牛26頭のうちの1頭が狂牛病の疑いがあることがわかったということです。その牛は10日に解体されたということでその内蔵は既に販売された後だそうです。
はっきりとした結論が出るのは今夜(12日)か明日になるそうです。
第747話でも触れたように、1頭で終わるはずが無いと言った心配が本当になりそうです。

 既に、市場にもかなりの影響が出てきているようです。我々消費者もそうですが、生産・流通への影響が大きいでしょうね。かなりの倒産が出てくるでしょう。
 しかしこの責任を国はどう取るつもりでしょう。テロ問題に隠れていますが、毎日の食事に影響するこの問題の方がもしかしたら日本にとっては大きな打撃になるかもしれません。

 農水省や厚生省のお役人は誰も責任を取らずに、その裏で沢山の業者が犠牲になっていくことを思うとこの国の官に対する怒りは収まりそうもありません。政・官の無責任体質はどうにもなりませんね。
 日本人は何処まで大人しいのでしょうか、そろそろ暴動でも起こってもいいのじゃないでしょうか。尤も、私もやりそうもないですが・・・。

 今、ニュースステーションによると、厚生省がこの疑いの牛は狂牛病ではなかったと発表したそうです。まずは一安心といったところですが、最初の1頭が発見されてから未だに完全な体勢が取れていないことを考えると、本当に安心できるかどうか・・・。

やっぱり、諦めて安い牛を食うしかない!

20011014日日曜日  第756話  銀行

 大手銀行の9月中間決算は、保有株式の評価損で軒並み業績の下方修正を発表している。又ぞろ、公的資金の投入が騒がれそうである。
 今、二つの案が考えらているそうです。一つは、銀行の持っている資産相当以上の株式を国が買い取り、暫く保有して株式の下落を防ぐというもので、法案も出されているそうです。もう一つは、その役に整理回収銀行を使うというものです。いずれにしても、税金をつぎ込むことには違いありません。
 その発想の根本は、相変わらず銀行を潰すと影響が大きいというものです。一体何処まで、国民を誤魔化したら気が済むのでしょう。

 本当に、公的資金を投入しないといけないのでしょうか、この割り切れない気持ちにビル・トッテンさんが答えてくれているのを見つけました。例によってOurWorldNo.24 博打のつけを国民に支払わせるな!です。

 これは、前回の公的資金投入について書いたものだが当時こんな声があったことは知りませんでした。これを読むと、如何に国民がだまされているかに気が付かされます。
 結局は自分達がギャンブルで損したものを、なんだかんだと理屈をつけて国民の税金で補填しただけのことだというのが良くわかります。
 ここまでされても暴動一つ起こさない国民をなめきって、もう一度同じことをしようとしているのです。今度ばかりは、絶対に許すべきではないと思うのですがどうでしょう。

 もう一つ、腹立たしいのを見つけました。これも最近サイト巡回に入れている論壇目安箱平成131012 日本商工リサーチ です。

 これによると、銀行が調査会社に不良債権を債権取りたて不能と報告させるのです。

 「そしてその報告書を基に金融機関は財務省に対して公的資金導入の手続を取り、まんまと不良債権処理として多額の国民の税金を手にしているのです。」

 多分これは本当だと思います。これでも、銀行に税金を投入して助けなきゃいけないんですか。ここまでコケにされて、尚且つ黙って税金を取られて黙っている日本人ってもしかしたら神様なのかもしれませんね。
 その神様を食い物にして責任の一つも取らない奴らって何なんだろう。

所詮、やったもの勝ちなのか!

20011015日月曜日  第757話  社会の目的

 私が、余り好きになれ無かったものにQC活動がありました。日本の製造業が世界を席巻したのはこのQC活動が大きく寄与したと言われたものです。
 トヨタ自動車のそれはかんばん方式と共にアメリカに逆輸入されたりして、一時は日本の会社はQC活動をやってない会社は会社じゃないと言うくらいのブームでした。私の勤める会社も、小集団活動と言う名前でご多分に漏れずやったものです。その考え方自体は反対ではありませんでしたが、その活動を就業時間後にやることがどうにも好きになれなかったのです。
 どう考えても、社員の為と言うより会社の為にやらされているという側面が目立った事が嫌でした。そして、何時の間にか世間では騒がなくなってしまいました。当然、私の勤める会社も何時の間にか止めていました。今どのくらいの会社が続けているのでしょうか。
 今は、新しいブームとしてISO14001
(環境マネジメントシステム)を取得することがはやっています。確かに、環境を大事にする大切なことですが、環境問題はやって当然であり、ISOの踊らされることじゃないように思います。
 これもどうやら会社のステータスを上げて商売に利用しようとしているのがみえみえでどうにも好きになれないところがあります。そして、これもしわ寄せは社員に来るような気がします。
 まぁ、こんな考え方をするのはサラリーマンとしては異端なのでしょうが、これもいずれ経営者が飽きれば廃れるような気がします。それは、本当に地球のことを考えて、心から取り組んでいるのでなく、他所がやるから、取得すれば商売に有利になるから等、他社を出し抜く為の下心が丸見えだからです。いずれ会社の利益にならないと判るとブームは何時の間にか去るような気がします。

 経営者が本当に目的とすべきことは何かを ビル・トッテンさんOurWorldNo.56 私の提案に見事に書いてくれていました。

 「私が信じる社会の目的とは、最大多数の国民に最大の幸せを提供することである。社会、政治、経済に関する提案は、必ずこの目的に照らし合わせて検討されるべきであり、それが最大多数の国民の最大の幸せにどう影響するかを考えることを我々は習慣づける必要がある。」

 今の、日本の閉塞感の原因は政治家・官僚・経営者など日本を導くべき人たちが、全て、この考えを忘れて、自分の利益に走ったことにあるといっても間違いないでしょう。
 トッテンさんは、それは、松下幸之助さんや本田宗一郎さん、土光敏夫さんなど戦前の儒教の教育を受けた経営者が80年代に引退して、それに代わって戦後のマッカーサーによる戦後教育を受けた人たちがアメリカかぶれの経営を目指したことにあるとしています。

言われてみれば、そうかも!

20011016日火曜日  第758話  イチロー

 レギュラーシーズンも終わったことだし、ワールドシリーズは時の運もありそうなのでさらっとやり過ごそうと思っていましたが、やはりイチローの活躍を見ると興奮してしまいます。

昨晩(14日)長嶋監督をとりあげた「知ってるつもり!?」とNHKスペシャルでの「イチローが自ら語る162試合」を秤にかけて、イチローの162試合を選んでしまいました。流石の長嶋さんも今のイチローと比べると色あせてしまうような気がします。
 期待通り面白かったが、特に、オールスター戦の後の不振時の打席の分析をするのを聞いて改めてその素晴らしさに感心しました。
 あのヒットが出なかった時にも自分の感覚では実際にはピッチャーに負けていなかったし、ヒットにならなかった
12本は自分のミスだったから、何の心配もしていなかったという説明を聞いた時、「これは、ファンがどうのこうの言う問題ではない、プロの中でも飛びぬけてはるか上の方の世界へ到達しているのじゃないだろうか。」と感じました。
 あの自信は、以前イチローが印象に残った一球の話で体が球に反応する感覚をつかんだと言って、「以後はスランプなんてないと思う」と言った言葉を思い出しました。
 詳しくは忘れましたが、オリックス時代の凡打に倒れた1球ですが、予測していたコースと違った高めの内角の速球に体が反応したものだったと思います。所謂バッターが一番打ち辛いといわれる球に体が自然に反応したという事だと思います。その打席で、自分の求めていたものが掴めたと思い、この感覚がある限りスランプに陥ることはないだろうと言った ものでした。
 それに近いものが昨日紹介されていました。それは、ツーストライクの後、逆にストレートを予測している時に大きく曲がる球に泳がされるところを一瞬体を溜めてバットが遅れて出てきて見事にセンター返しのヒットを打ったものでした。チョット表現が悪くて判らないですね。まぁ、兎に角普通のプロとは一味違うということは間違いありません。

 余程、自信を掴んだのでしょうか、ワールドシリーズ進出を賭けたインディアンズとの試合も他の選手が萎縮しているのか本来の力を出せずにいるのに、彼だけは5割以上打っています。彼のお陰でタイに持ち込めたと言っても過言ではないでしょう。相手の監督が「イチローだけはどうしようもない」とお手上げだそうです。
 さらっと見るつもりが、つい早起きして見てしまいました。

明日(16)も見るだろうなぁ!

20011017日水曜日  第759話  人材

 日本経済新聞のコラム「私の履歴書」は今、ジャックウエルチ前GE会長です。今や、経営の神様のように言われている人です。
 かなりの自信家で上昇志向の塊のように思え、ついていけないところがあるような気がしながら読んでいました。

 16日に「自分が成功するもしないも、自分の雇った人材にかかっていることを痛感した。」というのを見ても、ああ、この人は自分の為に人を利用する人なのかなと思ってしまいました。しかし、中身は中々面白かった。

 ・・・略

 「良くやった過ちは、人を外見で判断したことだ。営業部門では見てくれが良く、弁舌さわやかな人材を採用したが、優れたものもいれば、中身の空っぽな者もいた。
 日本では、言葉も文化もわからなかったので、英語が達者な日本人を採用した。だが実際には言葉が使えるかどうかを採用基準にしてもたいして意味がないということに気づくのにしばらくかかった。
 自分が一流大卒でなかったため、名門校出身者に弱かった。・・・中略
 だが優れた人材は出身校に関係ないことが後にわかってきた。

 私が本当に求めているのは、何事かを達成しようとする情熱と意欲を持っている人間だ。履歴書からは、そうした内面的な渇望がわからない。それは実際に会って話して、感じ取るしかないのだ。」

 この当たりは、一々うなずけます。これだけ成功した人でも、人を見抜くと言うことが如何に難しいかということでしょう。実際、これが出来る人は殆どいないのじゃないでしょうか。まして、日本の経営者にウエルチ氏以上に人を見抜ける人がいるとは思えません。
 今までの、私でしたら全てその通りと疑うことなく賛成するのですが、トッテンさんの考え方を知るにつれ、素直に取れなくなってきました。

 それは、このウエルチさんのこの文の中に人材という言葉が当然のように使われているのを見て、トッテンさんの「私は、労働市場や人材という言葉が好きではない。」というのを思い出してしまうからです。
 つまり、ウエルチさんの頭には、従業員に対する暖かさがかけているように思えてしまうのです。いい人材で無いと人ではないと言っているように思えるのです。そこには効率という視点しかないように見えます。
 所謂、グローバル化の代表的な考え方といえるのじゃないでしょうか。日、米の企業がこぞってこういう考え方をしている為に、世の中がギスギスしているのかもしれません。ついこの間までウエルチさんの考え方に大賛成だった私ですが・・・!

考えてしまいます!

20011018日木曜日  第760話  リリー

 何時も、羨ましいと思うのがペットです。我が家でただ一人(一匹)このHPに登場したうどんを食べるネコのリリーを見ていると、朝になって家族の皆が仕事や学校に渋々出かけて行く時も悠々と寝ています。
 「ええなぁ!お前は寝ていても飯にありつけるんだから!」と捨て台詞を残して出勤することもありました。
 「バカな小父さんが何をほざいとんじゃ!さっさと私の飯を稼いで来んかい。」とでも思っているのか吾関せずと知らん顔です。

 犬はそれなりに尻尾を振ったり、じゃれ付いたりと飼い主に気を使うようですが、ネコは自分が主人と思っているようで気を使うことも無くマイペースです。余程腹がすいたときには擦り寄ってくることもありますが、大概は、知らん顔です。それでも、食うに困らないのですからこんな良い商売は無いと思います。太古の昔から狩猟や番犬など人間の役に立ってきた犬と違って、何にもしないでも大きな顔をしながら大事にされてきたのですから大した者です。

 そうはいいながら、チョットなついてくるとそれだけで喜ぶのですから、人間なんてちょろいもんです。一体ペットってなんなんでしょうね。
 やはり、今はやりの癒し系という言葉が一番似合うのかもしれません。つまりは、元祖癒し系でしょう。そのやわらかい毛をなでるとこちらが気持ちよくなって安らげるのですから不思議です。
 ペットがいると飼い主はストレスの解消になって長生きするという説もあるそうです。又、核家族でおじいちゃん、おばあちゃんと一緒に住んでいない子供も身近なところでその死に立ち会う機会を持つことになるので死というものを経験することになり、命の大切さを知ることになるそうです。つまりは今はやりの限度を知らずに相手を殺してしまうというような少年犯罪を防ぐという効用もあるそうです。さもありなんというところでしょう。

 急に、元気がなくなって一日入院しましたが、もう危ないということで家に帰って、今日(17日)、リリーが12年の命を閉じました。今これを書いている横で、眠っているように横たわっています。

ありがとう、さようなら!

20011019日金曜日  第761話  狂牛病

 いよいよ今日(18日)から狂牛病の検査が始まりました。そして、早くも今日から検査で陰性の場合はすぐに出荷。陽性がの場合は出荷を止めて、2次検査の結果を待って陰性ならば出荷開始ということのようです。

 ところが、1次で陽性が出た時に発表するか、2次の時点で発表するかで厚生労働省の方針が二転三転している。公表を1次から2次に変えたのは、自民党の農水族議員などや農水省の圧力があったからだという。

 本当に、この国の政治家や官僚は何処を向いて仕事をしているのでしょう。その程度だとわかっているつもりでもやはり情けなくなります。
 こんなことで、国民が納得して安心するとでも思っているのでしょうか、殆どの人がしらけて見ているといっても良いのじゃないでしょうか。彼らが何かを言えば言うほど、信用出来そうも無いと思えてしまいます。

 テロ、やこの狂牛病そして、炭そ病と次から次と問題が起きていますが、その全てに対する国の取り組みは言葉遊びとしか思えない。
 そして、一番肝心な構造改革は何時の間にやら下火になってしまったようです。狂牛病の対策と同じように族議員と官僚によって潰されてしまいそうです。

もうどうにもならないのかも!

20011020日土曜日  第762話  バブルの原因

 第756話でも取り上げた私の大嫌いな銀行ですが、彼らがバブルに踊らされたの裏に仕掛け人があるようです。
 尤も、踊らされた面と、自分で積極的に踊った面と両面があるはずで、その責任が軽減されるものとは思いません。あくまでも、自分で責任を取るべきという私の考えは変わりません。

 さて、その裏というのは、又してもビル・トッテンさんのところで見つけました。ニューヨークのエコノミスト、マイケル・ハドソン氏の説を取り上げています。

 No.64 米国はいかにして日本を滅ぼしたか(前編)

 1985922日ニューヨークのプラザ・ホテルで、当時大蔵大臣だった竹下登以下日本の高官は、日銀を含む日本の投資家に米国の貿易赤字の資金援助を行うよう働きかけることにより、日本経済を歪めることに合意した。この取り決めは、金利を引き下げることによってドルの為替相場を支えることを日本に命じるものであった。日本が輸出で稼いだドルを円に換えるのではなく、米財務省債券に投資させることによって中央銀行の言う「ドルの環流」を刺激することが狙いであった。

 つまりは、日本が稼いだ金をアメリカの為に使ってしまったということです。折角稼いだ金を日本を豊にすることに使わずみすみす盗られてしまったといってもいいでしょう。
 それだけでなく、もっとアメリカに投資させる為に、日本の金利を下げたのです。

 こうして、貿易収支を埋める資金調達のために米国が金利を上げるのではなく、日本が金利を下げることによって、経済水準よりも低金利であったドル建て債券に投資を促すような状況が人工的に作り出された。つまり日本は、米国への民間投資は儲かるという幻想を抱かせるためだけに、日本全体の経済を歪めたのである。米国の外交官が日本の高官に圧力をかけたのと同じように、日本の高官は日本の民間投資家に米国へ投資するよう働きかけた。こうして投資熱が喚起され、日本の投資家はロックフェラー・センターやペブル・ビーチなどの子供だましの投機で大損をしたのである。

 要するに、日本は当時の大蔵省とアメリカに騙されてアメリカを助ける為にバブルに踊らされたということなのです。

 こんなことを、書いた日本のマスコミは何処も無かったのじゃないでしょうか。それは、日本中の誰もがアメリカの言葉に騙されたことがわかっていなかったという事のようです。そのことについても触れています。

 No.81 マイケル・ハドソンの視点

 日本が米国政府への融資(財務省証券)という形で外貨準備高を保有しているという事実は、歴史上、独立国家がこれ程まで搾取されたことがなかったことを考えれば、日本がその事実に気づくことは極めて重要である。この事実を知る人が増えれば増える程、多くの人にとって馴染みのない外貨準備高や財務省証券といった専門用語に対する理解も深まるはずである。日本が国際金融の世界でいかに搾取されているかという事実は、日本人はもとより、他の諸国や米国の経済学部の学生にさえ秘密にされている分野なのである。

 やっと、バブルが何故起こったのかがわかったような気がしました。アメリカに投資した金が価値を無くしたというのは何度も言われていましたが、その裏にはアメリカの恐ろしいまでの戦略があったということです。
 そして、日本は、政・官・財とそのことに誰も気づくことなくバブルに踊って元も子もなくしてしまったということです。そしてその後遺症に未だに悩まされるどころか、立ち直ることも出来ずに破局に向かって邁進しているのです。

 そして、今又、アメリカに日本は経済を立て直すことが大事だと言われているのだから何をかいわんやです。

 このトッテンさんの説がどうして、政治家や官僚に受け入れられないのでしょうか、まさか聞いたことも無いなんてことは無いと思うんですが・・・。
 そして、マスコミもなぜ取り上げ無いのでしょうか、面子にこだわっているのかそれとも、公にしたときの反響が恐いのか・・・。

誰が、一番日本のことを考えているのやら!

20011021日日曜日  第763話  句読点

 もともと、文章を書くことが大嫌いだった私がこのHPを立ち上げるに当たって、「やるからには出来るだけ毎日更新しよう、そしてそれが長く途切れるようなら辞めよう」と考えました。
 何とか、ここまで続けてくることが出来ましたが、正直言って重荷になったときもありました。しかし、今は「途切れても良いじゃないか、別に命にかかわるわけでもなし。途切れた時に改めて考えればいいや!」と開き直れるようになって少しは楽になりました。それでも、毎日ネタを考えることはやはり少し重荷ではあります。

 もう一つ、悩みの種が、句読点、特に読点(、)の打つ位置がわからないことです。何処で打ったらいいのか何時も迷います。これは、きちんとした勉強をしなかったことが大きいとは思うのですが、それだけでもなさそうです。それが証拠に、句点(。)を打つ場所は間違いません。

 ところが、今日、偶然聴いていたNHKラジオで、川端康成や三島由紀夫でさえ読点に関しては決まりと言うのは無いということを聴きました。そして、それを朗読する時には、読点どうりでなく、分の意味で区切って読む方が聞く人には分かり易いのだそうです。
 そして、宮沢賢治の銀河鉄道を例として朗読していましたが、本の通りに読点で区切って読むと意味が分からなくなるのです。そう言われてみれば、そんな感じがしました。

 いずれにしても、句点はともかく、読点に関しては決まりというのは、それ程、気にすることなく自分の感覚で打ってもよさそうです。
 これで、少し気が楽になりそうです。もう少し調べてみる必要はありそうですが得意のマァいいか!でやることにします。読みにくいところは、そう思って勘弁してください。

 更に、もう一つ気になっていることがあります。それは、これを書いているIME(Input Method Editor)の漢字変換です。このエディターのお陰で、このHPも更新することが出来るのですが、いくらコンピューターと言っても、人間の考えまでは分からないのでしょう、誤字がどうしてもあります。本当に笑わせられる変換を沢山やってくれます。
 ところが打っている私がいい加減ですから、どうしても一度売ったあとで見直しが適当になってしまい、とんでもない誤字をしていることがしょっちゅうです。
 たまに、見直してとんでもない誤字脱字に赤面することもあります。多分一話に一箇所以上あるだろうと思いますが、これも、マァいいか!で諦めることにしています。本といい加減で済みません。

 ということで、句読点が出鱈目で文章が下手な上に、誤字脱字はあるわで、かなり読みにくい物になっていると思いますがお許しください。と言いつつ直す気も余りないんですが・・・。

我慢してお付き合いください!

20011022日月曜日  第764話  知覚像

 気に入った風景をバックに記念写真などを撮ると、思ってた以上に人物が小さく写っていてがっかりすることがあります。望遠などで写せばもっと上手く写せるのかもしれませんが、持ってないのでやったことはありません。
 先に人の立つ位置で大きさを決めてそれから背景を入れるようにすれば良いと
(逆だったかも・・・!)TVで見たことがあります。いずれにしても上手く写すテクニックはあるようです。

 たまたま、昨日は文章でしたが、今日はそんな画像に関して面白いものを見ました。読売テレビの「特命リサーチ」で宮崎駿さんの「千と千尋の神隠し」などの作品がなぜ人気があるのかを分析していました。
 その中で、宮崎さんのいろんなテクニックを紹介していましたが、その一つに、画像を「知覚像」と言って、遠近法で表すと小さく見えるバックでも実際にうけた印象に近い感じに現す為に大きく描くのだそうです。
 実際にそうして現された画面は、遠近法で忠実に描かれたものよりそのバックが強調されてより印象的に見えるそうです。
 実例として、セザンヌとルノワールが同じ山を描くのにセザンヌはその山を遠近法で描いているルノワールの山より大きく描いているのを比較していました。セザンヌの絵はその山がより迫力を持って感じられるのです。

 どうやら、この「知覚像」という方法を使えば写真の印象も違ったものが出来るような気がします。実際には、写すテクニックでは出来ないかもしれませんが、デジタルカメラの映像ならバックを強調する為に大きくすることはそんなに難しいことではありません。

 実は、ぼちぼち年賀状の発売も近づいているので今年はどんなのにするか考えていたので、つい興味を持って見てしまいました。

うーん!この方法は使えるかも!

20011023日火曜日  第765話  国会答弁

 21日の日本経済新聞コラム「私の履歴書」は第759話でも取り上げたように前GM会長のジャック・ウエルチさんです。

 官僚主義について面白いことを書いていました。

 それによると、毎年の各事業部門の5ヵ年計画の検討会に、各部から事前に細かな想定質問カードを渡されるそうです。

 ・・・略

 さも、計画書を丹念に読んで担当者を喜ばせるような「訳知り質問」ばかりだ。聞けば「これで首脳陣がちゃんと各事業部の問題を勉強している、と言う印象を与えられますから」だという。・・・中略

 重役以下本社の幹部職たちにはみな、部下が会議のたびに同様の「安チョコ」を用意して、ボスに恥をかかせまいと腐心している。・・・以下略

 これを見て、国会答弁を思い出しました。大臣に対する質問は官僚が前もって質問者から集め、それに対する問答集を徹夜で作成する。大臣はそれを読み上げるだけで、中身は何にも分かっていないという今の日本の国会にそっくりじゃないですか。
 成る程、これが官僚主義というものなのですね。要するに、大臣は飾り物であって、全ては官僚の手の内と言うことです。尤も、日本のような任期の短い大臣じゃ勉強する暇もないのでしょうが・・・。それだけに日頃からの勉強が必要ということでしょう。

 ウエルチさんの偉いところは、「やりとりまで事前におぜん立てできているような茶番劇などいらない」と改革していったところです。これを日本の政治家に言ってもらいたいですね。

 日本も小泉さんが自分の言葉でと一時は威勢が良かったが、最近は元に戻ったとの噂も・・・
 
1番悪いのはマスコミではないでしょうか。勉強不足や、ちょっとした失言を言質にして足を引っ張るから大臣達も萎縮してしまって台本を読むことしかしなくなって本音を言わなくなる。そんな積み重ねが今の事なかれ主義の国家になった理由の一つに思えてなりません。
 田中真紀子さんの威勢のよさも、度重なる失言(これは本人が悪いかも・・・)の所為か全く影をひそめてしまいました。

 こんな減点主義なことばかりやっていたら何時までたっても本当の議論なんか出来ないでしょう。もっと燃えるような情熱で失敗なんか吹き飛ばして欲しいものです。
 少々頓珍漢な答弁でも良いじゃないですか、恥をかいて、それをバネに一層勉強すれば本当の力もつくというものです。

 それでも勉強しない議員は、自然に淘汰されていくはずです。そうなれば、利権をむさぼる為だけの生半可な気持ちで国会議員になろうなんて人もいなくなるのじゃないでしょうか。

やっぱり、あの国会はおかしい!

20011024日水曜日  第766話  黒字国の罠

 第762話ビル・トッテンさんNo.64 米国はいかにして日本を滅ぼしたか(前編)を取り上げ、その中で日本のマスコミはどこもその考えを取り上げなかったのじゃないかと書きましたが、23日の日本経済新聞コラム、「大機小機」が「正常への回帰」と題して、同じ説を書いていました。

・・・略

 これまで巨額の経常赤字を垂れ流しながら資本取引で回収する米国の周到な経済戦略に世界中が振り回されてきた。とくに毎年巨額な黒字を稼ぐ日本は恒常的円高で内外価格差が拡大し、価格破壊と産業空洞化に悩まされ、加えて対米資本供給のための超低金利政策で家計の利子所得がなくなり、更に大量の資本流出で国富を喪失する三重苦が続いた。だが米国経済が正常化すれば、日本はこの「黒字国の罠(わな)」から解放されることになる。・・・以下略 (富民)

 やっぱり知ってたんですね、今までトッテンさんのところで読むまで気がつかなかった私がバカだったようです。

 それにしても、新聞などマスコミが、こういったコラムでなくもっと大きく取り上げていれば、もう少し日本も変わっていたように思うのですが。アメリカのやり方が分かっていたら、もっとアメリカに対して強く反論することが出来たはずです。それがなかったと言うことはやはりマスコミも気がついてなかったという方が本当なのかもしれません。もしくは、アメリカが恐かったのか?
 それとも、政・官・財・マスコミが組んで日本を売ったのでしょうか。そこまでして、なんの得があるのかと疑いたくなります。尤も、「自分さえ良ければ」位しか考えていない人が沢山いそうですが・・・。
 そこまで悪く取らなくても、アメリカに上手くだまされたと取る方が自然かもしれません。
 しかし、東大を出てキャリアでございと威張るのならそのくらい分かる頭を持つか、勉強して欲しかったものです。

トッテンさんに教育してもらったら!

20011025日木曜日  第767話  イチロー

  とうとう、マリナーズが負けて、イチローの一年は終わりました。私などは、大リーグフアンと言うよりイチローさえ見れたらいいミーハーですから、彼の出ないワールドシリーズは全く興味ありません。これから半年近く彼のゲームが見れないことを思うとさびしい限りです。こんなファンは余りいないのかな?

 それにしても、今年は、彼の活躍が無かったら悲惨の一言に尽きる年だったかもしれません。たった一人の人間が一体何人のを元気付けたことでしょう。人間が是ほど影響力を持てるということに驚きます。この部屋でも第426話から何度取り上げたでしょう。
 日本で7年間も首位打者を取りながら、日本の球界に飽き足らず大リーグに挑戦したその心意気に感心するとともに、一体どれだけやれるのだろうかという期待と不安で見守ったフアンに見事な成績で答えてくれたのですから、凄いの一言でしょう。

 今まで、大リーグと言えども野茂選手の活躍だけの興味だけだったものが、彼のお陰で、殆ど毎日ニュースや実況を見ることができるようになりました。そして、日本では殆ど見ることが出来なかったその活躍を目の当たりにして一層日本の野球のくだらなさが強調されフアンが離れていったような気がします。

そして、そのイチローを繋ぎ止めることの出来なかった日本のプロ野球の視聴率が大幅に落ちたのを受けて、巨人の渡辺オーナーが大リーグを騒ぎすぎだとイチャモンをつけていましたが、自分が日本のプロ野球を駄目にした張本人だと言う自覚が無いのが怖いですね。
 残念ながら、今やっている日本シリーズ中継も全く見る気にもなりません。日本のプロ野球は彼一人に負けたと言っても過言ではないでしょう。この分でいけば、来年はもっと悲惨なことになりそうです。

早く、来年がこないかな〜!

20011026日金曜日  第768話  自殺

 1999年の第45話や2000年の第348話でも取り上げた年間自殺者が3年連続で今年も3万人突破という。
 40代、50代の男性が相変わらず突出しているそうです。景気が益々悪化していることを考えると来年も危ないかもしれません。リストラで首筋の寒い者としては他人事とは思えません。
 昨日の話じゃないですが、元気になる話がイチローの活躍位というのですから・・・。

23日のNHK「クローズアップ現代」がそんな自殺で残された子供を取り上げていました。
 4、50代の父親の自殺で残された子供達は小学校から高校生くらいまでが中心で、毎年、1万人以上になるそうです。

死んだ本人の苦しみも大変だったでしょうが、死ねばそれで終わりです。しかし、残された子供達や家族の心の傷も想像を絶するものがあるようです。

父親の死以後、家族の内でも、それについては触れず、外でも、親友に対してさえ父が自殺したとは言えなかったという青年を紹介していました。
 足長おじさんの会の合宿でも親が事故死などの子供は父の死の話をみなの前で話すが、自殺した親の子は、殆ど話すことは無いそうです。

 それは、「弱いからとか、逃げた」というような自殺というものに対する世間の目の冷たさや、死の責任が自分にもあるように考えて自分を責めたり、残されたものの苦労から恨んだりと心の傷が大きすぎる為のようです。

そして、自殺者の子供だけを集めた集会で初めて本音をしゃべることが出来たそうです。同じ境遇であることがわかっていて初めて胸のうちを明かすことができたということです。それ程に、親の自殺というものは重くのしかかっているのです。

残されたものまでを是ほどまでに苦しめると思うと自殺もおちおち出来ません。そう思って、思い留まる人が一人でも増えればいいのですが・・・。

それにしても、自殺が減らない日本の国はおかしい!

20011027日木曜日  第769話  国民栄誉賞

 イチロー選手の活躍を見ていて恐れていたことが起こりそうです。そうです、あの恐怖の国民栄誉省です。時の内閣が人気が無くなってきたり、何か重要問題が起きてごたごたしてくるとその時の国民の人気の高い人を選んで与える、下心みえみえのあの賞です。
 これだけの人気を放っておく訳が無いだろうなと思ってた人も沢山いたと思いますが、やっぱり本当になりそうですね。

 最近では、第507話でも取り上げたシドニーオリンピックマラソン優勝の高橋尚子さん。あの時も、人気最低を続けていた森総理の時でした。まだ現役の高橋さんに無理やり贈った感じでした。贈られる方も困ったんじゃないかと、心配したものです。その後のバッシングに耐えて、ベルリンで見事に世界最高記録を更新したのは見事でしたが・・・。

 本当ならば、そんな見え透いたもの断って欲しかったが、そうも行かなかった。やはり何かとしがらみがあったのかも知れません。ベルリンと2週連続のシカゴの出場を取りやめたように。

 それにしても、日本の政治家のずるさ、情けなさはどうしようもない。個人の努力に便乗して、自分達の利益を計ることしか考えていないとしか思えません。
 一番国民の期待に答えた人を一番国民の期待を裏切った人たちが利用しようとしている。何時見ても、折角の努力や業績を汚されているように感じるの人も結構いるのじゃないでしょうか。

 今度こそ、イチロー選手に断って欲しいと思うのは私くらいでしょうか。もし、そんなことが起こったらこれほど愉快なことはありません。イチローさんお願いします。狭い日本に住み飽きて世界に挑戦して、期待にこたえて素晴らしい結果を出した彼だからこそ断ることに意義があると思うのですが、それは、望みすぎかもしれません。

さてどうなるか!

20011028日日曜日  第770話  国民栄誉賞辞退

 いや〜イヤ!久し振りにスカ〜ッとしました。さすがイチロー選手!!見事に期待道理の答えを出してくれました。本当に期待に答えてくれる人ですね。

 ここまで、国民(私だけってことは無いでしょう!)の気持ちが解ってくれると本当にうれしいです。

イチロー選手は辞退の理由として(1)まだ28歳であり選手としても発展途上にある(2)国民栄誉賞は最高の賞であり過去に受賞したのは立派な人ばかり(3)野球人生を終えた段階で再び検討していただければありがたい――を挙げた。(NIKKINETより)

選手として発展途上にあるというのは良いですね。常により高い目標を掲げ、それを目指して努力を重ね、一つ一つ実現して行く彼の野球にかける気持ちが見事に現れているのじゃないでしょうか。
 日本でいれば押しも押されもしないトッププレーヤーでありながら、名誉やしがらみを捨て、敢えててより高みを求めて、狭い日本を飛び出し、見事に実績を出した彼だからこそ言える言葉でしょう。この気持ちがある限り彼の進歩は止まらないように思います。
 これで、益々来年が楽しみになってきました。オフもバカな政治家やマスコミが待つ日本に帰らずに向こうで来年に備えてゆっくりして欲しいものです。

 それにしても、政府はこれをどう取るのか、きっと恥ずかしくて黙っているんじゃないでしょうか。それとも、政治家独特のコメントをつけて誤魔化すか、どちらにしても自分達のバカさ加減を糊塗することしか考えないでしょう。
 そんなことより、イチローの精神を見習って、本当にやらなければならない構造改革をきちんとやってみたらどうですか。
 公明党のごり押しを聞いて、選挙制度をかえたりしている場合じゃないでしょう。

小泉さんもやっぱりダメだったか!

20011029日月曜日  第771話  マハティール首相

 第762話第766話で取り上げたようにトッテンさんのNo.64 米国はいかにして日本を滅ぼしたか(前編)で、今までのグローバリズムを考え直すきっかけになりましたが、サイト巡りの中でそんな考えを実際に行動に移したアジアの指導者がいたことがわかりました。
 それは、マレーシアのマハティール首相です。例によって、
Googleで検索して見ると、

 たまたま、巡回の一つにしていた田中宇の国際ニュース解説にありました。膨大な量があるのでそこまで見目が届いていませんでした。

 その中の負けないアジア:マハティール首相です。チョット長いですが抜粋を上げてみます。

 1999721日  田中 宇

 1997年以来、東南アジアを襲った金融危機の中で、マレーシアは唯一、為替市場で投機筋からの攻撃を受けながらも、世界各国の金融当局を監督する、当局中の当局であるIMFによる救済策に頼ることなく、独力で金融政策を実施してきた。

 金融危機が頂点に達していた昨年8-9月、マレーシアでは、金利を上げて国際投資家が自国通貨を売ってしまうのを食い止め、政府の支出を減らして財政を黒字化し、自国通貨に対する信頼を回復する(借金が多い国の通貨は信用されないので) という、IMFの政策を導入しようとするアンワル副首相と、それに反対するマハティール首相との間で、対立が深まった。

 マハティールは、9月にアンワルを失脚させ、IMF型とは正反対の政策を実行に移した。その一つは、高金利で外国人投資家を誘惑するのではなく、逆に、自国の通貨や株式に対する短期売買を禁止する政策だった。そしてもう一つ、政府支出を減らすのではなく、政府支出による公共事業を増やし、景気をてこ入れする、という政策も実施した。

 通貨の安定は、相場の上げ下げで儲ける投資家にとっては面白くないが、海外からモノ作りをしにやってきたメーカーにとっては、ありがたいことだった。(一般にメーカーの利益は、5%とか10%とかいう幅であり、1-2週間のうちに為替相場が何10%も上下するのは危険すぎる)

 相場師たちはマレーシアを離れたが、モノ作りをする人々は逆に、マレーシア通貨の安定を好んだ。そのため、たとえば半導体と家電関係をとってみると、今年の1-5月の間に、65件の新規投資が海外から入ってきた。こうしたメーカーの輸出が、マレーシア経済の回復に貢献した。

 まさに、トッテンさんが主張していた通りです。アメリカ式のIMFの言う通りにしていれば、マレーシアはアメリカの金融機関に食い物にされてしまっていたということだと思います。
 マハティール首相は自分で育てた後継者を切り、世界中から
独裁者と非難されながらも自分の信じる道を推し進め、マレーシアを救ったのです。
 そのやり方に、非難されるところもあるかもしれませんが、いざというときに、本当に自分が正しいと信じることをやり遂げるにはこのくらいのことをやらないと成功は難しいのだと思います。

 抵抗勢力に妥協することにより信じる道を貫くことが出来ないのが大多数の普通のリーダーが失敗してきた道でしょう。
 それに比べて、先進国が認めるグローバリズムを断固として拒否したマハティール首相のような人がいたことを全く知りませんでした。
 

 今日(28日)は、朝からテレビは空爆から久し振りに構造改革をメインに取り上げていましたが、族議員と官僚の抵抗で完全に停滞してしまっているように見えます。

今こそ、小泉さんにマハティール首相のリーダーシップが!

20011030日火曜日  第772話  何も生まない

 29日、日本経済新聞コラム、「私の履歴書」にまたしても、ジャック・ウエルチ前GE会長の面白い言葉が2つほどありました。

一つは、

 「実力主義で明確に差別待遇すること。差別化は実に辛く厳しい。部下を気楽に差別できる者は組織人間ではないし、差別をできない者は管理職失格だ。」というものです。

 一緒に仕事をしている人間を差別することは本当に難しい。人それぞれにいい面をもっているし、悪い面もある。そして、何よりも一緒に仕事をすると情が湧く。
 私も、査定をする時に悩んだことがありました。 皆、良い評価にしたいが、どこの会社も大体評価は相対評価である。だから、誰かを良くする為には、誰かを悪くする必要がある。あの相対評価というのはどう考えてもおかしい。絶対評価というものがあっても良さそうなものだが、会社は経営という面から人件費を上げることは避ける。だから、どうしても査定をするには差別をつけなければならない。

 この評価ランクのつけ方で、「おまえの評価は、他の営業所よりランクが一つ上だ。下方修正しろ」とよく上司に叱られたものでした。「良いじゃないですか!内は皆優秀なんだから。」なんて反論は受け入れられることもなく、しぶしぶ他に合わせたものです。

 結局は管理職失格だったのかもしれません。それでも、絶対評価が欲しかった。人件費が上がっても皆がやる気なってくれる方が会社にとっても良いと思うんですけどね。まぁ、自分が経営者じゃないからこんなことが言えるんでしょうが・・・。
 しかしながら、本当に部下をきちんと評価できる管理職がどれだけいるでしょう。殆どいないといっても過言ではないように思えます。

 もう一つは、

 「最高のアイデアは常に現場から生まれる。本社は何も生まないし、何も売らないことを肝に銘じよう。」というものです。

 これは、第620話でも触れたように、今、又、現場に帰ってきて、事務職でノーツなるもので本社からの通達を見ていて痛切に感じます。
 現場を知らない人間が所謂机上の空論を現場に指示として流すのですが、それは、文字通り現場の実情を把握していない為に却って現場の仕事の邪魔をすることになっていることが多いのです。
 それは、単に本社の人間が悪いというのではなく、彼らにすれば良かれと思ってしていることが、現場の実情と会わないということであったり、仕事をやっているというポーズの為に無駄な仕事を作り出したりするからなのです。
 確かにアイデアとしていいものもありますが、人に余裕のある場合なら有効な手段となるものも人員不足の現場にとっては却って足を引っ張るものにしかならないのです。それは、本社の人間にとっても現場の人間にとっても不幸なことだと思います。つまりは、官僚と同じで人は暇を持て余すと、無駄な仕事を作ってしまうのです。
 
 所詮、本当に利益を生み出すのは現場であって、本社はそれを手助けする為の黒子に徹することこそ必要であって、人員もできるだけ少なくするべきなのですが、往々にしてその反対の場合が多いというのが現実のようです。

無駄な仕事はやめたいものです!

20011031日水曜日  第773話  ようかん友達

 人の好き嫌いって何でしょうね。私など自他共に認める変人の上、度量の狭さも人一倍の故に好き嫌いも激しいものがあります。大体、殆ど第一印象で決まってるような気がします。
 気の合う人というのは長年の経験でパターン化されているようです。ぱっと見て、以前気の合わなかった人と同じ雰囲気を持っている人を思い出したらもうダメですね。自分でも、もう少し余裕があっても良いのにと反省することがありますが、今更変えようという気も無いのは確かです。
 営業をしている時も、そんなことが良くありました。始めてあったお客さんでも、パッと飛び込める人とどうにもならない人があったものです。
 変人同士ということで、案外、外面の悪い人のほうが飛び込めたような気がします。又、そういう人は他の人も取っ付きにくいのか他社の営業が寄り付かないので自分のお客さんになると防衛という面で楽だったものです。
 所詮、全ての人と気が合うなんてことは不可能なのじゃないでしょうか。全く好き嫌いの無い人なんているとも思えませんし、もしそんな人がいたら、自分を偽っているはずで、却って気持ち悪いというもんです。
 結局は、一緒にいて、気を使わないでリラックス出来る人が一番でしょう。まぁ、そこまで行ける人は少ないかもしれません。そんな人を見つけるのに良さそうな話題がありました。

 29日の日本経済新聞コラム「ワーキングウーマンへ」で「老後の過ごし方」として福沢恵子(ジャーナリスト)さんという方が人との付き合いの機微を紹介していました。
 福沢さんの周辺で「老後を誰とどう過ごすか」という話題の中で「ようかん友達」という言葉が話題になっているそうです。

  「茶飲み友達」と「ようかん友達」には微妙な違いがあるのだそうです。お茶は誰でも飲むので誘われれば断りにくいが、ようかんだと「甘いものが駄目なので・・・」と相手に断割りやすい状況を作っているのだそうです。又、ケーキだと誘われると直ぐに返事しないと鮮度が落ちるし、クッキーやせんべいは送ることもできる。そしてそれは、会いたくは無いがご機嫌伺いをするのには丁度いい。
 その点、ようかんは日持ちがするし、送ることもできるが、切って分けることができるのでちょっと会って話がしたい時に口実になるのだそうです。

それは『年齢を重ねてからの人付き合いは、おそらくは「何か明確な目的」があるというよりは、「気持ちのいい人と楽しく時間を過ごしたい」という要素の方が大きいだろう。』ということで、そういう相手にさりげなく誘いをかけるツールとして最適ということだそうです。

 面白いですね、老後でなくてもこんな関係はいいですね。どうしても気が合わない人と苦労して付き合うより、短い人生気持ちよく過ごしたいものです。

贅沢な望みかも!

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