団塊の世代の部屋29

 

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2001121日土曜日  第804話  経世済民

 今の日本の政治に幻滅を覚え、本当の政治とは何だろうという思いでサイト巡りをしていますが、いざとなると、なかなかこれというものにお目にかかれません。
 そんな思いで
第698話で今村将軍や靖国問題で紹介したことのあるJapan on the Globe 国際派日本人養成講座を久しぶりに訪づれました。ここはものすごい量があるので読みたいところを探すのが一苦労するので時間がないとなかなか寄り付けません。ところが既刊検索・ガイドの人物深訪→日本を築いた人々とたどると最初から読めます。それで面白そうな人はいないか探していたら、あの上杉鷹山の先生という人を見つけました。144 細井平洲〜「人づくり」と「国づくり」です。

 これは久しぶりに当たりでした。

 経済というのは、経世済民の略であります。経世というのは乱れた世を整えるということです済民というのは、苦しんでいる民を救うということであります。したがって経済というのは単なる銭勘定ではなく、その背後に、民を 愛する政治を行うという姿勢がなければなりません。
 治者は民の父母であるというのは、世の親のような気持ちになって政治を行ってほしいということであります。世の親は、子供が飢えていれば自分の食べる食事も差し出します。また子が勉強したいのにもかかわらず資金が足りなければ、自分の生活費を削ってでも子に学費を送ります。こういう愛が政治にも必要でしょう。

 これですね!この心こそ探していたものです。こんな人がいたんですね。上杉鷹山もこういう人に教育された事が大きかったのですね。教育の素晴らしさを改めて認識させられます。

 この精神が全く忘れられた今の政治。痛みがあっても公平で本当に国民の為になる構造改革なら辛抱しようと多くの国民が後押ししようとした小泉改革。どうやら、底が見えてきたように思えます。小泉さんも
 
第802話でもふれたように特殊法人の改革も所詮は誤魔化しに終わりそうです。そして、医療改革も三方一両損と言いながらやっぱり取りやすいところから取ることになりそうです。そして昨日の第803話でも言ったように金持や企業優遇の税制。一体どこに経世済民の心が置き捨てられたのかと悲しくなります。
それにしても、昔は日本にも凄い人が沢山いましたね。それに比べて、自分さえ良ければの今の日本の風潮は、やはり、
トッテンさんが言われるように戦後の植民地教育がそうさせたのでしょうか。

もう取り返しがつかないのかも!

 参考 細井平洲先生

2001122日日曜日  第805話  裏金

 接待というものは必要悪と言われ、無ければそれに越したことは無いが、それではお互いの関係がスムーズに行かないなどともっともらしい理由付けが行われる。
 確かに、全く意味がないとは言えないかもしれないが、接待が無いからといって全く仕事がスムーズに行かないなどというのは所詮本当の仕事の努力からの逃げに過ぎない。
 しかし、接待の本質は、どんなに綺麗事を言っても所詮相手の弱みに付け込んで自分の利益を引き出そうとするものであるということは否定できない。

 こんなことを言うと、お前は本当の仕事を知らないと言われるでしょう。特に日本の社会では異端児視されそうです。私も一応は営業を生業にしてきましたので、接待の効用を知らないわけではありませんが、それが全てでないことも間違いありません。きちんとした、対応をすればそんなものは関係なくいい関係を築くことは可能です。
 その努力を楽にさせる為、接待に頼り過ぎる面が無いとはいえないと思います。その一つの証拠に、相手ばかりじゃなく接待をするほうも楽しんでいるということがあると思います。
 夜の酒の席にしても、昼のゴルフにしても現実は接待しているほうが好きだったりするわけです。自分がやりたいから、ことさら接待の場を作ろうとする。思い当たる人も多いのじゃないでしょうか。接待嫌いの私もゴルフには嬉々として行っていましたから・・・。

 そして、接待というのはやればやるほど癖になり、エスカレートしていく。人間なんて弱いもので、後ろめたさも段々麻痺して行く事になり、金銭感覚も無くなっていく。なんたって、自分の金じゃなくて会社の金であり、税金なのだから、それで楽しめれば、これほど有難いものは無いでしょう。その究極が、族議員へのリベートだったりして・・・。
 要するに、接待というものは、するほうも受けるほうも両方が自分の品位を落としているところがある。それを、仕事にかこつけて誤魔化しているだけのことじゃないでしょうか。

 12月1日の読売新聞の外務省の裏金問題での大量処分の記事の中に、

 幹部職員の一人は「海外の大事なお客さんが『女性と酒の飲める店に行きたい』と言うと、断れない」とも漏らす。

 とありましたが、これなど、両方とも麻痺している典型的なものでしょう。言い訳はどんなにでも言える。所詮は自分も楽しんでいるのである。その麻痺の延長が裏金を個人で使っても当たり前とエスカレートしていったのじゃないでしょうか。
 しかし、これだけ税金を食い物にしている現実を見せ付けられても何にも起こらないに日本の国って本当に為政者にとっては天国でしょうね。

それでも貧乏人の税金は上がる!

2001123日月曜日  第806話  女帝

 無事女児(内親王)誕生で雅子さんもこれで一安心でしょう。1日からの生誕狂騒も少し落ち着いてきました。
 それにしても、マスコミの騒ぎ方はやるだろうと分かっていても結構うんざりしました。やってることはどこのテレビ局も同じことばかり。どこか一つのテレビ局に任せりゃ良いじゃないかと思ってしまいます。
 今に始まったことじゃないですが、どこも同じような報道には、何だか、マスコミの裏の意思を感じてしまうのは考えすぎでしょうか。そこまで考えなくても、単なるワイドショーの乗りと考えれば良いのかもしれませんが・・・。
 それにしても、皆が素直に「おめでとう」と口に出る国民って、「本当に人の良い国民が揃っているんだなぁ!」と感心するとともに、「ほんとかなぁ!」とチョッと不気味さも感じてしまいます。この乗りが小泉さんや真紀子さんへの支持率にも通じるのでしょう。

 さて、内親王ということで第596話でも取り上げた女帝が早くも話題に上ってきていますが、体勢は女帝容認のようです。明治政府が元帥が男である必要があることから決めた皇室典範であるなら、戦後の象徴天皇という立場と男女同権の流れから言っても女帝は当然のことと言えるでしょう。鎌倉幕府以来、結局は時の権力が天皇を利用しているだけのことなのですから。
 2日の「サンデープロジェクト」で
加藤紘一さん(まだ出てくるか!)が「田舎では男を産むことが女性にとってプレッシャーになっているので、女帝容認はそうした女性をプレッシャーから開放するという意味でも意義があるんじゃないでしょうか」と言っていましたが、それだけでも価値はあるかもしれませんね。

 しかし、天皇家に対する日本人の感情って不思議ですね。この感情は、何時ごろから日本人の心にあるものなのでしょうか。
 案外、明治以後の政府によって植えつけられたものかもしれません。維新以前の皇居の寂れようは酷かったそうですから、それまでは忘れられた存在だったのかもしれません。

 こんなことを言いながらもやっぱり「おめでとう」と思う私も平均的日本人にすぎないようです。

複雑です!

2001124日火曜日  第807話  ワークシェアリング

 第779話などで何度も取り上げてきたワークシェアリングが、このところ、新聞などで取り上げられことが多くなったように思えます。デフレによる失業率の増加がその後押しをしていることは確かです。何とか早く取り入れられれば良いのにと期待してしまいます。
 しかし、よく見ると、日本の企業らしく、本来のワークシェアリングと言うより賃金カットに狙いを定めているように思えます。まだまだ導入されるには問題が多そうです。4日の
日本経済新聞の社説もその導入の難しさに触れています。

 本来の目的は企業にとって有利になることじゃなくて、文字通り仕事を分け合うことであり、賃金の総額は変わるべきではないはずです。
 一つの仕事を二人で分ければ、労働時間と賃金が半分づつというのが本来の考え方であると思います。その為には、今までのパートの賃金を低く抑えると言う発想から変えて行かなければ成らないはずである。
 
オランダのように完全に同じ時給と言うのは直ぐには無理なことは確かでしょうが、究極の目標をそこに置くことが必要である。要は、失業者を減らし、皆で仕事を分け合うことが大前提にあるべきです。

 例えば、極端な話ですが、今の公務員の数を大幅に増員して賃金の総額は同じにして貰うなどというのは究極の失業対策になるはずです。それに経費を増やさずに人員を補充することが出来れば本当に必要な住民サービスなどを充実できることになりそうです。

 もちろん、一番腹が立つムダや税金泥棒は無いとしてのことです。このことさえきちんとできれば公務員が増えても国民の公務員に対する見る目も「失業対策の為だからある程度は仕方ない」と変わるのじゃないでしょうか。何といっても税金の無駄遣いほど腹立たしいものは無いのですから。

 そして、物価がデフレによりとことん下がればそれなりの生活も出来るというものです。そうすれば、あくせく働かずに、自分の時間を十分持てる時代が来るかも・・・。

のんびりとやりたいものです!

2001125日水曜日  第808話  田中知事

 第806話で取り上げた生誕狂騒。asahi.comによると「1日の夜に民放各局が放送した特別番組の視聴率が伸び悩み、テレビ東京の通常番組が同時間帯でトップの視聴率を上げたことが3日、ビデオリサーチの調べで分かった。」そうです。
 私もこの鍋物巡りのテレビをかけていました。こうしてみると日本人もマスコミが騒ぐほど興味が無かったようです。やはりあの騒ぎはマスコミの意図があったのでしょうが国民がそこまでは乗せられなかったと言うことかもしれません。

 もう一つマスコミの意図がありそうな報道がありました。どこのTV局だったか忘れましたが3日のテレビニュースでもやっていた田中知事の寄付問題です。

 4日の日本経済新聞のコラム「ピックアップ」にも
 「長野県警捜査2課は3日、伝統芸能を鑑賞した際に1万円寄付したなどとして、公選法違反(寄付行為の禁止)の疑いで田中康夫知事を書類送検した。
 調べでは、田中知事は5月、同県大鹿村で国選択無形民族文化財「大鹿歌舞伎」を鑑賞した際に知事名で主催者に1万円を寄付。3月には米国で心臓移植を受けた県内の男児の治療費募金活動に5万円を寄付し、公職にあるものが選挙区内の者への寄付を禁じた公選法に違反した疑い。」と載っていました。

 こういう取り上げ方を見ていると、田中知事の足を引っ張ろうとしている勢力の意図が感じられます。
 法律違反には違いないのでしょうが、その中身自体は拍手喝采したいような内容の寄付である。もっと積極的にやってもらいたいくらいの寄付と言えるのじゃないでしょうか。公選法で取り締まるべきことは他にもっとあるだろうし、現にもっとたちの悪い違反が横行しているのは周知の事実でしょう。
 それを鬼の首をとったようにテレビや新聞が騒ぎ立てる。法律論で行けば、正当な扱いと言えるのでしょうが、感情論とすればそのやり口に「あの外務省の裏金問題など本当に悪いことをしている奴がいるだろう!狂牛病はどうした!!」と腹が立ちます。
 
 そこには、記者クラブ廃止問題など自分達にとって都合の悪い存在の田中知事や田中真紀子さんなどの一挙手一投足の揚げ足を取って足を引っ張ろうとするマスコミの意思やそれを煽る勢力を感じさせるものがあります。

 弱いものや反対勢力には杓子定規な法律論を振りかざして足を引っ張ろうとするが、自分達体制側の犯罪に対しては、外務省の処分や狂牛病問題のようにものすごく寛大な処置が行われる。
 こんな自分達だけに都合のいいやり方をしていて、国民が何とも思わないと高をくくっているのでしょうか。全く、馬鹿にしているとしか言い様がありません。

今にしっぺ返しが来るはず!

2001126日木曜日  第809話  無給

  天下り先を渡り歩いてそのつど退職金をせしめる高級官僚って一体どんな神経の持ち主なんでしょう。
 最初からそれほどひどい人ではなかったのかもしれませんが、腐りきった組織に染まった悪党に囲まれて育ってきた為にそれが当たり前と思ってしまい人間性を失ってしまったのでしょう。

 それに比べて思い出すのは第14話で取り上げた石田禮助さんや第117話での中坊公平さんです。二人とも無給で国鉄総裁と住宅金融債権管理機構のトップとして、それも先頭に立って働かれたのです。仕事もせずに大変な高給を取っている天下り官僚との違いは天と地以上のものがあります。

 その心を受け継ぐ人は一人もいないのでしょうか。百歩譲って一度の天下りは認めてあげても良い。しかし、2度目からはボランティアとして社会の為に尽くすくらいのことはやってもらいたいものだ。名誉の代わりに報酬はない。上がそうであれば、下のモラルアップにもつながり、今の特殊法人のありようもかなり変わってくるのじゃないでしょうか。現業の人以外の理事とか言われるような人たちが無給であればコストも大幅に削減できます。もしかしたら赤字が無くなる特殊法人も出てくるかもしれません。

 無給で働くのが嫌な人は、引退してもらいたいものです。それでなくても並みの民間企業よりずっと良い待遇と退職金で良い思いをしているのですから。年寄りが欲をかくとみっともないですよ。

 5日の日本経済新聞に政治家がそんな気持ちを思いやったような行動を起こしたことが載っていました。

 それによると、「与党三党は政府の特殊法人改革に合わせ高級官僚の天下りを規制する為の具体案をまとめた。」そうです。そして、「見直し後の法人に置いては、各省庁出身者による役員への「天下り」や法人相互間の役員の「わたり」など、法人の役員人事が各省庁OB人事の一環として取り扱われる従来の慣行を排除し、経営感覚とコスト意識を備えた人材を民間から広く役員に登用する。」ということです。
 それに、「役職退職金を半額にするとともに、役員給与も二割を年頭に大幅削減する。」とも言っています。

 「ホンマかいな!」の思いがありますが、「何にもしないよりはましか!」というところでしょうか。
 ところで、お仲間の族議員を一緒に退治することも考えてくれませんかね!

そんなことが起きるはずも無いか!

2001127日金曜日  第810話  マスコミ

  又してもマスコミが騒いでいます。阪神の野村監督の奥さんが脱税容疑で逮捕されたものです。テレビニュースでの取り上げ方もひどかったが、読売新聞の朝刊なんかは一面にデカデカと載せています。
 先日の
内親王報道・田中知事の公選法違反問題といい今回の騒動といい、マスコミの報道姿勢に疑問を感じずにはいられません。どうやらマスコミは何か大きなものから国民の目をそらそうとしているような感じがします。考えすぎであればいいのですが。

脱税は確かに取り締まって欲しいが、あの騒ぎ方は完全にワイドショーの扱い方です。野村夫妻は別に好きでもありませんのでどうでもいいのですが、それにしても、知名度があるだけで騒ぐにしても異常すぎます。
 それも、その知名度を上げて持て囃したのは、それを利用した自分達マスコミであったのですから。そんな人間をちやほやした自分達の見る眼の無さや責任を反省するでもなく手のひらを返したように責め立てる。
 度を越した出演料等でいい気にさせて金の亡者にしてしまったのもマスコミに責任の一旦もあるはずです。
 それに、脱税であれだけ騒ぐのなら、その税金を泥棒した外務省の裏金問題の方ももっと騒いでほしいと思うのは私だけでしょうか。脱税とはいいながら一応は自分で働いた所得です。それに比べて税金泥棒の方は稼いだものじゃないんですから。大体、あんな税金泥棒達を見せ付けられたら、誰だって税金なんか払いたくなるでしょう。第一、家族を社員にして給料を払ったようにする方法なんかは中小零細企業ならどこもがやっていることであってことさら騒ぐほどの無いことでしょう。今更のように騒ぐところに裏がありそうな気がしてしまいます。それなら、同じように皆公平に取り締まってもらいたいものです。赤字企業の大半から税金が取れるのじゃないでしょうか。

 脱税も使い込みも同罪ではずです。腹立たしさから言えばどちらもどちらですので野村夫妻の罪も徹底的に捜査すればいいと思います。そして、それ以上に外務省の裏金は組織ぐるみで長年に渡って行われてきたものであり、他の省庁でもあると考えられるだけに徹底的に捜査して欲しいものです。
 マスコミが全力を挙げて追及すれば、その効果たるや莫大なものになり、構造改革促進の大きな力となるはずです。ところが、その追及は殆どせずに、個人の脱税をあれほど大きく取り上げるのを見ていると、マスコミは外務省や他の省庁などに何かつかまされているとしか思えません。

しかし、こんな片手落ちの報道をされると却って裏を勘繰られることが分からないマスコミでもないはずです。もしかしたら、外務省に対する国民の怒りを煽る高等手段でしょうか。
 そして、最終的には他の省庁もあぶり出し、ついでに族議員もまな板に上げるというシナリオだったりして。それなら大したものだとマスコミを見直すのですが・・・。

まさか!

2001128日土曜日  第811話  高速道路

  族議員や道路公団・ゼネコンなどに食い物にされる高速道路がなぜ有料じゃなければいけないのか、そこの視点が抜けているとは思いませんか。
 戦後日本は金が無かったから世界銀行から借金をして高速道路を造り始めたそうです。そのため最初は通行料が有料だったのは仕方なかったかもしれないが、その後も有料であり続ける必然性があったのかどうか疑問です。ただ単に、建設費に群がる者達がその利権を手放したくなくて「黙っていような!」と国民を誤魔化して来ただけではないのでしょうか。

第562話でも取り上げた 雨漏り実験室からの戯言高速道路料金を100円均一に

  嶌信彦のホームページ111 明日の予測高速道路を無料化せよ!など高速道路の無料化の話題も増えてきています。

 第479話第786話第802話等で取り上げた税金の無駄遣いをやめることと、第735話で取り上げた土地の公用化を実現すれば、高速道路の建設費なんか今の何分の1かで賄えるはずです。そうすれば、通行料の無料化なんか何でもないと思います。
 
土地の公有化についてという詳しいHPを見つけました。参考になります。

 こうして、土地の公有化と税金の節約をすることで高速料金が無料になったら嶌さんが言ってるように鉄道料金や航空運賃にも大きな影響をあたえることになります。
 そして、大幅な輸送料のコストダウンは全ての製品のコストダウンにつながることになります。そうすれば、今より少ない所得で今以上の生活が出来るようになるはずです。そうなれば、 企業も、人件費の安い海外へ出て行かなくても国内で十分世界に通用するコストダウンが出来るというものです。グローバル化も恐れることはなくなります。
 今までは、世界一の賃金と言われながらその恩恵を感じることが出来なかった日本人がはじめて、日本の国の力を実感できるときが来るのです。

このように、国全体の「税金泥棒」や「たかり根性」、「自分さえよければ」などの考えを無くすることにより、同じ仕事をしても実りは何倍にも成ると思います。

そんな時代は来そうも無いですが・・・!

2001129日日曜日  第812話  401K

 松下電器など大企業でリストラによる早期退職募集が盛んです。今日(8日)のTV「ザ・スクープ」でマツダの早期退職募集で退職した人を紹介していました。サンプルの30名の内18名がまだ就職できていないそうです。退職時と同じ待遇で就職できた人もいましたが、総じて減収を余儀なくされているようです。
 なかなか厳しいものがあることは間違いないようです。見ていて身につまされるものがありました。しかしながら、私のような中小企業に勤めるものと比べると数倍恵まれていると言って良いと思います。
 その一番大きな違いは退職金です。大企業の場合は基本給が良いですから、当然それが基準になる退職金も違ってきます。その上に希望退職ということで割り増しが付きます。
 中小企業の場合、割り増しによる希望退職募集するような余裕もありませんから、普通でも是ほど有利な条件で退職できることは殆ど無いとおもいます。
 それどころか、配置転換や降格などによって自分から辞める様に持って行くことが行われているのが実情じゃないでしょうか。それで、自己都合として辞めることになると、規定により半額になったりします。これじゃ、辞めるに辞められないのが現実でしょう。
 それだけ、有利な条件で退職した人たちでも再就職は大変なのですから、中小企業の人達が職を失うということはかなり悲惨なことになりそうです。ましてや倒産となると・・・。

 さて、その退職金ですが日本では、長期勤続者を優遇する給付体系になっています。つまり、定年まで転職せずに勤めて初めてまともな退職金を手にすることになるわけです。そして、それが労働力の流動性を阻んできた原因の一つにもなっている。
 私も、若い頃に転職を2度ほど経験しましたが、退職金は雀の涙でした。当時はそんな不利さも気にならなかったのですが、退職が見えるこの年になるとその不利さが身にしみて来ます。

 そんな、理不尽と思えるシステムを変えるものとして期待されているのが第158話でも取り上げたことのある日本版401Kです。詳しくは401k入門を参考にしてください。

 ところが、7日の日本経済新聞によるとこの401Kが本家アメリカで。「1990年代に急増した米国の確定拠出年金401Kのきしみが相次いで表面化している。加入者による訴訟が頻発、貸し出しの焦げ付き懸念も強い。」というようにITバブルがはじけた株の下落によって苦境に陥っているのだそうです。
 バブルで株価が上がっているときには、悠々自適の引退後を夢見ていた人たちが今は、その夢がはじけ他為に老後の生活に危機感を覚えているそうです。

 なかなか、良いシステムって無いものですね。しかし、401Kの転職しても持っていける方式だけは定着してほしいですね。そうすれば、転職の不利さも少しはかんわされることになります。自分のやりたいことを求めて転職をすることが当たり前の世の中になって欲しいものです。そうすれば、経営者も社員の扱いに緊張感を持つでしょうし、やる気のある人材が生かされるようになってもっと活気のある日本になるはずです。

私には間に合いそうも無いが!

20011210日月曜日  第813話  スピード

 予想通りマスコミが騒ぎ出し、構造改革と景気浮揚策に真っ二つに分かれている。今日(9日)のサンデープロジェクトも竹中大臣、塩崎やすひさ氏、リチャードクー氏が討論していたが、どちらも迫力に欠けること夥しい。
 議論は、所詮どちらにも一理あります。聞けば聞くほど分からなくなるのが本当じゃないでしょうか。それだけに議論はもう終わりにして実行することが大切だと思います。

 その後、久しぶり亀井静香氏も出ていたが、景気浮揚の急先鋒といいながら最後は銀行が悪いと言い出した。結局は皆言うだけで何の行動も起こしていないということである。
 あれじゃ、私がここで書いているのと何の違いも無い。島田伸介さんが、」国民は早く改革をしてくれることを望んでいるのです」と亀井さんに言っていたが私もそう思います。

 小泉さんに対する反対論がでてくるのも、スピードが無いからでしょう。いずれ、マスコミが騒ぎ出すことは予想できたことですから、考える暇を与えないくらいのスピードで次から次へと手を打って行くべきじゃないでしょうか。
 こうと決めたら、抵抗勢力の言う事など一切無視して実行に移す。打った手が悪けりゃ後で改めりや良いんです。そのくらいのスピードでやらないと、どんな良い手も後手に回ってしまっては効き目はない。

 議会制民主主義といえども、いざというときには強引とも言えるやり方が必要なはずです。議論している間に、この国がどうにもならなくなってしまっているのじゃ何にもなりません。
 これ以上議論してもどちらが正しいかなんて分かりそうもありません。構造改革が必要だということは皆認めているのです。自分の身に降りかかることは嫌なだけなのですから、何時まで議論しても結論は出ないでしょう。そうであればやってみることです。もう考えるのは辞めて改革を実施してください!今こそ「マアいいか!やってみよう!」です。

 国民も短い時間なら死に物狂いで耐えることも出来るでしょうが何年も飼い殺しじゃ体力が持ちません。最後に残るのは金持ちだけということになりそうです。

もう待てません!

20011211日火曜日  第814話  笑顔が消えた日

 イチロー選手が帰国しましたね。結構地味な扱いでした。本人もバカ騒ぎをされるよりは良いのじゃないでしょうか。
 しかし、日本のマスコミの報道に対する姿勢には方針と言うものがないのではないだろうか。儲ければ良いと言う方針だけはありそうですが・・・。その為には人を傷つけることをなんとも思わない。つまりは、今の日本の国の風潮そのものと言えそうです。そしてそれは、マスコミが作り出した物といっても過言ではないような気がします。

 帰国ニュースのインタビューでの相変わらずの無愛想さを見ていてそんなマスコミの暴力を感じ、マーティ・キーナートさんのイチローの笑顔が消えた日を思い出しました。

 「マスコミに追いかけ回され、彼は逃げ場をなくした。そして、イチローは変わり始めた。笑顔がだんだん少なくなり、生き生きした様子も消えていった。」

 デビューのころのイチローの明るさがいつの間にか消えていったことを惜しむキーナートさんのイチローへの思い入れが感じられます。

 確かに、初期のころのイチロー年棒アップのときの「セーター買います」と言ったインタビューは私も。「粋なことを言うなぁ!」と感心したことを覚えています。

 そんな彼が、マスコミの暴力によって折角の明るい性格を抑えてしまったとしたら可哀想だし、残念でもあります。
 人間なんて勝手なもので、暗い者よりは明るい者の方を好むようです。一時は「ねあか」なんて言葉が流行って、「くらい」が毛嫌いされたものです。しかし、どちらかと言えば「くらい」に属する方が実力的には上の場合が多いようにも思います。
 その典型が、長島さんと王さんの人気の差でしょう。しかし、それは単なる性格であってどちらが良いとか悪いとか言うものではないはずです。

 私などはどちらかと言えば「男は黙って・・・」の方が好きなので今のイチローがすきですが、実力の世界とはいえ人気商売であるプロスポーツの世界では明るさのほうがどうしても人気があるようです。

 イチロー本人がどう思っているか分かりませんが、もし、キーナートさんが言うようにマスコミのせいで彼が本来の自分を抑えているとしたら、マスコミの罪はやはり大きいでしょう。そして、影響力の大きさに対して罪の意識が余りにも無いところにこの国の悲劇があるのじゃないでしょうか。

やはりこの国はマスコミに毒されている!

20011212日水曜日  第815話  本物

  アメリカのゴルフツアーをテレビで見ていると、試合前の練習風景が日本の練習場とは違って、まるでコースそのもののような芝生の練習所でやっているのが分かります。
 日本だと、打ちっ放し場と同じように練習用のマットの上から打つのだろうと思います。兎に角あんなきれいな芝の練習場で打てるようなゴルフ場は私が行くようなゴルフ場にはありませんでした。プレー代は高いが、芝生の上で練習できるような贅沢さはありません。

 パブリック形式のゴルフ場が主体のアメリカの場合はプレー代は日本よりかなり安いそうです。それだけでも、アメリカとの差があるのに、練習場まで差があるのですからうらやましい限りです。四国にはため池の打ちっ放し場があって、ボールが浮くようになっているのまであります。なんとなくみみっちいですね。

 11日の日本経済新聞コラム「スポートピア」よると、プロの世界ではその練習場の差が技術に現れるようです。

 ・・・略

 外国選手のピンに対する距離感の正確さだ。自分の飛距離を数センチ刻みで細かく把握している。それに比べ日本選手のショットは前後のぶれが大きいが、これは練習場の違いにもよる。
 一般的なドライビングレンジでは試合で使用する球を打てないし、距離も短い。米国のように広い練習場で、芝をきっちりと刈り込んだグリーンを使って練習するなど不可能に近い。長年の練習環境の違いが、パット、アプローチの差にも出てくる。その差を埋め、外国勢を打ち負かすには、一層の努力と創意工夫が求められる。 清元登子(日本女子プロゴルフ協会副会長)

 やはり、日本の練習場はプロでもアメリカのような良い条件ではないようですね。そして、それが技術の差になるとしたら、日米のプロのハンディは大変なものですね。
 良く日本のプロがアメリカとのコースや芝の違いをよく言いますが、それ以上に、こうした練習場の差もあるとは思いませんでした。言われてみれば確かに、本物で練習するのと、まがい物で練習するのでは微妙な技術に差がつくことは想像できます。ましてや、子供の頃からの積み重ねとなると大きな差になることは明らかでしょう。日本ではプロになるにも元手が掛かるということです。

 ウインブルドンの芝のコートや大リーグの芝の球場と日本の人工芝の球場の差を思い出します。このあたりにも目に見えない欧米との差というものがあるのでしょう。多分、日本では、芝のコートやグランドの手入れの大変さとコストが敬遠されるのだろうと思います。なんとなく、こんなところにも社会資本の厚みの違いを見せ付けられるような気がするのは考えすぎなんでしょうか。
 子供のときから本物に接することは大切ですが、こんなところでも彼我の差は大きいということです。

本物と偽者の差は大きいと思います!

20011213日木曜日  第816話  大盤振る舞い

 第811話でも取り上げた道路公団、通行料無料どころかとんでもない事が行われているようです。
 想像を絶するような記事が
12日の日本経済新聞コラム「官業を斬る」にありました。道路族の恐ろしい考えと公団の無駄遣いの極地とも言える話が載っていました。

  それによると、自民党道路調査会(古賀誠会長)は「日本道路公団の道路建設部門()と道路管理部門(下)を分離、建設部門を特殊法人や独立行政法人として存続させ、政府・与党が関与する余地を残す戦略である。」ということのようです。

つまりは、族議員の利権の塊である建設部門を民営化から切り離すことによって、うまみを離さないということである。よくもここまで国民をなめきれるものです。

 さらに公団の現実は、

 ・・・略

 「一反(約十アール)500万円程度の田んぼなのに、大盤振る舞いで3,000万円で買い付ける。お金が有り余っているようだ」十月、群馬県太田市の清水聖義市長は日本道路公団の野放図な用地買収ぶりに怒りをぶちまけた。・・・以下略

 こんなことがまかり通っているのです。土地の公有化とは正反対の発想です。税金を節約しようなんて殊勝な気持ちは全く無いようです。なんて奴等でしょう!自分のお金で無いとここまで出鱈目になれるのです。この怒りを何にぶつけたらいいのか・・・。
 土地の取得でこれですから、実際の工事にはどのくらいの無駄遣いがあるのか想像するだけで恐ろしい。
 例えば、1の強度が必要な施設をその何倍(?)もの強度で設計し、それに対するゼネコンの見積もりは族議員達へのリベートなどが目一杯上乗せされて何倍にもなっていることでしょう。普通にやれば何分の一で出来ることやら、空恐ろしいものがあります。

 こうやって、よってたかって税金を食い物にしていることは想像に難くありません。日本人ってここまで堕落してしまったのですね。第783話で取り上げたトッテンさんの言われる戦後の道徳教育の欠如がここに一番現れているのかもしれません。
 ということになると50年かけて堕落したものがすぐに良くなるとは考えられません。残念ながらこの国はもう直りそうもなさそうですね。

今から初めても50年!

20011214日金曜日  第817話  阪神

  日本のプロ野球、特に阪神には興味がないのですが、今の監督騒動を見ていると、あの球団は本当にやる気があるのかと疑いたくなります。

 どうして、星野監督なのかその根拠が不明です。野村監督もそうですが、どうして自分のところの人材を使わないのか。確かに、人材は広く募集することはいいことには違いありませんが、同じ力があるのなら内部からの昇格の方が選手にとっても納得も行くし、働く気にもなるのじゃないでしょうか。

 どうも、阪神というところは球団内部に問題があると考えた方がよさそうです。と言うのも、過去に於いて田淵、江夏、掛布(はどうだったかな?)、岡田とスター選手を放出してきたというのは球団の上層部に問題があると考える方が自然でしょう。
 よく言われるように、黙っていても儲かる球団なので、努力しようと言う気がないのだろうと思います。

 常々、阪神という球団の諸悪の根源は親会社なのだから、早く他の会社に売りに出した方が球界・選手・ファンにとって1番良い結果になるだろうと思っていました。やる気の無い会社に持たれていることが一番の不幸だと思います。

 極端かもしれませんが、日本のプロ野球を駄目にしているのは渡辺オーナーの巨人とやる気の無い阪神の親会社と言えるのじゃないでしょうか。

 13日の日本経済新聞のコラム「チェンジアップ」で豊田泰光さんが「不可解な阪神監督人事」と題して、「なぜ、岡田二軍監督ではいけないのか」と書いていました。そして、星野監督が傷つかなければ良いがと心配していました。

 流石、豊田さんですズバリと言ってくれました。そのとおりだと思います。いくら星野監督が頑張ったところで上がその気が無ければどうにもならないと思います。体よく利用されて放り出されるのが落ちのような気がします。

 良くあるのがわが社には人材がいないと言う経営者。そんな経営者に限って人を育てることが出来ない。生え抜きを放って置いて外部の人に助けてくださいなんて言葉を気軽に出すような経営者は信用できないと思うのは私だけでしょうか。

星野さんやめたといた方が良いと思うがなぁ!

20011215日土曜日  第818話  ウイルス

 このところ我が家にもウイルスメールが頻繁です。Outlook xpressがセキュリティに弱いと言うことで狙われているそうですが、私も、折角覚えたものを替える元気も無いのでそのまま使っていますが、こうなってくると考えないといけないかもしれません。

 幸い今回は、サイト巡りでの情報とウイルスにやられた知り合いから警告の電話連絡が前もって入っていたので事なきを得ました。
 そして、
Outlook xpressのプレビュー画面を見ない設定(受信トレイ→表示→レイアウトで、「プレビューウインドウを表示する」のチェックをはずす)にしていたのでおかしなメールは開けずに即削除したので助かりましたが、プレビューで防げないのもあるようなので、今後はどうなることやら。
 私も、結構無頓着ですが、そんな方法を知らない人も沢山いると思いますのでどこまで被害が広がるか心配です。

 これを機会に、TREND MICROのHPオンラインスキャンをやってみました。何と28個もウイルスが見つかりました。まさかとは思っていましたがこっそりと入り込んでいたようです。何だか分かりませんが、取り敢えず削除しました。何か悪戯されて無ければ良いがと心配です。今のこところは被害は無いようですが、実際はどうだか分からないのが現実です。

 しかし、何でこんなことをするんですかね。折角定着しかけたインターネットに水を差す本当に嫌な仕業です。そんな技術を持っているのならもっと良いことに使えば良いのにと思います。こんなことで、インターネットの発展が邪魔されたり、悪くすると有料サイトばかりになったりしたら、自分達だって困るだろうに・・・。

やめてほしいなぁ!

20011216日日曜日  第819話  タバコ

 タバコと発泡酒に対する増税が見送られました。連結納税は来年四月から実施が決まりました。
 トッテンさんの説を知るまでは、この連結納税に素直に賛成していたと思いますが、今は、トッテンさんの言うように企業や金持ち優遇が密かに計られている怖さを感じます。
 この大企業優遇の税制や大半の企業が赤字で税金を払っていないことこそ考え直すべきだと思います。
 第170話で取り上げた石原知事で一躍有名になった銀行に対する外形標準課税を全企業に導入することこそ公平な税制と税収不足の解決に最適と思うのですがどうでしょう。

 これに、もう一度累進課税に戻すことと、土地の公有化を計れば完璧だと思います。もちろん族議員や公務員の税金の無駄遣いを厳しく監視することが前提になります。
 ここまでやれば、全体の税金もそれほど高くはならないと思います。それぞれが、少しずつ公平に税金を払うシステムさえ出来上がれば、皆気持ちよく払う気になると思います。そんな考えは甘いと言われそうですが、いつかそんな日が来て欲しいものです。

 そうは言いながら実は、酒もタバコもやらない私としては、タバコと発泡酒に対する増税は反対ではありません。
 「酒もタバコも無くなればこの世はのどけからまし」と思う私は、何のきっかであれ酒とタバコを止める人が増えることは良いことだと思っています。酒も無いに越したことは無いですが、特にタバコに関してはそう思います。
 というのも、
第278話でも触れたように結構ヘビースモーカーだった私は、止めてからその臭いや不健康さに気がついたことがあります。特に臭いは止めて初めて分かるものだと思います。知らないで吸っている人にあの臭いを教えてあげたいのですがこればかりは止めないと分からないだけに難しいものがあります。しかし、止めた人に聞いてみると、殆どの人がその臭いのひどさが分かったと言います。服やカーテンそして髪の毛にもその臭いは付いています。
 あの不健康な臭いが分かるためには止めることが一番。値上げで止める人が一人でも多くなるのなら増税も良いかなと思えるのです。何がきっかけでも止めた方が良いことはあの臭いから明らかじゃないかと思います。

そう思いませんか!

20011217日月曜日  第820話  依存社会

 コピーをとることも出来ない。FAXも送れない。パソコンは当然使えない。切符も自分で買えない。
 大きな組織の上になるほどこんな人が多いそうです。確かに、そうだろうなぁと思わせるものがあります。私もコピーや
FAXは事務職をやりだして覚えました。日本の場合は事務員さんがそういうものをこなしてくれる。頼むと言えば全部やってくれるので、たちまち覚える必要が無いためにそれに甘えてついつい頼ってしまう。

 それが家庭においても奥さんに甘えて何にもしない。だから、ひとりでは身の回りの事が何にも出来ない人間が出来上がってしまう。これは単身赴任を経験した私には身にしみています。単身赴任が終わって既に殆ど元に戻っていますが・・・。
 この差が、奥さんに先立たれた男と、逆の場合の女性との差を生むのじゃないでしょうか。奥さんに先立たれた何にも出来ない男の惨めさに比べて、残された奥さん方の元気さにそれが表れているような気がします。それでも、その楽さに慣れてしまったらそれから抜け出すことは簡単じゃありません。やっぱり、人間楽な方が良いですもんね!

 このことが日本の社会の仕組みにも関係あるような気がします。と言うのもこの女性に頼るシステムを大きくしたものが国家じゃないかと思えるのです。
 つまり、面倒なことは全てお国にやってもらうという考えにつながっているような気がするのです。そして気が付いたときには何にも出来ないお国に良いように利用される国民が出来上がっていたというわけです。
 その典型的な例が税金と言えるのじゃないでしょうか。納税の手続きを会社が代わりにやってくれることに慣らされてしまっているから自己申告なんて面倒なことはやらなくて済む。その為に、その使い道に無頓着になって、好きなように使われてしまうことになったのでしょう。 

 権利を主張するためには義務が生じることを忘れてしまった結果が今の日本の現状を生んだと言えるでしょう。

 これは人間の本質かもしれません。支配されることに甘んじるのはそこに責任感や義務感のを持たずに上に頼るということの楽さを求める心があるのじゃないでしょうか。
 だからこそ、この現代において、世界中に皇室や王室というものがいまだに残っているような気がします。

ちょっとこじつけかな!

20011218日火曜日  第821話  支配階級

 昨日も触れましたが、日本の皇室だけでなく、世界中でいまだに王室が残っているのは一体何なのでしょう。
 そして、その王室の人達が程度の差はあるかもしれないが、間違いなく大部分の庶民から愛されているということである。
 封建時代に自分達を支配し、自分達の先祖を搾取していたであろう人たちの子孫を認め憎しみどころか敬愛の念を持つのですから人間の不思議さを感じずにいられません。
 そういう私だって、別に天皇を否定もしませんし、世界に誇りたい気持ちやどこか暖かい想いを持って見ています。
 単なる教育によるものかもしれませんし、人は、それを権威に対する憧れであり卑屈であると言うかもしれません。もしかしたら、長い間しいたげられてきた先祖の血がそうさせるのか、それとも、昨日も触れたように、支配され命令されることで自分で考える必要の無い気楽さに甘えているのでしょうか、全く不思議な気がします。

 明治維新に倒幕に利用されて今の地位にあるといえども、それまで、時の権力が天皇家をつぶすことが無かったことにも不思議さを感じます。あの構造改革の権化と言える織田信長でさえ天皇家には手をつけなかったようですし・・・。
 そうした、支配階級が搾取によって作った過去の建造物や芸術をありがたがってもてはやし、その裏の庶民の苦しみを想像もしない。これこそ必要悪と言うのでしょうか。

 こんな気持ちを持った人間が、本当の意味の民主主義というものを手に入れることが出来るのか疑わしい気がします。人間、所詮何かに頼りたい弱いものなんでしょうか。

 第806話でも取り上げた内親王の誕生で天皇に関する記事が多くなって、こんなことを考えてしまいました。

何時まで、天皇家は続くのでしょうか!

20011219日水曜日  第822話  イチロー

 大リーグが終わって、イチローを見れなくなって楽しみが減ってしまって寂しい思いをしています。日本のプロ野球は阪神の監督問題など相変わらずファン無視の茶番で何の興味も湧かないなかで、日曜日の夕方、NHKのイチローの特集を楽しませてもらいました。

やっぱりイチローは良いですね。イチローが大リーグのトップ選手に認められるのを見ていると涙が出そうなくらい感激してしまいます。本物は本物を知るというのはああいう事を言うのでしょう。見ていても気持ちが良いですね。

 第590話でも取り上げた、三塁へのスローイングは何度見ても飽きません。ヤンキースとの優勝決定戦での二塁への送球もあれに劣らず素晴らしかったが、セカンドのキャッチングが早すぎてアウトにならなかったものです。あれがアウトになっていたら流れが変わっていたかもしれないと思ったのは私だけでなかったと思います。

 12月18日、日本経済新聞でコラム「疾走イチロー」が始まった。5回掲載するそうです。一部抜粋します。

 大リーグへの道を決定づけたのが、1999年4月11日西武ライオンズ戦(ナゴヤドーム)で西崎幸弘投手から打ったセカンドゴロだった。

 直感的に「これだ」と心に響くものがあった。求めていたタイミングとの体の動きの微妙な感覚を完全にとらえることができたのです。それまでもやもやしていたものが消えて、ようやく自分の打撃ができる自信がわいてきました。

 第758話で取り上げた時には何時の試合だったか覚えていなかったのですが、これですっきりしました。
 しかしこの話は何度聞いても凄いですね。V9監督の川上哲治さんが現役のときにボールが止まって見えた話も驚かされましたが、これはそれ以上の話かもしれません。
 なんといっても、これでスランプに陥ることは無いだろうと言い切ったその自信に驚かされました。こんな言葉は余程の確信がないと言えないだろうし、下手に対戦相手を刺激すれば不利になると思って普通そこまでは言わないものだと思います。
 それがどちらかと言えばそんな大言壮語をするようなタイプで無いイチローが言っただけに、この自信は相当なものだと思います。その自信が今年の成績につながったことは間違いないでしょう。それだけに、何時までそんな感覚を持続できるのかにも興味があります。

全く、来年が待ち遠しい!

20011220日木曜日  第823話  高校野球

 今日も楽しみに読んだ、1219日の日本経済新聞コラム「疾走イチロー」はやはり面白かった。

特に、高校時代に酷使されてつぶされていく選手が多い事や上下関係の厳しい寮生活に触れ、「野球部の寮生活だけは二度とやりたくない経験でした。」と言っています。そして、「その後も是ほど嫌な経験を味わったことはありません。」と断言しています。

 さすがのイチローも日本の高校野球の部活の理不尽さ、酷さにには腹に据えかねるものがあるようです。実際、有名校の野球部の酷さはほんの一部しか表面には出てきませんが相当酷いようです。

  そして、玉木正之さんのBaseballJunkyナベツネと高校野球をぶっつぶせ!でも触れているように、その高校野球を食い物にしているマスコミや大人達。彼らにつぶされた前途ある若者は一体どれくらいいるのか想像するだけでも恐ろしいものがあります。そんな前近代的野球界が発展する方がおかしいと思います。
 スポーツはもっと楽しくやっても良いはずです。イチローも良くつぶされなかったものです。もしもつぶされていたら、こんな喜びをファンに与えることが出来なかったのですから、もしかしたら奇跡と言えるかもしれません。

 このイチローの話から落合博満選手を思い出します。落合選手も高校、大学の野球部の理不尽さが納得いかずに途中で止めている。そして、一度はあきらめたが社会人野球東芝府中でその素質を開花させた。普通のプロ野球選手とは一味違う人である。

 落合選手のエピソードとして、後輩が「落合さんは絶対に後輩いじめをしなかった」と証言していました。どちらかと言えば変人に属するとみられている日本球界を代表する二人が同じような考えをしているのが興味深いですね。もうそろそろ馬鹿ないじめを止めてほしいものです。そんなことばかりやっているといまどきの若者に見放されるのが分かりそうなものですが。

やはり、日本人の特性だろうか!

20011221日金曜日  第824話  品格はトップで決まる

 リストラや倒産と無責任な経営者ばかりが目立つし、政治家と官僚は税金を食い物にする。本当に腹の立つことばかりですが、第194話で取り上げた石橋湛山さんが戦争中に会社を売り払っても社員の面倒を見ると言ったことを思い出させるような良い話がありました。残念ながら日本ではありませんが・・・。

 萬晩報20011216日(日)「ビッグ・リンカー達の宴(うたげ)−5」に紹介されていた「霍見教授の苦言直諌会社の品格はトップで決まる」にその話はありました。霍見教授はビル・トッテンさんもNo.8『アメリカ殺しの超発想』などで取り上げています。

 「模範とすべき米企業のトップは」と尋ねられると、私はためらわずに、マルデンミルズ社のアーロン・フュウスタイン社長、七二歳だと答える。・・・中略

 そこで、マルデンミルズ社がなぜ米国第一の品格かの説明をする。九五年のクリスマス直前に自社工場が全焼した時、フュウスタイン社長は失業の不安におののく全社員の前に進み出て、工場再建まで全員の賃金は業界水準以上のまま全額保証するし、医療保険の掛け金もちゃんと払うと確約した。全社員が泣き出しただけではなく、取材中の海千山千のテレビ記者たちまで貰い泣きした。社員の大半が、ドミニカやプエルトリコからの貧しい移民だったのだ。・・・以下略

 この話を読んだとき石橋湛山さんのあの話をすぐに思い出しました。国は違えどもこういう経営者がいることは嬉しいですね。
 「品格はトップで決まる」とは良くぞ言ってくれたものです。どんな組織もトップ次第ということは間違いないと思います。
 それにしても日本も石橋湛山さんを総理にしたことがあるのですから、そのころは今ほど為政者が腐っていなかったのかもしれません。しかし、今の日本にこそ石橋湛山さんが必要なのですが、そんな人はいそうも無い。 

それこそが日本の悲劇かも!

20011222日土曜日  第825話  機密費

 田中真紀子さんがとうとう言ってしまいました。誰もが間違いないと思いながらもマスコミも追求することの無かった、機密費です。

 12月21日の読売新聞によるとロイター通信のインタビューで「首相になったから外務省ばかり診ていられないと言うこと(なのだろう)。首相として機密費とか内閣報償費を使える立場になったのでコロッと変わった」と述べた。
 これに対し小泉首相は「最終的な方針は私に従うだろう」と語ったそうです。

 遂に、腹をくくったのかなと思わせる発言です。そもそも、圧倒的な国民の支持を得た小泉内閣がこの問題を隠したことで「何だ、やっぱり同じじゃないか」と落胆させられたのが始まりでした。
 このことにより、全ての改革が誤魔化しではないかと疑わしくなったのは間違いありません。その時から、官邸、特に福田と外務省、マスコミの結託によるリーク合戦で真紀子バッシングが始まったのは誰もが認めるところでしょう。
 この発言を、何時もの発言癖で終わってしまうには勿体無い問題である。真紀子さんも、どの道この内閣では死んでしまっているのだから、最後にこの問題を表に出して戦へば、それこそ起死回生で将来の道が開けるかも知れない。それとも完全に潰されるか・・・。
 いずれにしても、小泉さんも所詮は今までの首相以上でなかったのだから、もう一度根本からの改革を目指してこの問題を表に出して戦ってみたらどうでしょう。それこそが国民が本当に求めていることなのですから、もう一度真紀子さんに国民の支持が集まるはずです。

 この問題をうやむやにさせてしまっては、この国の改革など絶対に出来ないと思った方が間違いないでしょう。結局は、自分の身が可愛いだけの内閣に何が出来るはずも無いと言うことです。

真紀子さん、腹をくくってやりましょう!

20011223日日曜日  第826話  狂牛病

 ここ10年位は、歳のせいか牛肉や豚肉など余り食べたいとも思わなかったので、今の狂牛病問題で特に不自由も感じないのですが、実際は牛肉より牛脂など加工食品の方が危なそうですね。
 単身赴任の時から健康に気を使って朝はパンにマーガリン・牛乳・ヨーグルトと体に良さそうといわれるもの食べてきました。何のことは無い、皆危なそうなものばかりです。マーガリン・牛乳・ヨーグルトも企業やマスコミの宣伝にのせられて選んできたものです。実際に体に良いかどうかは分からないが、皆が良いと言うのだから悪くは無いだろうくらいの気持ちで選んできたところです。世の中ってこんなもんでしょうね。
 尤も、夜はもっと危なそうなカップラーメンを主食にしていましたから、健康に気を使っていたなんて笑っちゃいますけどね・・・。

 今更、狂牛病が不安で止めることも無いですが、何時狂牛病になってもおかしくないだけのものは食べてきていることに間違いは無いでしょう。
 そういえば、何時も頭に霞がかかったようで回転が鈍いのもそろそろ発症が近づいている前兆かも・・・。

 それにしても、この問題はエイズや第728話でも取り上げたクロイツフェルト・ヤコブ病と全く同じ人災と言うか、官僚による殺人であると言っても間違いないでしょう。

 22日の読売新聞が一面で農水省が危険性を指摘しようとした欧州連合(EU)の報告書案を抗議で断念させたことをやっと正式に載せました。

 それによると、88年に最も危険な英国から19頭の生きた牛を輸入して、そのうちの18頭が肉骨粉に加工された恐れがあるのだそうです。

 この事実を隠していたということ、これは、もう確信犯としか良い用が無いですね。お国というものは信用できないのは分かっていても、ここまで酷いともう笑ってるしかないですね。
 こんな問題でも、結局はうやむやになってしまうこの国が改革できるなんてことは夢の又夢のようです。

生きていく気力がなくなりそう!

20011224日月曜日  第827話  読売新聞

 昨日狂牛病のことを書きながら、「あれっ!2日も続けて読売新聞からの記事を取り上げてしまったぞ!何かおかしい!?」と疑問を感じました。要するに、私の琴線に触れる生地が続いたということです。
 そんなことを感じている人が他にもいるようです。サイト巡りの中で、
Yahooの掲示板で、「読売は編集長でも変わったのかな?反政府の記事が増えたような気がする」という趣旨のものがありました。「成る程、そういう見方もあるのか!」と目を覚まされる想いです。

 そして、今日(23日)も、そんな記事がありました。

 暴力団の郵便特別扱い と題して、

 「暴力団が出した郵便物を、受け付けた郵便局が通信事務の封筒に入れるなど特別扱いにして、あて先を管轄する郵便局に発送しているケースがあることが22日、読売新聞の調べでわかった。」というものです。

 中には、速達扱いにしていたりするそうです。それは、郵便番号自動読み取り区分機を通すと消印のインクがにじんだり、折れ曲がったりすることがあり、数年前暴力団とトラブルが起きたという話が広がりそのころから行われるようになったそうです。

 事なかれ主義の典型ですね。臭いものには蓋、強いものにはぺこぺこ。庶民がそんなことでクレームをつけても知らん顔なんでしょう。
 こんなところにも、公務員の体質が見事に現れているということです。

 実は、21日にも特定局長190人申告漏れ と題して、

 特定郵便局が東京国税局の税務調査を受け、郵便局の土地・建物を所有する郵便局長約190人が、申告漏れを指摘されていたと大きく報道していました。

 急に、それも立て続けに郵便局の不祥事を取り上げ出したのも、おかしいと思いませんか、やはり、編集長が変わったと考えるか、それとももっと上からの支持により編集方針が変わったのか、もしくは、何か裏の狙いがあるのか・・・。
 マスコミが変わることは歓迎なのですが、どこまで本気なのか疑問です。素直に喜ぶべきか、それとも、裏に何かあるのか、いずれにしても、面白くなりそうです。そろそろ、新聞も止めようかなと思っていたのですが、しばらく様子を見てみようかなと思います。

それにしても、暫く楽しみです!

20011225日火曜日  第828話  高度医療

 医療改革もうやむやで所詮は根本的改革には程遠いままに終わったようです。医療制度などは余り良く分かりませんが、原因の一つに高度医療の行き過ぎがあることは間違いないような気がします。
 所謂スパゲッティ症候群と言われる無理やりともいえる延命処置などがそうです。本人が本当に生きたいのかと思えるような状態で無理やり生かしているような医療が行われていることは皆が知っていることです。命の問題だけに表立って反対することははばかられるので大きく取り上げられることはありませんが、誰もが本当にこれで良いのだろうかと心のそこで思っているのではないでしょうか。
 自分だけは、あんな状態で延命されるよりは、あっさりと死なせて欲しいと思います。実際その時になると又考えは変わるのかもしれませんが、今はそう思います。高度医療の発達に反対するのではありませんが、行き過ぎを考える必要があることは間違いないと思います。

 そんなことを常日頃思っていたら、24日の夕方のニュースでペットの医療にCTMRIが使われているのを紹介していました。

 Googleで検索してみたら、「動物医療は急速に進んでいる。人間なみにコンピューター断層撮影(CT)や超音波診断が普及。磁気共鳴断層撮影(MRI)装置まで備えた大学の動物病院もある。」とありました。

 何とも、ペット産業もここまで来たかと驚かされます。実際、ペットもそこまでして生きたいと思うのだろうかと考えてしまいます。どこか、向かっている方向が違うんじゃないかと思う私はやはり変わり者なのでしょうが・・・。
人間の世界でも、
CTMRIの設備投資が経営を圧迫してその為に無理な検査漬けがあると言う話も聞きます。かといって設備が無い病院には患者が来ないので無理にも導入することになり、その投資を回収する為に無理な検査をすることになるというジレンマに陥っているそうです。
 ペットの世界までそんな時代になっているとは・・・。

どこかおかしい!

20011226日水曜日  第829話  アイドルストップ

 環境と省エネの為にアイドルストップが言われだしたのは、何時頃からだったでしょう。大阪への単身赴任で地下鉄の便利さに慣れて長い間運転から遠ざかっていたので余り記憶にありません。
 今、は通勤で乗り出しましたが、アイドルストップは全く意識にありませんでした。いつも中古車にしか乗らない私は昔の車のイメージが強くて、いちいちエンジンを切ってたら、再スタートに失敗して後続車に迷惑をかけるのじゃないかと心配します。最近の車はエンストなんて余り無いのでそんな心配は要らないのでしょうか。
 考え自体は素晴らしいことだと思います。しかしながら、そんなに普及しているようにも思えないのですが、果たしてどれくらい普及しているのでしょうか。やはり、総論賛成、各論反対のたぐいなのでしょうね。自分が一々エンジンを切るとなると面倒くさいというのが先にたつのでしょう。

 25日の日本経済新聞のコラム「グリーン通信」にそんな横着者にぴったりの装置「アイ・スタート」というのが紹介されていました。

 エンジンキーを回さず、簡単なボタン操作一つで車を停止・再始動するのだそうです。ただ、本体が5万円、取り付けに1万円程度かかる。普通再起動に2秒ほどかかるのがこれだと0.1〜0.2秒ですむそうです。

 なかなか面白そうな装置ですが、値段が高すぎますね。個人でこれをつける人は余程の人しかいないでしょう。ISO14001のように事業所などが宣伝に使うかもしれませんが、それにしてもコストが問題になりそうです。バッテリー上がりも心配ですが、この装置を使うとその心配も無いそうです。
 中古車をどうするかの問題はありますが、これは、やはり、メーカーが標準装備することが第一でしょう。

 一体、メーカーがそんな努力をしているのだろうかとGooleで何時ものように検索してみました。
 
HONDA二輪車で実現しているようです。四輪では三菱が採用していました。メーカーも一応考えてはいるようですね。良い考えなので、コストアップにならず採用されることを期待したいですね。車が勝手にやってくれるのじゃないと、自分勝手な日本ではなかなか広まらないでしょうから。

良いこともやってるんだ!

20011227日木曜日  第830話  運転マナー

 香川県は10万人当たりの交通事故死が日本一多いという有難くない記録が続いています。道路の舗装率が日本で1、2位の県であるのも関係あるのかもしれませんが、どちらかと言うと不注意運転と老人の横断事故が多いような気がします。
 出来ることなら、車の運転など一生したくないのですが、田舎は公共交通が発達していないので車がないと身動きが取れません。だから、残念ながらそういう訳にも行かないのです。通勤も自転車にしたいのですが、これが又、交通事故の大きな原因の一つなので躊躇します。何でも、同じ距離を移動するのに自転車が一番死亡率が高いのだそうです。歩きや車の方がその点安全と言うわけです。言われてみれば、そうかも、というところです。

 そんな運転嫌いの私が第797話で取り上げた追い抜いて行く車に「南無阿弥陀仏」と言う話と同じ頃に読んで、成る程と思った運転マナーがあります。それは、信号の無い細道から幹線道路に合流するときに、割り込ませてもらった後ろの車にブレーキを踏まさないようにスピードを上げるようにするということです。要するに、本線の流れを妨げないということです。
 皆さんも横道から無理やり出てきた車がスピードをあげずにもたもたしている為に急ブレーキを踏んだ覚えがあると思います。田舎では、車間距離が中途半端なことが多く、横道からの合流には結構苦労するのですが、その時に後ろの車にブレーキを踏まさ無いように出て行く車はめったに見ません。殆どが、後ろの車にブレーキを踏ませているはずです。
 そうは言いながら、高速道路の合流と違って一旦停止しているところからの合流なので私も完全に出来ているかは何とも言えません。しかし、いつもその努力だけはしています。

やっぱり変わり者かな!

20011228日金曜日  第831話  白熱灯

 最近は出張も無くなった私ですが、以前ビジネスホテルを利用していた頃気に入らないことの一つに照明がありました。安いこともあるのでしょうが、なんとも暗くて、夜の時間つぶしの本を読むことにも苦労することが良くありました。
 そういうホテルの方が多いということはお客さんからの不満が無いのかもしれません。しかし、兎に角明るい事が好きで家の居間の照明も蛍光灯を10本つけているくらいな私は部屋に入って照明が駄目だとがっかりしたものです。若い頃には視力が左右2.0あったのに近眼でメガネが必要になったのも会社の証明が暗かったからだと思っているくらいです。
 根っからのケチの所為もあると思いますが、子供の頃からの教育やメーカーの宣伝の為もあってか電球より寿命が長くて経済的で明るい蛍光灯が大好きです。トイレも、風呂も全部蛍光灯で白熱灯はどこにもありません。

 ところが、27日の日本経済新聞のコラム「マイホーム安心の設計図」に蛍光灯は料理をまずそうに見せたり、くつろぎには良くないとあり、白熱灯の良さを説いていました。

 確かに、言われてみれば、「そうかも」と思えます。ぎらぎらと明るい部屋は落ち着くということには不向きかもしれません。料理に関しては出てきたものは何でもおいしいと思って食べてしまう私は気にしたこともありませんでした。一度どこかで試しても良いかも・・・。

 以前、第508話でも書きましたが、リンクいただいているミズさんところの掲示板にアメリカ在住の多田さんと言う方が、アメリカでは日本とは逆に白熱灯、それも300Wくらいのものが殆どで蛍光灯は一割も無いと書き込まれていました。そのときも、日本の常識が必ずしも世界の常識じゃないことに驚きました。
 しかし、一方、資源の無い貧乏な国が世界に追いつき追い越せで、国を挙げて蛍光灯こそ白熱灯に全てで勝ると推進してきた律儀さと真面目さに感心したものです。その裏に、何か、メーカーや国の意図があったのだろうかと思うのは考えすぎでしょうか。それでも、日本中が蛍光灯主体になったことは、省エネということでは世界をリードしているのではないでしょうか。それだけに、今更白熱灯が良いと言われてもなんだかピンとこないのも確かです。 

単なる貧乏症かな!

20011229日土曜日  第832話  阪神

 阪神の監督騒動は星野さんの就任で決着しましたが、第817話でも言ったように誰がなろうと、上が変わらない限りどうにもならないと思うのは私だけではないと思っていましたが、とうとう玉木さんがBaseballJunky星野仙一版新監督就任のTV出演でウンザリさせられたこと……でずばりと表現してくれました。

 ・・・略

 「とはいえ、阪神タイガースが星野監督就任を招請したことには、驚く以上にウンザリした。阪神球団は、何も考えていない。将来に対する計画もない。思いつきだけの判断というほかない。野村の次は星野、というのは、ただただ「名前のある監督」がフリーになっていたので、声をかけたに過ぎない。さらに、チーム作りを「名前のある監督」にまかせ切っている態度というほかない。球団がこういう態度では、チームは一時的によくなることはあっても、その状態が長続きすることはない。星野監督も、いろいろ苦労するだろうが、その苦労が一時的に実ることはあっても、阪神球団の根本的な構造改革になるかどうか、非常に疑わしい……」・・・以下略

 やっぱりプロは上手く言いますね、『「名前のある監督に」にまかせ切っている』に私の言いたいことが全て表現されています。これこそが私が言いたかった阪神球団の根本的な体質です。これが変わらない限り玉木さんの言われるように良くなったとしても一時的だけでしよう。阪神ファンもこんなやる気の無い球団を無批判に応援するから付け上がって努力しないのだと反省すべきじゃないでしょうか。

 金にあかせた巨人球団と努力をしない阪神球団が日本のプロ野球を駄目にしている双璧のような気がするのですがどうでしょう。いっそのことマリナーズのオーナー任天堂の山内さんに買ってもらったらどうでしょう。面白くなりそうに思います。任天堂も日本の子供をゲーム漬けにしたお詫びにそのくらいのことしても良いのじゃないかな。

 球団も球団なら選手も選手という記事もありました。27日の日本経済新聞、何時もの豊田泰光さんがコラム「チェンジアップ」に「経営者側が外国人の出場制限緩和を求めたのに対し、労組・選手会が反発している。」と嘆き、その体質を批判していました。そして、「外国人と争ってサバイバルできる選手がいないと、日本球界自体生き残れない。」と心配されています。

 本当に、どっちもどっちですね。イチロー1人に勝てないのも無理ないかもしれませんね。今日も、6時から「イチローの真実」というTV特番の為に残業0で飛んで帰った私でした。

やっぱりイチローは凄い!

20011230日日曜日  第833話  高志低居

 香川県で私の世代の人にとって物心付いた時から知事と言えば金子正則氏であったのではないでしょうか。少なくとも私はそうでした。多選知事などが問題になったのはもっと後のことであったし、子供がそんなこと考えることも無く知事と言えば金子さんと思っていた。
 何をしたのかどんな人だったのかも知りませんが妙に尊敬していたものです。尤も、地位に弱いのは今でも一緒ですから、単にその程度のものだったには違いありませんが。

 そんな金子さんのことが27日の四国新聞コラム「一日一言」に紹介されていました。『伝記「高志低居 元香川県知事金子正則の生涯」が出版された』ことの紹介です。『高志低居とは「志は高く、暮らしは質素に」の戒め。』だそうです。

 ・・・略

 現職知事が朝の栗林公園で吸いガラを拾って歩く姿を。名園を大切に―と思えば彼はごみ拾いもした。それはかつて戦争責任を明言して自ら退官した全国ただ一人の判事、金子正則の自然な姿だった。・・・以下略

 そんな立派な人だとは知りませんでした。やっぱりトッテンさんの言われるごとく85年以前の為政者には今の人たちと違って筋の通った立派な人がいたようです。
 今の為政者・経営者・官僚などにこんな「高志低居」なんて気持ちを持っている人がどれ程いることでしょう。日本中「低志高居」の人ばかりとは言いませんが、殆どの人がそうであることは間違いなさそうである。特に偉いといわれる人ほどそうである。
 もう一度、日本中が考え直す必要があることは確かですが、そんなことが起こりそうも無いのがどうにも悲しい。
 甘いかもしれないが、日本人の本質はそんなに悪くないと思います。本当に、日本の危機のときには「高志低居」を思い出すような気がします。

日本人の本質を信じたい!

20011231日月曜日  第834話  日本人

 とうとう大晦日。良いことの少なかった今年一年、私を元気付けてくれたのは何といってもイチロー選手。

 30日の「サンデーモーニング」でイチロー選手と新庄選手、小泉首相と森前首相、田中真紀子外相と外務省官僚などでどちらが日本人らしいかを一万人のアンケートをとっていました。イチローと新庄では約7:3でイチローの方が日本人らしいでした。真面目・努力・寡黙がその印象だそうです。しかし、篠田監督が和を重んじる新庄の方が日本人的で、イチローは周りを気にしないで自分を高めることに集中しているといっていたのが納得しました。
 アメリカの女性アナウンサーがイチローはサムライと表現していましたがこれが一番彼にふさわしい言葉のように感じた人も多かったのではないでしょうか。

 22日の日本経済新聞コラム「疾走イチロー」の第5回にあった言葉です。

 ・・・略

 自分の好きなことをやって報酬を得て、それによって世の中の人に影響を与えることが出来る仕事は限られている。それを生活の手段にとどめておくのはすごくもったいない。野球を始めたときの熱い思いをずっと抱き続けていないと、つらくなってくるはずです。当然、自分を磨いていこうという気持ちもわいてこなくなるでしょう。
 現状にまんぞくしてしまっては、それ以上の進歩は望めないわけだし、進歩への努力をしないことは、人間としての魅力を失ってしまう可能性がある。・・・以下略

 道を極めようとするサムライの心、これこそがイチローの本質かもしれません。最も日本人らしい日本人と言えるかもしれませんが、今の日本人が一番忘れている心なのじゃないでしょうか。それだけに、その姿に打たれるのだと思います。昔の剣豪を、それも、なんとなく、宮本武蔵を思い出してしまいました。
 自分の選んだ道を究極まで泥臭く突き詰めて努力する、今の日本で一番嫌われるかっこ悪さかもしれません。もっと楽に、スマートに楽しくと言う今の時代とは会わないかもしれません。しかし、本来の日本人の心には一番響く姿勢なのじゃないでしょうか。だからこそ、その努力がもたらした結果に涙が出そうに成る程感動させられるのだと思います。

来年もよろしく!

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