団塊の世代の部屋(34)

 

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200251日水曜日  第965話  教育入院

 私事ですが、実を言うと、4月は更新のピンチでした。と言うのも、15日から糖尿病の教育入院をして、27日に退院したからです。毎年の健康診断で糖尿病の疑いがあったのですが、母がそうであったことから、何時かは、私もそうなるだろうと覚悟していたのと、どうせ糖尿病は病院にいっても根本的に完治するわけでもなく、一生食事療法をするしかない病気だという事が分かっていたので放っておいたのです。もちろん食事には気を使っていましたが・・・。

 しかし、合併症も怖いので、今回の退職で時間も十分取れることから病院へ行く事にしたのです。案の定、見事に糖尿病でした。幸い、合併症などの症状は無いようです。
 これからの治療を考える為にと、盛んに、2週間の教育入院を奨められ、「どうせ暇だからやってみるか」ということで重い腰を上げたものです。
 とは言うものの、一番心配したのが、折角ここまで続けてきた更新が途切れてしまうのじゃないだろうかということでした。
 「う〜ん、何か良い方法は無いものか?」と考えました。幸い家から近い病院なので、「途中で抜け出せば何とかなるかもしれないし、まぁ、最悪の場合、更新が途切れても良いじゃないか」と思い切って入院を決めました。

 入院して分かったのですが、朝・昼・晩の食前の血糖値を計る以外、教育用のビデオを見る位で、これと言った治療もないため夕食を終わったあとは朝の血糖検査まで何の用もないのです。そこで、夕食後帰宅してあくる朝6時ごろまでに病院へ帰れば良いことに気がつきました。医師にどうしても帰る用があると申し出たところ幸いにも帰宅許可が出ました。
 「これで、更新も出来るかもしれない。やれるとこまでやるか!」と実行。夕食が終わって、運動がてらに家まで歩いて帰ってサイト巡りと、更新を済まし12時前に就寝、朝は6時に病院へ帰るということで何とか乗り切ることが出来ました。
 結局病院に泊まったのは一日だけでした。同室の人や看護婦さんも呆れていたようです。これで、第1,000話も見えてきたかも・・・。

しかし、何事も案ずるより生むが易しです!

200252日木曜日  第966話  検察

 東京地検が鈴木宗男さんの秘書と業者ら7名を遂に逮捕しました。噂では、連休明けから中旬じゃないかと言われていたのが突然連休の真ん中に行われたことにチョッと驚いたのは私だけでしょうか。
 もしかしたら、
第957話第962話で取り上げた調査活動費横領隠しから目をそらす為に時期を早めたのじゃないかと思うのは下司の勘繰りでしょうか。鈴木宗男さんの罪をきちんと追求することは大歓迎ですが、裏にそんな意図があるのじゃないかと思わせるところが悲しい現実です。拙速で鈴木さんを追い詰めることに失敗しないことを願います。

 さて、その調査活動費横領疑惑ですが、第962話で取り上げた「ザ・スクープ」で証言した奈良地検を退職した人は「論談」の目安箱4月7日に投稿していた大田原さんという人でした。4月30日にも投稿されていたのを読んでいて、やっと気がつきました。私も結構抜けていますね。「ザ・スクープ」でVTRが見られますので興味のある方は見てください。

 しかし、この大田原さんという人も身辺に気をつけた方が良いのじゃないかと心配になります。鳥越俊太郎さんの「あのくさ こればい!」 の第778回第784回にその取材についての報告もあります。その中で鳥越さんも触れていますが、彼も危険かもしれません。それでなくても第233話で取り上げた上尾署の猪野詩織さん事件や第548話第722話の徳島の事件(隠された真実)など警察問題を積極的に取り上げているだけにあちらの方面からは恨まれているはずですから。

 もう一つ、宮崎学さんのHPの最新記事4月22日、「これが盗聴法の真の威力やろなにも裏話があります。
 この疑惑は、きっと闇に葬り去られることになるのでしょうが、こうした関連した人たちがこれからどうなるのか注意して見て行くことが必要だと思います。もし、これがきちんと追求されるようだと日本の将来に期待が持てるかもしれません。でも、殆どその望みはないでしょう。私もこんなことばかり書いているとにらまれているかも・・・。

本当に怖いですね!

200253日金曜日  第967話  パークアンドライド

 パークアンドライドのCMを3月頃だったかTVで何度か見ました。東海道新幹線品川駅(?)だったようですがそれ以後見ていないのではっきりはしません。
 しかし、JRもいよいよパークアンドライドに目を向けてきたのかと思うとチョッとうれしくなりました。
 というのも、
第459話第801話でも取り上げたように、今の日本の自動車優先主義は見直すべき時が来ているように思っているからです。
 狭い日本の劣悪な道路に自動車がひしめきあって、毎年一万人近い人が交通事故で亡くなっているなんてどう考えても異常です。少しは真剣に考えても良いのじゃないでしょうか。
 交通事故で死ぬことが当たり前と捉えられているのは余りにもおかしいと思いませんか。あくまでも他人事と思っているからでしょうが、何時自分の身に降りかかって来るか分からない状態なのです。事故にあってから考えたのじゃ遅いのですから。もちろん、それだけでなく環境面から考えてもCO2の削減にもなります。

 香川でも、5月1日からJR多度津駅(高知と松山への分岐点)がパークアンドライドを開始しました。200台の駐車場を用意、料金は定期購入者は月4000円です。主に、高松方面への通勤者をターゲットにしているようですが残念ながら今の所契約車は20台程度だそうです。
 今の所、苦戦しているようですが、どうせ余っている土地があるのですから辛抱して定着させてもらいたいものです。
 特に、田舎のJRの駅には結構遊休地があるのじゃないでしょうか、それを積極的に利用することによりこの方式が全国で広まると、事故の減少、CO2削減に少しは効果があるのじゃないでしょうか。
 田舎じゃないですが、単身赴任の大阪時代にJR京都線の
岸部の駅の北側に広がる広大な空き地を見る度に、「もったいないなぁ、もっと有効に使えないのだろうか?あれを駐車場にすると何台くらい置けるかな?」と何時も思っていました。

是非、広まって欲しい!

200254日土曜日  第968話  学力

 第964話で乙武洋匡さんや日木流奈(ひきるな)君のご両親の素晴らしさを書きましたが、その一方で戦後の教育の矛盾が行き着くところまで来てしまった感があります。
 これは、私自身が歩んできた道でもあるのですが、父親が仕事を大義名分に子育てを奥さんに押し付けてきたことが大きな原因の一つであると思います。
 本当を言えば人生において一番大切ともいえる子育てという面倒なことは奥さんにまかせることは楽です。その上、教育も学校に任せ切りとなれば是ほど楽なことはありません。しかし、楽をした結果はそれなりに報いを受けるということになりそうです。
 後になって、出来の悪さを子育てや教育が悪いと叫んでも、その責任は自分にあるということは間違いなさそうです。

 乙武さんや日木さんのご両親が立派だったのは特殊な条件を突きつけられたことに逃げると来なく真剣にぶつかって行ったということでしょう。その苦労は五体満足な子供を育てる何倍もあったはずです。その何分の一の努力もしなかった戦後の日本の親が、今の日本を作ったことは間違いありません。

 4月から、ゆとり教育ということで週休二日が始まりましたが、授業時間の減少で学力低下が心配されています。
 しかし、一方では、知識の詰め込みだけの学力なんて本当に必要なのかという考えも出て来ています。実際詰め込んだだけの学力より、如何に学問に興味を持たせるかの方が大事だと思います。現実に、スポーツの世界ではそうなっているはずです。
 同じように勉強が楽しくなれば後は自分でどんどん追及していくはずです。勉強が嫌いでも何か好きなものを見つけてやることが出来ればそれで良いのです。「好きこそ物の上手なれ」は真実でしょう。

 家庭の躾と学校での教育で人の道と将来の目的を見つける力を養ってあげることが出来れば日本の国も黙っていても良くなるように思います。

 四国新聞、4月30日付・一日一言に教育評論家・佐々木賢さんという方の言葉がありました。 

 「子供が教育の外に出て、自分で自分の人生を切り開いていく機会を与えよう。そうしなければ、この社会自体が窒息してしまう」

 結局は、視点が子供に向いているか大人の都合かと言うことじゃないでしょうか。本当に子供のことを考えるのなら、学力なんて、いろんな選択肢の一つでしかないはずです。
 そんなことより、どうやったら幸せな人生を過ごせるかを考えてあげるべきじゃないでしょうか。
 「私は心地よく生きたいといつも思っています。回りの人にもそうあって欲しい。」と言う日木流奈君の言葉が身に沁みます。

学力だけが目的じゃない!

200255日日曜日  第969話  ISO14001

 第757話でも取り上げましたが、バブル以前にどこの企業も我先にと取り組んでいた小集団活動って、今、どのくらいの企業がやっているのでしょうか。私が勤めていた会社もご多分に漏れず全社で取り組んでいました。
 年に一度の全国大会に向かって一丸となって頑張っていたものです。と言うのは表向きで、仕事の邪魔になると思いながらも、会社の方針に渋々従っていたものです。仕事が終わってからなので、どうしても夜遅くなるのが一番嫌でした。残業手当くらい出して欲しかった。
 その中身は、本来なら下から積み上げて行くものを時間の都合で逆にテーマを決めてそれに沿って話を組み立てていったりしたものです。
 発表も、中身よりお祭り騒ぎのようなチームの方が成績が良かったりしたものです。なんてったって、審査員が現場も知らない人ばかりですからその程度で誤魔化せたものです。その証拠に、こんなに小集団活動が嫌いな私のところのチームが全国大会で3位になったことがありました。
 真剣に取り組んで中身も本当に役立つものだった時には地方大会も勝てませんでした。その後も、そのアイデアは未だに営業所で使われています。
 全てが無駄とは言いませんが、会社が従業員に無理強いするものが定着するとは思えませんでした。
 そのうち、バブルがはじけると何時の間にやら小集団の小の字も言わなくなったのには笑ってしまいました。今じゃ、そんなものがあったことも知らない人が大半かもしれません。
 良くは分かりませんが今や小集団活動とかQCなんて言葉は見ることも聞くことも無くなったのじゃないでしょうか。

 それに代わって、今は、ISO14001がブームです。環境を打ち出さない会社は時代遅れと言われるのを恐れてか多くの企業から自治体に至るまで猫も杓子も取り組んでいます。
 環境問題は取り組む必要は必要ですが、どうも本気でやっているようには思えません。本当に、真剣に取り組んでいるのなら良いのですが、どうしても、あの小集団活動の尻すぼみを思い出します。

 市民のための環境学ガイド今月の環境に5月1日: リコー社長 桜井正光氏の環境観として日本経済新聞の記事を紹介していました。「環境経営をお題目で終わらせている企業が多い」という題です。

 「環境保全活動はPRじゃいけない。その活動が企業改革や業績にどのようにつながったかを定量化し、環境会計を経営の意思決定ツールにしなければいけない。」

 トップがこういう考えを持っていれば良いのですが、大半はブームに乗り遅れないようにというトップの自己満足だったりして、利益が上がらないと何時の間にか小集団活動のように消えていくような気がします。

そうならないことを願います!

200256日月曜日  第970話  ペットボトル

 私が子供の頃には誰もいなかったことですが、我が家の子供達が必ず水筒(ポット)をもって通学するのを知った時に驚いたのはつい最近だったと思っていました。ところが今はそれが売れないのだそうです。
 それは、ガソリンより高いペットボトルの水が売れ、その影響でポットが売れなくなっているからだそうです。その代わりにペットボトルを入れるケースが売れているそうです。(5日、
サンデーモーニング、風を読むより)

 成る程、これだけペットボトルが浸透するとわざわざポットを持って行くことは無いですね。思わぬところで思わぬことが起こっているものです。ペットボトルの伸びが缶飲料に影響しているのはこの部屋でも書いたことがありますがこんなところにも影響しているとは想像できませんでした。商売も世の中の価値観の変化を読めないと大変なことになりそうです。

 缶がボトル(ビン)を駆逐したのが1970年代後半からだったと思います。それは、今考えるとデポジット制という環境に優しいシステムを効率主義が駆逐した時でした。
 その缶が便利さと安さという利点はあるが、もっと環境に優しくなさそうなペットボトルに取って代わられようとしている。
 缶がボトル(ビン)の業界を殆ど壊滅させたと同じことが起きようとしているということかもhしれません。
 効率という面から見れば、それは必然なのでしょうが、環境から考えると果たして、これが良いことなのかどうか疑問なところです。
 昨日触れたISO14001も、単に企業の都合や効率に利用するのじゃなく、本来の目的である地球の将来を、もっと大きな視点で本当に考える必要があるのじゃないでしょうか。

やっぱり、消費者次第かも!

200257日火曜日  第971話  芝生

 このところ、第924話でも書いた芝生の雑草と格闘しています。今年の雑草、特にカラスエンドウ(?)が一面にはびこってしまい、見るだけで気が萎えて手をつける気にもなりませんでした。これはもう農薬に頼るべきだと、あの時に調べた農薬を使ってみることにしました。
 今テレビで盛んに宣伝している
ラウンドアップハイロードというのがその改良版のようです。これ入院前にハケをつかって雑草に直接塗って様子を見てみました。そうしたら、何と入院後にはあのはびこっていたカラスエンドウが茶色くなって枯れているのです。
 これは良さそうです。ヨモギにも効果が現れてきました。これからは、クローバー・タンポポ・萱などでも試してみたいと思っています。これが効くとなると雑草との戦いもずいぶん楽になりそうです。
 お陰で、一時は諦めようかと思った雑草退治も何とかなりそうです。もっと早く調べるべきだったと反省しています。農薬による環境問題はあるかもしれませんが、背に腹は代えられません。こうなると、人間って勝手ですね。

 こうなれば、今年は、暇に任せて芝生の手入れに力を入れてみようかという気になっています。何といっても芝生は綺麗ですから。
 ゴルフをやっていたころは、芝生の絨毯の上を歩くだけでも「何と贅沢なスポーツだろう、こんな素晴らしいゴルフ場を環境問題で反対する人も一度やってみれば良いのに!」と、あの贅沢を皆に味わってもらいたいと思っていました。どちらかと言えば、ゴルフをやるより、芝生の上を思いっきり転げまわったり、昼寝をしたかったくらいです。パブリックのゴルフ場を作る方が箱物の公共工事よりはよっぽど環境に良いと思ったものです。

 6日の読売新聞に「校庭を芝生に」の記事がありました。文部科学相の諮問機関、中央教育審議会のスポーツ・青少年分科会が中間報告案をまとめたのだそうです。

 相変わらず長い名前ですが、良いことはどんどんやってもらいたいものです。以前から神戸あたりで進められていましたが、これが実現すると良いですね。土の校庭よりずっと素晴らしいと思います。

 第815話でも書きましたが、子供達が本物に触れることが出来るのは素晴らしいことです。私も、子供の時に芝生の上で思いっきり遊びたかった。
 手入れは大変でしょうが、新しい雇用も生まれることになるでしょうし、子供達に草抜きをしてもらうのも良い経験になるのじゃないでしょうか。休みの日は地域の人たちに開放してその素晴らしさを味わってもらいたいものです。

こういうところに金をかけて欲しい!

200258日水曜日  第972話  外来種

 第536話でブラックバスなど外来種の駆除が必要という記事を見て、今更、そんなことは無理じゃないだろうか、「放っときましょうよ!」と書きました。

 4月30日の読売新聞に「ブラックバスを池からせっかく追い出したのに、水草がなくなり、在来生物も減ってしまう。」という、それに答えるような面白い記事がありました。

 ・・・略

 東大大学院農学生命科学研究科の前園泰徳さんは、ブラックバスとアメリカザリガニ、水草の3者がそろったため池数か所でバスを駆除したところ、池の中のザリガニの密度が平均で100倍程度にも増えたため、水草がなくなり、トンボなど在来生物の種類数が大幅に減った。バスと同時にザリガニも駆除すると、水草は残った。 ・・・以下略

 面白いものですね。つまりは、もう既に新しいシステムが出来上がってしまっているということじゃないでしょうか。人間が自分の都合で行ったことが、もう人間の力では及ばないところまで進展してしまっているということでしょう。
 所詮、人間の知恵なんて自然の営みに比べたら小さなものでしかないということだと思います。外来種といえども、完全に日本の風土に組み込まれてしまったということで、それは即ち、自然に適合したということだと思います。単に、小ざかしい人間の知恵が外来種の子孫を残すという自然の力に利用されただけでしょう。

 なんとなく、今のグローバルゼーションを連想してしまいます。力の弱いものが強いものに淘汰されて行く。グローバリゼーションの掛け声に乗せられて一斉に走ったが、結局は、一部の強者が大部分の弱者を支配するというとんでもないことになってしまった。しかしながら、今更元にも戻れないというジレンマに陥ってどうにもならなくなってしまっている。
 小ざかしい人間の力ではどうしようもなく、今や、滅亡を待つばかりなんて図式が見えて来るような気がします。怖いですね!

そうでなければ良いが!

200259日木曜日  第973話  男女

 九州で看護師4人が夫を殺した事件で、最初に報道された「看護師」いう言葉に「看護婦とは違った職種かな?」と思ってしまい、違和感を感じたのは私だけでしょうか。そう言えば男の看護婦さんを看護士と呼んでいたのを「看護師」として統一するとのニュースを聞いたような気もします。

 私が入院していた時にも男性の看護師さんが何人かいました。時代はやはり変わっているんですね。それでも、未だに看護師イコール看護婦というのに違和感があります。やっぱり看護婦さんの方が良いですね。

 しかし、世の趨勢とはいえ、何で、男性が「看護士」、女性が「看護婦」だといけないのでしょう。ミスがミズと呼ばれるようになって以来、男女差別を無くするということでウーマンをパースンに入れ替えたりと、ややこしいことです。
 私も、差別は嫌いですが、何でもかんでも反対というのも好きになれません。

 5月7日の産経新聞に「主張 子育てへの浸透に警戒を」と題してそんな傾向が学校にも浸透してきていることを取り上げていました。

 【ジェンダーフリー

 ・・・略

 最近、学校教育の現場にも、ジェンダーフリーの思想が「男女平等教育」の名の下に、急激な勢いで入りこんできている。男女とも五十音順に並べて「さん」付けで呼ぶ男女混合名簿や、男女混合の騎馬戦、駆けっこ、健康診断などである。だが、これらの性差を無視した教育は、男女平等の理念とは何の関係もない。むしろ“悪平等”を助長しているといえる。

 ジェンダーフリーは社会的・文化的につくられた性差をなくそうという思想である。職場などでの男女差別廃止を求める運動としてなら許されようが、公正・中立であるべき教育現場への過度の介入は見逃せない。・・・以下略

 ジェンダーフリーが良く分からなかったので検索してみました。所謂、生物的性別と違って差別的考え方の性別というのでしょうか。確かに、男はこうであるべきとか女はこうだというような差別は良くないですね。
 こうした考えには賛成しますが、それは考え方が悪いのであって、男女の特色を単純に分けることとは別なのではないでしょうか。
 この世の中は男と女しかないのだし、肉体的に違っているところがあるのも間違いありません。昔からの言葉には良いものもあります。無理に変えることもないような気がします。
 その言葉の裏に潜んだ古い考え方を改めるべきであって、呼び方を一緒にすることとは別なような気がするのですがどうでしょう。何事も、行過ぎは物事をギスギスしたものにするのじゃないでしょうか。
 と言いながらも、単に看護婦さんの方が良いというのはジェンダー的考えに犯されているということなのかもしれませんが・・・。

むつかしいですね!

 Gender − 生物上の雌雄を示すセックスに対し、歴史的・文化的・社会的に形成される男女の差異。また、その差異に対する知識。(大辞林第二版から)

2002510日金曜日  第974話  八田與一

 何気なく朝のTVを見ていたら、「ズームインスーパー」で八田與一さんが紹介されていて、思わず見入ってしまいました。と言っても、「一体、誰だ?」と思われる人が殆どじゃないでしょうか。
 実は、つい最近まで私も知りませんでしたが、以前サイト巡りで「
Japan on the Globe216人物探報:八田與一〜戦前の台湾で東洋一のダムを作った男 台湾南部の15万ヘクタールの土地を灌漑して、百万人の農民を豊かにした烏山頭ダムの建設者。」を読み感動したことがあったので覚えていたものです。

 台湾の華南平野という香川県ほどもある土地に東洋一のダムを作って、今尚、現地の人たちに慕われている八田さんの命日が5月8日で、「嘉南の農民たちは、1946年12月、わざわざ日本の黒御影石を探し出して、日本式の墓を八田夫妻のために建てた。以後、毎年八田與一の命日5月8日に嘉南農田水利会の主催により、墓前での慰霊追悼式が催されている。」のだそうです。

 現場には「単身赴任では仕事が出来ない」と作業員のための町を作り、工事の犠牲者の慰霊碑には台湾人と日本人の名前を死んだ順番に刻むなど分け隔ての無い心があらわれている。
 事故によって、工事が中断され人員整理が必要になったときに、技術を持った役に立つ人から整理した。それは、優秀な人は直ぐに仕事が見つかるからという考えに基づいていた。それだけでなく再雇用先を率先して探して斡旋したのだという。今の日本の経営者に読ませたいものです。それだからこそ、未だに現地の人々に慕われているのでしょう。

 戦前にはこういう信念を持った人が多かったように感じられます。こうした人が戦後に現れないのは何故でしょう。日本人はどうしたのでしょうか、やっぱり教育なのでしょうか。
 今の時代に、こうしたリーダーが出て来ない事こそが日本の悲劇なのかもしれません。

考えさせられます!

2002511日土曜日  第975話  フェアトレード

 第921話でも触れた低賃金を求めての製造拠点の移転はとどまるところがありません。日本から東南アジアへそして今は中国、次はどこへ行くのでしょう。こんなやり方が本当に良いのでしょうか?
 同じ仕事をして、国が違うだけでどうして賃金が安いということを当然として捕らえるのか、その本質は、単なる搾取でしかないように思えるのです。そこには、途上国の人達を見下した差別意識があるように思えるのは私だけでしょうか、ましてよりやすい賃金で子供達を使っているところもあるなどと知ると、どうも釈然としない思いがあります。
 要するに、自分さえ儲ければ何をしても良いとの考えがあると言うことなのでしょう。所詮、そうやって、コストダウンを計ることで競争相手に勝ったと思っても、それは一時的なものであって、結局は過当競争に陥るだけであるのじゃないでしょうか。
 あの、勝ち組であったユニ・クロでさえ大幅な業績ダウンをしている今の状況がそれを象徴しているような気がします。
 こういう安い人件費を求めて製造拠点を移転するやり方は際限の無い無限地獄出しかないと思います。そして、それが日本ではリストラに繋がっているのですから、何をかいわんやです。結局は、一部の会社が一時的に栄えるだけで誰も幸せになれないとなると何をやっているのかと言うことになります。何か良い方法はないものでしょうか。

 9日のNHK「クローズアップ現代」がそんな疑問に答えるような貿易「フェアトレード」を取り上げていました。

 ペニー・ニューマンさん(カフェダイレクト社社長)はイギリスでコーヒーショップのチェーン店を展開していますが、その原料のコーヒー豆を現地の生産者から直接購入する方法を取っています。現地視察に行ったときに、生産者が安く買い叩かれる事により劣悪な労働条件で働かざるを得ないのを見て、これではいけないと、直接生産者から購入するシステムを作った。
 そして、安定供給を図る意味と生産者の正当な利益を確保するため、通常の3倍の価格で購入している。その代わりに、ショップではコーヒーを20円高くお客さんに飲んでいただきそれを3倍の購入代に充当しているというのである。もちろん、お客様にはそれを周知してのことである。それは、お客様にも受け入れられて、ちゃんと成長しているそうです。

 これは、意表を突かれました。こんな方法があるんですね。これは案外面白いかもしれません。
 
フェア・トレードで調べてみましたが結構多いですね。知らなかったのは私だけだったのかも・・・。しかし、どちらかと言えばNGOのような小さな組織での運動が殆どのようで、企業の取り組みは余り無いようです。
 そうじゃなく企業が本格的に取り組むべきじゃないでしょうか。例えば、中国に進出した企業が従業員の賃金を20分の1に甘えずに3倍払うとすれば、従業員も喜ぶでしょうし、中国にとっても良いはずです。日本の企業も価格差に悩まされることが少なくなるはずです。
 尤も、それならコストダウンの為に進出するメリットが無くなることになるので進出企業が無くなってしまうかも・・・。
 しかし、本来の姿としては、そうあるべきなのではないでしょうか。人件費だけを目的の企業進出は根本的にどこか間違っている。物価が違うのだから人件費が安いのは当然と考えて搾取するのじゃなく、国内の従業員と同じ生活が出来る待遇と考えるのが人間としてのあるべき姿じゃないでしょうか。
 現地の人たちとの生活の格差が問題になるかもしれませんが、その賃金は消費に回ることにより進出地の経済発展にも役立つはずです。それであればこそ、発展途上国の一層早い発展にも役立つのじゃないでしょうか。

 自分さえ良ければの考えを改め、相手にも正当な利益を得てもらうと考えることが、結局は今の日本のような行き詰まりを解決する一番の近道なのかもしれません。

考える価値はある!

2002512日日曜日  第976話  総領事館

 9月11日のニューヨークでの同時テロの時、日本のニューヨーク総領事館に日本の旅行客が泊まるところがないので相談に行ったら全く相手にしてもらえなかったなど多くの批判があった。大体、日本の在外公館は日本人に対する扱いはどこでも同じようなものらしいという話がネットで飛び交っていた。要するに組織の都合だけで国民なんか眼中に無いということのようです。実際に体験したことがないので、「そこまで酷いのかな?」と半信半疑の思いでした。

 しかし、5月8日の瀋陽の総領事館へ駈け込んだ北朝鮮家族を門から引っ張り出そうとする中国警官への領事館員の危機感の無いのんびりとした対応をビデオで見せ付けられると、「成る程、あれが日本の総領事館の現実なんだなぁ!」と思い知らされました。
 日頃から、「いざと言う時に何をすべきか。」何てこと考えたことも無いということがあれ程はっきりと現れている映像はないでしょう。
 もし、私のような外交なんて全く知らない素人があの場に遭遇すればあの程度の行動しか取れないとしても仕方ないかと思えますが、仮にもプロの外交官、それも副総領事と言う立場の人の取る態度とは思えません。
 百歩譲って、あの場合事情がつかめなかったと言うこともあるかもしれませんが、泣き叫ぶ弱い女子供に対する警官の扱いを目にしてのあれほどのんびりとした対応や、中に逃げ込んでいた2人まで連行されたとなると言い訳のしようがないはずです。
 これに関して、中国は、副領事が立ち入りと連行に同意したどころかお礼まで言ったと発表しています。これが本当なら大恥ですね。どちらが本当か・・・?
 しかし、もし、あのビデオが無ければどうなっていたでしょう。多分、抗議するともなく中国のなすがままで、総領事館には何の落ち度も無かったとの談話を発表して終わらせ、全ては闇の中に葬り去られていたのじゃないでしょうか。
 あの、ビデオが表に出たので慌てて抗議したというのが本当のところじゃないかと思うのは下司のかんぐりでしょうか。

 いずれにしても、あれで、「この国は国民を守るという気持ちは全く無い。自分の身は自分で守るしかない。」と、はっきり分かったような気がします。
 政・官・財の不祥事が続く日本の現状があの映像に象徴されていると言えば言い過ぎになるでしょうか。

お国に頼るのは止めましょう!

2002513日月曜日  第977話  検察

 瀋陽の総領事館の事件に隠れてしまった感じですが、第957話第962話第966話の大阪高検の三井容疑者が再逮捕されました。そして、法務省は10日付で、彼を懲戒免職処分とした。
 三井容疑者は、容疑を認めていないそうです。弁護団は調査活動費告発に対する口封じであるとの主張で行くようです。

 さてどちらが真実か、それともどちらも真実か、どちらにしても情けない話には違いありません。しかし、個人の問題よりは、組織の都合の方が問題としては大きいと思います。不謹慎ですが、益々面白くなりそうです。
 それにしても、三権分立が聞いて呆れます。今回の瀋陽の問題といい、立法・行政・司法全てが腐ってしまって、もう完全に末期状態になっているのが今の日本でしょう。

 12日の「サンデープロジェクト」で 大谷明宏氏の取材で取り上げていました。中身は同じTVアサヒの「ザ・スクープ」のものの流用でしたが、地方版の「ザ・スクープ」を全国版の「サンデープロジェクト」に格上げして取り上げたと言うことでしょう。多くの人に知らせるという意味はあるでしょう。

 サンデープロジェクトからの質問に対する法務省の回答は、

  1. 調査費の不正流用はしていない。
  2. ザ・スクープの取材があることは知らなかった。
  3. 奈良検察庁でのカラ出張の事実は無い。

 等というものでした。

 完全に国民をバカにしていますね。森山法務大臣の三井容疑者逮捕の時の「そんな事実はなかった」の映像が何度も写されていましたが、見る度に腹が立ちます。
 本当に、このまま隠し通すつもりなのでしょうか。各マスコミの取り上げ方も余りにも手ぬるいと非難されても仕方ないのじゃないでしょうか。

完全に末期現象!

2002514日火曜日  第978話  瀋陽

 瀋陽亡命事件、どうも日本側の言い分には無理がありそうですね。どうやって誤魔化すのか知りませんが、どちらにしても世界中から白い目で見られることだけは間違いなさそうです。
 この事件も良く考えると、全ては日本が戦後に問題を先送りして来た付けが回ってきただけのように思えます。

 というのは、欧米では移民の受け入れによりフランスの大統領選挙で極右のルペン氏が決選投票に残ったように大きな問題となっています。しかし、これからの世界はあらゆる人種が混じり合っていくことが進むべき道だと思います。と言うのも、混じり合うことこそが、相手を理解する最善の方法だと思うからです。
 何時のことかは分かりませんが、世界中の人々が人種を意識することなく当たり前として受け入れられる時がくれば、今、世界中で起きている紛争の原因の多くは無くなると思います。
 つまり、今、欧米が移民問題で悩んでいることはいずれ通らなければならない通過点であるならば、できるだけ早く取り組むべきことだと思うのです。
 ところが、日本は移民や難民を受け入れることを拒んでいます。日本は単一民族で、受け入れた人達が苦労をするとか体の良い言い訳を言って逃げています。しかし、逆に積極的に受け入れることが日本人の教育にもなるはずです。いずれ、世界の人たちと付き合うためにはできるだけ早く経験した方が良いはずです。

 ところが、結局は真剣に取り組まずに先送りして、世界でも珍しい移民や難民を受け入れない国としてきたことが、今回の亡命事件での副領事の間の抜けた危機感の無い対応となった背景になっているように思えるのです。
 何時までも、日本の常識は世界の非常識のままでは世界の笑いものになるだけです。それが嫌なら、積極的に日本の常識は世界の常識にする努力をすれば良いのじゃないでしょうか。その為にも、世界の人を日本に受け入れるて日本の常識を分かってもらい、それを世界に発信してもらう必要があるように思います。

受け入れるか、受け入れさせるか!

2002515日水曜日  第979話  奇跡

 毎日、気が滅入るような話題ばかりの中で、相変わらず元気を与えてくれるのが5月に入って絶好調のイチローであり、バイロンネルソンクラッシックで去年に続いてPGAツアー2勝目をあげたゴルフの丸山茂樹です。
 日本を飛び出して世界で活躍している人達からしか元気を得ることが出来ないなんて、世界の人を受け入れない日本にとって皮肉としか言いようがないですね。

 そう言いながら、残念ながら、この部屋を読んでくださっている方に謝らなければならない気が滅入る悲しい話があります。第964話で取り上げた「奇跡の詩人」日木流奈君の話がどうも本当のことではないようなのです。あの放送の後、新聞に新しい本の宣伝が出ていたのを見て、「あれ!、NHKがこんな宣伝に加担するような放送をして良いのかな?」と一瞬疑問を感じたのは確かですが、何分感動が先に立って疑問を否定してしまいました。
 その後、週刊誌でも騒がれているようなので気になっていましたが、最近のサイト巡りの順路の中に入れている「
有田芳生の今夜もほろよい」の酔醒漫録5月12日に驚くべき話を見つけました。
 なんと、あの日木流奈君の話が真実じゃないと言うことなのです。リンクを貼られている
「日常生活を愛する人は?」日記を見ると、どうやらお母さんの妄想ということのようです。

 本当のところは分かりませんが、言われてみれば、あの指差しのスピードにはついていけないところがありました。尤も、その速さとお母さんがその動きを察知して手を添えると言うところにも感動させられたのです。嘘であって欲しいと思いますが・・・。

 それにしても、マスコミは信用できないと思いながらも、映像を見せられるとどうしても信用してしまう単純な自分が情けなくなります。とは言いながらも、奇跡を信じたい気持ちはどうしても捨て切れないところがあります。しかし、それが実際に流奈君と同じような子供さんを持つ親御さんを苦しめるものであったらマスコミの責任は大きいものがあるでしょう。悲しいことです。

何とも、辛い話です!

Yahoo掲示板:日木流奈の謎

2002516日木曜日  第980話  狂牛病

 農水省他関連する業界が深く静かに潜行してほとぼりが醒めるのを待っていたと思われるますが、やっと、4頭目の狂牛病感染が出てきました。
 予想通り
第908話で取り上げた他の3頭と同じく1996年春の生まれでした。どうして、未だに4頭しか出てきていないのかは、その頃の生まれの廃用牛を牛肉用に出荷することが暗黙の了解として禁止されているからであるということは周知の事実である。
 出荷出来ない廃用牛の処分に農家が困って、熊本城内等各地で捨てられた事件はそれに対する抗議であった。
 要するに、何頭もの狂牛病が発見されれば牛肉の売れ行きに影響するからということらしい。こうして、事実を隠そうとする姑息な方法が取られている。情報開示の今の時代に隠すことがどんな結果をもたらすかが未だに分かっていない。全てを出し切ることで感染源を見つけることができるでしょうし、それにより、一刻も早い終結宣言をすることこそが一番の近道ということは誰が考えても分かりそうなものなのに・・・。
 一体、ここにいたっても何を隠そうとしているのか不思議です。

 そして、その姑息な手段のために、今回、4頭目の牛を生体検査した女性獣医師(29)が検査で狂牛病を見抜けなかったことに強い責任を感じていると周囲に漏らして自殺したという。
 これが本当ならば、余りにも悲しい話ではないでしょうか。狂牛病を見抜けなかったことにより牛肉用として出荷されて、検査にひっかかり表沙汰になったことに責任を感じているということのようです。ということは、問題の本質を隠そうとした農水省や業界に殺されたと言っても言い過ぎではないと思います。
 廃用牛を積極的に検査して、狂牛病の感染の実態を表面化し、その感染経路を追及することこそがやるべきことであるのに、逆のことをやってしまったということです。それが、間違って表に出したと責任を感じさせるとなると全く何をかいわんやです。
 農水省、業界はこの獣医さんの死にどれだけの責任を感じているのか、尤も、責任を感じるくらいならこんなばかげた方策は取らなかったでしょうが・・・。

どこまで腐っているのか!

2002517日金曜日  第981話  瀋陽

 外務省は瀋陽亡命事件で最初についた嘘を隠すために嘘を重ねたのが次から次へとばれて、どうにもならなくなっています。
 とどめが、阿南惟茂駐中国大使があの事件の4時間前から開かれた北京・日本大使館の定例全体会議で、職員全員に北朝鮮から脱出した住民が日本大使館に入って来た場合は「追い出せ」と指示をしていたことが明らかになったことでしょう。

 これで外務省が何を考えていたのかがはっきりわかった。あの時の領事館員は大使館トップの指示に従っていただけなのは間違いないでしょう。
 もしかしたら、今までも同じようなことが何度かあって、その度に今回と同じことが行われていたと考えれば、あの危機感の無い緩慢な動きも説明がつきます。何時ものように処理したが、何時もと違っていたのは、あのビデオが撮られていたということでしょう。
 それが分かって、あわてて事実を隠そうとしたことが嘘を重ねることとなったのじゃないでしょうか。
 この当たりの推察は
週刊メールジャーナルのバックナンバー5月15日号が、さもありなんと納得させられました。私にはここまで推理することは出来ません。

 それにしても、完全に世界に恥をさらしましたね。小泉総理と福田官房長官の言葉「中国政府と日本政府とどちらの言うことを信じるのですか?」が、しらじらしすぎます。
 とどめは、15日のニュースステーションでアウンサン・スーチーさんに、久米宏が「日本の外務省にあきれたでしょう」というようなことを言ったのに対して「それだけじゃないでしょう」と答えたのが世界の日本を見る目を代表しているようで余りにも情けなくて笑うしか無かったですね。

世界の笑いもの!

2002518日土曜日  第982話  二世

 毎日が日曜日だからという訳でもないのですが、NHK連続ドラマ「さくら」を毎朝欠かさず見ています。我が家では主人公「さくら」の相手役の「桂木先生」を演じている俳優が勝野洋の息子さんじゃないかと話題になっていました。さわやかで人気が出そうな感じです。
 ところが、17日の読売新聞のコラム「
e-ライフ」によると指揮者の小澤征爾氏の長男だそうです。いずれにしても、有名人の二世には違いなかったわけです。
 
第275話でも取り上げましたが、政界といい芸能界といい本当に二世が幅を利かしています。よほどおいしい商売なのでしょう。それが証拠に儲からない伝統工芸などの世界では跡継ぎに困って伝統が廃れようとしている。

 尤も、政治や芸能界、医者などの世襲は今に始まったことじゃないですが、驚いたのが今世間の注目の的である外務省です。
 何かと言えば、だれそれの子供です。あれほど、二世がいる官庁というのは一体なんだろうと思ってしまいます。それにしても、他の官庁でそれほど二世がいるとは聞かないように思います。それに、所謂上級試験に縁故採用もなさそうですし。
 余程、外務省というところは良いことがあるのでしょうか。それに、どうやら、他の省庁と違って、縁故採用があるとかあったとか・・・。外務省に大学中退が多いのは縁故採用がやり易いからとの話しもあるようです。入省してから海外の大学へ留学するそうです。海外での人脈作りという面もあるそうですが。

 確かに、早くから目標がはっきりしている場合にはそれなりに良い面もあるのでしょうが、やはり、是ほどに世襲が増えてくるのは異常と考えるほうが自然じゃないでしょうか。特に、政治や官僚の世界のように国を導くべき重要なポストをおいしいからだけで継がれたのではたまったものじゃありません。
 それでも、本当に力があるのなら良いのですが、二世が先代より優秀だったと言うのは余り聞きませんし・・・。

本当に大丈夫かな!

2002519日日曜日  第983話  先送り

 農水省がやっと第908話で触れた1996年春生まれの乳牛を検査することを決めたようです。何と、未だに全国で26,000頭も飼育されているそうです。まさかそんなに残っているとは想像もしていませんでした。
 こうなると毎朝、牛乳とヨーグルトを食べている私としては、本当に肉以外は大丈夫なのだろうかと考えてしまいます。どう考えても政府の発表が本当とは思えませんから・・・。まぁ、今更止める気もないですが・・・。
 
今回の4頭目の発症が出たことと獣医さんの自殺で流石の農水省もこれ以上隠すことは出来ないと観念したのでしょう。さて、この中から果たしてどのくらいの狂牛病が出るのか。いずれにしても、それによってやっと今回の狂牛病問題の全容が明らかになってくることになるはずです。感染源も特定されることになるでしょう。

 しかし、どうしたらここまで先送りすることが出来るのでしょう。自分達のミスと業界の都合が裏にあるのでしょうが、先送りがもっと状態を悪くすることが何故分からないのでしょうか。
 きっと、今回の瀋陽の問題と同じで、表面に出なければ誤魔化しきれると思っていたのでしょうね。要するに、自分達の都合でしか物事を考えていないと言うことは明らかです。
 そこには、自分達の仕事の真の意義なんてものは考えたことも無いという官僚の心構えが見えるようです。尤も、官僚だけじゃなく日本全体が金が第一目標になってしまっていることが底辺にあることは間違いないところでしょう。

 結局は、全ての問題を解決することより、その場を取り繕うことにで責任を逃れようとする先送りの体質が、日本の問題の根源だということでしょう。それが証拠に、銀行・外務省・農水省など、どの問題を取っても誰も責任を取っていない。

見事なものです!

2002520日月曜日  第984話  老人

 第982話で二世の跋扈など世襲による弊害について書きましたが、それに劣らず問題となっているのが老害でしょう。
 生体肝移植で話題になった河野太郎議員が提供した父洋平氏に引退勧告をしたが、洋平氏は「まだまだやることがある」と、その気がないと表明したそうである。これなんかまさに三世議員が二世議員に引退を奨めるという世襲と老害の象徴のような話である。尤も、父親にそう言うだけ太郎議員はまともな部類に入りますが、もっと酷いのが沢山いそうです。
 どうやら、この世襲と老害が日本の国を駄目にしている言っても言い過ぎではないような気がします。
 その老害についても、
第851話などで何度も取り上げましたが、果たしてどのくらいから老害になると考えたら良いのでしょう。

 それについて面白い記事が18日、毎日新聞コラム「余禄」にありました。今、キューバを訪問しているカーター元大統領(77歳)についてです。カーターさんは現役時代より引退してからの活躍で有名ですが、その言葉が考えさせられます。

 ・・・略

 「若々しい70歳のほうが、年寄りくさい40歳よりもいい」とカーター氏は著書「老年時代」(日経BP社)で書いている。では、人はいつから「老人」になるのか。カーター氏はこう答える。

 「自分は老人だと考えるようになったときに老人になる」。自分の経験からいって、こうなる時期は、年齢とそれほど関係しているわけではない、とカーター氏は言っている。そこでもうひとつ、カーター氏がすすめる見分け方。「夢ではなく、後悔が先に立つようになったとき、人は老いた、といえる」 ・・・以下略

  最後の「夢ではなく・・・」の言葉は本質を突いているのかもしれません。確かに、気持ちの持ちようはあるでしょうね。しかし、個人差はあるといえども、それはまれな例と言えるのではないでしょうか。それよりは、惜しまれるくらいで身を引くほうがよさそうに思います。何といっても自分で思っているほど優秀な人はそんなにはいないと思えます。のんびりと好きなことをして余生を過ごした方が良いと思いますけどね・・・。

 それにしても、第87話第152話で取り上げたように二世も老害の両方とも寄せ付けなかった本田宗一郎さんは偉大でしたね。「私は本田さんより優秀だ」と胸を張って言える人は頑張ってみたらどうですか。

そんなバカな人いるかな!

2002521日火曜日  第985話  法王

 昨日老害について触れましたが、偶然でしょうか19日の読売新聞に「ローマ法王82歳に」という記事がありました。

 ・・・略

 ローマ法王ヨハネ・パウロ二世は18日、82歳の誕生日を迎えた。パーキンソン病やひざの痛みなど健康悪化は否めず、誕生日をきっかけに「辞任を考慮すべきだ」という声も飛び出し、進退に注目が集まっている。・・・中略

 ローマトリック教会法では、法王本人の自由意志による決断であれば辞任できると定めている。が、1294年に聖ケレスティヌス5世が辞任して以来、例はなく、事実上の終身制となっている。・・・以下略

 当のヨハネ・パウロ二世は「その性格から考えて辞任はありえない」と見られているそうです。
 以前から、テレビの画面でその姿を見る度に、弱々しい足取りが目立ち、「もう歳なんだなぁ!あんなに辛そうなのに辞めることが出来ないのだろうか?あの世界は、死ぬまで辞められないきまりでもあるのかな?」と思っていました。やっぱり、自分の意思で辞めることは出来るといいながらも700年も前から例がないとなるとなかなか踏み切れないのでしょうか。それとも、やはり本人にその意思がないのでしょうか。

 何だか、第806話で触れた日本の女帝を思い出します。長い伝統のあるところには簡単に決められない難しい問題があるのでしょう。
 それが、伝統の良さといえるのかもしれませんが、時代に合わせた変革も必要であるように思います。実際、長い間には変革が行われてきたはずです。そうでなければ、その伝統に押しつぶされてしまって、今まで継続されてきていなかったのじゃないでしょうか。
 いずれにしても、あの法王の弱々しい姿は見ていて気の毒になります。法王にして、辞めることを決断するのが難しいのですから、日本の長老が老害を撒き散らすのは当たり前かもしれませんね。それ程に、引き際というのは難しいものなのでしょう。

考えさせられます!

2002522日水曜日  第986話  地元意識

 このところテレビで、立て続けに香川が出てきて驚きました。それも、この部屋で取り上げたことのある人達だったので、ミーハーな私としては結構うれしかったりして・・・。

 一つは、19日テレビ東京の「ガイアの夜明け」が地方自治体病院の改革を取り上げるというので興味深く見ていたのです。
 そうしたら、何と、途中から坂出市立病院が出てくるじゃないですか。
第268話第272話第273話第361話で詳しく取り上げていますが、日本一の赤字病院を日本一の黒字病院にしたとして、今や、全国の自治体病院からの視察が絶えないのだそうです。
 塩谷院長は、3年前から患者さんの視線にあわすために白衣を脱いで私服で仕事をしているそうです。そして、讃岐弁丸出しで、売店から厨房まで現場を隅々まで回り現場の人に声をかけていました。その率先主義が病院の体質を変えていったのでしょう。やっぱり現場主義ですね。
 それ以前は先生から看護婦さんまで横柄で非常に評判が悪かったが、今やまったく変わった。そして、今も患者さんは増えているそうです。本当にリーダー次第の良い例と言えますね。

 もう一つ、21日の日本テレビの「スーパーテレビ」で乙武洋匡さんを「五体不満足からの脱却 結婚 父の死・・・そして」との題で取り上げていました。
 何と乙武家のルーツは香川県綾歌郡なのだそうです。本家は亡くなったお父さんの従兄弟が継いでいました。近所には乙武の苗字は何十件かあるそうです。綾歌郡は坂出の隣町なんですが聞いたことなかったですね。狭い香川も結構広いということでしょう。

 『「五体不満足」がベストセラーになったときには自分では当たり前のことを書いただけなのに、「がんばってるね」とか「感動した」等と言われて感心されるのが何故だか分からなかった。当時はそういわれるのが嫌だったが今は一生懸命スポーツライターの仕事をしているので、「がんばってるね」といわれても、素直に「はい」と言えるようになった。』と言ってたのが印象的でした。やはり、その本人で無いと分からない思いなんでしょうね。そんな本人の気持ちを何にも知らないので、外見だけを見て「感動」していた自分が恥ずかしくなりました。

 それにしても、どうして地元が取り上げられると掛け値なしに嬉しいのでしょうか。やっぱり生まれたところが一番って事でしょうね。

ローカル意識丸出しでした!

2002523日木曜日  第987話  庶民

 ゴールデンウイークが終わってずいぶん立ちますが、例年のごとく今年もどこへも行きませんでした。と言うのも、どこへ行っても渋滞と混雑というのに我慢出来ないからなのです。何で、日本人はあんなに混雑が好きなのか不思議でしょうがありません。尤も、会社に縛られてそれだけ自由な時間が無いから短い休みに一斉に移動するのでしょうが・・・。
 昼食を混雑する時間を避けて11時半頃には済ませていた混雑嫌いの私としては、「何かを見に行きたかったら、人出の少ない時をねらって行けばゆっくりと楽しめるのに!」と思ってしまいます。
 かといって、桜や紅葉のように期間の短いものは、どうしても、人ごみの中でないと見られないものもあります。そんなときにいつも、「庶民が、うろうろと出て来るなよ!」とつぶやいて家族の顰蹙を買っています。流石に回りに聞こえるようには言えませんが・・・。

 読売新聞日曜版に「赤土色のスペイン」といって堀越千秋さんというスペイン在住の画家が毎週書いている「コラム」があります。海外で頑張っている人の考えが興味深くて毎週楽しみに読んでいます。
 その、19日の回に、京都国立博物館で開かれている「雪舟展」を見るために久し振りに日本に帰ってきたときのことを書いていました。それが私の日頃からの思いにぴったりで思わず笑ってしまいました。

  早速、京都博物館に行ってみると、何と、雨の中待ち時間が2時間もの列ができていたそうです。ところが、誰も文句も言わずに整理員の全く無意味な絶叫に従っている。

 ・・・略

「そもそも、二時間も雨の中を、家畜のようにぎっしり並ばされた衆は、なぜ文句もいわずにかくも従順なのか?私はまずそっちの方に腹を立てていた。不思議でもあった。」

 私は庶民が嫌いだ。平気で並ぶからだ。安っぽい宣伝文句につられて、さして興味もないのにみにくるからだ。・・・中略

  「しっかり並んでろ、庶民!馬鹿野郎!」

 ちっともインテリの国際人らしくありませんな。当の庶民達は、役人の「館内混み合っております」の絶叫だけをうっとり聞いているらしく、何の反応もない。私はボロボロだった。

 いや〜!よく言ってくれました。同じような人がいるんですね。何時も、庶民は家でじっとしていろと思ってる私として我が意を得たりの思いです。尤も、自分が一番庶民なのですが・・・。

 それにしても、これが日本人の特徴なのでしょうか。この我慢強さが為政者によって良いように利用されているのでしょうね。
 政・官・財にこれだけバカにされても暴動一つ起こすことのない庶民の習性が見事に現れているのじゃないでしょうか。

いいようにされるわけです!

2002524日金曜日  第988話  国民へのサービス

 第921話第932話第934話で日本の輸出企業上位30社、特にトヨタのくそ真面目な努力が却って日本の現在の苦境をもたらしているのじゃないかと書きました。
 効率こそ全てで、悪く言えば、自社が勝ち残るためには他の企業や社員の犠牲をも厭わないということじゃないでしょうか。その努力は一概に責めるわけにも行かないとは思いますが、何となくしっくりとしないことも確かです。一体何が問題なのでしょうか。

 22日の毎日新聞社説が、トヨタ自動車の連結の経常利益が、初めて1兆円の大台を超えたことに触れて、面白い説を唱えていました。

 ・・・・略

 経済のグローバル化で、国と企業の利害が一致するとは限らない時代が到来した。世界企業に脱皮した多くの日本企業にとって、日本の行政当局はもはやローカルな一当局に過ぎない。

 中央省庁が企業を指導育成しようとしても、優良な企業ほど、もう手の届かない世界に去ってしまった。これまで業界の育成を優先してきた中央省庁は、もう目覚めるべきだ。業界の育成などやめて、本来の、国民へのサービスに徹する時期がきている。

 これかもしれないですね。今までは、企業の発展は国の発展に繋がると信じてきた。そして、中央省庁もそれを優先してきた。ところが、実際にはトッテンさん曰く為替や要らないものの輸入などでその儲けは取り返されてきた。
 結局、良かれと思って一生懸命に働いたものが大部分の国民にとっては逆に足を引っ張ることになってしまったと言う皮肉な結果をもたらしたということです。
 戦後、企業と中央省庁が一致団結して企業の発展を目指していたが、ある程度成功した時には何時の間にかそんな時代は終わっていたということです。
 その裏には、アメリカ政府のグローバル化という日本の儲けを為替などで取り返す政策があったと言うことなのでしょう。
 即ち、一時の繁栄に溺れて、政・官・財に自分さえ良ければの蔓延した日本と、したたかなアメリカの戦略の差が現れたということです。
 早く目覚めて、国民へのサービスに気づいてもらいたいところですが、どうみてもそんな気配はなさそうですね。

気づいた頃には手遅れか!

2002525日土曜日  第989話  東大

 いよいよ、宗男さんの逮捕が近そうです。宮野公設第一秘書が逮捕され、佐藤優・前主任分析官ら外務官僚2人が逮捕され、24日には遂に自宅や事務所も捜索されました。逮捕は時間の問題か。

 しかし、その反面加藤紘一さんは逮捕をまぬがれそうです。そしてもう1人、佐藤優・前主任分析官らの上司であった東郷・前オランダ大使は退職金を受け取って海外に逃亡してしまったそうです。何だかおかしな話ですね。何か裏がありそう。

 「論壇」のビジョンボックス5月23日の「秘書は捕まっても政治家はなぜ捕まらないのか」に面白い話がありました。

 ・・・略

 日本の中央官庁や国会には、不思議なジンクスがあると聞きました。 それは『東大を卒業した人は逮捕されない』というものです。・・・以下略

 成る程、そんなジンクスがあったのか、信じたくない話ですが、さもありなんと思えるところが悲しいです。何でも、検察あたりにも同級生が沢山いるそうですから。
 亡くなった兄がよく、「東大卒は一人ひとりの力はそれ程でもないが、横のつながりが凄い、解決できなかったことも横の連絡網で、あくる日には答えを出してくる」と言っていたのを思い出します。
 そう言われれば、加藤さんも東郷さんも確か東大卒だったはず。宗男さんも佐藤優さんも私立大学卒。18歳までで人生が決まってしまうっていうのも恐ろしい話です。
 
第977話で取り上げた調査活動費問題も完全に葬り去られそうです。この国にはとてつもない壁がありそうです。こんな変な壁を取り払わない限り庶民は浮かび上がれないようです。こんなことが許されて良いのでしょうか。

怖い国です!

2002526日日曜日  第890話(980)  敬称

 この部屋を書いていて密かに小さな胸を痛めて悩んでいたことに敬称をどうするかということがあります。
 基本的には「さん付け」を心がけているのですが、「さん」をつけるのも腹立たしい場合も度々あります。例えば昨日も触れた、「鈴木宗男さん」なんかが代表的な場合です。そういう場合は「鈴木宗男議員」などと肩書きをつけて誤魔化したりしています。
 全く逆の場合で「イチロー選手」も気持ち的には「イチロー」なんですが、他の人をさん付けにしているので呼び捨ては余りにも失礼に当たるような気がしてさんづけにしています。本当は親しみを込めて「イチロー」で通したいのですが誤魔化して「イチロー選手」なんて書いてしまいます。

 同じような悩みをプロも持っていることが24日読売新聞 コラム「編集手帳」で分かりました。

 記事を書いていて、その人を呼び捨てにしたものか迷う時がある。例えば、太宰治は呼び捨ててそう違和感をおぼえないが、松本清張に「氏」や「さん」を付けないと何だか気分が落ち着かない◆太宰と清張は同じ一九〇九年(明治四十二年)の生まれである。没年は太宰が四八年(昭和二十三年)で三十九歳。清張はまだ記憶に新しい九二年(平成四年)で八十二歳。その人の体温の余熱が呼び捨てをためらわせるらしい・・・以下略

 いや〜!これを見て、チョッとほっとしました。これでも、結構悩んでいましたので・・・。芸能人やスポーツ選手などは親しみを込めて呼び捨てが多いようですが、これも人によってしっくりしない場合もあるようです。これが、結局個人の思い入れの差ということなのでしょうね。要するに、本人の気持ち次第で良いということでしょうか。
 どうやら、正式な決まりと言うのは無いようです。これが分かっただけでも少し気分が楽になったような気がします。

その時の気分で行きます!

2002527日月曜日  第891話(981)  中国製品

ダスキン」が運営する「ミスタードーナツ」が中国で製造した肉まんに無認可の食品添加物が使われていたのを知りながら販売していた。創業者の鈴木氏の精神は忘れ去られたようです。この会社も雪印と同じ道を歩むのでしょうか、それとも何事もなかったように乗り切るのか、消費者の反応はどう出るか興味あるところです。
 ところで、この事件だけでなく、このところ中国製品に警鐘を鳴らすような記事が目立ってます。

 20020522 読売新聞

 厚生労働省は21日、中国産の輸入ホウレンソウから、国際的に農薬としての製造・使用が禁止されている殺虫剤「ディルドリン」が検出されたと発表した。検出したのは、横浜検疫所の検査センターで、下ゆでされた中国産ホウレンソウから20日、0・01ppmを検出した。 厚労省はこれを受け、輸入ホウレンソウの水際検査を強化することを決め、輸入の届け出ごとに検査して結果が出るまで流通させない「命令検査」を実施する。違反があった食品は全量が廃棄か積み戻しとなり、流通することはない。

 論壇目安箱(平成14524日)

 ・・・略

 店員に奨められた除草剤を見ましたら普通の値段の除草剤と極端に安い中国産の除草剤がありました。 ・・・中略

 通常、農家使う農薬やホームセンターなどで売っている農薬には農林水産省の登録があるそうですが、私がホームセンターで奨められた除草剤には農林水産省の登録番号などがありませんでした。

 このような中国産の無登録除草剤では安全性や効果に疑問を感じてしまいます。無登録除草剤は販売しても良い物なのでしょうか?かまわないのであれば農林水産省の登録制度も形骸化してるのでしょうか?・・・以下略

 何となく気になりますね。それでなくても中国からの安い輸入品で国内の産業が成り立たなくなっていると言うのに、その輸入品自体がこのような杜撰なチェックしかされていないとしたら、二重の被害です。それこそ一体農林水産省は何をしているのでしょう。
 狂牛病だけでなくこんなところでも農林水産省は手を抜いているのでしょうか。乳製品の上に野菜まで危険となると、何を食べたら良いのやら・・・。

 ここまで来ると、外務省を始めとして全ての省庁を一旦解体しないとどうにもならないようです。

完全に食い物にされています!

2002528日火曜日  第892話(982)  F1

 5月も終わりに近づいて、いよいよ1,000話も近いと思っていましたが、とんでもない間違いをしていました。2月の第889話から突然第900話にと10話をとばしてしまっていたのに気づいたのです。ショックです。
 ということで、今日から第890話から第899話をやり直します。他でも間違いをやってそうですが「マアいいか!誤差のうち」ということでお許しを・・・。ほんと、どじですねぇ!

 さて、第907話で久し振りにF1をテレビで見ましたが、それ以後、時間帯が夜中ということもありF1-Live.comで結果を確認していました。佐藤琢磨さんも苦戦しているようなので、見る気になりませんでした。
 しかし、26日のモナコグランプリは10時から放送があるというのと、現地との時差も余りなく、
F1-Live.comでもまだ途中経過の状態だったので久し振りに見る気になりました。
 10時になって、テレビをつけると何だかおかしい、まだ前の番組をやっているようです。そこで新聞の
TV番組欄を確認してみると、案の定ナイター中継で延長になっていました。まさに油断でした。以前にも書きましたが、あのナイター延長はどうにかならないのでしょうか、日本中がプロ野球を見ているわけでもないと思うのですが・・・。

 お陰さまで、どちらを見ようかと迷っていたテレビ東京の「ガイアの夜明け」で青色ダイオードの中村さんを見ることが出来ました。何だか、海外で活躍してる人ばかりがクローズアップされていて日本国内の沈滞が際立ちます。
 それは兎も角、30分遅れで
F1にチャンネルを回しましたが、既にF1-Live.comの途中経過で琢磨さんが既にリタイアしているようなので取り敢えずその場面まで見ることにしました。スタートで16位から一気に12位まで上がって、9位まで順位を上げたところでクラッシュでリタイアでした。これから面白くなりそうというところでのリタイアは残念です。
 しかし、結果の分かってるものを見るのはやはり気が抜けてしまいます。どうせやるなら実況でやってくれれば良いと思うのですが、衛星放送を見ろと言われそうです。
 それにしても、彼もなかなか結果が出なくて大変なようですね。一年目で直ぐに結果を求める私のようなにわかファンが多いから、彼も大変でしょうが、何とか頑張って欲しいものです。良い結果を出せば、実況中継に格上げされるかもしれませんしね。

 しかし、日本人って、どうしてこうもせっかちなんでしょう。小泉さんも、結果が見えないので、やはり一年で飽きられたようです。いずれにしても、何時までも結果を出さないと直ぐに飽きる日本人を引き付けるのは大変なことです。そうしてみると、ずっと結果を出しているイチロー選手って本当に凄いですね。

今年も注目は海外か!

2002529日水曜日  第893話(983)  いじめ  

 第963話でチョッと触れましたが、私がこのHPを立ち上げたきっかけに、いざというときに会社に対抗できるものが必要だと思ったからです。
 というのも、何人かの同僚が年下の事業部長のいじめにあって
会社を辞めていくのを目にしたからです。突然の転勤や降格、全く違う職種への異動、会議での集中攻撃などに耐え切れずに辞めていきました。
 日頃から上司に逆らっている私としては、これは何時かは矛先がこちらへ来るなと覚悟していました。しかし、その時に只なすこともなくやられるままというのも情けないので何か良い方法は無いだろうかと考えていた時に、東芝に対する一顧客の
HPでの告発事件があったのです。
 あの、東芝のクレーム処理担当者の暴言テープを
HPで公開した事件です。最終的には東芝の副社長がテレビで謝罪するところまで行きました。あれで、「HPの力は凄い!」と感心させられたのです。
 それで、たちまちどうするというのでもないですが、思いつくことを書き残しておけばいざという時の武器になるかもしれないと、
HPを開設してみる気になったのです。

 そんなことを思い出させる記事が28日の読売新聞にありました。

 社内で生じた派閥争いから4年間にわたり不当な降格や懲戒処分を受けたとして、会社と当時の役員らを相手取り、慰謝料や賃金の減額分などの損害賠償を求めた訴訟の判決があった。・・・中略

 自己退職を迫る意図でなされたとみられる降格・懲戒処分で、人事件の乱用」として、会社側に約1240万円の支払いと社内での謝罪文掲示を命じた。・・・以下略

 松岡三郎・明治大名誉教授(労働法)の話
「企業が残酷な方法で自主退職を促すことに警鐘を鳴らした判決。会社は裁判などで人権侵害が明るみに出る方が社会的信用の失墜は大きいと知るべきだ」

 良いですね、最後のコメントが素晴らしい。どこの企業にもあるこうした「いじめ」ほど情けないものは無いと思います。こんなことをやっている人たちが、学校のいじめを批判したりするのですから何をかいわんやです。「あなた達のやってることは、それとどこが違うのですか」と言いたい。

 いずれにしても、こんなくだらないことで会社を辞めていった人が沢山いることを思うと、つくづく人間のいやらしさに情けなくなってしまいます。
 この判決で少しでもこんな事で会社を辞めなければならなくなる人が減れば良いのですが・・・。

そんなに甘くはないでしょう!

2002530日木曜日  第894話(984)  税関

 外国旅行どころか東京以北へも行ったことの無い私には想像も出来ないことに税関での入国審査があります。今は、ワールドシリーズでフーリガンを拘束したなんてニュースもあります。
 東南アジアの人が拘束されて脱出しようとしてホテルの窓から飛び降りて死亡したニュースもありました。
 リンクしていただいている
鷹瀬さんが今月からアイルランドへ語学留学されていますが、その体験記からも入管の大変さが伝わってきます。
 いずれにしても、言葉が分からない入国審査って本当に心細いものがあるでしょうね。想像しただけでもぞっとします。

  そんな入管での心温まる話をJapan on Globe 241号「日本語が作る脳」について で見つけました。 

匿名希望の方より

 ・・・略

民族の個性尊重を言わないという事で思い出した事があります。そのころ、韓国語を少し習っていました。習うと使いたくなります。そこで、韓国へ観光旅行致しました。税関の荷物検査の所で、韓国語をおぼつかなく使いました。税関の吏員が「韓国語を習ってくれて有り難う」と礼を言ってくれました。これは私に強烈な印象を与えました。・・・以下略

 これは素晴らしいですね。全く言葉が分からない場合はどうにもなりませんが、少しでも分かる時にこんな言葉を返されたら感激するでしょうね。その国がいっぺんに好きになるのじゃないでしょうか。
 どこの国でもこんなことしているのでしょうか?多分ないのでしょうね、だからこんな投書が寄せられるのでしょう。日本の入管の人たちはこんな気遣いをしているのでしょうか、要らぬ心配をしてしまいます。それにしても、韓国恐るべし、良い人材がいますね。

見習いたいものです!

2002531日金曜日  第895話(985)  長い裁判

 日本の裁判って本当に長いですね、どんな事件だったか忘れた頃に判決が出たとのニュースで、「え〜っ!まだやってたのか?」と思うことが度々です。被害者にとってはたまらないでしょうね。いくら慎重にやるといったって、あれじゃ罪を裁く意味がなくなってしまうように感じるのは私だけでしょうか。
 裁判には、同じような罪を犯すことを防ぐ意味も大きいはずだと思うのですが、忘れた頃に判決が出るのじゃそんな意味はなくなってしまっているように思います。このスピードの時代にあんなことで本当に裁判が出来るのでしょうか。どう考えても納得が行きません。

グローバルネット過激にして徒然に 5月24日に考えさせられる記事がありました。

国選弁護費44000万円 被害者給付金6600万円 

東京地裁が一連のオウム真理教事件の裁判の中で、被告の国選弁護費用として支 払った金額が44000万円に上る一方、一連の事件の被害者に支払った犯罪被害者給 付金は約6600万円にとどまっていることが18日の衆院法務委員会で明らかになった。菅義偉議員(自民)の質問に、最高裁と警察庁が答弁した。 

東京地裁が支払ったのは、958月以降に行われた一連のオウム真理教事件の被告計67人について135人の国選弁護人分の費用。犯罪被害者給付金を受けた被害者の遺族は14人だったという。 読売新聞 2/19 朝刊

 これは思いつきませんでした。裁判が長いというのはこういうこともあるのですね。どうも日本は被害者にとってやられ損が強すぎるようです。何でも、人権第一を強調するあまり被害者に対する配慮が少なすぎます。
 こんなことばかりやっているから、犯罪に対する抑止力がなくなってしまい、特に未成年者の「どうせ罪が軽いのだから」といったいやな犯罪がどんどん増えることにも繋がっているような気がします。

 結局、司法・行政・立法の三権全ての無責任ないい加減さが今の日本をもたらしているということでしょう。根本から見直すときが来ているのでしょう。

もうどうにもならないのかも!

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