団塊の世代の部屋
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2002 年11月1日金曜日 第1139話 地域通貨 |
真面目に働いていれば何時かは人並みの暮らしが出来ると夢見ていた戦後の経済成長の時代から、狂った絶頂期のバブルがはじけて、停滞に陥ってしまった今。一体、何が悪かったのでしょう。 その解決になるかもしれない面白い説を見つけました。 第1067話を読んでいただいた「太陽光・風力発電トラスト」の運営委員・中川さんが読むように奨めてくれた「エンデの遺言」という本です。本を買うお金もなく図書館で探してみたが見つけることが出来なかったので、どんな本だろうと検索してみましたところずばりの HPがありました。Miguelの雑学広場の新たな経済→「エンデの遺言」です。 かなり、膨大なページなので私もまだすべてを読めていませんが、その中で、エンデが提唱する、地域通貨と言うのが出てきます。 詳しくは、「 地域通貨って何?」にあります。この方式は一度テレビで宝塚市(?記憶は曖昧)だったかで取り入れているのが紹介されているのを見たことがあります。その時は、「面白いことやってるなぁ」くらいで、そんなに気にも留めていなかったのですが、今、エンデの遺言を見て、これはもしかしたら考えてみる価値があるのじゃないかと思えてきました。 そして、偶然でしょうか、10月30日の読売新聞コラム「顔」に地域通過「タイムダラー」の創始者 エドガー・カーンさん が紹介されていました。・・・略 難しい仕事でも単純労働でも、一時間の働きで一タイムダラーを対価とする。「価値交渉が始まると、必ず疎外される人々が生まれるから」だ。 やはり、日本でもやってるところがあるようです。知らなかったのは私ばかりなりというところでしょうか。それにしても、こういう良い方法というのは政治家や官僚には受け入れられないのでしょうか。いいものは積極的に取り入れて欲しいものです。 それにしても、地域通貨は面白そうです。「 Miguelの雑学広場」をじっくり読んでみます。中川さんありがとうございました。楽しみが増えました! |
2002 年11月2日土曜日 第1140話 組織 |
第1120話で取り上げた高知国体が終わりました。38年間も続いた開催県の天皇杯獲得が遂に途切れました。橋本知事の英断だといえるでしょう。 一度出来上がったものを壊すことはそれ程に難しいという代表的な例と言えるでしょう。特に、スポーツという本来フェア精神をうたうものを舞台に、その精神とは全く相容れない利権や思惑が渦巻き、その上に前例主義が相まって、ここまでおかしなことが続いてきたという事を考えると人間の欲の恐ろしさを思い知らされます。 いずれにしても、やっと終わったこの悪習が復活しないことを望みます。というより、国体をこの機会に一から考え直す時が来ているといえるでしょう。 この国体を牛耳る体育協会を検索してみました。ちなみに体育会と入力してみたら、日本体育協会じゃなくて各県や市の体育協会がヒットしました。こりゃとてつもなく大きな組織みたいですね。一体どれくらいの人がこの仕事に従事しているんでしょう。 財団法人日本体育協会 明治44 (1911)年7月、日本体育協会は嘉納治五郎を初代会長として設立。オリンピック大会参加がその契機でした。加納治五郎さんもここまで大きな組織になっているとは知らないでしょうね。この現状を見て喜ぶのかそれとも・・・・。 それにしても、組織と言うものの恐ろしさを見た思いです。多分、最初は純粋な人たちのスポーツ振興のための情熱で出来た協会なのでしょうが、組織の論理でどんどん大きくなって、大きな権力と利権構造を持つようになったのでしょうね。組織と言うものは、放って置いたら、どんどん自己増殖していくという例の一つと言えるのかもしれません。 実際、この組織が良いのか悪いのかは、私には判断するだけの資料も意欲もありませんが、完全無欠の素晴らしい組織であるとは言えないのは想像がつきます。それが、組織の持つ悪い面だと言うのは間違いなさそうです。 しかし、こうして自己増殖した組織が日本中にどれだけあるのでしょう。それを想像しただけでも空恐ろしいものがあります。すべての増殖した組織を見直すことが必要なのでしょうが、これを改革するのは並大抵の力じゃ歯が立たないことは想像できます。 こりゃ、もう駄目かも! |
2002 年11月3日日曜日 第1141話 裏切り |
松井選手、とうとう大リーグ入りを決断しましたね。日本で勝ち取った現在の地位を捨てて、未知の世界に挑戦するその気概は素晴らしいと思います。 大方のファンは彼の挑戦を歓迎しているようです。来年から、大リーグ中継の視聴率が一層上がりそうです。イチローファンの私としては、今年以上にマリナーズの中継が減りそうな気がして心配です。 その日本のプロ野球の偏狭な面が松井選手の記者会見での言葉「裏切り者」に出ていたように思ったのは私だけじゃなかったようです。街頭インタビューでファンが「誰も、裏切り者なんて思っていない!、向こうで精一杯頑張って欲しい。」というような事を言っていましたが、それが大方のファンの気持ちじゃないでしょうか。 同じように FA宣言をした広島の金本選手も「裏切りと思われるのが辛い」という発言をしていました。こういう陰湿な言葉が選手の口から出ないようになった時が日本の球界が開かれた世界になったという証明になる時かもしれません。そして、それは、日本の閉鎖された社会が変わって、労働力の流動性が当たり前に受け入れられる時でしょうか。しかし、そんな時代が来そうも無いところが悲しいですね。 もしそれでも変わることが出来ないのなら、日本のプロ野球は、大リーグの2軍にでもなって、古い体質の中で才能を埋もれさせないようにすることができれば、その方がこれからの選手達には良いのかもしれません。きっと、それでも変わらないんでしょうね。 何事も先送りの国ですから! |
2002 年11月4日月曜日 第1142話 地域通貨 |
大手銀行の経営者や自民党守旧派の反対にによって又しても不良債権策が先送りされた。責任を取りたくない人たちが日本をどんどん追い詰めていっている。銀行嫌いの私としては、今度こそ大鉈が振るわれることを期待していましたが、所詮、かなわぬ夢だったようです。 第762話でも取り上げましたが、本来の経済活動の根幹をなす製造業がないがしろにされ金融が経済の前面に出てきだした頃から日本がおかしくなってきたことは間違いなさそうです。どうして、こんなことになってしまったのか。 その疑問に答えてくれるものが 第1139話で取り上げたMiguelの雑学広場の新たな経済→私がこの問題に取り組むようになったきっかけにありました。 それは、物々交換の手間を省いてくれるために便宜上生み出された、本来価値を生むものでないお金というものが金が金を生む金利というものを持ったからのようです。 エンデの遺言にマルグリット・ケネディ(Margrit Kennedy)女史(建築家)という方の言葉があります。 「利子は未来へ問題を先送りしています。このまま利子が膨れ上がってゆくとしたら、計算上遅かれ早かれ、大体2世代後に、経済的な破滅か、地球環境の崩壊かのいずれかへと突き当たります。それが根本問題です。信じる信じないの問題ではなく、だれでも、コンピューターがあれば、計算できることです。 このシステムから利益を得ているのは、ほんの一握りです。今のアメリカでは、人口の1%が、その他の99%よりも、多くを所有しています。つまり、一方でどんどん貧しくなる国があり、自然環境も奪われ続けています。その一方で、少数の者たちが広大な利益を吸い上げてゆく、それが今の経済システムです」どうやら、このあたりが現在の世界の問題の根本のようです。そして、極め付きはエンデが語ったという言葉が全ての疑問を解き明かしているのではないでしょうか。 私が知る限り、シルビオ・ゲゼル( Silvio Gesell、1862〜 1930)から始まりました。そのこと(金融システムのこと:編者注)を真剣に考えた、最初の人です。ゲゼルは、『お金は老化しなけれ ばならない』とういうテーゼを立てました。さらに、『お金は経済活動の最後のと ころでは、再び消え去るようにしなければならない』とも言っています。つまり、例えていうならば、血液は骨髄で作られて循環し、役目を終えれば排泄されます。循環することで肉体が機能し、健康が保たれているのです。お金も、経済という有機組織を循環する血液のようなものだと主張したのです」・・・以下略 つまり、これと全く逆のことが行われているのが今の社会ということでしょう。金が金を生み。金が全て、金が主役。そして、その金を扱う銀行など金融機関が経済をめちゃくちゃにして、その責任を取ろうともしないでいる。 地域通貨おそるべし! |
2002 年11月5日火曜日 第1143話 地域通貨 |
「エンデの遺言」に、何時から、どうして世界がおかしくなったか、そしてそれをどうすればいいのかを見事にまとめてくれているものがありました。 ・・・略 カリフォルニア大学バークレー校のベル ナール・リエター(Bernard Lietaer)は、以下のように語る。「私は、問題点の中心は、金融システムにあると信じます。 1971年、ニクソン大 統領がドルを金本位制から切り離したときから、私たちは歴史的に前例のない 時代を生きているのです。現実的な経済に対して、安定させる何の保証もない 通貨の時代が始まり、その不安定な通貨が世界を混乱させているのです。今 日の不況は、1930年よりもひどいかも知れません。当時の不況は、アメリカや ヨーロッパに限定されていました。われわれが今持っている世界規模の経済シ ステムこそが問題なのです。異なる通貨システムは、異なるタイプの関係性を 築くと思います。私たちが常識だと思って使用している通貨は、国や企業に、 競争を強いる性格を持っています。金融システムが競争を前提として機能して いるのです。もし私が、あなたと協力関係になりたかったら、実際にそれを築く ような別の通貨が必要なのです。目的に応じて、道具は使い分けるべきです。 ですから私たちには、複数のお金が必要なのです。経済の未来は、私たちが どんな関係を持ちたいかで決まります。世界中で、何千も使われ始めた地域 通貨は。その関係性を回復するための一つの新しい道具なのです」・・・以下略 1971年といえば、私が就職した次の年です。ということは、わが社会人人生はスタートから前途の多難を暗示されていたのかも・・・。 そして、とどめは、バブルの頃に本業でこつこつと仕事をして儲けることが軽んじられ、土地の値上がりや投機など金で金を生む方法で儲ける事が出来ない者は無能者ともみなされるような風潮に踊らされてしまったことです。 結局、道具であるべきお金が商品として表舞台に躍り出てしまったことが諸悪の根源とも言えそうです。 「エンデの遺言」を知るまでは、この金の亡者の世界はもうどうにもならないのだろうと半ば諦めの境地でしたが、主役になってしまったお金を本来の道具に戻すシステムを作ることで、もしかしたら世界を変えることが出来るかもしれないと思えるようになりました。 まだ、望みはあるのかも! |
2002 年11月6日水曜日 第1144話 乳しぼり女の計算 |
私の、サラリーマン生活の中で一番嫌いだったのが予算の計画でした。経営者は常に前年プラス何%の成長という予算を要求します。 しかし、現実にはそんな企業が殆どのような気がします。トヨタなんてきっとそう思ってるのじゃないでしょうか。 そんな私の疑問に答えてくれる「乳しぼり女の計算」という説が 「エンデと語る」にありました。・・・略 「今日の経済界のたたかいは、生産力を高めるためではなくて、市場をどうやって広げるかのたたかいでしょう。つくることは問題ではない。つくったものの捨て場所さがしです。なぜ、アメリカは中国と仲よくしようとするか? あそこに巨大な市場があるからだ、そこに目をつけているにすぎない」と、いかにして自分たちの生産物をさばいて利潤を獲得するかという点で激しく行なわれている経済競争について言及したあと、「買う人はだれか? 支払い能力があって、しかも買いたいと思う人がいなければならない。そこでまたもやおみごとな論理が成り 立ちます。「私たちの品物を買いとれるようになるために、彼らをまずは工業化させ、十分な金もうけをさせて、その金でこちらの品物を買ってもらおう」−こういうのが「乳しぼり女の計算」です。おしまいまできちんと計算しつくしてみたら、 どうしても割り切れなくなる計算です。おのずと自己矛盾におちいることがあき らかですから」・・・以下略これです。やっと、答えてくれるものを見つけました。要するに、ねずみ講と同じです。永久に成長し続けるなんてことはありえないのです。経営者は、その矛盾が分かっていながら、敢えて従業員を鼓舞する為に叫んでいるのか、それとも自分だけは違うという考えなのか。まさか分かっていないなんてことは無いでしょうね。 つまりは破綻したはずの帝国主義(植民地政策)が企業という単位で未だに行われているということです。アメリカは、政府がその企業の政策を応援しているというところでしょうか。 全ての企業が足るを知ることなくして、この世界の破綻は避けられそうも無いというところでしょうか。このあたりの考え方は、 第1113話でも取り上げたトッテンさんのいたずらに成長を望まない企業理念に通じるものがあります。いい考えを持った人はいるんですね! |
2002 年11月7日木曜日 第1145話 正義の告発 |
第1119話で取り上げた西宮冷蔵が最悪の結果を迎えたようです。 6日の読売新聞によると、一連の偽装事件発覚後、取引停止が相次いで売上が大幅に落ち込み (先月は前年比6割減)会社の維持ができなくなったため今月中にも廃業する方針をだそうです。追い討ちのような国土交通省の一週間の営業停止命令がとどめを刺したのでしょうか。 何ともやりきれないニュースです。こうした会社を、社会でバックアップして盛り上げるどころか潰してしまったという結果を見せられると、折角機運が盛り上がっていた正義の内部告発が敬遠されることになりそうです。 この件に関しては、読売がかろうじて小さく経過を書いていましたが、他のマスコミ各社はもう過去の事件のように大きく取り上げなかったように思えました。 あの連日の報道はなんだったんでしょう。散々利用したのだから最後までフォローするのがマスコミのやるべきことじゃないのでしょうか。それとも、やはり農水省と国土交通省が見せしめの為に圧力をかけたのでしょうか。狂牛病問題も何時の間にかうやむやで終わってしまったような雰囲気です。 実際には、廃業乳を検査しないようにして、あれ以後狂牛病にかかった牛がでないようにして消費者の関心をなくしてしまうという操作が行われているという噂もあるようです。 いずれにしても、取引停止をする業者はあっても、西宮冷蔵を助けてやろうという気概のある業者はなかったということでしょう。結局は長いものには巻かれろ、さわらぬ神にたたりなしで正義の告発を見殺しにしてしまったという結果だけが残ったということです。 これで、又、多くの不正が闇の中とならなければいいのですが! |
2002 年11月8日金曜日 第1146話 NGO |
中国に身柄を拘束されていた「 北朝鮮難民救援基金」の事務局長加藤博さんが無事帰国されました。最初は、テレビの短いニュースで見ただけで、「おかしなことがおきているなぁ!」くらいの印象しかありませんでした。 ところが、何時もの「勝谷誠彦の××な日々。」の11月日付けで加藤さんが勝谷さんが師と仰ぐ人だということを知りました。勝谷さんの毎日の書き込みに他人事とは思えませんでしたが、無事帰られて、ほっとしました。 それにしても、帰国されて直ぐのインタビューで淡々と中国での取調べの様子を話されていましたが、世界では平和ボケの私など考えも及ばない酷いことが行われているのですね。 疲れきっているだろう体で、一緒に拘束された脱北者の金今男さんの命を心配してマスコミに報道を依頼していたのが印象的でした。日本にはこうした骨のある人がいるんですね。 しかし、この「北朝鮮難民救援基金」のように個人でこうした活動をする方達を見ていると、そんな疑問も抱かず、何の活動もしない自分が恥ずかしくなります。尤も、人のことを心配する前に自分の食い扶持を何とかしなければならない立場なんですけどね・・・。何とか、生活基盤を整えて、何らかの役に立てるようになりたいものです。 しかしながら、こうした NGOが苦労をしているのに、日本の政府って一体何なんでしょう。もっと国として出来ることがありそうなものです。さしあたって、第978話や第1036話でも取り上げたように難民受け入れくらい認めることが早急に望まれます。 兎に角、金正日体制を一日も早く倒すために出来ることは何でもやるのが日本のやるべきことでしょう。拉致被害者の問題もそれが無ければ根本解決にはならないように思います。 やはり、政治の貧困か! |
2002 年11月9日土曜日 第1147話 老害 |
8日の「ニュースステーション」で自民党税制調査会(山中貞則会長)をとりあげていましたが、その会を牛耳っている「インナー」といわれるメンバーの平均年齢が79.4歳だそうです。 ・・・略 政策より利害調整という組織だから、政策に通じた若手より、役所にもにらみがきくベテラン議員が力を持つ。「インナー」(内輪)と呼ばれる少人数の顧問会議がそうだ。 インナーの中心メンバーは 80歳の山中氏のほか、税調会長の相沢英之元金融再生委員長(82)、宮下創平元厚相(74)、「地方税のドン」といわれる奥野誠亮元法相(88)、税調会長経験者の武藤嘉文元通産相(75)、林義郎元蔵相(74)。平均年齢79歳で、入閣などで一時 的にはずれたりするのを除くと、この10年、顔ぶれはほとんど変わっていない。・・・以下略 奥野さんなんて、シャープ税制のシャープさんに文句を言ったことがあると自慢していました。何時の時代の自慢をしているのか、ぞっとしました。 しかし、これに輪をかけたような凄まじいものがありました。 7日の朝日新聞より 日本高等学校野球連盟の牧野直隆会長(92)は6日、常任理事会で辞意を表明した。81年5月に就任して以来、11期目、21年6カ月での勇退となる。任期は来年5月までだった。牧野会長は後任の第5代会長に、第31回全国高校野球 選手権大会(49年)で初優勝した湘南(神奈川)のメンバーで、東京大野球部OB、元東洋紡専務の脇村春夫氏(70)を推薦しており、11日に自ら 就任要請をする。新会長は29日の連盟評議員 会で正式決定する。・・・以下略 どうです。一体何を考えているのか想像を絶するものがあります。例えどんなに立派な人で貢献もあったとしてもこれは常軌を逸しているとしか言いようが無い。 同じように老害が叫ばれる企業もここまでは酷くないでしょう。流石に競争の世界ではこんなことをやってたら淘汰されるしかないでしょう。 何ともぞっとする世界です! |
2002 年11月10日日曜日 第1148話 内部告発 |
第1145話で余りどこも取り上げてないと書いた西宮冷蔵の記事は鳥越さんの「あのくさこればい!」の第953回によると5日の朝日の夕刊でも書かれていたようです。鳥越さんも「お礼参り」という表現で告発への仕返しを感じているようです。 それにしても、マスコミの冷淡さはどうでしょう。あれほど騒いで視聴率を稼いだテレビではどこも取り上げていなかったのじゃないでしょうか。 ここでも何度も書いたもう一つの内部告発である検察内部調査費問題も、 第1129話でも書いたように、マスコミは腰が引けているように思えます。余程、どこからかの「お礼参り」が怖いのでしょうか。 そんな調査費問題が8日の読売新聞に小さく載っていました。かろうじて読売はこの問題を追っているようです。しかし、これも、もしかしたら大阪版だけかもしれません。東京版はどうなんでしょう。このあたりも興味があります。 まず34面(記事小さいので全文を書きます)に 仙台高検が1998年度分の調査活動費に関する文書を公開しなかったのは違法として、「仙台市民オンブズマン」 (代表・斉藤拓生弁護士)が、同高検検事長に不開示処分取り消しを求めた訴訟で、仙台高裁は7日、収賄罪などに問われ公判中の元大阪高検公安部長・三井環被告(58)に対する出張尋問を、収監先の大阪拘置所で行った。三井被告は「調活費は全国的に例外なく、全額が裏金に使われていた」などと、「流用の実態を」具体的に証言した。尋問は拘置所内の講堂で約三時間にわたって行われ、同地裁の裁判官二人の前で、原告側、被告側の順に三井被告に聞いた。 原告側代理人によると、三井被告はすでに証拠採用されている陳述書に沿って証言。「高知、高松両地検の次席検事時代に、自ら裏金作りに深くかかわった。金はすべて、検事正の遊興費や交際費に使われた」と述べ、会計検査院から領収書などの提出を求められても「捜査上の秘密」として突っぱねることになっていたなどとした。 そして、2面 コラム「顔」に、「内部告発」を支援する初の全国組織の代表 *片山 登志子さんと題して 「勇気をふるって通報してきた人の気持ちに応えたい。内部告発の意義を定着させられるかどうかは、私達の働きにかかってます」 どうですこの二つの記事。何となく読売の意図が感じられたりして。もしかしたら、検察に含むところがあるのかも。しかし、正面きっての対決は恐ろしいので、小さくこそっと書いていたりして・・・。 大阪読売は あの黒田さんが活躍していたところなので、もしかしたら、少しはジャーナリスト魂が残っているのかもしれません。それにしても、こんな記事が小さくしか扱われないところに何となく胡散臭いものを感じるのは私だけでしょうか。 この国を変えるためにも、内部告発の芽は大事にしたいものです。最初だけ騒いで、ほとぼりが冷めると「お礼参り」を受けるような風潮を野放しにしていると、その大事な芽が摘み取られることになりそうです。 「ザ・スクープ」のなくなった今、それをマスコミに求めるのは無理なんでしょうか。 心配です! |
2002 年11月11日月曜日 第1149話 長銀 |
地域通貨でも書きましたが、金が道具でなく主役に躍り出てしまったことが今の世界をおかしくしてしまったことは間違いなさそうです。 そして、そのアメリカを中心とする潮流に上手く乗せられ、利用されてしまってぼろぼろになってしまったのが今の日本ということでしょう。 「過激にして徒然に」の時から毎日巡回している長尾さんの9日付けのコラムにその象徴のような話がありました。衝撃的です。 アメリカの大学で MBA取得のため留学をしている読者からのメールを紹介したものです。あの長銀を10億円で瑕疵担保特約付きで買ったリップルウッドの経営者が授業で体験談を講義したときの話です。 その中で、その経営者はこんな都合のいい契約は「私の知る限りない」と言ってます。 とどめは、学生の「日本政府から瑕疵担保特約を引き出すのは大変だったか。日本政府はタフなネゴシエーターだったか?」の質問に対して、「いや、イージーだった (笑い)」というものです。 何とも、情けない話ですね。ここまで日本はなめ切られているのですね。そして、そんな話をアメリカ中で言いふらされているのでしょう。完全に世界の笑いものです。そして、その損失は国民の税金でまかなわれているのです。学生さんの怒りは当然でしょう。 それにしても、この話を政府はどう聞くのでしょう。尤も、それで反省するような人たちはいないのでしょう。 本当に腹立たしい! |
2002 年11月12日火曜日 第1150話 石原知事 |
10日「サンデープロジェクト」で石原都知事が相変わらず吼えていましたが、あの小気味良い響きは果たして本当に日本の為になるのかどうかは私には判断が付きません。 今回は、どういう意図で出演したのかは分かりませんでしたが、北朝鮮に関する発言の中で驚いたことがありました。 1.北朝鮮への米支援で、全量を送らず一部を日本の商社が日本に持ち込み、金に換えている。そして、それには、自民党の大物が絡んでいる。 2.イラクのミサイルの部品を北朝鮮が作って供給している。その部品を運んでいる不審船をアメリカ軍がインド洋で捕捉している。 3.朝鮮半島エネルギー開発機構(KEDO)により北朝鮮へ提供されている重油も一部が日本へ持ち込まれやくざを使って軽油に混ぜて販売、脱税している。 4.北朝鮮系パチンコ屋の本国への資金送金。 これは、本当でしょうか。4.は私でも知っている有名な話ですが、他は知りませんでした。石原さんも、まさか、これほどのことを憶測で発言はしないでしょうから何らかの確証は持っているのだろうと思われます。ミサイルの部品の件は外務省もアメリカから知らされて知っているはずとも言っていました。 特に、支援の米をピンはねしている自民党の大物代議士というのは誰が考えても、見当が付きそうです。この時期に、こんな話をテレビで発言したということは何か裏がありそうです。その大物の追い落としを決断したということでしょうか。それによって、利益を得る者が仕掛けたのでしょうか。 それにしても、あれだけの発言が、その後、どこのマスコミも取り上げていないということも不思議です。やはり、マスコミでは公然の秘密であって、それに触れることはタブーになっているということでしょうか。 どうなってるんでしょう! |
2002 年11月13日水曜日 第1151話 外来種 |
外来種の問題が深刻になってきているようです。12日の毎日新聞社説によると琵琶湖ではブラックバスの再放流 (キャッチアンドリリース)を禁止して愛好家などから反発が出ているそうです。第536話・第972話でも書きましたが、私はどちらかといえば、顰蹙を買うかもしれませんが、今更どうにもならないだろうという覚めた目で見ています。人間の都合で持ち込み、増えすぎて生態系に影響が出てきたから駆除するなどというおこがましい考えにどうも素直に賛成できないのです。賛成派も反対派もどっちもどっちと思ってしまいます。 この話題が出るとどうしても連想するのがグローバル化です。動物の一種である人間がこれだけ世界を動き回って世界中で人種交配も進んでいるときに生態系も無いものだと思いませんか。他の生態系を人間がコントロールしようなんて単なる驕りじゃないでしょうか、そこまで言うのなら人間の人種交配も中止するのでしょうか。 さて、その社説に面白い表現がありました。 ・・・略 環境省は移入種による生態系への影響を規制するため法制化も考えるが、他省と連携を深めて移入種問題の広報や侵入予防に力を入れるのが先決だ。我々もペッ トの面倒を最後までみるなど生物の扱いに配慮し、「日本は移入種無法地帯」の汚名を返上したい。「移入種無法地帯」というのが面白いと思いませんか、これが、難民の受け入れを渋っている同じ国です。人間以外は何でも受け入れるくせに、事、人間となると 第1036話でも書いたように非人道的な扱いをしてまで阻止しようとする。人間も同じように「移入種無法地帯」でやればいいじゃないですか。あらゆる生き物が世界中から集まって混在している国・日本というのも面白いと思いませんか。 そして、戦争放棄というこれも世界に類の無い憲法を持つ日本。この両方と日本の常識世界の非常識を生かして、世界平和の発信地としての道を選んでみたらどうでしょう。 そのくらいしか生きる道は無いのかも! |
2002 年11月14日木曜日 第1152話 無策 |
今度は「産業再生・雇用対策戦略本部」ですか、一体いくつの対策室を作ったら気が済むのでしょうか。会議に会議を重ね、結局は何にも実行しない。 こうなれば、小泉さんに決断してもらうしか解決策はなさそうですが、それも相変わらず口だけです。経済政策は竹中さんに任したのはいいが、最後の決断もしようとしないから結局は先延ばしになるだけのようです。 そして、任された竹中さんはアメリカのシナリオどおりに動いているという話もあります。それは、アメリカが 第1149話で取り上げた「都合のいい契約」で再び日本の金融機関を手に入れようとしているのを手助けするということです。トッテンさんが第No.548 失政の果てで指摘しています。 ・・・略 時事評論家の増田俊男氏 は、今回の竹中案は強引に銀行を国営化することで、銀行や銀行の株主 の意志ではなく、竹中大臣の意志で、米国のハゲタカファンドに日本の銀 行のバーゲンセールをするためであり、米国が竹中大臣と竹中案をもろ手 を挙げて支援するのは「竹中平蔵氏が、ただ同然で八百三十兆円の財布 をアメリカに渡そうとしているから」であると述べている。・・・以下略 もしかしたら、先送り、先送りでここまで悪化してしまった日本経済を改革する方法はもう無いのかもしれません。誰がやっても、無理なのでしょうか。 やけくそが最善かも! |
2002 年11月15日金曜日 第1153話 石原知事 |
第1150話で石原知事の突然のテレビ出演とはしゃぎは何だろうかと書きましたが、何時もの勝谷誠彦の××な日々。11月14日付けを読んで謎が解けました。 イラクの国連議決受け入れで上げた手を下ろすところと戦費の使い道が無くなったアメリカが次の手として北朝鮮を標的としたということのようです。 「アメリカのお友達と話してきて興奮さめや らぬ石原慎太郎知事がテレビで「戦争」という言葉を使ったことをメディアは 表面だけではしゃいでいるが私はかなり深刻な印象を持った。」と勝谷さんは書いています。 成る程、これなら納得が行きます。あの異常ともいえる強気な言葉の裏にはこういう事情があったのですか。 そう言いながらも、あの北朝鮮の金正日体制を壊して、国民を救うにはそれしかないとも考えてしまいます。それも仕方の無いことかなと考える私もアメリカの戦略に乗せられているのでしょう。 これは間違いなさそう! |
2002 年11月16日土曜日 第1154話 週刊金曜日 |
第1135話、第1137話でも取り上げた横田めぐみさんの娘さんのインタビューに対する反発や批判の余韻がまだ残っているときに、今度は、「週刊金曜日」が曽我さんのご主人と娘さんにインタビューしたものが発売になって又しても物議をかもしています。 前回は、商業主義に毒された大手メディアがやったことで、その程度だろうと思ったものですが、今回の場合は、日頃からその商業主義に警告をならしている「週刊金曜日」だけに何となくすっきりしないものがあります。 それとも、あれだけの批判があった後で、あえてこの記事を載せたことに何か深い考えがあったのでしょうか。それならば、それなりの考えも書いて欲しいものです。 そのあたりの意図や載せるに至った経過などを、佐高さんなど編集委員さんに是非書いて欲しいと思います。 あのニュースが流れてから、アクセスが集中しているのか HPが繋がらなくなっています。やはり、今回の記事の反響は大きそうです。これで、ただでさえ経営の厳しそうなこの週刊誌が無くなってしまうなんて事があるかもしれませんね。チョッと心配です。今度は自滅ですが、何となく無くなった「ザ・スクープ」を連想してしまいます。その鳥越さんが朝のテレビ「モーニング」でしきりに弁護していましたが、苦しそうに見えたのは私だけだったのでしょうか。 勝谷さんの勝谷誠彦の××な日々。とそこからのリンクで毎日巡回している、殿下さま沸騰の日々『手めーらなめんなよっ!』の15日付。そして、有田芳生の今夜もほろよいの「酔醒漫録」14日付けでも罵倒されています。良心の残った雑誌だと、結構期待していただけに残念です。 日本のマスコミはどうなってるんでしょう! |
2002 年11月17日日曜日 第1155話 老害 |
強力な生命力もバイタリティも欠如している私は、出来ることなら一日も早く引退したいが、生活の為にそうも言ってられない。55歳定年の時代がうらやましい限りです。 しかし、世の中には引退しても十分な財産と地位を極めた人ほどその地位に留まろうとしがみつく。政治家などは人を食って生きているといいますが、あの生命力だけはあやかりたいものがあります。尤も、その生命力を仕事に使いたいとは思いませんが・・・。 第1147話で書いたように日本の老害も酷いものがありますが、中国も凄いですね。 今回の党大会で江沢民前総書記ら70歳代の指導者が一斉に引退し、胡錦涛氏ら50〜60歳代に世代交代した。 (毎日新聞16日社説より)江沢民氏が中央軍事委員会主席に留任、政治局常務委員の過半数を江氏系人脈が占めるなど、同氏の影響力が色濃く残った。新体制が独自色を打ち出すまでには、かなりの時間がかかりそうだ。 (日本経済新聞16日社説より)晩年の足取りもおぼつかなかったトウ小平氏から比べると余程若かったのかもしれませんが、それにしても80近くまで権力の頂点にいて尚影響力を手放そうとしないのはどうしてなんでしょう。やはり、凡人には分からない権力の魅力があるのでしょうか。一度は味わってみたい蜜の味なのかもしれません。 それでは、引き際として一体どのくらいの年齢が適当なんでしょう。 第984話でカーター氏の「夢ではなく、後悔が先に立つようになったとき、人は老いた、といえる」という言葉を取り上げましたが、それは自分の人生を生き生きさせるために使うべきであって、権力の座にしがみつくこととは違うような気がします。権力の座から離れても生きがいはいくらでもあると思うのですがどうでしょう。やはりそれは味わったことの無い凡人の考えなのでしょうか。 考えさせられる交代劇でした! |
2002 年11月18日月曜日 第1156話 情報規制 |
17日の「サンデーモーニング」に常連の佐高さんが出演して「週刊金曜日」の記事に関して何らかのコメントがあるかなと密かに期待していましたが、記事の問題は取り上げていましたが残念ながら佐高さんの出演はなく、期待はずれに終わりました。 それにしても、情報の規制というのは恐ろしいですね。色んな通信手段があり、情報があふれている時代に帰国した5人の方たちは残してきた家族と連絡をとる手段が何もないというのが当然のように受け止められている異常さは一体なんでしょう。 手紙も電話も駄目、テレビもあの国営放送しか見れない。インターネットなんてとんでもないということなのでしょう。遅れているのか、それとも意図して普及を抑制しているのかいずれにしても異常なことには変わりはありません。そのくせ、取締りの為に盗聴などは当たり前なのでしょうか。 北朝鮮に利用されたバカなマスコミを責めることも大切ですが、この異常な金正日体制こそ徹底的に追及されるべきことと思うのですが、それは、当然として受け入れられていることの方に納得のいかないものを感じるのは私だけでしょうか。 本当に難しい問題です! |
2002 年11月19日火曜日 第1157話 父親不在 |
第201話・第218話・第219話で家庭での父親不在やゲーム機による子育ての危機を反省を込めながら書きました。 単身赴任を終えた今も、私が、子育てに積極的にかかわったとは残念ながら言えません。 そんな我が家を象徴するような記事が18日読売新聞コラム「学び きらり」に「遠ざかる親子の心」と題してありました。 東洋大学の中里至正(よしまさ)教授(社会心理学)の研究だそうです。 ・・・略 まず、父親の子供に対する距離。日本では825が「遠い」と感じており、「近い」と感じている父親が90%を超えるアメリカやトルコと、際だった違いを見せた。母親の、子供に対する距離も同様だ。日本は「遠い」が78%なのに、両国は「近い」が90%以上だった。・・・中略 思いやりは、アメリカ、トルコでは80%近くの父親が「大いに」教えているのに、日本では31%。・・・中略 しかも、日本では、思いやりの大切さを父親に「大いに」教えられたと思っている子供は17%に過ぎず、三人に一人までが「教えられていない」と回答、父と子のギャップが目立った。アメリカでは、「大いに」教えられたと思っており、「教えられていない」という回答は6%足らずしかなかった。・・・中略 こうした結果について、中里教授は「ものわかりのいい親のふりをして、親のすべきことを放棄しているのではないか」と手厳しい。・・・以下略 全く、ご指摘の通りです。「思いやり」どころか、何一つ教えてこなかったといっても言い過ぎじゃないでしょう。限りなく子供との距離は遠そうです。 仕事にかこつけて、子育てを母親に放り投げ、「親のすべきことを放棄してきた」ことは間違いのない事実です。 やるしかなさそうです! |
2002 年11月20日水曜日 第1158話 ゲーム脳 |
小学校低学年の頃は、団塊の世代のご多分に漏れず、近所の家へテレビを見せてもらいに行っていました。確か月光仮面なんてのを見ていた記憶があります。 テレビが家族の対話をなくしたり、子供が勉強しなくなったという問題を抱え、常に論議の的になりながら50年以上も経ってしまったのです。その功罪は未だに結論めいたものが出ていないのが現状のような気がします。 そのテレビに対する複雑な思いと同じものを感じさせるものにテレビゲームがあります。これは、団塊の世代の子供達が親の世代のテレビと同じような年頃に初めて経験したものでしょう。 ただ、気になるのはテレビゲームがテレビ以上に問題を持っていそうなところです。それは、昨日も書いた少年の犯罪や引きこもりなどにテレビゲームの影響があるように思えるところです。 18日読売新聞に「ゲーム脳」から脱却をという記事がありました。 「過度のテレビゲームは、創造性や理性をつかさどる脳の働きを低下させる」という警鐘を鳴らしているものです。 日本大学文理学部教授 森昭雄さんによると ・・・略 コンピューター・ソフトウエアの開発者の脳波を調べたところ、脳の活性化を示すβ波がほとんど出ていないことに気づいた。・・・中略 学生の脳波を調べても、脳の前部「前頭前野」という部分で、β波がほとんど出ない学生がいた。・・・中略 なぜ、学生で前頭前野の働きが悪いのか。テレビゲームが原因だ。脳波の測定中にゲームをさせると、β波が極端に減少する。・・・中略 これまで、365人を調べたが、普段から前頭前野でβ波がほとんど出ず、ゲーム中には全く出ない人が約2割もいた。この人たちはゲームを毎日2ー7時間もしていた。私はこうした状態を「ゲーム脳」と名付けた。・・・以下略 ソフトの開発も脳の活性化が見られないというのも何となく納得できないところもありますが、データー入力などと同じことなのかもしれません。単に、データーを入力するだけの仕事は機械的な技だけで創造力は要りそうもないですから。データー入力だけだったら私もこれだけパソコンにのめりこんでいなかったように思います。 それにしても、罪なものを作ってくれたものです! |
2002 年11月21日木曜日 第1159話 農薬 |
第1126話でも書いた雑草・カラスノエンドウに苦戦しています。抜いても抜いても限がない。次から次へと生えてきます。 今まで、いくら生えてくるといってもここまでの酷さはありませんでしたので、チョッと甘く見ていたようです。まさかここまで際限がないとは思っていませんでした。もう一月以上は格闘していますが、何時終わるともない状況です。毎日毎日賽の河原の石積みの思いです。雑草を甘く見ていたのかもしれません。 今は、無職の身なので、半分気晴らしのつもりでやっていますが、仕事を始めたらとてもじゃないがこんなに手間をかけるわけには行きません。何とか、考える必要がありそうです。ここはやはり、農薬を考えるべきかもしれません。 20日の読売新聞、読者のページ「気流」に面白い投稿がありました。 それによると、日本には「農薬取締法」というのがあるそうです。そして、中国野菜の残留農薬問題などでこの法律が強化されようとしているのだそうです。ところがそこに問題があるようです。 ・・・略 現行法の農薬の定義は「農作物を害する菌、線虫、だに、昆虫、ねずみその他の動植物またはウイルス(以下『病害虫』と総称する)の防除に用いられる殺菌剤、殺虫剤その他の薬剤 (中略)をいう」とある。・・・以下略要するに、雑草がその他の植物に含められているということであり、それは、農家を過酷な労働から解放した「除草剤」が無視されているのだそうです。 つまり、農薬という中に「除草剤」が「病害虫駆除の農薬」と一緒にされてしまって、取締りの対象になってしまっているということなのです。何が本当に悪いのかを検討せずにただ農薬というだけで取締りを強化するという発想で法律を改定しようとしているということのようです。 これが、本当だとすると折角の「除草剤」が使えなくなり、農家の人たちが雑草との無駄な戦いに追い込まれるということになります。雑草との戦いの苦しさは経験したものでないと分からないのでしょう。机上の空論がここにも現れています、現場不在の政治が見えるようです。 それにつけても、いい除草剤が欲しい! |
2002 年11月22日金曜日 第1160話 誤魔化し |
第974話で取り上げた台湾で慕われている八田 與一さんの名前を久し振りに見ました。 20日の産経新聞のコラム「産経抄」によると、今回も来日のビザ発給を断られた李登輝さんが慶応で「日本人の精神」として話す予定だったのだそうです。 やはり、台湾の人は昔の日本人を忘れていないのですね。そして、何で、ああいう日本人が今いないのかをいぶかり悲しんでいるように思えます。きっと日本人以上に歯がゆく思っているのじゃないでしょうか。 そして、そのことは、このビザ問題や、脱北者の国会証言を阻止したとされる外務省の自分達の間違いを隠そうとする姿勢に代表されているように思われます。 この現状を打破するためには、戦後の間違いを一刻も早く認めて一から出直すことが必要じゃないでしょうか。責任を取らされるのが嫌なら、思い切って今までやってきたことは水に流しましょう。兎に角、過ちを素直に受け入れ、出直すことしかなさそうです。 まだ間に合うかも! |
2002 年11月23日土曜日 第1161話 歩行者 |
自転車については 第1127話などで何度も取り上げてきましたが、一番弱い存在である歩行者についてはあまり書いてきませんでした。というのも移動のための乗り物という視点で考える為に、路面電車や自転車に目が奪われて歩行という考えが抜けてしまっていたようです。なんだかんだ言いながら、文明の発展に毒されて、根本的なことを忘れていたようです。 22日の読売新聞のコラム「論点」がそんな私の忘れ物を思い出させてくれました。 杉田 聡 帯広畜産大学教授 クルマ社会を問い直す会前代表 という方が『「特定財源」で歩道拡充を』との題で書かれていました。 いま、毎年四百人もの子供の命を奪い(旧厚生省統計による)、七万人を超える子どもたちの体に大きな損傷を負わせるシステムが不問に付されたまま放置されている。・・・中略 それは、「クルマ社会」というシステムである。これだけの子どもたちを犠牲にするシステムはほかに全く例がない。大人たちが改善の為に本質的な配慮を払わないという点でもほかに例がない。おかげで現在、朝に家を出たわが子が本当に生きて帰ってくるかどうか、確信をもてる親はいない、真に異様な事態である。 この言葉は身に沁みます。私も、子どもを最初に一人で外に出す時、大げさなようですが、「何があっても驚かないだけの心構えがいるなぁ!」と腹をくくったことを思い出します。あれが私の子離れの最初だった気がします。この異常な交通体系のお陰で、意外と早く子離れしたのかもしれません。 交通事故6っつの問題点というHPに参考になる平成12年の統計がありました。これによると、歩行者の交通事故死は30%近くあります。自転車と合わせると40%を占めています。 やはり、弱者の被害は異常な数値です。弱いものは放ったらかしの日本の政治がもろに出ているように思えます。何といっても、子どもや老人など弱者は、自動車会社やゼネコンのように金にはなりませんから・・・。 日本の儲け頭・勝ち組メーカーの奥田会長やゴーンさんはどんな感想をお持ちなのか、それともそんなことは眼中になしでしょうか。自動車メーカー栄えて日本は沈没という図式でしょうか。 弱いものいじめの日本! |
2002 年11月24日日曜日 第1162話 グループホーム |
第965話で書きましたが、4月に教育入院を2週間ほどしました。その時、当然のごとく大部屋でした。別に体調が悪いわけでもありませんので、入院自体に何のストレスもない状態でしたが、根が人見知りで社交的でない私としては大部屋となるとどうしても落ち着かないものがありました。 たった2週間で、期間も限定されているのですから、その間辛抱すれば済む私でさえそうなのですから、大抵の人はストレスを感じるはずだと思います。実際カーテン一つで仕切られたベッドではプライバシィーなんてあったものじゃないです。同室の人への見舞い客もあります。私は、夜は家に帰りましたので関係ありませんでしたが、他の人の立てる音で睡眠不足に悩まされている人もいました。 やはり、大部屋は基本的に病人には辛いものがあることは間違いないと思います。 そんな疑問を 第574話で書きましたが、その時に見つけたグループホームの提唱者である建築家で京都大大学院教授の外山義さんが急逝したことを22日の四国新聞のコラム「一日一言」で知りました。まだ52歳だったそうです。・・・略 「人間は大部屋だと緊張する」「個室は孤立化とは逆に人と交流する意欲を回復させる」という逆説を次々に実証した。 その具体化がグループホームであり、個室ユニットケア型の特養ホームだ。研究室にとどまらず、全国を飛び回って居住福祉を訴え、理想の施設の設計監修を続けた。今やグループホームは二千カ所。個室ユニットケアは新設特養の認可基準となった。種をまく人だった。 貴重な方を亡くしたようです。折角の流れが途切れなければ良いのですが・・・。それにしても、こうして、自分の考えを具体化させるために先頭に立って頑張る人っているものですね。本当に頭が下がります。 反省! |
2002 年11月25日月曜日 第1163話 ザ・スクープ |
「 ザ・スクープ」が「スクープスペシャル」として24日に戻ってきました。一応、全国ネットに戻ったことは良かったのじゃないでしょうか。しかし、取り上げるべき問題が、極端に言えば毎日やっても足らないくらいある今の日本で、3ヶ月に1度は余りにも時間が少なすぎる。 鳥越さんも番組終了後は毎日のテレビ出演で完全にペースを崩しているようで、「あのくさ こればい!」の更新も滞りがちです。体を壊さないかと心配です。こんな状態では、「ザ・スクープ」にも全力投球は難しそうです。その為にスペシャルが中途半端になるかもしれないと要らぬ心配をしてしまいます。 今回の一つは、 第701話で取り上げた麻薬密輸を仕掛けられてオーストラリアで逮捕こう留されていた5人の日本人の事件のその後でした。先日ほんの小さな記事で、女性が仮釈放されたニュースがあったので、もしかしたらあの人たちの一人かなと思っていたのですが、やはりそうでした。やっと10年ぶりに釈放されたのだそうです。 その前に男性3人も仮釈放されていたそうですが、全く知りませんでした。それにしても、日本のマスコミはこんな大事な事件を殆ど報道しなかったのは何故なんでしょう。「ザ・スクープ」がなければ何にも知らずに終わるところでした。 この事件を始めて知ったときにオーストラリアの対応もそうですが外務省の余りにもお座成りな対応に怒りを覚えたものです。 今回の釈放の取り扱いが小さいのも外務省に遠慮しているのでしょうか。残念ながら番組でも今回はその件には触れていませんでした。 もう一つ取り上げていたのは、これも先日 (2日前)に取調官が撃ったと判決があった、神奈川県警で取調べ中に容疑者がピストル自殺したとされていた事件でした。事件の概要は分かりましたが、番組の担当者が拳銃を撃ったと思われる警察官に路上でマイクを突きつけて「謝れ!」と言っていたのは、チョッと疑問を感じました。何となく、今までの姿勢と違ったような気がしたのは私だけでしょうか。 しかしながら、この2件の事件といい、拉致事件といい、日本の政府や官僚というのは本当に国民のことは眼中に無いようです。自分の身は自分で守るしか仕方ないようです。 こうしてみると、我々の知らない権力の恐ろしさを追及してくれる「ザ・スクープ」は本当に貴重な番組です。尤も、変に視聴率を目指すことが目的になってしまって、真実を追究という姿勢が単なる興味本位に変わることだけはいやですが・・・。 変わったのかなぁ! |
2002 年11月26日火曜日 第1164話 止める勇気 |
シャープをはじめとして、各ソーラーパネルメーカーが軒並み生産増強を進めているようです。国内での需要も伸びているし、アメリカでもカリフォルニアの電力危機から太陽光発電が注目を浴びて需要が増えているそうです。良い傾向ですね。 しかし、爆発的にその需要が伸びるにはまだまだコストの問題があるようです。何とか劇的にコストダウンをする為にも政府の後押しが欲しいところですが、相変わらず政府はそんなことには興味はなさそうです。 そんなことを考えながらのサイト巡りで気になる HPを見つけました。原発に関するものです。これを書いた方はすでに亡くなられているそうです。私は、原発自体は好きじゃないですが、政府の発表などを信用して、安全性に不安はあるものの必要悪としてある程度は仕方ないのかなと消極的に容認しています。 ところが、このHPを見ると、安全性には疑問を抱かざるを得ないようです。実際の施行現場で本当にこんな杜撰なことが行われているのでしょうか。確かにありそうなことではありますが、ここまで酷いとは信じたくない思いです。本当なら大変なことです。 原発がどんなものか知ってほしい この中で、思わず「その通り!」と納得させられる言葉がありました。 「どうして日本が止めないかというと、日本にはいったん決めたことを途中で止める勇気がないからで 、この国が途中で止める勇気がないというのは非常に怖いです。」 この言葉は重いですね。是ほど、日本の組織の体質を見事に表している言葉は無いかもしれません。日頃、この部屋で言っている、「先送り」そのものでしょう。 それにしても、話半分としても、原発の問題は大きそうです。最終処分までの費用と労力を考えると原発のコストは言われているほど低くもなさそうです。 折角、こんな良い物があるのだから! |
2002 年11月27日水曜日 第1165話 太陽光発電 |
昨日も触れた太陽光発電で、予算の傾斜配分で早急な促進を進めて欲しいというのが私の一貫した主張です。 26日の毎日新聞社説が環境税を取り上げたものです。 ・・・略 政府として環境に配慮した税制に取り組むことは、一歩前進であるが、目指すべき は環境税のはずだ。経済産業省や産業界は環境税の創設には強く反対している。しかし、温暖化対策にかけられる時間は少ない。環境省は早急に、環境税の制度設計に着手し、国民にその内容を提案すべきだ。・・・以下略 これは面白そうです。この税金を太陽光発電システムへ還元しましょう。発想はいろいろと問題の多い道路特定財源と同じ考え方になるかもしれませんが、その環境に対する貢献度を考えるとそれより余程役に立ちそうです。 何でやらないのかなぁ! |
2002 年11月28日木曜日 第1166話 余計なお世話 |
26日は曽我ひとみさんが中山参与や安部官房副長官に会うために上京する様子が一日中放送されていました。 曽我さんも、きっと釈然としないものがあったに違いありません。しかし、歓迎してくれている長のトップに敢えて反論することも出来ず、涙を呑んで諦めたのじゃないでしょうか。 こんなこと誰も思わないのだろうかと思っていたら、鳥越さんが 「あのくさ こればい!」第971回で見事に取り上げてくれていました。やっぱり、同じように感じている人がいたんですね。何でこんなことが起きるのでしょう。善意の押し売りか、それとも目立ちたがりか、政治家のレベルの低さを見せ付けられた気がしました。悪気はないんでしょうが、何とも割り切れないものを感じてしまいました。 主役は誰! |
2002 年11月29日金曜日 第1167話 意見広告 |
勝谷さん、殿下、有田さん達が進めていた「北朝鮮拉致問題でニューヨーク・タイムズに意見広告を出そう!」のHPが遂に立ち上がりました。 意見広告の中の、横田早紀江さんの言葉は何事も自分の責任として捉える日本人らしい考え方を現していて思わず泣けそうになります。 私と主人はあのとき以来、めぐみから『お父さん、お母さん、どうして早く迎えにきてくれないの』と言われつづけている気がして、辛く苦しく悲しい日々を過ごしてきました。 最近はこの御三方の HPを朝一番に訪れるのが日課になっていますが、この部屋で最初に触れたのは日木流奈君の放送を見て何の疑いも持たずに感動して紹介したことを有田さんのHPを見て反省し、お詫びを書いた第979話でした。成る程、物事はここまで見なければならないのかとマスコミを直ぐに信用してしまう自分の頭の悪さを反省させられたものです。 どちらからかのリンクだろうと思いますが、同じ頃からか勝谷さんのHPも巡回するようになっていました。その過激な言動に共感とするところが多く、私など思いつかないその視点に有田さんと共通するものがあり感心して注目してきました。 そして、拉致問題に対する考え方にも目を覚まされる思いでした。過激さに批判もありそうですが、一々ああなるほどそういう見方もあるのかと反省させられることばかりです。 それにしても、ネットの威力は凄いですね。ネットをやっていなかったら、こんな視点を知ることもなかったと思います。マスコミ報道の表面だけを見て、それこそ洗脳されていたことでしょう。 しかし、こうした意見広告の考えがもっと上の方から出てこないのは何故なんでしょう。政府として出してもいいだろうし、それがまずいのなら政党という手もありそうです。外務省の高給取りなんかこれまでのお詫びを込めて、どうですか。広告代600万なんて雀の涙のお金持ちも沢山いそうです。企業だっていいじゃないですか。 甘いのかなぁ! |
2002年11月30日土曜日 第1168話 ゲーム脳 |
初めて、テレビゲームといえるものを見たのは、高松・神戸間のフェリーのゲームコーナーででした。確か、テニスゲームといって、パックを手元のラケット(といっても、ただの短いラインでした)に当てると、ボールが反射して相手の方に打ち返され、壁に反射したりしながら相手に届き、それを相手が又打ち返すという、今から考えたら単純なものでした。 第1158話で取り上げた「ゲーム脳」について、28日の毎日新聞コラム「記者の目」でも取り上げていました。どうやらこれを最初に取り上げたのはこちらの方らしいですね。 いずれにしても、多くの親が子供達の長時間ゲーム漬けで悩んでいるのは間違いなさそうです。 どう考えても、良さそうにはないがそれじゃ何が悪いのかといえば、長時間やるということの方に問題があるのは間違いないと思います。その上に、この「ゲーム脳」という説が現れてきたのですから悩みは深くなるばかりです。 それじゃ、どうすればいいのかとなると、誰が考えても、時間を決めるなど、節度を持って楽しむのが最善の方法でしょう。ところが、それが出来ないから悩むのです。何といっても、初めてテレビを見た親の世代が、テレビの魅力に勝てなかったように、ゲームに子供達がのめりこむだけの魅力があるのですから。 考えれば、罪な話です。それに、作る方だって悪気があって作っているのじゃないでしょうし、特に、現場で作っている人達はその才能を全開させて、如何にいい物を作るかに没頭しているのですから・・・。それに対抗するのは並大抵のことじゃ出来そうもありません。 記事のなかにあった次の言葉がその全てを表していると思います。 ・・・略 ゲームはお菓子みたいなものだ。おいしいし、気分転換できる。しかし食べ過ぎれば虫歯になる。歯を磨けば済むのか、それとも栄養が偏って病気になるのか。分量 を決めて食べるか、お菓子を甘くなくしてしまうのか。いずれにしても、判断の基準が欲しい。・・・以下略 美味しいものの魅力には、並大抵の精神力では勝てません。所詮は、使うものの責任ということなのでしょう。 考えすぎでしょうか! |