団塊の世代の部屋26

 

ホームへ 団塊   下へ

200191日土曜日  第713話  戦後の教育

 この部屋でも41第94話第112話14と、戦後教育についてどうもおかしいんじゃないかと主張してきました。
 個性の無い、従順で上のものには逆らわないような型に入った人間を育てることを目的としているようでした。それは、企業にとっては都合の良い人材ということでした。
 これは、戦争に負けて自信を無くした日本人が、戦前の日本を否定することとアメリカを模倣したためでしょう。つまりは、何をやって良いか分からなくなった結果だとおもっていました。ところがどうも違うようです。何だか、裏で邪悪な意図が働いていたようです。

 ビル・トッテンさんの日本の教育に対する考えにそう感じてしまいました。

 No.465 勉強し過ぎの日本の学生にもっと太陽を?

 ・・・略

 しかし、戦後の日本の教育は、奴隷を育てるための教育に変わりました。奴隷を育てるには、命令に従って権力者が期待することだけを行うよう教えれば良かったのです。そのために戦後の日本人は、父親の背中を見るのではなく、口うるさい教育ママの命令に従うことがよしとされてきたのです。・・・中略

 戦後教育によって育ったのは、自民党が支配しやすい従順な国民でした。・・・以下略

これは強烈ですね!ここまではっきりと言われると快感を覚えるくらいです。如何に為政者が邪悪な意図をもって教育をゆがめてきたかをはっきりと指摘しています。第91話のような社畜もこの教育の賜物といっても良いのかもしれません。

 しかし、自民党がそこまで考えていたとは思いもしませんでした。道理で、政・官・財の癒着によって散々日本を食い物にしておいて、未だに反省の色も無いはずです。要するに、国民は利用するものであって、尽くすものではないと言うことなのです。
 我々は、そんな育てられ方をしているから、これだけコケにされても暴動一つ起こすことも出来ないのですね。やっと、疑問が解けたような気がします。
 それにしても、トッテンさんには目を覚まされます。当分、目が離せません。

それにしても恐い話です!

 早明浦ダム貯水率62.8%、平年値85.6%、31日午前5時現在(読売新聞より) プラス0.3 水不足も峠を越したようにおもわれるので、この早明浦ダム貯水率も今日で最後にしたいと思います。

200192日日曜日  第714話  質素な暮らし

 小泉改革に対する反対派の声が高くなってきています。株の下落を盾に、改革より景気対策を優先させるべきとの声です。暫くおとなしくしていた亀井さんが先頭を切って、補正予算30兆円なんて吼えています。
いずれ守旧派とマスコミがぐるになって、こうした声があがるのは見え透いていましたが、いよいよ始まったと言うことでしょう。
 それにしても、亀井さんの言う新幹線や高速道路の整備には反対はしませんが、その金の使い方に問題がある。出来るだけコストを下げて公共投資するのなら良いのですが、それどころか政・官・財が利権をむさぼって、どんどんコストを上げるのですからどうにもなりません。
 彼らのたかりが無かったら、もしかしたら、半分くらいのコストで同じものが出来るのじゃないかと疑いたくなります。ひょっとしたら、もっとコストダウン出来たりして・・・。
 どうして、それ程金が欲しいのでしょう。一度金の力を知ると、欲望が際限なくなるのでしょうね。そんな身分になれなかった私には分かりませんが・・・。

 トッテンさんのNo.480 政治のイデオロギー:ブッシュは保守派ではないにまたしても、良いことを書いていました。

 ・・・略

 プラトンがユートピアとする「国家」において市民は、個人の利益か意思決定への参画のどちらかを選択する。利益を選択した者は裕福な暮らしができるが、政治に関与することはできない。利益を選ばなかったものだけが、国家を運営できる。個人の利益を抜きに国家を運営して、質素な暮らしを営むのである。・・・以下略

 やはり、そうだったのです。政治家が金を欲しがるからおかしくなったのです。これは、第29話の西郷南洲遺訓にある、地位と金の両方を与えるべきでないと言う言葉に通ずるものがあると思います。
 つまりは、権力のあるものが金に執着すると、自分の利益を第一に考え、国民のことを考えなくなるということである。まさに、今の日本の政治の現状をズバリとついた言葉でしょう。

 それにしても、「個人の利益を抜きに国家を運営して、質素な暮らしを営むのである。」という言葉を胸をはって聞ける政治家がどれほどいるのか知りたいですね。せめて、何人かはいることを信じたいものです。
 財界は無理としても、政・官界にそうした心意気の人が主流であれば、これほどの腐敗も借金もなく新幹線や高速道路の社会資本もとっくに充実していたでしょう。

人間にそれを求めるのは無理なのか!

200193日月曜日  第715話  危機管理

 このところ、トッテンさんに感化されて、どうやら、日本の支配階級は自分達の利益になることしか関心が無く国民のことはどうでもいいというのが分かってきました。
 だから、日本の将来のために構造改革はどうしてもやらなくてはならない、その為には少々の痛みには耐えることも仕方ないかもしれないと思っていた考えがぐらついてきました。そんな甘いことを思っていると一番に犠牲になりそうです。

 どうやら、為政者を信じて他人任せの気持ちになっていたようです。お国も、官僚も、企業も所詮何にもしてはくれないし、そんなことを信じてはいけなかったのです。何があっても、自分の身は自分で守るしかないのです。こんな単純なことを忘れていたのは、誰かが何とかしてくれるという甘えがあった証拠でしょう。

 こんなことを考えたのは、1日の新宿歌舞伎町のビル火災や明石の歩道橋の事故など、このところの多数の犠牲者を出した事件からです。
 例えば、たとえが悪くて顰蹙を買いそうですが、今回のビル火災なんかは、最初に聞いたときには「どこか東南アジアの国の出来事かな?」と一瞬思いました。日本では、過去のビル火災を教訓にうるさいお上が今時そんなビルを放っておくはず無いとどこかで信頼しているところがあったのです。所詮は儲け主義の犠牲になったということでしょう。
 あの明石の事件でもそうですが、まさか日本の警察が市民を見殺しにしたりするはずないという信頼の気持ちを持っていたのではないかと思います。

 ところが、とっくにそんな信頼するお上なんて無くなっていたのです。全てが、効率主義、お金が全て時代になってしまっていたのです。その上、だれもが責任を取ろうとしない。その付けがいよいよ回ってきているのが今の日本じゃないでしょうか。

 もう自分の身は自分で守るしかないのです。こうなれば、危険がありそうなところへは近づかないことです。
 観光地など人が集まるところ、儲け主義が見え見えの所、お上が管理しているところなんかもっての他です。休みの日には、ドライブなんて絶対に行ってはいけません。家でおとなしくインターネットでサイト巡りでもしていましょう。

それにしても嫌な世の中になりましたね!

200194日火曜日  第716話  団塊はずし

 この団塊の世代の部屋を書き出してから、サイト巡りのときも団塊という言葉を見つけると気になってつい読んでしまいます。

 自分では、団塊の世代というのはベビーブーマーというやたら数が多い世代で、子供のときから「おまえ達は死ぬまで競争だぞ!」と言われ続けてきただけの損なイメージしかもっていませんでした。だから、どちらかといえば「世間から同情されているというか、気の毒に思われている世代」と思っていました。

 ところが、団塊の世代というのはなんだか今の時代の閉塞感の元凶のように思われているのに気が付きました。私自身は、団塊の世代が経営に携わるのはこれからだと思っていたのですが、下の世代の人たちは団塊の世代をかなり好い加減な奴らと思っていた節があります。
中にはそんな良い思いをした人たちもいるのでしょうが、残念ながら私はそんな思いを味わったことはありません。どちらかといえば、さあこれからと思っていたら、何時の間にか席がなくなっていたという感じです。それどころか、「いつでもやめていただいて結構ですよ!いつまでおられるのですか?」というのが現実のようです。なんとなく腑に落ちないのが今の気分です。

 93日の日本経済新聞のコラム「春秋」がそんな団塊の世代に触れています。

・・・略

 大企業のトップの世代交代にも「団塊はずし」が目立ち始めた。名付け親である堺屋太一元経済企画庁長官は、この世代に「日本的集団主義が純粋培養されている」と指摘して、「1990年代の日本の低迷の象徴」とまでいっている。・・・以下略

 そんな風に見られていたとは、どうにも納得がいかないのですが、現実はそうなんでしょうか。

 「待てよ!そうか!私なんか、最も集団主義とは相容れない性格だから時流に乗れなかったのかも。」

 今になって、こんなことに気が付くようじゃ遅いですね。出世しないはずです。

マアいいか!その分、好きなことを言ってきたんだから!

200195日水曜日  第717話  坂田プロ

 最近は読んでないのですが、営業をやっているとき喫茶店でまんが「ビッグコミックオリジナル」「風の大地」というゴルフを題材にした漫画を読むのを楽しみにしていたときがありました。そのさわやかな主人公がゴルフに取り組む姿勢のストーリーとたしかなゴルフの理論に毎回感動させられたものです。

その原作者がゴルフの坂田信弘プロでした。京大を卒業してから鹿沼カントリーの研修生としてプロゴルファを目指したという異色の人です。
 この漫画は、本人の経験を元にした物語と言っているそうですが、あのさわやかな主人公にはちょっと無理がありそう。

その坂田プロが今、ジュニアの育成に力を入れていることも良く知られています。日曜日のテレビ番組「ZONE」で 「ゴルフ少女17歳の苦悩」との題で取り上げられていました。何と、300名からの塾生を教えるだけでなくその費用や試合の遠征費などの殆どを坂田プロが面倒見ているのだそうです。それだけでも莫大な費用がかかっているのに、その上、大学進学が決まると200万円の援助も行っているそうです。

その塾生の17歳の女子高校生が「母子家庭の為にこれ以上母親に迷惑をかけるわけには行かない。」と大学進学でのゴルフを諦めて研修生になる決心をするのです。
 その相談にのる坂田プロに感動させられました。プロになるためには研修生は大学のゴルフ部の選手に比べて練習時間などで圧倒的に不利なのだそうです。それは、自分がたどってきた道だからこそいえる言葉だと思います。

彼としては、彼女に自分と同じ研修生の苦しみを味合わせたくないのだが、彼女の大学進学後の援助をしたくても、300名の塾生の面倒で精一杯でこれ以上はどうしようもない。
 結局彼女は、研修生になることを決心する。彼もそれを認めざるを得ないというものです。

彼の漫画を見ながら感動で泣きそうになった訳がわかったような気がしました。あの優しさが、原作に生きているのです。

それにしても、ジュニア育成をやっているとは知っていましたが、普通なら、レッスン料を取ってもいくらでも生徒が集まるはずなのに、自分で全ての面倒を見るという事を知って、益々、感動させられ、ファンになってしまいました。

団塊の世代にもこんな人がいるのです。

頭が下がります!

200196日木曜日  第718話  特殊法人

 特殊法人の見直し案の回答が出ましたが、やっぱりというか、なめてるというか予想通りのゼロ回答でした。改革を受け入れる回答を出した6法人は、全てすでに方針が決定しているところです。

 ここまで、日本の官僚が腐っているとは、判っていながらも呆れる他ありません。およそ人間というものは救い難いものなんですね。一旦手に入れた既得権益というものはそれほどまでにして手放したくないものなのでしょうか。余程良いことがあるのでしょう。

 自分や組織の利益を抑えてでも国の将来を考えるということは、望むべくも無いということなのでしょう。こうなると、もう強権発動で上から有無を言わさず実行するしかないのかもしれません。

 世の中には、昨日の坂田プロのような人もいれば、税金に群がって食い物にして恥じることも無い人もいるということです。どちらが、人間の本質かというと残念ながら後者と言わざるを得ないのでしょう。

 ここに来て、デフレを盾に、構造改革などやっている場合じゃないという声が高くなってきています。今ここで構造改革をやれば日本は壊滅状態になるとの説です。確かに言われてみれば恐い気持ちもします。トッテンさんの言うように特殊法人必ずしも悪というわけでない面もあると思います。
 官僚のノンキャリアや特殊法人のプロパー(生え抜き)を正当に評価することによって組織の活性化を計ることも大事だと思います。

 しかし、一体、どちらが正しいのか誰もが判らないというのが本当のところでしょう。構造改革しなければならないことは誰もが認めていますが、それを不況の今やることが良いのか悪いのかが判らないのです。どうせ判らないのなら、やるだけやってみるのも一つの手だと思います。
 どうせ、地獄が待っているのなら、「マァいいか!やってから考えよう!」でやった方が後で納得出来るのじゃないでしょうか。

 どちらにしても、根本は税金の無駄遣いを無くすることが第一の目標です。

特殊法人の見直しの意味はそこにこそあると思います!

200197日金曜日  第719話  瀬戸大橋

 6日の四国新聞によると、坂出の商工会議所(会頭榊久雪)が、瀬戸大橋の通行料を高速道路並に値下げする要望を国に求める為に100万人の署名運動を始めることを決めたそうです。

特殊法人見直しで矢面になっている本州四国連絡橋公団がどうなるかわからないので、将来を考えて手を打ったのでしょう。

現在普通車で坂出北インターから児島インター間3900円(最短距離)を高速並みの600円にというものです。これは、今度の見直し案として猪瀬直樹氏が上げていた道路公団分割の方法が採用されれば夢ではないと思います。第441話でも取り上げたように、分割によって、東名、名神と一緒になれば本四公団の無駄な人件費も統合されるので費用は今よりは少なくて済むはずです。
 それに、この値段なら、通行料は飛躍的に伸びることは間違いないでしょう。一度は通ってみたけど、あまりに通行料が高いので2度目はどうかなと躊躇している人ももう一度行ってみようかということもあるでしょう。観光客も増えると思います。ストロー現象を心配する人もいるようですが、それは努力次第じゃないでしょうか。
298でも書いたように、瀬戸大橋ウォーキング等で世界から観光客を集めることもできるはずです。そのためにも通行料の値下げは必要です。

 この部屋でも何度も取り上げているように、構造改革という面から考えると「何を言っとんじゃ!」ということになるでしょうが、折角造った橋が、料金の為に殆ど役に立ってないというのは本末転倒もはなはだしいと言ってもいいのじゃないでしょうか。
 造ったのが失敗であるなら、せめて後の利用だけでも優意義にしたいものです。他の地域の人にとっては腹立たしいことかもしれませんが、四国の野菜などが安くなるかもしれません。造ったのも失敗、利用も失敗よりはずっとましなのじゃないでしょうか。

 これは、東京湾アクアラインや関西空港の連絡橋にも言える事です。これらが、高速並の通行料になることによる経済効果は計り知れないものがあるはずです。失敗は、素直に認め、その失敗を2度とやらない事の方が大事です。

造ったものは有効に使いましょう!

200198日土曜日  第720話  外務省

 外務省、凄いですね!人間の弱さを見せ付けられます。一度、おいしい思いをすると、歯止めが利かなくなる典型的な例でしょう。
 彼らも、きっと入省したときは、国家の為という気持ちを持っていたのではないでしょうか。代々受け継がれてきた杜撰さか、それとも彼らが自分で作り出した方法かは判りませんが、どちらにしても、組織や上司に恵まれなかったことは確かでしょう。
 誰も気がつかなかったか、気がついても注意も処分もせずになあなあで済ましてしまったということでしょう。きちんとした上司や組織であったなら、彼らもこれほどまでに増長することは無かったように思います。
 普通は、この程度でしょうが、外務省の恐ろしさはそれ以上ということです。要するに、組織ぐるみで裏金作りに精をだし、その力のあるものを登用してきたということでしょう。これほど、腐りきった組織は珍しいのかそれともどこも同じなのか?残念ながら、同じだと考えざるを得ないでしょう。

 これだけの悪知恵の働く彼らですから、きちんとした組織であれば良い仕事をしていたことでしょう。裏金を作ることで重宝されるが、出世はキャリアによって塞がれているとなれば、ちょっと使わせてもらおうかと思うのも必然かもしれません。どうせ上の奴らは良い思いをしているんだから自分達もおこぼれを貰って当たり前と考えても不思議はありません。

 外務省なんて腐れ組織に入ったことが彼らの人生を狂わせたといっても言い過ぎではないと思います。

 特殊法人への天下りなどで将来の収入を保証されているキャリア制度が日本の官僚を駄目にしている最大の要因だと思います。そんな組織で、一生懸命働こうと思う方が不思議です。

正当な評価が出来ない組織がまともになる筈は無い!

200199日日曜日  第721話  井村コーチ

 第711話で取り上げたシンクロの井村雅代コーチが今日(8日)のNHKのテレビ「土曜オアシス」に立花、武田選手と出演していました。

 彼女の原点は、最初の中学教師だと言っていました。その時に、弱い者には強くあたり、強い者には横を向いて知らん顔という風潮が嫌いで、強い者にも同じように接したことで却って、所謂不良と言われるような生徒にも助けられたと言っていました。
 つまりは、逃げずに体当たりしたことが生徒に受け入れられたと言うことでしょう。その熱い心がシンクロの選手達を育てた原点と言えるのでしょう。

 武田選手が、17年前に始めてシンクロの学校へ入り、そこで井村コーチに出会えたことがすべてだと、出会いの素晴らしさを語っていたことも印象に残りました。
 全ての子供にとって、教師との出会いというものがどんなに大切なものか考えさせられます。もちろん、親の責任が一番でしょうが、井村コーチが「親だったらこんなに厳しく出来ないでしょう」と言ってたのも成る程と思わされる言葉でした。

 最後に色紙に書いた言葉

 「敵は己の妥協にあり」 は、堪えました。

 妥協すれば進歩はそこで止まります。誰だって、苦しい時には妥協したくなります。しかしそこで、妥協をせずに己に打ち勝った人だけが一段上に到達できるということでしょう。やはり、あれだけの実績を残すだけのことはあります。

 自分の今までの妥協の人生を想い、「成る程、今の自分は、マァいいか!ばかりでやってきた結果であって、所詮は自分の責任でしかないのだなぁ!」と思い知らされました。

今からでも出来るかな!

2001910日月曜日  第722話  隠された真実

 9日の朝何時ものサイト巡りで鳥越俊太郎の「あのくさ こればい!」をみていたら、あの「スクープ21」が 「土曜日の朝10時50分から11時45分、しかも関東地区のローカルだけの放送ということになりました。」とあるじゃないですか。
 川越のストーカー事件など権力に対して真面目に取り組んでいたので大好きな番組だったのですが、視聴率に負けたようです。こういう番組が消えて行くとしたら真実が分からなくなってしまい、結局は国民にとって大きな損になるのですが、裏で嫌な力が働いていなけりゃいいのですが・・・。
 しかしローカルに放送されないとすると、今まで取り上げていた地方での事件の続編はもう見ることは出来ないのだろうかと心配になります。

 そんなことを思いながら「そういや、今日はメールのチエックしてないな」と何気なくチェックをしたところ、衝撃的なメールがとどいていました。
 何と、
「スクープ21」で見て、第548話の「家族の執念」で取り上げた、徳島の事件の妹さんからのものでした。
 それは、彼女が、
「隠された真実」というHPを立ち上げたというものでした。未だに解決しない事件の手がかりを得るための目撃者を探すのが目的だそうです。早速見せていただきましたが、一生懸命にまとめられたのでしょう、彼女の執念が感じられて、警察に対する憤りが一層強くなりました。
 同じく
「スクープ21」を見て第701話でも取り上げたように、特に、最近の内部の人間には優しく、外部の弱いものに対しては強い体質を見せられているだけに余計に腹が立ちます。
 外務省の体質と同じものを警察も持っていることが良く分かります。全てが、組織の都合であって、国民は眼中にないということです。
坂田プロ井村コーチのような人とは正反対の人ばかりということでしょう。

 しかし、そうは言いながらも、どうしても自分の身振りかかっていない他人の私にとっては、何時の間にか記憶から消え去りそうになってしまいます。しかし、当人にとってはそれがすべてと言うことです。他人の痛みを忘れることなく感じて上げられる人間でいたいと反省させられます。

真実が一日も早く解ることを願います!

2001911日火曜日  第723話  銀行

 今、株価の下落を受けて、調整インフレという言葉が取りざたされています。桝添要一氏などが先頭に立って騒いでいます。一方、そんなことはとんでもないという学者もいます。

 構造改革が必要ということでは一致しているようですが、景気対策が後か先かで論争しています。一体、どちらが正しいのか聞いていても全く判りません。構造改革をやろうにもデフレをどうするかが誰にもわからない状態のようです。
 しかし、その背景には銀行の問題がある事は間違いなさそうです。要するに、株価の下落により、銀行の資産が減るために不良債権の処理が出来なくなるというものです。その株価の下落にしたって、銀行の持ち合い株の放出が原因の一つであることも間違いないはずです。全てが、銀行の尻拭いということじゃないでしょうか。

 兎に角、この国の問題は一番が銀行ということは間違いなさそうです。政治や官僚の腐敗も大きな問題ですが、それらの問題に手をつけることが出来ないのもこの銀行の不良債権問題が大きくのしかかってきているからではないでしょうか。

 その銀行といえば相変わらず、経営陣は責任も取らずに知らん顔のようです。給料が下がったという話も余り聞こえません。やってることは合併で誤魔化そうとするだけ。どうしてあんな奴らのために庶民が苦しまなきゃならないのかどう考えても分かりません。

 大きすぎて潰せないとかいって、どうせ何の手も打たずにダメになるのなら、いっそのことつぶしてしまえばいいのにと思うのは私だけでしょうか。
 どうして、銀行がつぶれたらいけないのか私には良くわかりません。皆が恐れるほど銀行の倒産が致命傷になるとは思えないのですが甘いのでしょうか?潰さずに食い物にされるより潰して苦労する方がまだましのように思えます。
 銀行の人も今まで良い思いをしてきたのだから、つぶれてもしばらく食っていくくらいの蓄えは皆さん持っているのじゃないでしょうか。どう見ても我々が職を失った時よりは持っていそうです。
 思い切って整理しない限り何時までたっても日本の国の構造改革は出来ないと思います。ここまで、政府が手を打たないところを見ると、案外、政治家に莫大な金が廻っているのかもしれません。ありそうですね。

 問題は、その影響を受ける中小企業です。ここにこそセーフティネットが必要です。どうせ、補正予算なんて金を使うなら、銀行をつぶした後の失業対策に使ったらどうでしょう。その方が、結果として安くあがるのじゃないでしょうか。
 しかし、残念ですけど、結局は小泉さんも何の手も打たずに銀行だけが残りそうな気がします。

一体何時まで銀行の犠牲になればいいのだろう!

2001912日水曜日  第724話  パート

 今年は、意外と日本の男の頑張りが目立つと第707話でも取り上げました。しかし、女性のパワーがどんどんアップしていることは誰もが認めるところだと思います。

 しかしながら、日本の国はまだまだ女性にとって不利なことが多すぎるようです。本当の女性パワーを活かすシステムが出来ていないことは間違いありません。

 日本経済新聞のコラム「家庭生活」の9日と11日にパートの賃金についての面白い記事がありました。

 9月9日

 ・・・略

 パートで働く既婚女性は、勤務日数や時間を減らして自分の年収を百三万円に抑えることが多い。百三万円を超えたら、夫の勤め先から「配偶者手当」がもらえなくなるためだ。・・・中略

 百三万円で区切るのは国は配偶者控除と呼ばれる税制優遇措置を百三万円を上限に認めているためだ。国の上限を目安にして、手当てを制度化してきた歴史がある。税制優遇措置の方は1987年、百三万円を超えて働いても損にならないように是正された。かくして百三万円ラインで就業調整するのは、今は企業の配偶者手当てが一番の理由になっている。
 ところが、ここ一、二年、配偶者手当てを廃止する動きが様々な業種で生まれている。・・・以下略

 少しずつ変化はしているようですがそのスピードは余りにも遅い。国より企業の方が遅れているようですね。

 そして、9月11日では、ワークシェアリングで取り上げたオランダを代表とするヨーロッパのパートの賃金に触れています。

・・・略

 フルタイムで働く女性の賃金を100とするとパート女性のそれは日本は68.6.かたやオランダは93.1、ドイツ87.5、フランス81.7(厚生労働省・パートタイム労働研究会資料)。
 オランダは全雇用者の三分の一がパート。パートが増加した背景には失業対策と同時に、ことに高学歴男性の間に、労働時間を減らし浮いた分をほかの活動に充てたいという欲求が高くなっていることなどが挙げられるという。・・・以下略

 フルタイムの女性との比率でこれですから男性と比べると一体いくらになるのやら・・・。こういうのを見せられると、日本の国の女性に対する考え方が良くわかりますね。男性にとっても企業にとっても都合の良いことばかりです。

 男は外で働き、女性は家を守るという昔の考え方のままで今の時代の現状にマッチしていない。残念ながら、亭主の稼ぎだけで生活できるだけの収入がある人の方がすくないし、収入に関係なく、社会に参加していたいとか生きがいを見つけたいとの理由で働く女性が増えていることもあるでしょう。

 ところが、賃金体系が全く女性を馬鹿にしたままである。確かに、パートで安く使えれば人件費を削減できて企業には都合が良い。しかし、その為に、本当に力のある女性の力を発揮させることができずにいる面もあることは間違いないと思います。

 この部屋でも何度も言っていますが、夫婦で奥さんの方が地位も収入も上でもいいじゃないですか。力のある人が十分にその実力を発揮することは社会にとってもいいことだと思います。男だって家事の得意な人はいるはずです。
 優秀な女性をそれなりに遇する賃金体系を早急に整備することが必要でしょう。

男の世界を早く変えなきゃ!

2001913日木曜日  第725話  テロ

 何とも凄まじい事件です。ニューヨークの世界貿易センタービルへの航空機の激突のニュースが11日夜10時に飛び込んできました。2機目の激突はライブで映し出されました。

 ハイジャックされた飛行機が飛び込んだようです。一体どれくらいの犠牲者が出るのか想像するのも恐ろしいことです。

 パレスチナ開放民主戦線(後で否定したようですね)がテロの声明を出したそうです。

 ワシントンの国防総省、所謂ペンタゴンにも飛行機が突っ込んだそうです。こちらも物凄い煙が上がっています。

 ブッシュ大統領がテロを許さないとの声明を出しました。

 是ほどの、テロが起きるとは・・・。

 一つ目に次いで、11時半過ぎ2つ目の貿易センタービルが倒壊しました。万の犠牲者が出てもおかしくない状況に見えます。こんな恐ろしい光景を目にすることになるとは。

 一日明けて、仕事に行きましたが、世界でこれほどの事が起こっているのに、何も無かったように何時も通りの通勤。そして、会社でも話題には登りますが、すぐに仕事に追われて何時ものように仕事をこなしてゆく。こんなことでいいのだろうか?
 やっぱり、人間って、自分に直接関係が無いとなるとどんな大事件も痛みは他人事なのかもしれません。しかし、それだからこそ生きて行けるのかもしれません。

 それにしても、4機の飛行機の乗客を入れて一体どのくらいの犠牲者になるのか想像も出来ません。センタービルの消火と救助に当たっていた、警官や消防隊員にもかなりの被害者が出ているようです。あのビルの倒壊に巻き込まれたようです。
 しかしながら、何時ものように日本人の安否ばかりに触れているのも、確かに心配ではありますが、それが全てのような報道には「何だかなぁ!」と感じるのは私くらいなものでしょうか。尤も、身内の人にとってはそれが全てでしょうが・・・。

 アメリカ政府の出方も気になるところです。エシュロンで世界中の情報を傍受しているアメリカが今回のことをつかんでいなかったとは思われません。真珠湾攻撃の時のように裏にアメリカ政府の思惑がありそうにも思えます。いずれにしても、ただ事では済みそうも無い気配ですね。
 帰宅後、ズットテレビに釘付けになっていますが、余りにも悲惨で気の毒です。

これからどうなるのか!

2001914日金曜日  第726話  ワークシェアリング

  第724話でパートの賃金について、どうしても労務費を抑えようとする企業の都合が格差を助長していることに触れました。

 パートの女性の方が正社員の男よりよっぽど優秀なということはどこにでも見られることです。ところが賃金体系のためにその優秀な人材に十分報いることが出来ない。そして、その優秀な人材も、報われないとなるとどうしても本来の力を発揮することをしなくなるようになると思われます。
 折角の人材を活用する為にはやはり正当な評価に伴う報酬を払うことが必要です。ところが、そうなると企業の方は人件費のアップに繋がるので及び腰と成ります。
 何とか、企業とパートの両方にメリットがある方法となるとやはりワークシェアリングしかないのかもしれません。
 話は飛躍しますが、今回のテロも強者の驕りが遠因になっているような気がします。理想に過ぎるかもしれませんが、ワークシェアリングの考え方はそうした強者の考えを改めることにも繋がるのじゃないでしょうか。余りにも大きな貧富の差は、人間にとって望ましいとはいえないと思います。

 9月12日読売新聞のコラム「雇用危機欧米の挑戦」にオランダのワークシェアリングを取り上げ、企業のメリットに触れた記事がありました。

 ・・・略

 企業側にとってもメリットはある。仕事が集中する時期や時間帯にパートタイム労働者を増やすなど、労働力の調整が容易になる。
「フルタイム労働者がフルタイム集中して働いているわけではない。かえって、4時間のパートタイムを二人雇った方が、それぞれが集中して働くから生産性が上がることに企業も気づいた」(オランダ・ライデン大学のグスタブ・ヘルマ・ファン・フォス教授)という。・・・以下略

 「フルタイム集中して働いているわけでない。」というのには思わず笑ってしまいました。日本の場合特にその傾向があるのじゃないでしょうか。昼間、ちんたらと仕事をして、就業時間が終わるととたんに忙しそうにするという日本の会社の習性と見事に一致しています。
就業時間内に出来る仕事をわざわざ引き伸ばし残業をする。遅くまでいればそれで仕事をしているとされて上司の評価もその方が良い。就業時間中に必死で仕事を終わらせて定時に帰る者は評価されない日本の悪習そのものが、こうやってワークシェアリングの邪魔になっているんですね。
 何時までもこんな無駄なことをやっているから生産性が上がらず、挙句の果てにはリストラなんてことになっているのかもしれません。
 そんなことなら、トータルの賃金は少なくても正社員と同じ時間給で短い時間に集中して仕事を終わらせて、後は自分の時間として人生を楽しむ方がよっぽど良いと思います。それが、企業にとっても生産性が上がってメリットになるとすれば企業も考え直す必要があるのじゃないでしょうか。

こんな制度が日本に定着するときはくるのでしょうか!

2001915日土曜日  第727話  高層ビル

 まさか、あのビルが崩れ落ちてしまうとは想像もしていませんでした。「上の階の人は逃げることが出来ないだろうなぁ、一体何人の人が居るのだろうか?」と漠然と考えていました。そしたら、後から突っ込まれたビルが崩れたとのことでした。当然のように上側が横に倒れて崩れ落ちたイメージを勝手に思い浮かべていました。

 ところが、もう一棟が崩れ落ちる映像を見てそれが全く想像も出来ない崩れ方だったのを見て信じられませんでした。あんな崩れ方をすると想像できた人がどれだけいたでしょうか。中には、下の階は爆破されたのだろうと言っていた人もいたほどです。
私などは、下の階の人は何の危険も無いと勝手に思っていました。それが証拠に、無事脱出した人の話でも、当初はそれ程の危機感は持っていなかったという事です。非常階段を下って外に出てから崩れ落ちるのを見て逃げられたのが奇跡だといっていました。
 上の階から一時間半もかかって降りたという人もいましたが、降りる時にあんな崩れ方をするとは思っていなかったはずです。下から登ってくる消防士と階段ですれ違った時には、ほっとした気持ちになったともいっていた人がいました。それが普通の感じ方だったろうと思います。それだけに、逃げ遅れて下敷きになった人が沢山いたのだろうと思います。
 逆に、崩れると思っていたら、階段でパニックになって将棋倒しの事故が起こっていたかもしれません。

 いずれにしても、人類の繁栄の象徴のように上に伸びていったビルの思わぬ弱点だったと言えます。あんな特殊な事件は別としても、上の階から非難するのに一時間半もかかると言うのはやはり異常としかいえない。死ぬかもしれない思いの中で、そんな長い時間逃げると言うことを想像しただけでも恐ろしい。天に届とばかりに造られる途中で崩壊したというバベルの塔を思い出します。

 同じように飛行機が飛び込んだペンタゴンの被害を見てその被害の大きさの違いを感じずにいられませんでした。ペンタゴンの方は5階建ながら、上から見たその広さは広大なものでした。貿易センタービルの飛行機より少し大きいくらいの底面積とは段違いでした。
 その、構造の違いが被害の差をもたらしたことは間違いないでしょう。この事件によって、やたらに上に伸びるビルの建設というものが考え直されるようになるべきかもしれないと思いました。
 全てを効率というものさしで捉えることの危うさを考える時かもしれません。あの歌舞伎町のペンシルビルにも通じるように思います。

そろそろ、効率一辺倒を考え直す時かも!

2001916日日曜日  第728話  狂牛病

 テロ事件の後ろに隠れてしまっているが、千葉県白井市で狂牛病の牛が見つかった事件で、農水省が焼却処分にしたと発表していた。
 ところが、その牛が、加工場で肉骨粉にされていたことが14日に分かった。最初に狂牛病の発表があったときに、どうせ裏で一杯隠していることがあるんだろうと疑っていましたが、やはり恐れていた通りのようです。

 今のところ、狂牛病の牛の脳、脊髄、網膜意外は食べても感染しないと言われていますが、それだって何処まで本当か分からないのじゃないでしょうか。いたずらに、疑ってパニックを起こそうというのじゃないのですが、日本の官僚の発表することはその程度の信憑性しかないと思っている方が後でショックを受けることが少ないと思います。

 この狂牛病の牛から感染した脳の硬膜移植でクロイツフェルト・ヤコブ病で亡くなった滋賀の女性を思い出します。これは、エイズと並ぶ、厚生省の薬害であることは明らかですが、未だに厚生省は、ヤコブ病とは認めようとしていないと言うことです。
 この病気にかかったのは日本が一番多いと言うことでも厚生省の取り組み無責任さが現れています。エイズでの反省が全く活かされていないということです。

 参考になるHPです。

 薬害クロイツフェルト・ヤコブ病 −なぜ薬害は繰り返されるのか−

 薬害クロイツフェルト・ヤコブ病(その2)−なぜ薬害は繰り返されるのか−

 狂牛病等に関する厚生労働省の対応状況について

 こんな例があるので、今回の狂牛病の発表に、「何処まで本当だろうか?」と信用する気になれなかったのです。案の定、焼却処分が嘘だったことが分かりました。要するに、農水省も厚生省と同じで国民の安全より企業や生産者の方が大事なのです。きっと、まだまだ隠されていることがあると思います。彼らは責任逃れにしか力を発揮しないのですから。
 気が付いたときには取り返しのつかないことになっていないことを願います。

注意深く見守る必要があります!

2001917日月曜日  第729話  マイカル

 我が坂出の町は駅前のサティだけが繁盛しているようなところです。商店街は御多分に漏れずシャッターの下りた店が沢山あり、買い物と言えばサティです。駅前で、駐車場も完備されているので、一人勝ちの状態です。後から進出してきた、ダイエーのハイパーマートも歯が立たずに撤退しました。
 そんなマイカルグループがダイエーと同じく経営危機に陥入っていると聞いてびっくりしたものです。そして、再建に向かって頑張っていると聞いていました。

 ところが、又しても、テロ騒ぎの裏で、経営破綻しました。メインバンクの第一勧業銀行がテロ騒ぎの後の株価1万円割れに危機感を感じて手を引いたのが原因のようです。破綻発表後株価が上がったことが皮肉でもあり、いかに皆が不良債権の処理を望んでいるかの証拠でしょう。
つまり、今まで先送りしてきたことも、もっと言えば、バブルの時に拡大路線を煽って資金をどんどん投資したことが原因のはずです。
 マイカル本牧が出来た頃が最盛期だったのかもしれません。あれが出来た時には、凄い時代になったものだと素直に感心したものです。しかし、バブルがはじけてその拡大路線の投資が大きくのしかかってきたのはダイエーなどと全く同じです。
 調子に乗って、拡大路線に走った方が一番責任があるのでしょうが、煽った銀行にも責任はあるはずです。それなのに、最後は銀行だけが公的資金の導入などで助けられると言うのはどう見ても納得が行かないものがあります。
 経営の失敗は自分で責任を取って当たり前じゃないでしょうか。

 マイカルにしても、坂出店のような優良店舗ばかりならいいのですが、どんどん出店を進め過当競争に陥ったのでしょう。日本の企業はどうしても拡大主義が至上命題のようで常に右肩上がりの成長をして行くことを目標としているようです。しかし、全ての企業が右肩上がりなんてことはあるはずないのは自明の理でありながら、自分のところだけは大丈夫という変な思いがあるようです。成長に限界があることを認めることが日本の経営者には必要なのじゃないでしょうか。
 尤も、従業員の大半はそんな夢みたいなことがあるはず無いことは分かっているのじゃないでしょうか。ですから、経営陣がいくら叱咤激励したところで醒めた目で見ているというところがあると思います。
 そして、最後には経営の失敗の付けは従業員に来るのです。永遠に右肩上がりが続くという幻想から抜け出すことが経営者の責任ではないでしょうか。

競争社会でこんな考えは無理かな!

2001918日火曜日  第730話  パラシュート

 第727話で高層ビルの避難の問題について書きましたが、その後ビルから転落している写真や窓から助けを求めている写真を見ると何ともいえない気持ちになります。
 避難する何の手段も無いというのは何という絶望でしょう。あんな場面には絶対に合いたくありません。
 それにしても、高層ビルというのはあれほどの弱点があるとは想像もしていませんでした。考えたら、つい半年前までの単身赴任のときには10Fに住んでいたのですが、今だったら恐くなっていたかもしれません。そういえば、エレベーターと階段が一つずつそして、外壁に沿ってスパイラルの非常階段がありました。高層ビルにはあの外側の階段が無いんですね。尤も、あっても足がすくみそうですが、それでもないよりはましでしょう。

 サイト巡りをしていると、やはりあの上に残された人が避難出来ずにいる場面を見て、パラシュートを使うことができないだろうかという書き込みがありました。
 成る程、
最近のパラシュートは昔の丸いのと違ってパラグライダーのようなもので性能も良くなっているようだから可能性はあるかもしれない。それに、テレビで見たのですが、法律では危険ということで禁止されているが、ビルからパラシュートで飛び降りることに挑戦している人もいる。ビル風など気流の複雑さで危険があるというのがネックかもしれない。
 しかし、初めての人でも自動的に開くもので、自分で操作しなくても降りるだけのものなら今の技術なら何とかなるかもしれないのじゃないでしょうか。

 兎に角、何の非難方法が無いというのは余りにも悲惨です。何か方法を考える必要があると思います。いくら滅多に無いこととはいえども、火事ということもあります。それが出来ないのであれば、やはり高層ビルは建てるべきではないと言えるでしょう。

こんなこと言ってると笑われそう!

2001919日水曜日  第731話  コーチ

 ゴルフの上手い人は、他人のスイングの良し悪しを直ぐに見つけて指摘してくれます。自分が苦しんで上達してきたからわかるのかもしれませんが、もともと、観察眼が優れているのじゃないかと思います。ですから、そうした人は上達も人並み以上に早いように思われます。その上に、丸山選手のように他人の物まねが上手い人もいます。それが、所謂、素質だろうと思います。素質のある人にはどんなにしてもかないません。
 所詮そんな人と同じようになろうと思っても無理ということでしょう。そして、そんな素質のある人がごろごろしているのがプロの世界です。その中でもトッププロと言われるのは常人から考えると本当に信じられない人たちです。スーパーマンと言ってもいいでしょう。

 ところが、そんな人たちでも最近はコーチについている。トッププロより上手い人がいるのかと、不思議に思っていました。そんなに上手いのなら、トーナメントに出れば良いと思うのは素人の浅はかさでしょうか。尤も、精神的な面が大きいので上手いだけでは勝てないということもあります。

 918日の日本経済新聞のコラム「スポートビア」で日本女子プロゴルフ協会副会長の清元登子さんが、今年のアメリカツアーでの日本選手の活躍に触れ、その中で、コーチの大切さに触れていました。

・・・略

向こうは移動距離が長く、日本以上に体力を消耗する。本人が気づかないうちにスイングを崩しかねない。そんなとき、自分の癖を知り尽くしているコーチが身近にいれば楽だ。・・・以下略

成る程、コーチの役割にはそういう意味があったのですね。確かに、ゴルフは自分ひとりで悩んでいるとどんどん悪い方に迷い込んでしまい、どうにもならなくなってしまうことがあります。プロでもそんなときにちょっとアドバイスをしてくれる人が居ると言うことは無駄な努力をしなくて済むと言うことなのでしょう。こうした優秀なコーチこそ人一倍優れた観察眼を持っているのではないでしょうか。
 只でさえ、凄まじい競争の世界のプロともなればスランプなんかに落ち込んでいる暇は無いでしょうから、そんなコーチは大きな味方になると言うことでしょう。
 そして、それ以上に、精神的な支えとしても必要でしょうし、こんなに貴重な存在は無いかもしれません。これは、ゴルフに限らず何の世界でも言えることだとおもいます。

だから、井村コーチや小出監督のような人が必要なんですね。

それにしても、日本の国のコーチはいないようですね!

2001920日木曜日  第732話  グローバル主義

  私自身つい最近まで、グローバル主義や実力主義、効率第一などを信じていました。しかし、第683話の「スローフード運動」や708第710話でトッテンさんの説を読んで、グローバル主義に行きすきがあるのじゃないだろうかと考えるようになりました。今回のテロもそんな背景を考えさせられるような出来事のような気がします。

 経済が全ての考え方を世界に押し付けてきた結果が貧富の差を大きくしてきたことは間違いなさそうです。世界には、金が全てじゃ無い人もいることは確かだろうと思います。

 かといって、今の日本の繁栄によって恩恵を受けていることも確かです。結局、全体の底上げが必要なことは間違いないと思います。ただ、それが必要以上に行き過ぎることに問題があるのだろうと思います。
 経済至上主義の中での勝ち組みである持てる者が、もっと勝ちたくて、自分の価値観を全ての国に押し付けようとしたために軋轢が起きたという事なのでしょう。そんなに勝たなくても、程々でいい人も世界には沢山いるということに思い至らなかったのかもしれません。

 

 919日の日本経済新聞コラム「大機小機」もそんな考えを書いていました。

 ・・・略

 今回のテロが明らかにしたのは、世界の市場経済化を軸にしたグローバル・スタンダード路線が、イスラム原理主義を含めた政治リスクに対して、いかに無防備だったかという現実である。ベルリンの壁崩壊以降の十年を支配した、経済至上主義の時代は終わった。ケインズの言葉を借りるなら「自由放任(レッセフェール)の終焉(しゅうえん)」である。(アムラー)

 ジェノバサミットで反グローバルの運動を知ることがなかったら今回のテロも単純に全面的にアメリカを被害者と見ていたと思います。テロ自体は認めることは出来ませんが、その背景を考えることは大事だと思います。

全ての価値が金で計られる時代は余りにもギスギスし過ぎています。人生を金だけの為に生きるのも何だかなぁと思います。もっと、他に何かがありそう。 
 今更、金持ちにはなれそうもありませんので、せめて食いっぱぐれが無い程度の暮らしが出来たらナァ!こんな考えは、今の日本では負け犬の考えと言われそうですが・・・。

マァ!それも良いじゃないか!

2001921日金曜日  第733話  

 奥さんが、学生時代の友達と話しているとき、ふと、「旧姓で呼んだほうがしっくりするんだろうなぁ!」と勝手に想像することがあります。
 他人と区別する為にある、たかが符丁と思ってみても、やはり長年呼ばれた名前というものは愛着があるものです。敢えて、どちらが良いかと聞いたこともありませんが、きっと旧姓で呼び合った方が違和感は無いと思います。
 どうして、女性だけが結婚によって名前(姓)を変えなければならないのか、考えたら不思議な気もします。たかが結婚で奥さんの愛着ある名前
()を変えさせる権利があるのだろうかとも思ったりします。かといって自分が変えるのも嫌ですし・・・。

 特に、キャリアウーマンなど社会の第一線で活躍している女性ともなると途中で名前が変わるといろいろと不都合な面もあるようです。今までの仕事での名前を変えると折角創り上げてきた人脈にも支障をきたす恐れがあります。その為仕事の時はそのまま旧姓で通していたが、免許書やパスポートなど政府がからんだものを取得するとなると嫌でも戸籍上の名前が必要になってきてしまいます。
 チョットした慣れといえばそうかもしれませんが、男の私でも養子に行った友達のイメージは今でも昔の名前だったりします。女性にとっては永遠のテーマじゃないでしょうか。

 今日の小泉内閣メールマガジンに森山法務大臣がそんな夫婦別姓について面白いことを書いていました。

 ・・・略
 この頃は子供が少なくなって、一人っ子どうし、長男、長女どうしの結婚も少なくないでしょ。その場合、今の法律では苗字はどちらか一方に決めなきゃいけない。大抵お嫁さんが苗字をかえてお婿さんの苗字を新夫婦の苗字にするでしょ。それでは家名がとだえてしまうので困ると娘さんの家族が難色を示す。かといって婿養子に来てくれる人はおいそれと見つからない。結局結婚できない、子孫も途絶える、という問題が結構深刻なんです。・・・以下略

 これは田舎ではありそうなことですね。たかが符丁が家名という何の実体も無いものにこだわることによって結婚もできないとなると、やはり本末転倒と言わざるを得ません。しかし、それこそが、符丁に愛着ばかりでなく面子まで考える人間のおかしさと言えるのかもしれません。感情の動物と言われる所以でしょう。
 国民を守る為にあるはずの法律でしばられて不幸になるのはおかしいと考えるのが当然じゃないでしょうか。体勢に影響の無いどうでもいい法律は変えるに限ります。選択肢は沢山あって良いじゃないですか。
 流れは、選択的夫婦別姓に傾いているようなので近いうちに朗報を聞けるかもしれません。

当たり前かも!

2001922日土曜日  第734話  銀行

 積水化学1,100人、ミノルタ2,500人、島津製作所800人以上と今日の(21日)の新聞に人員削減の記事が踊っています。
 松下電器を筆頭とした電気業界についで今までどちらかと言えば内容の良かった企業にも不況の影響が大きくなってきたようです。益々、中年小父さんの居所は無くなります。

それに比べて、どこやらの業界は人員整理をしたとか減給したとかの話も聞きません。経営陣は堂々と居残っています。そう、私の大嫌いな銀行です。

920日日本経済新聞コラム「大機小機」

「銀行中心はやはり危ない」の中でマイカルの破綻は銀行、メーンバンクといわれる大手銀行の能力の無さを浮き彫りにしたと指摘。

・・・略

現在の日本のように依然、銀行を柱にした間接金融に過度に依存した金融システムは相当に危なっかしい。ということではないか。・・・以下略 (一直)

 同じ20日の読売新聞コラム「論点」で金子勝慶応大学経済学部教授が「不良債権の本格処理急務」の題で株価下落による含み損に触れ、

「むしろ、今は危機の序曲にすぎない。9月中間決算で、生き残れる銀行と生き残れない銀行がはっきりする。無配や赤字になる銀行には、ペイオフ凍結解除が待っている。」と言っています。

本当に、銀行の淘汰が行われるのでしょうか。怪しいものです。しかしながら、こうやって見ると、日本の銀行の能力のなさや経営体質の悪さがあからさまになっているのが良くわかります。
 公的資金の導入などで何時までも、体質の悪い銀行を残してきた為に今になっても不良債権の処理が出来ずにいる。金子教授は更なる公的資金の導入が必要と指摘しています。専門家に言わせればそうなのでしょうが、感情としてはどうしても納得がいきません。

 やはりここは、銀行の整理が必要ということではないでしょうか。思い切って、銀行の整理をして経営陣にもきちんとした処罰を与えて貰えば、その為に不況が深刻になっても辛抱できそうな気がします。散々日本の国を食い物にしてきた金融機関の為にまたしても公的資金が導入されるのは、今までと同じ単なる問題の先送りに思えて仕方ありません。
 よしんば、その為に職をなくし路頭に迷うこととなっても、銀行に金をつぎ込むよりましというと思えるのは私だけでしょうか。こうなってくると、理論より感情です。

テロも憎いが、銀行の方がもっと・・・!

2001923日日曜日  第735話  地価

 基準地価が10年連続下落しているそうです。そして相変わらず値下がりはデフレの元凶のように言われている。バブルの時は日本の地価でアメリカが2回買えるとも言われたものです。それを聞いてなぜか誇らしく思ったのも確かです。
 自分が買えるわけでもないのにバカな話です。そして、バブルがはじけて、それは銀行が煽った結果であることがハッキリしました。その地価が下がって、銀行が不良債権を抱えてその処理が出来ずに、公的資金が投入されたが未だに処理が終わらないと言うのが今の日本の不況の原因でしょう。
 永久に上がりつづけるものが地価であり、それが担保にある限りは安心と言う考えが日本の国をここまで苦しめた元凶と言えるでしょう。つまりは、虚業によって成り立っていたのがバブルと言えるのではないでしょうか。折角、その神話が崩れたのですから、今こそ、製造業などで本業が正当に評価される時です。

 第579話第609話でも取り上げたようにこの地価の下落を何とか利用したいものです。いっそのこと、今の、日本の地価の総額はどのくらいになるのか判りませんが一律何割引きかで国が全部買い上げて国有にすると言うのはどうでしょう。
 そうすれば、地価の値上がりを狙って公共投資にたかることもなくなり、高速道路も新幹線も安く出来ます。そうなれば、デフレと言われる今よりもっと物価も下落します。
 そして、企業は、本当の実力で勝負することになるのじゃないでしょうか。そうすれば賃金も今ほど高くなくても生活できるようになるので賃金の下げも受け入れることが出来ます。当然世界との競争力も出来てくることになります。

 こんな夢のようなことを考えていたら、21日の毎日新聞の社説「基準地価 もうはまだ、まだはもう」が面白いことを書いていました。

 禍福はあざなえる縄のごとし、という。地価が下がっていることをデフレのシンボルと見るなら、デフレはまた世直しのテコにもなると言える。日本経済の不治の病とまで言われた土地問題は、その価格という点だけで見ると予想もしない形で解決に向かっている。

 戦後日本の地価は高度成長時代に土地対策が不十分だったため、いびつな地価構造をそのままにして、投機的な価格が横行しバブル化した。80年代前半、作家の司馬遼太郎さんが土地の公有化を提言した背景には、その実現の可能性を問うより、追いつめられた精神状況がそう言わせたと言っていいかもしれない。・・・以下略

 誰かが言ってたと思っていたのですが、司馬遼太郎さんがこんなことを言っていたとは・・・。この公有化というのはいいと思うのですが、小泉さんやりませんかね。
 上記のように実現の可能性は難しいでしょうが、挑戦してみる価値は十分にあると思うし、やらない限り日本の問題は何時までたっても解決されないように思います。
 土地の担保が無くなれば、土地にしか興味の無い銀行が根本的にやり方を換えざるを得ないと言うことになります。と言うことは、日本の今の停滞の最大の原因である銀行が変わるということです。それだけでも、日本が良くなることは間違いないでしょう。

夢の夢ですね!

2001924日月曜日  第736話  玉木正之さん

 マリナーズの地区優勝が決まりましたが、何だかさびしかったですね。イチロー選手や佐々木選手も手放しで喜べなかったように見えました。イチローの成績も何だかテロの前ほど騒がれていないような気がするのは考えすぎでしょうか。しかし、あのテロの前に優勝を決めていたらずいぶん違ったものになったのでしょう。何だか気の毒な気がします。

 そんな時、またまたノイマンさんから面白いHPを紹介されました。玉木正之さんというスポーツライターの書かれているBaseballJunkyというHPの中のコラムの9月19日付けのものでした。
 スポーツは何の為に行うのかと!戦争とスポーツについて書いていました。その中で、アメリカが野球や、アメリカンフットボールなどどちらかと言えばローカルでしかないものが盛んで、サッカーが盛んでないことがイスラム圏と理解し会えない一つの原因であるとしているのも面白いと思いました。
 そして、アメリカンフットボールやバスケットボールなど体格や身長が勝負を決めるスポーツでなくサッカーのように体の大きさに関係ないものでないと世界的なスポーツにならないと言っています。このあたりは
第408話のパラリンピックでの私の考えと一致するところもあって納得できます。

 それ以上に、今までのコラムを読んでいくうち、私の日頃の考えと一致するところが多くて引き込まれてしまいました。

 特に、8月15日、の高校野球など第339話で書いた私の気持ちを見事に表してくれています。よくもここまで言ってくれたと胸がスーッとしました。
 日本のプロ野球に対する考えも一々うなづけます、是非訪問してみてください。

又、巡回が増えてしまいました!

2001925日火曜日  第737話  土地の公有化

 第735話で土地の公有化について取り上げましたが、革命でも起きて、共産主義にでもならないと只でさえ欲の皮の突っ張った人たちが公有化に賛成するはずもありません。かといって、今更共産主義なんていやですし・・・。
 何とか、誰もが、納得できる公有化の方法はないものかとサイトめぐりをしてみることにしました。早速、何時もの 
Google で土地の公有化と打って検索してみました。

 結構数はありました。これはと思えるのを選んで読んでみましたが、地方自治体が公園や、遺跡などを公有化というのが多くこれというのは思ったほどありませんでした。

 しかしその中で私の気持ちをズバリ言い表してくれているものを見つけました。、まちづくりのココロというHPのコラムで、ズバリ土地の公有化についてというものです。
 銀行の担保主義が無くなり本来の事業の中身で融資を考えるようになるなど、同じ考えで嬉しくなります。
 そして、方法論としては、土地の所有権はすべて自治体に帰属するものとし、土地の利用者は、毎年地代を自治体に支払うと言うものです。注目すべきは、それによって、相続税の負担がなくなるというものです。
 確かに、今、相続税の為に金持ちも3代で文無しになると言われていますから、これは意外と受け入れられるかもしれないですね。莫大な相続税を払うことを考えたら、地代を払う方が余程合理的といえるかもしれません。
 相続税がないとなると土地に縛られることなく、お金を有意義に使えると言うものです。金持ちも本気で金を使うようになるかもしれません。何といっても一番頭の痛い相続税を準備する必要がなくなるのですから儲けたものは自分の楽しみに使うことができると言うものです。

これこそ、構造改革の目玉です!

2001926日水曜日  第738話  単身赴任

 又ぞろ、単身赴任が増加の傾向にあるそうです。時々、単身赴任を肯定するような話題もあります。夫婦もたまに会うと新鮮であるとか、却って、夫婦や親子の対話が増えたとか言うのがその際たるものです。

 確かにそういう一面が無いとは言いません。私も、親子でメールをしたり、電話をしたりと一緒に居ればまずやらなかったことをしました。しかし、それが単身赴任を肯定するものとしてとらえるのはやはりおかしいと思います。
 そろそろ、日本の企業も何が大事かを考える時が来ていると思うのですが、どうやら逆の動きが出てきているようです。

 9月24日の日本経済新聞のコラム「サラリーマン」に「不況が生む単身赴任」と言う何とも嫌な記事がありました。

 ・・・略

 「高度成長期は転勤族が出世レースの先頭を切り、家族を犠牲にして単身赴任しても、給与や昇進で厚遇された。最近は不況が続く中で、経営環境が悪化したツケが社員に廻るような形の単身赴任が目立つ。」民間の調査機関、労務行政研究所の石川了室長は単身赴任事情の変化をこう分析する・・・以下略

本来生活を犠牲にするからにはそれなりの厚遇は当然だと思います。ところがそれどころか、今や、単身赴任か退職かを選択しなくてはならないのである。日本の企業独特のせこさが感じられます。
 私の場合も上司に逆らって飛ばされた単身赴任でしたからよく似ている立場と言えるかもしれません。当然給料にも恵まれませんでしたが・・・。

 第582話では単身赴任をなくすという良い傾向が現れてきたと思っていたのに、不景気が原因で後戻りとは残念です。それも、退職との選択とは・・・。
 いずれにしても、益々、サラリーマンにとっては逆境の時代になってきているようです。大手家電メーカーの、人員整理やマイカルの破綻を見せ付けられている今、そう簡単に職を離れる訳にはいかないでしょうし、嫌な時代になりそうです。

それを理由に単身赴任を迫る日本の企業のやり方が情けない!

2001927日木曜日  第739話  ローズ選手

 日本のプロ野球のタイトル争いの醜さはシーズン終盤のタイトル争いに一番現れると言うことはよく言われています。
 特に打率やホームランなど打撃のタイトルの争いになると味方ピッチャーが争っている相手チームの選手を四球攻めで打たさないなど目に余るものがあるのはご承知と通りです。
 あの長島さんや王さんほどの人でもそうだったのは良く知られるところです。

 もうかなり前(うん年?)のことですが山本浩二さんと掛布選手だったかの対談をテレビでやっていたのですが、多分、司会者だと思うのですが二人に終盤のタイトル争いの醜さについて「どう思うか!」との質問をぶつけたことがありました。
 その時の二人の答えは、それを肯定するものでした。自分達もやってきたことなので、その答えは聞いていても歯切れが悪く後味の悪いものだったのを覚えています。あれほどの選手がその程度の考えしか持っていないのかとがっかりしたものです。
 それを思い出させるような話があの
第736話で取り上げた玉木さんのBaseballJunky「真剣勝負こそスポーツ――当たり前の話ですけどね」にありました。

 しかし、それは個人の責任と言うより日本のプロ野球界の持つ日本らしい問題であることは間違いないでしょう。しかし、そんなものを求めているファンはもういないのじゃないでしょうか。
 その証拠が、大リーグでの真剣勝負の面白さに気が付いたファンが日本のプロ野球に興味が無くなって視聴率が下がっているということではないでしょうか。

 しかし、今回の近鉄のローズ選手のホームラン55号に見られるように、少しは考えも変わってきているのかなと思わせるところが出てきました。54号が出てからも相手ピッチャーがきちんと勝負をしていたようです。55号までに間が空いたのは、ローズ選手が意識過剰になりすぎたことにあるようです。これで、後、1、2本出ると良いんですけどね。

 それにしても、この当たりの問題はどうやらマスコミがプロ野球を牛耳っていることに全ての原因がありそうです。玉木さんのBaseballJunkyをみると成る程そうだったのかと一々うなずけます。本当に面白いですよ。

やはり日本の問題はマスコミにありです!

何と!代打逆転満塁サヨナラホームランで近鉄優勝!!

2001928日金曜日  第740話  プロ、アマ

 気持ちの中では、まだゴルフでシングルを努力と金は注がず目指していた頃、何かで読んだ言葉に感心したことがあります。
 それは、プロとアマの違いは何かというものでした。

 「プロはやればやるほど金になるが、アマはやればやるほど金が要る」

 これには、頭をがつんと殴られた気がしました。所詮、貧乏人が上手くなろうとするには限界があるということです。本当に上手くなりたければプロになるべきであって、それには人並み以上の素質も必要だと思います。あくまでアマで上手くなりたければそれだけの収入が無ければ無理と言うことです。
 この言葉を知ってから、自分の限界を思い、ゴルフに対する情熱が少し醒めたような気もします。どうみても、人並み以上の素質も無いし、ましてや収入となると・・・。
 マァ!楽しむだけならそれでもいいのでしょうが、やるからには上手くなりたい。しかし、努力は余りしたくないとなると、当然熱も醒めて当然なのかも知れません。
 そうこうするうちに、パソコンと出会うことになり、必然的にゴルフに費やす時間も金もなくなって何時の間にか足が遠のいてしまいました。

 その、プロとアマの違いについて、物凄い説を見つけました。

 やはり、玉木さんのBaseballJunky2000.7.12付け、古田はオリンピックに出るべきか…なんて問題は些事であるにありました。

 そもそも「アマチュア」とは、貴族とブルジョアジーが中心だったスポーツ界から肉体労働者を排除するためにでっちあげられた差別思想で……

 これは、凄いですね。アマが金がいるのは当たり前だったのです。金があるからスポーツなんてものを楽しめたと言うことです。考えたら当たり前ですね。封建時代の庶民がスポーツなんて楽しむ余裕がある訳ない。
 そう考えると、曲がりなりにもスポーツを楽しめるといういい時代に生きていることを感謝しなきゃならないですね。もしかしたら、プロになって稼げる可能性もあるのですから。

それにしても玉木さん、本当に面白い!

2001929日土曜日  第741話  長嶋監督

 とうとう長嶋監督が辞めました。去年のON対決の日本シリーズ優勝で辞めることを望んでいた人も多かったにもかかわらず今年も監督を続けた。あれだけの戦力でまさか今年も負けることはないだろうと続けさせた親会社の思惑が見える。
 長嶋さんも散々利用されたのだからもうこの辺でもう良いでしょう。ゆっくりと休んで欲しいものです。
 あの嫌な読売の渡辺オーナーの率いるジャイアンツなんか見たくも無いが長嶋さんが好きなのでなんとか我慢していたが、「これで安心して見捨てられます。」なんて人が来年から増えればいいのですが、そうもいかないんだろうなぁ!

 あの渡辺オーナーが「終身名誉監督」なんて名前をつけてまだ利用するつもりのようです。何処まで、長嶋さんを利用したら気が済むのでしょう。それを断れない長嶋さんも気の毒としか言いようが無い。

 いずれにしても、来年から日本のプロ野球は正念場でしょうね。今まで通りのやり方を続けるなら、益々ファンは大リーグへ取られてしまうことになりそうです。それでも、長嶋さんがいないから別に良いんですけどね・・・。

この当たりの長嶋さんに対する気持ちや野球界を思うが故の渡辺オーナー批判などは玉木さんのBaseballJunky2001.9.26から2000.10.18あたりに熱く語られています。

 本当に玉木さんの言うように、マスメディアが野球をダメにしているのが良くわかります。野球だけならまだしも、日本自体をダメにしているのも明らかです。

やはり日本はマスコミを何とかするしかなさそう!

2001930日日曜日  第742話  イチロー

 昨日は長嶋さんの引退。槙原、斎藤達も引退するそうです。そして、今日は、イチローの大リーグ新人最多安打タイ記録の233安打を見ました。90年も前の1911年に“シューレス”ジョー・ジャクソンがマークした新人最多安打記録だそうです。と言ってもどんな人かも知りませんが・・・。そんな昔の人の記録を思い出させるほどの活躍をしているイチローが凄いと言うことでしょう。
 このことは、日本のプロ野球から大リーグへファンの関心が移っていることを象徴しているように思えるのは私だけでしょうか。
 イチローは、明日には、きっと記録を更新するでしょう。しかし、後6試合
(135試合)では、残念ながら大リーグ最多安打記録257本には届きそうも無いですね。それにしても、彼が日本でプレイしている時は是ほどテレビで見ることは出来ませんでした。せいぜい210本安打を打った年にマスコミが騒いだくらいで、7年連続の首位打者の打撃を見ることは殆ど出来なかったと思います。

 もともと、日本のプロ野球は江川さんが引退して以来殆ど見なくなっていましたので私にはそれ程影響は無かったのですが・・・。
 それ以後、興味を持ったのは野茂とイチローくらいでしたが、殆どテレビで放送されることはありませんでした。ところが、今年はそのイチローと野茂を衛星放送のお陰で何度か見ることが出来ました。
 遠く離れた大リーグに行った途端皮肉にも、試合は殆ど放送され楽しむことが出来たことを考えると、やはり日本のプロ野球のおかしさを感じざるを得ません。

 全ては玉木さんの言われるように、読売新聞などマスコミが球団を持っていることにありそうです。持つだけならまだ許せるかもしれないが、野球界のことを考えることなく自分が儲けることしか考えてないということが全ての元凶ということでしょう。

来年の日本のプロ野球はどうなるのかな!

ホームへ 団塊   

inserted by FC2 system