団塊の世代の部屋(41)

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2002121日日曜日  第1169話  先生

 自分が自制できないだろうと思ったゲームにのめりこむ子供に節度を守らせることが出来なかったのは親としての役目を放棄したといわれても仕方ないのかもしれません。
 ですから、
第219話でも書きましたが、回りの友達誰もが持っていて、話題に入れず仲間はずれになるかもしれないとの恐怖から、暫くは抵抗しながらも、結局最後にはゲームを買ってやったときに勝負は終わっていたのだと思います。何とかゲームを買わないでおこうと思っていながらも遂に負けてしまった親にそうした人が多いのじゃないでしょうか。

 だから、私は冗談で、任天堂やソニーさんに取引をお願いする時には「日本の将来を儲けの為に駄目にしたのは御社ですよ!その責任を取ってくれ」と脅してやれなんて言っていましたが、半分は本音でした。難しい所ですが、企業にもある程度はそうした反省の心を持って欲しいと思うのです。儲かれば、何をやっても良いというのも何だか悲しいと思いませんか。
 営利企業といえども、どこかしら、社会の為になるものという矜持があって欲しいと思うのは相変わらずの私の甘さでしょうか。

 実は、教師というものにもそんな思いを持っています。私が教師だけにはなりたくないと思ったのには、自分には人を教育するなんておこがましいことが出来るはずがないし、してはいけないと思っていたからです。実際ならなかったこと自体は間違いなかったと今でも思っています。
 それだけに教師になっている人は素晴らしい人たちだろうと勝手に思い込んでいる所がありました。しかし、そうでもなさそうです。デモシカ先生というのは残念ながら本当のようです。

 11月29日の読売新聞、コラム、『ノーベル賞受賞者を囲むフォーラム「21世紀の創造」』に野依良治氏(2001年化学賞)の『「良い先生」が子供を変える』という基調講演の記事がありました。

 ・・・略

 少年期、少女期の良き先生との出会いは、子供の運命を変える。私自身、中学時代の化学の先生から大きな影響を受けた。・・・中略

 しかし、現在は素養や情熱のない先生が多すぎる。特に、理科教師の力不足が目立つ。そのような方には、教育現場から退場してもらうしかない。先生の実力と情熱、人柄が生徒を鼓舞する。先生は教育労働者ではなく、生徒の心に灯をともす存在であって欲しい。・・・以下略

 これは、本当でしょうね。子供の人生を台無しにして何の罪悪感も持たないというか気も付かない教師が多いのじゃないでしょうか。そんな人は退場してもらいたいものです。それだけ大事な職業という自覚が無いのでしょう。
 親も威張れたものじゃないですが、せめて教師という職を選ぶのなら、それがどれだけ子供達の人生を左右するものかというくらいの自覚は持って欲しいものです。せめて子供を潰すことだけは止めて欲しいと思います。その自覚がもてないのなら教師にならないで下さい。というと、教師の数が足らなくなりますか。それでも、子供の人生を台無しにするよりはましでしょう。

親も企業も教師も、大して変わりはないか!

2002122日月曜日  第1170話  分離信号

 第1161話で歩行者の事故を取り上げました。自動車優先のシステムが如何に弱いものをないがしろにしているかに驚いたものです。
 そのことに思い至らず、今の自動車優先の道路を当たり前として受け入れているこの日本の社会はやはり、どこか間違っていると考える必要があるでしょう。

 その後のサイト巡回で、又、目を開かされるものを見つけました。それは、交差点の横断歩道が如何におかしなものであるかということを教えてくれるものでした。

 子供の命を守る「分離信号」信号はなぜあるの

 子供さんを、横断歩道で亡くしたご両親が開設されているものです。

 青の信号で横断歩道を渡っていたのに、何故死ななければならなかったのかの悲しみから考え付かれたそうです。

 確かにそうですね、クルマを運転される方は経験があると思いますが、交差点を左折する時に曲がった所に横断歩道があって、そこで横断している歩行者や自転車を確認して通り抜けます。運転していると、横断者に「もっと、さっさと歩けよ!」なんて不遜な考えが頭をよぎったりします。考えてみれば、これなど、自動車優先に毒された最たるものだと言えそうです。そこで、弱いものを守る気持ちの余裕さえ無いのが殆どの人のように思います。
 青の信号を守って、安心して横断歩道を渡っていて亡くなってしまうというのは、ご両親が言われるとおり、システム自体がおかしいと考える方が理にかなっていそうです。

 しかし、もっとおかしいのは、歩行者と自動車が同じ所を通る平面交差点を当たり前と思っていることにあるようです。
 そこで考えられたのが歩道橋なのでしょう。考えとしては間違っていないと思いますが、弱い方の歩行者に負担を掛けるというのが根本的な間違いといえそうです。費用対効果でこういうものが出来たのでしょうが、考え方としてはやはりどこかおかしい所があります。
 力のある車が上を通るか下にもぐるかの交差点を作るのが本来取るべき方法だと思います。もっと進めて、クルマ自体も高速道路のように立体交差にするのがベストでしょう。そうなれば、交通事故は大幅に減少するでしょう。
 こんなことを言うと、どこからそんな予算を持ってくるのかと言われそうですが、年間一万人の事故死を当たり前としている方がおかしいのじゃないでしょうか。余りにも日本の道路は人命というものがおろそかにされている。人命を一番と考えれば、何に一番金を使うべきかはおのずから決まりそうなものです。
 しかし、理想はそうであっても、現実的に、今の日本の政治じゃ、残念ながらそんなことは出来そうもありません。それだからこそ、今の交差点を全てスクランブル交差点のような「分離信号」にすることは直ぐにでも取り掛かって欲しいものです。

人命が一番!

2002123日火曜日  第1171話  屁理屈

 今度は、曽我ひとみさんのご主人の病院でのインタビューが流れています。北朝鮮もなかなか諦めませんね。流石に一筋縄では行かない金正日という所でしょうか。はたして、日本政府はこれに太刀打ちできるのでしょうか。それだけの腹が据わっているのか心もとないものがあります。

 第1154話で取り上げた「週刊金曜日」の今週号にどんな反応をされるのか期待していた佐高さんの考えが先週の筑紫哲也さんに続いて載っていました。
 勇気付けられたコラムがあるとして、二つのコラムを引用しています。

 1つは『東京新聞』1124日付の魚住昭の「新聞を読んで」であり、もう1つは、『サンデー毎 日』128日号の岩見隆夫の「サンデー時評」である。

 「恐ろしい。拉致関連の報道や『世論』の動きについて感想を言わせてもらえば、その一言に 尽きる」と書き出された魚住のコラムは「私は週刊金曜日の支持者でも愛読者でもないが『北 朝鮮の謀略に加担した』という批判には猛烈に反発する。現場に行き、当事者から話を聞い て書くのが記者だ。それ自体を否定されたら報道は成り立たない」と続き、「感情的な愛国主 義」をあおったこの国のマスコミの前歴を引いて、「どうか愚かな過ちを繰り返さないでほしい」と結ばれる。

岩見の時評の見出しは「『週刊金曜日』は間違っていない」。インタビュー自体を「やるべき でなかった」という主張はまったく間違っていると断じた岩見は、小泉首相がインタビューに不 快感を示したのにがっかりしたとし、問題解決のカギは「国家」よりも世論にあるのだと強調する。

 流石の、佐高さんも引用を用いて擁護するしかなかったようです。筑紫さんも何とも歯切れが悪い感じです。殆どの擁護論の主張は、反論を許さない雰囲気の怖さという所でしょう。
 私も、記事を載せることには反対はしませんが、今回の場合、それを載せるにあたって、何の掘り下げも、背景の説明もないことに問題があると思うのですが、その点には触れていません。
 擁護論の中にも反省があればもっと説得力があると思うのですが、この当たりは、やはり面子なのでしょうか。残念な思いがします。

 それに比べて、宮崎さん売れるから載せる、で十分やないか?での考えが一番中立的で納得できるものがありました。

 ・・・略

 「批判するほうもされるほうも、自分らが商業ジャーナリズムであるという前提を忘れてい る。後づけの屁理屈で争っても、そこからは何も生まれはしない。不毛な議論や。」・・・以下略

 この屁理屈が一番今回のマスコミの対応を表しているように思います。もっと、素直に反省すべき所は反省する態度が必要ではないでしょうか。
 過ちを認めようとしないからどう考えても辻褄の合わない屁理屈になってしまうのでしょう。我田引水の政治家の言葉を聞いているようでやりきれない思いがするのは私だけでしょうか。こんな姿勢を続ける限りは、マスコミにも期待は出来そうもありません。

反省が大事!

2002124日水曜日  第1172話  公共事業

 青森県八戸市の新幹線開通のニュースを見ていると、瀬戸大橋開通の時の興奮が思い出され、地元の人たちの喜びもきっと大きいんだろうなぁと想像します。
 公共事業が目の敵にされ、今将に道路公団民営化問題も頂点に達しています。これ以上無駄に使うお金がないことは間違いないでしょう。
 しかしながら、あの地元の喜びを考えると、何となくすっきりしないものがあります。それは、この部屋でも
何度も書いているように、本来なら、新幹線も高速道路も、とっくに出来ていてもおかしくないと思えるからです。
 政・官・財が寄ってたかって本来あるべき費用を何倍にもしてきたことが、ここまで赤字を膨らませてきたと思うのですが、その反省も対策も聞いたことが無いのは何故なんでしょう。如何に、コストダウンを計るかの視点があったなら、日本縦断の新幹線と高速道路は出来上がっていたはずです。それを考えると、未だに、公共投資を食い物にしようとしている既存権益者たちに怒りを覚えずにはいられません。どこまで、税金を食い物にしたら気が済むのでしょう。

 新幹線や高速道路に対する地元の人間の素直な気持ちが2日の四国新聞コラム「一日一言」に書かれていました。

 ・・・略

 あらためて言うが、作ったのは東京の官僚とゼネコン。もうけたのも東京。陳情が悪なら、 全国の不採算公共事業の責任はすべて陳情した地方にあり、つまり中央政府は要不要の判断もできない無能者ということになる。

 四国は新規どころか、無能な中央政府の後始末に金を要求されている。もはや無法状態。 道路整備もできない中央政府に中央たるの資格はない。陳情はした。しかし借金まみれの橋 を頼んだ覚えはない。

 陳情した方の責任もあります。しかし、採算性を度外視して高コストのものを作り、それを利用して儲けたものがいることも間違いありません。寄ってたかってコストを引き上げて儲けを取って、あとは知らん顔というこのあたりを改革しない限り公共事業は止めるしかないのかもしれません。
 この根本的な問題を解決して、低コストにすれば、今でも本当に必要な公共事業は可能なはずです。

どこか狂っている!

2002125日木曜日  第1173話  鳩山さん

 鳩山さんがとうとう墓穴を掘ってしまいましたね。第919話でも指摘しましたが、あの迫力のない喋りでは、党を統率することも、国民を納得させることは出来なかったということでしょうか。
 それにしても、日本が沈没しようかという大事な時にどうしてあの程度の人しか出てこないのでしょう。この国がここまでおかしくなったのは自民党の責任は間違いありませんが、以前の社会党以下の不甲斐ない野党の責任も大きいものがあると思います。どうしてこの国は野党にもろくな人材がいないのでしょう。
 後任の党首選びも混沌としていますし、これといった人もいそうもないと思われます。誰がなっても変わり映えがしないでしょう。この国を、何とかしようという迫力のある政治家は何故いないのでしょう。それ程に、酷い人たちしか選んでこなかった国民の責任が一番大きいのかも・・・。
 しかしながら、細川総理の誕生で、やっとこの国も変わるとぬか喜びされて以来、結局何の改革も実行されず、元の木阿弥になってしまいました。それどころか、もっと酷くなったと思うのは私だけでしょうか。

 つまるところは、日本の政治家が与党は利権に群がり、野党は選挙に通ることに汲々としていて、本当にこの国を良くしようという本来の政治家の目的を持った人が殆どいないということだと思います。
 そして、その傾向は世襲議員ばかりが目立つのと平行して年々酷くなっているように感じてしまいます。親の利権で苦労もせずに育って、その利権をそのまま受け継いだような世襲議員が国民の為を思って政治をするなんて事ははなから期待するほうが間違っています。
 人は良さそうといわれる鳩山さんなんかはその代表とも言えるでしょう。そして、小泉総理も世襲議員とくれば何をかいわんやです。
 ここまで、世間の苦労を知らない世襲議員が跋扈している状況では、何も期待することは出来ないでしょう。結局は、そんな議員を生んできた国民が一番バカだということでしょう。

今更、何にも期待できそうもない!

2002126日金曜日  第1174話  意見広告

 第1167話で取り上げた勝谷さん殿下有田さん達が進めていた「北朝鮮拉致問題でニューヨーク・タイムズに意見広告を出そう!」、5日で第一回目の締めをするそうですが、900万円を超えていました。目標の600万円は軽く達成されたようです。何とかこれで一回は意見広告が出せますね。もう少しでもう一回出せます。

 掲示板への書き込みを見ていると、熱い思いが伝わってきます。金額の途中経過を見て、何度も振込みに行かれている人もいるようです。私と同じ無職の人も結構いました。食費やタバコ代を削ってという人もいました。こんな所にも今の不況がモロに現れています。こういう寄付は始めてという人も多いようです。やはり、7人の熱い思いが伝わっているのでしょう。
 私も、こそっと郵便振替でほんの少し(あんまり少ないので匿名)だけしてきましたが初めてのことで手続きに戸惑ってしまい窓口の女性に迷惑をかけてしまいました。
 それにしても、何で、こんな時に無職なのかと自分の無力さに情けなさを感じずにいられません。やはり、金に淡白なのも良し悪しです。いざというときの為の貯えの必要さを実感してしまいます。

 5日の勝谷さん出演の「情報ツウ」で、脱北者が中国から砂漠を越えてモンゴルへ脱出する様子を放送していました。やはり、中国が一番鍵を握っていると考えた方がいいかもしれません。中国が、脱北者を難民として受け入れることを認めれば、北朝鮮の崩壊は急速に進みそうな気がします。そして、それ以上に日本の難民受け入れが必要でしょう。そうなれば、拉致問題は一気に解決するのじゃないでしょうか。

 この意見広告が決起となって世界中の目が北朝鮮とそれを助ける中国へ向けられて、批判が高まれば良いのですが。その為には、意見広告を1度じゃなく何度も出す必要がありそうです。この一回目の広告がニュースに大きく取り上げられ、更なる寄付を呼ぶことになれば良いのですが・・・。
 ここはマスコミの取り上げ方にかかっています。一番効果のあるテレビは勝谷さん、有田さんの出ているのが日本テレビの番組が主だけに他のテレビ局が積極的に取り上げないのじゃないかと心配してしまいます。尤も、
重村 智計さんや高世仁さんが他でも出ているから大丈夫かも・・・。
 新聞は、毎日新聞・朝日新聞で取り上げられたようですが、広告の出た後にも取り上げてくれることを期待します。
 今回のネットの盛り上がりが凄いといえども、まだまだ、マスコミにはかないません。今回は何とかマスコミの力も借りて、意見広告を連続で打つことにより一気に世界の機運を盛り上げたいものです。

マスコミさんたまには役立つことをしませんか!

2002127日土曜日  第1175話  隠された真実

 「ザ・スクープ」が特番だけになってしまって、心配していることに第722話で書いた相互リンクさせてもらっている「隠された真実」の事件のフォローがどうなるのだろうかということがありました。他にも中途半端に終わっている事件が沢山ありますが、縁あってリンクしているだけに気にかかり、毎日、報告・日記をチェックしています。殺されたと思われる自衛官のお兄さんの事件を妹さんがアップしているものです。

 その中で、日本テレビがニュースで取り上げると書いていたので、注意していたので、2度程、見ることが出来ました。どうやら、「ザ・スクープ」を止めた、テレビ朝日の代わりに日本テレビが取り上げるようになったようです。いずれにしても、この事件がうやむやになってしまうことが避けられたことを喜びたいと思います。

 番組での新たな検証で、クルマの屋根についた傷が直径12ミリの亜鉛メッキされた鉄の杭だろうということが突き止められていました。これも、ご家族が、事故車や衣類などを大事に保管されていたから究明できたということです。
 しかし、誰がどう見ても、暴走族に襲われたということが想像できる状況を突き止めたご家族の執念に脱帽するばかりです。
 ところが、徳島県警は未だにその間違いを認めようとしないのだそうです。先日も、同じ徳島県警が横断歩道を自転車で渡っているときに暴走車にはねられた高校生の事故を、執念で明らかに暴走車の信号無視と証明したご家族の努力を無視しているニュースがありました。「
真実を・僕の声を聞いて

 徳島県警って何なんだろうと思っていましたが、どうやら徳島県警だけの問題ではなさそうです。もっと根本的な問題があるようです。

 ジャーナリスト柳原三佳で見つけました。情報ボックス・柳原三佳ジャーナル

 海外リポート(アメリカとドイツの比較から)

 もし事故が起こったら、まずは証拠保全を!(交通事故鑑定人・駒沢幹也氏へのインタビュー)

 海外リポートによると、アメリカでは検視官という制度があって、交通事故死の場合でも検視官が来るまでは警官は死人にも現場にも絶対に触れてはいけないのだそうです。その為にアメリカでは日本のような真実を取り違えることは殆ど怒らないそうです。

 そして、駒沢氏によると日本の警察は交通事故に関して全くプロじゃないということのようです。

 ・・・略

 まあ、今の警察にそれができないのも、ある意味では仕方がないのかもしれません。なぜなら、交通事故と いうものは、れっきとした物理現象なのに、彼らはそれを物理現象として解析する方法をほとんど教わってい ないからです。彼らは気づいていないかもしれないが、警察官の職能の中には、知らぬうちに物理的な領域 が入り込んできています。少しでもいい、物理運動の解析にはなにが大切で、残された証拠のどこに目を付け て調べればよいのかという知識をつかんでいれば、事故捜査や実況見分調書のまとめ方は、まったく変わると 思いますね。・・・以下略

 日本でどうしてこんな理不尽な事件が多いのかがやっと分かりました。要するに、我々がプロと信じていた警察というものが体制も整っていないし、教育もされていないただのアマチュアだということです。これじゃ、とんでもない判断が下されるわけです。
 どれだけの人が、こんな好い加減なやり方の為に泣いていることか、想像するだけで怖いものがあります。
 こんな事実を知らされると、益々この国の後進性を思い知らされます。如何に個人がないがしろにされているかに戦慄を覚えます。
 そして、その過ちを認めようとしない組織の倫理。人の命よりお上大事というところでしょうか。先進国と威張っていても、入れ物
(箱物)ばかりが立派でその中身はお寒い限りです。

なんという後進国!

2002128日日曜日  第1176話  多数決

 民主主義ってその基本は多数決だと思っていました。政党が一人でも多く選挙で当選者を出したいのも、連立を組みたがるのも要は過半数を取って政権を担いたいからのはずです。
 その政権を取りたい本当の理由に国民のための政治をしたいとうより単に利権を得たいというよこしまな気持ちがあるのかどうかは知りませんが・・・。
 いずれにしても、戦後の日本では多数決が物事を決めてきたのだと単純に思っていました。

 ところが、7日の日本経済新聞社説を見るとそうでもなさそうです。道路公団民営化推進委員会の最終報告が多数決で決められたことについて画期的な出来事と書いています。

 ・・・略

 小学生にとっても常識に思える多数決方式は、実は日本の中央省庁における政策決定過程では異例のことだったのだ。

最終的に意見の違いが埋めきれない場合は根回しや取引で妥協を図る――日本的風土の中の会議運営は、長い間、各種審議会では当たり前のこととして行われてきた。根回しの筋書きはいつも役所が書く。中央省庁再編に伴って各審議会にも多数決による意見集約がルール化されるようになったが、それでも実際はこの方式が使われることは一度もなかったのである。・・・以下略

 いや〜、知りませんでした。どうしてこんなおかしな国になったのだろうかと思っていたのですが、案外こんな所に原因があったのかもしれません。
 多数決が全て正しいとは言いませんが、それでも、トータルで見れば徹底した議論の後の多数決で決められている日本の政治はそれなりに良いのじゃないかと無邪気に信じていた私なんか子供以下なのかもしれません。
 今回の多数決は、どうやら公開の場で議論が行われたことが大きな原因のようです。国民の目が届く所で行われたことが、族議員達の意向を跳ね返す力となったということでしょう。
 しかし、問題はこの後、政治の場に移って、又しても闇のなかで骨抜きにされてしまうことにならないかということです。小泉さんがどこまで本気かというのがこれではっきりしそうです。

 それにしても、昨日触れた警察など行政も政治もついでに司法も、日本って本当に後進国なんですね。やはり、与えられた民主主義の限界なのでしょうか。

何時になったら視線が国民に向くのか!

2002129日月曜日  第1177話  イタリア

 ベネチアスローフード運動第122話のイタリア式などで何度か取り上げたイタリア。以前は、ローマを代表とするように、古代に発展して文明を謳歌したが、今は沈滞して現代の先進国からは一歩後退しているというイメージを持っていました。
 ところが、上記の部屋でも書いたように人生を謳歌するということに関しては世界でも一番大人なのかもしれません。その根底には人間に対する愛があるのかもしれません。グローバリズムに犯され人間らしさを忘れてしまったアメリカや日本と対局をなす国のように見えます。

 そんなイタリアに、又、驚かされました。7日の読売新聞コラム「e-ライフ 健康」に現代の犠牲病とも思える第629話でも触れた精神病院を遅れていた南部でも二年前に廃止したとあるのです。

 ・・・略

 改革の先頭に立ったF・バザーリア医師(故人)は「精神病院は治療の場として適切でない」と考えました。人権、自由、個人の自立を精神病院が制限してきたからです。・・・中略

 彼は「病名でレッテルを貼るのをやめよう、個人を見つめ直そう」と訴え、まず疾患別の病棟を出身地域別に変え、家族が協力的な人から退院を進めました。作業は有給に変え、協同組合を組織した。次にアパートやグループホームへの退院。受け入れ先のない人は空いた病棟をアパートに改造して住んでもらった。・・・以下略

 こうやって、78年には精神病院の新設、新規入院が禁止され、救急医療、強制入院は総合病院で行われているのだそうです。日本人が一番心配する犯罪はむしろ減っているということです。
 今すぐ日本で取り入れることは難しいでしょうが、こうしたことを実際にやっている国があるということは肝に銘じる必要がありそうです。

 こういうことを知らされると、昨日も書いたように、この国の人に対する優しさの欠如を思い知らされます。ややこしいこと、面倒なことには目をそむけて真剣に正面から取り組もうとしない。入れ物は新しいが、中身に心がこもってないというところでしょう。
 本当の幸せとは何かをボチボチ真剣に見つめ直す時が来ているのじゃないでしょうか。金が全て、便利さが全てから、そこに生きる人に本当に優しいことは何なのかを考える必要がありそう。

やっぱり、見た目は先進国、中身は後進国!

20021210日火曜日  第1178話  多選自粛

 田中長野県知事が知事の任期を3期12年にするという多選自粛の条例案を議会に提出したそうです。
 相変わらず、やってくれますね。この人は、やはり外見とは違って本当に信念の人かもしれません。
 権力を握った人が、自分からその権力に期限を設けて、自制しようとすることがどんなに難しいかは、多くの権力者が晩年を汚して最後にはぼろぼろになってその座を追われていることを見ても想像できます。最初は理想に燃えていた素晴らしい人も権力の魔力に取り込まれてしまうのが当たり前のようです。
 しかし、それが頭では分かっていても実行には移せないのがこれまでの殆ど権力者だったということでしょう。その地位に付いたことのない私には実感としては分かりませんが、それ程に権力の魔力は大きいのだろうと想像するしかありませんが・・・。

 それを自分から条例として提案したというのですから、やはり並みの人ではなさそうです。

 萬晩報12月8日、田中康夫が提唱した知事任期12年までがその多選の弊害について触れています。

 ・・・略

 一番の弊害は本人の資質とは別に、知らない 間に取り巻きがイエスマンで固められてしまうということであろう。

 田中知事も2日の知事会見で「多選の弊害というのは1人の首長のみが長くいるからではなく、首長とともに働く組織というものが、結果としてお仲間として内向きの論理になってしまう。これが県民から疑念を抱かれたり、違和感を抱かれることにつながる」と語っている。・・・以下略

 成る程、これなんですね。権力を腐敗させるのは本人だけの責任じゃなく回りに群がるイエスマンということですか。人間、周りからちやほやされるとどうしても自分を見失って本当に偉くなったと勘違いしてしまうのでしょうね。恐ろしいことです。その魅力にはそう簡単に打ち勝つことは出来ないでしょうね。

 それだけに、田中知事はとてつもない人なのかもしれません。この信念と実行力が小泉さんにあったら日本も救われるかも・・・。

期待できそうもないか!

20021211日水曜日  第1179話  多選

 田中知事の多選自粛について面白い考えをしている記事がありました。何時もの勝谷さんのところの××な日々12月8日号にリンクしてあった静岡新聞のコラム「大自在」の12月7日付けです。

 アメリカの100歳の上院議員を取り上げたり、「死んでも知事をやる」という土屋埼玉県知事を持ち上げ、田中さんを非難しています。

 ・・・略

 七十歳、八十歳の知事が引退を表明したからといって、それに便乗して多選封じに市民権を得ようとはちょっと乱暴だ。長野県の事情でよその県を乱さないでいただきたい。本来、自由で自主的であるべきことがらで、自分の考えや持論を他人に押しつけようとする人こそ知事には不適なのではありませんか。

 世の中には色んな考えがあるものです。いずれにしても、マスコミがこんな考えを持っているというのも珍しいのじゃないでしょうか。
 確かに、歳をとっても立派な人はおられることは間違いないでしょうし、多選が必ずしも悪いとは言いません。しかし、普通の人は歳を取れば、頭も体も衰えて当たり前です。どう考えても弊害の方が多いのじゃないでしょうか。それに、昨日も書いたように周りに淀みが出来ることもあるでしょう。
 それにしても、ここまで露骨に批判するのは静岡県には何か事情があるのでしょうか。敢えてここまで書くということは、何かあると考えるべきなのでしょうか。一体、何でしょう。お茶が長寿に良いというので平均年齢が他府県より高いから老人を擁護しているのでしょうか。それとも、長野と静岡は仲が悪いとか・・・。
あの日本の例外とも言えるほど引き際の見事だった
本田宗一郎さんを生んだ県の新聞とも思えませんね。

何があるのかな!

20021212日木曜日  第1180話  田中知事

 田中知事の記事を探していて興味深い記事を見つけました。田中知事三連荘になりますが・・・。

 2002128()「しんぶん赤旗長野県、同和事業終結へ田中知事表明 2004年度までに「解同」委託・補助金も廃止」というものでした。

 ・・・略

 懇談で、田中知事は県解連への委託金の来年度83%削減、〇四年度廃止の方針を提示。佐々木委員長(長野県部落解放運動連合会)は、同和特別事業の継続が部落差別解決の妨げとなっているとの認識を示し、委託金の削減・全廃について「何の問題もない」と表明。両者は人権同和対策委託事業の廃止で合意しました。・・・以下略

 これもまた、日本ではタブーとして避けて通る政治家の多い中で勇気ある行動ではないでしょうか。
 こういう問題にきちんと正面から取り組む所に田中知事の素晴らしさを感じます。そして、又、佐々木委員長の「継続が部落差別解決の妨げとなっている」という認識も素晴らしいことだと思います。

 面倒なことは、さわらず、先送りにする風潮こそが物事の解決を遅らせ、却って問題を複雑にしているということは、今の日本の経済問題に象徴されています。
 正面から、きちんと取り組むことしか根本的な解決というのはないはずです。先送りすればするほど、問題はこんがらがって解決の糸口さえ見えなくなり、どこから手を付ければ良いのか誰にも分からなくなってしまう。そして最後には、破滅が待っている。どう考えても、そんな未来が見えるような気がしてなりません。

 この田中さんの記事はそんな日本の事なかれ主義を打ち破る画期的なことだと思うのは私だけでしょうか。
 例えば、今、拉致事件で何かと話題に上る在日二世問題にも通じるものだと思います。皆、同じ人間でありながら、為政者の統治手段として妙な階級をつけられたものを未だに引きずっている。生まれた、国や場所が違うだけで何故差別されなければならないのか。どう考えても説明の付く話ではありません。こんな妙な話は一日も早く無くなって欲しいものです。
 その為には、田中さんのような取り組みと、佐々木委員長のような考えが大事でしょう。アメリカの黒人問題にも通じる逆差別も、そんな触らぬ神にたたり無しともいえる問題の先送りから来ているように感じます。
 誰もが、そんなことを意識しないことこそ理想ではないでしょうか。そして、それが同じ人間として当たり前のことです。人間って、本当におかしいですね!

それにしても、田中知事、やはり只者ではない!

20021213日金曜日  第1181話  諦めない

 小学校の理科の時間にエナメル線を巻いてモーターを作ったり、水の電気分解をしたことを覚えています。
その時、モーターの反対が発電機とか電気分解して出来た酸素と水素がもう一度爆発反応したら、水が出来ることを知りました。その時、誰もが1度は考えたことがあるように、モーターをその回転で発電した電気で動かす永久運動や電気分解した酸素と水素を使ってエンジンを回せばガソリンもいらないし、その爆発できた水をもう一度電気分解すればこれも永久運動になるなんて考えたものです。
そして、それは、誰もが考えるが、誰も成功したことがなく不可能であると知り、がっかりしたものです。

 ところが、いまや燃料電池として脚光を浴びています。トヨタと本田が日米で世界初の燃料電池車の市販を開始しました。

 11日日本経済新聞社説

 ・・・略

 燃料電池車は水素と酸素を反応させて走る究極の低公害車といわれ、世界中の自動車メーカーが実用化の先陣争いを展開していた。業界の予想より2年近く早く、日本の2社が市販したことは、日本の環境技術の水準の高さを示す明るい話題だ。・・・以下略

 確かに、永久運動ではありませんが、考え方は子供の頃に誰もが考えたことに違いありません。諦めずにやってた人たちがいたのですね。やはり人間が考えることは必ず実現されるという言葉を思い出します。

 諦めずに、日々の努力を怠らない科学者や技術者がいる限り技術の進歩は無限の可能性があるのかもしれません。
 ノーベル賞の田中さんのように、一つのことを諦めずに追及していると、失敗から新しい技術が生まれることもあります。
 私の大好きな太陽光発電の
ソーラーパネルも、何かのきっかけであっというようなブレークスルーが起きて、エネルギー変換効率が20%とか30%以上に飛躍的に向上する時が来るかもしれません。そうなれば、エネルギー危機は一気に解決です。燃料電池の水素も太陽電池での水の電気分解で作れます。究極の無公害エネルギーが無尽蔵に作れます。何となく、ありそうに思いませんか。

人間の頭脳に期待しましょう!

20021214日土曜日  第1182話  会社更生

 カードで借金地獄に陥った人を救うのが自己破産です。テレビのCMに乗せられて高利に手を出すのかもしれませんが、何でも我慢で育った我々に世代には何となく納得が行かないものがあります。辛抱して節約しているものが報われない思いがどうしてもあります。

 それと同じようなものに企業の倒産があります。経営に失敗して会社更生法とか民事再生法を申請して借金を棒引きにしてもらうことで身軽になって以前より競争力を持つようになる。借金を踏み倒された方には倒産した会社もあるはずです。真面目に経営していた企業にとっては何とも割り切れない思いでしょう。尤も、それ以上に腹立たしいのは銀行による大企業への負債免除ですが・・・。

 12日の読売新聞コラム「とれんど」が「復活企業の安値攻勢」と題して、そんな矛盾がワールドコムなど大手が会社更生手続きをしたアメリカの通信業界で現れていると書いていました。

 ・・・略

 更生が認められた企業は債権放棄を受け、人員削減や賃下げも実施して、身軽になって通信市場に再登場する。コストは当然、歯を食いしばって倒産を回避している企業より低い。・・・中略

 最悪の場合、「倒産企業が健全企業を駆逐する」まで、会社再建と料金下落の悪循環が続く可能性もある・・・以下略

 やはり、そうなんですね。こんなおかしな話があっていいのでしょうか。何とも腑に落ちない話です。かといって、市場が寡占になってもこれもまた弊害がありそうで困ったものです。しかし、こちらは独占禁止法などをきちんと運用すればいいのでしょうが・・・。

 いずれにしても、個人にしろ会社にしろ努力もしない放漫経営をしていたものが得をするというのは変な話です。特に企業はきちんと市場から退場してもらいたいものです。そうでなければ、益々、真面目に努力するものがバカを見る風潮がはびこりそうな気がします。

それにしても、サラ金のCMが多い!

20021215日日曜日  第1183話  税金

 タバコや酒をやらない私には直接影響がなさそうな増税を含んだ税制改正大綱というのが決まった。第1147話で取り上げた平均年齢79.4歳の自民党税制調査会(山中貞則会長)の意向に大きく左右されているんでしょう。
 その方向は、企業に減税、庶民に増税という基本線に沿ったもののように思えます。
トッテンさんの言われる通り、益々、一部の持てる人と大部分の持たざる人への二極化への道を進んでいるように思えます。手に入れた金と地位と名誉にしがみつきもてあそぶ老人達には庶民の声が届くことは無いのでしょう。

 それにしても、小手先の税制改正など誰が望んでいるのか。国民が望んでいるのは公平な税制と納得の行く使い道である。納得できれば、増税も甘んじて受け入れるはずである。
 しかし、その根本的なところは一切さわらずにどんな効果があるかも分からない枝葉末葉をいじって誤魔化しているだけである。それでは、例え一円でも払いたくないのが素直な気持ちではないでしょうか。

 14日の産経新聞コラム「主張」がそのあたりをズバリと書いていました。

 ・・・略

 いま日本の税制に求められているのは、()中長期的視点からの抜本改革()税制の社会経済構造とのミスマッチ是正()徹底した歳出削減が前提条件−などだろう。今回の大綱はいずれの点から見ても踏み込み不足といわざるを得ない。・・・以下略

 もう一つ何時もの萬万報の12月11日付けで、規制緩和の寵児「発泡酒」増税のという愚策として国民の気持ちに触れていました。

 ・・・略

 小泉首相の人気を支えてきたのは無駄な財政カットであり、そのためならば多少のデフレは我慢しようというまっとうな考え方だったのではないだろうか。

 多くの国民が望んでもいない減税の見返りにたばこや発泡酒を増税するのは 小泉内閣の足を引っ張る愚策である。

 国民は覚悟が出来ているのである。それが分からないのが特権階級である政治家と官僚である。どうして、そこが分からないのか、不思議でしようがない。やはり、金と地位と名誉を手に入れてしまって、そこに胡坐をかいてしまっている人たちに、それを分かれと言うほうが無茶なのでしょうか。

 第1083話でも取り上げた「誰の為に政治をするか」というアリストテレスと孔子の言葉を噛み締めて欲しいものです。

何時まで先送りするのか!

20021216日月曜日  第1184話  那智の滝

 我が家の庭にさほどに大きくもないが私の子供の頃から同じ姿で立っている松の木が一本だけ残っています。殆どの松が犠牲になった松くい虫にもやられずに何とか生き残ったものです。
 この季節になると、針葉樹と言いながらもかれて茶色くなった松葉をたくさん落としています。その下に生えている芝生をうっすらと隠すほどに降り積もっています。そういえば、子供の頃はこの松葉を山から取って、五右衛門風呂を沸かしたりしていたものです。
 どこの家でも、そうして山から取ってきた落ち葉で風呂を沸かしたり、煮炊きもしていたものです。そんな習慣がなくなって、山に落ち葉が積もり、その為に秋の味覚の松茸が取れなくなったと知ってからでも十年以上経っているでしょう。

 今年の夏に、瀬戸内海の本島という塩飽水軍で有名な島で大きな山火事がありました。丁度、その頃職業訓練のパソコン教室からその煙を見て、あれはもしかしたら火事かもしれないと騒いだものでした。それから、何日も燃え広がり、鎮火したのは何日も経ってからでした。

 その、何日も燃え続けた原因が、山に積もった落ち葉だったことを知ったのは、四国新聞の8月28日付・コラム「一日一言」でした。

 本島の山火事がようやく収まった。しかしまだ鎮火ではなく鎮圧。煙は消えても積もりに積もった腐葉土の奥深く、火種はまだあるという。まるで忘れっぽい現代を戒めるような…。・・・中略

 消火を厄介にした理由はたい積した腐葉土だ。場所によっては厚さ三十センチという枯れ葉のじゅうたんの奥に火種は隠された。
 山の地面がふかふかになってしまったのは、日本人のだれもかれもが都会を目指して移動
を始めたころからだ。かつての田舎では落ち葉は大切な燃料だから、「コクバカキ(扱葉掻)」 で集められて、山の地面は固かった。・・・以下略

 「コクバカキ」、懐かしい言葉です。こんな漢字を使うとは知りませんでした。こんな言葉、他所でも通じるのかな。
 しかし、こんなところにも、戦後の経済発展の歪が及んでいるのですね。便利さと金が全てで突き進んできたことで、不便ながらも自然を生かす生活がなくなってしまった。それは、今から考えると省エネや公害の無いある意味では得がたい生活だったのかもしれません。

 そんな、夏の火事を思い出させるような記事が15日の朝日新聞コラム「天声人語」にありました。日本一の那智の滝の水量が減って酷い時には風に煽られて途中で散ってしまうほどなのだそうです。一瞬、雨量が少なくて水不足にでもなっているのかと思ったのですが、そうでは無いようです。

 ・・・略

 主な原因は水源域の植生の変化とみられている。戦後の造林政策で、広葉樹の自然林の多くが保水力の劣るスギやヒノキの人工林にかわった。そのツケが回ってきたというのだ。民有林の一部を寄付してもらい伐採に歯止めをかけるなど滝を守る手だてを講じてきたが、町は危機感を深めている。・・・以下略

 一方では、手を入れないために火事が起こり、一方では、今となっては花粉症の原因となっているとも言われている小ざかしい杉や桧の造林が原因で水が減る。戦後の日本のやってきたことに自然が警告を発しているのでしょう。
 しかしながら、今更、戦前の不便さに戻ることは不可能ともいえるでしょう。エネルギー危機が起きて、背に腹は代えられないところまで追い込まれて初めて考え直すことになるかもしれません。
 完全に元に戻る事は出来ないでしょうし、そこまでの必要は無いでしょうが、どこかで少し逆戻りする事は考える必要がありそうです。

その時は案外近いのかも!

20021217日火曜日  第1185話  謝罪

 15日、テレビニュースで対照的な二つの謝罪を見た。一つは、ハワイ沖で宇和島水産高校の実習船「愛媛丸」と衝突沈没させた潜水艦の艦長スコット・ワドルさんが宇和島を訪れ元実習生に直接会って謝罪したというものです。
 何を今更という感じもありましたが、軍という組織の都合でその気持ちを表すことが出来なかったのかもしれません。きっと、本人はもっと早く謝罪したかったのでしょう。涙を流しながらの誠実な謝罪に元実習生達も誠意を感じたということです。
 軍を楯に、来なくて済ませる方法もあったでしょうが本当に誤りたいという気持ちがそれをさせなかったと解釈するのは好意的に過ぎるでしょうか。

 それに比べて、もう一つの謝罪には誠意が感じられませんでした。それは、社民党の土井党首が会見で、初めて拉致を認めてこなかったことを正式に謝罪したというニュースでしたが、見ていて、その言葉にどうにも納得が行きませんでした。
 政治家の言葉ってどうしてあんなに心がこもってないのでしょう。頭一つ下げるでなく、ふてぶてしい態度(単なる私の主観かも・・・)で、「・・・間違っていたといわざるを得ない。」と言うような表面的な言葉だけで終わりです。これのどこが謝罪なんだ、単なる評論じゃないでしょうか。
 要するに、バッシングを避ける為に一応謝罪の形を取っているだけで、本心はそんなこと思っていませんという風に見えてしまうのは何故でしょう。
 多分あの謝罪では拉致被害者の家族に誠意は伝わらないと思います。却って反発を買うのじゃないでしょうか。どう見ても、謝罪の態度には見えなかったのは私だけでしょうか。家族の方たちの反応が知りたいものです。

男の老害ばかりが目立つ政界ですが、女も同じ!

20021218日水曜日  第1186話  誠意

 言葉を文字通りに受け取り、裏があるなんてことを想像することもなかったのが、何時の間にか物事には裏表があるものだということを知りました。しかしながら、長い間染み付いた考え無しの習慣は、そう簡単に変わるものじゃない。
 今でも、何も考えずに言葉を文字通りに受け取ることが多い。もっと考えなきゃとも思うが、一方では、「マアいいか!単純に考えよう」という気持ちもある。人を信じれなくなったら、是ほどつまらないこともないし、「騙すより騙される方が良い!」とも思ってしまいます。いつの頃からか、そんな考えが甘いと取られるようになったのでしょうか。それともそんなことは昔から無かったのか。
 しかし、裏表無く、駆け引きも無く素直に自分の気持ちを表現すれば相手も分かってくれるものだと思います。

 そんなことを考えさせられたのが昨日も触れたワドル元艦長の「えひめ丸と一緒に沈みたいと思った」や「残りの人生を痛みとともに生きていきたい」などの心からの謝罪の言葉を聞いて遺族が心を開いて、和解を決断したそうです。

 やはり、誠意は人の痛みを和らげるのでしょう。それが、訴訟ばかりで「先に謝った方の負けだから絶対に謝るな」といわれるというアメリカの人から思い知らされたのは皮肉な思いがします。
 今では、日本の方が交通事故などでも「絶対に先に謝るな」が当然のように言われるようになってしまっています。何でもアメリカナイズされた日本人の方が日本の心を忘れてしまっているのかもしれません。

 17日の産経新聞コラム「主張」がそんな危惧に触れていました。

 ・・・略

 同校は当初、ワドル氏からの訪問申し出に拒否の意向を表明していたが、この日は黙認の形をとり、学校関係者は校内で待機していたという。・・・中略

 それでもなお、謝罪のために訪れたワドル氏に対する今回の同校などの対応の仕方には 違和感が残る。古来、日本人は、たとえ重い罪を犯した場合でも、その非を認め、謝罪するものに対しては、法的処分はともかく気持ちの上では寛大であった。それが日本人の美徳の一つでもあった。・・・以下略

 私もこの学校側の拒否の姿勢を、「そんなものなのかな」と違和感を覚えました。しかし、これを見てやはり私だけじゃなかったんだとほっとしました。やはり昔の日本人の心はそんなものじゃなかったようです。

裏を読むことも大切ですが、素直な気持ちも忘れたくない!

20021219日木曜日  第1187話  賃下げ

 とうとう来るべき時が来たようです。経団連が春闘は終わったと宣言、賃下げに言及しました。
 経営者に都合の良い話で、サラリーマンにとっては益々前途は暗いが、現実問題として、人件費の上がりすぎが競争力を弱めこの不景気をもたらした面もあることは間違いなさそうです。ワークシェアリングの取り入れとともに日本の将来のためには何時かは取り組まなければならないことでしょう。
 しかしながら、問題はマスコミや金融機関など規制に守られている業種や政・官でしょう。特に政・官は民間企業がこれだけ危機感を感じているのに、未だに従来どおりの予算を取ることしか考えていない。道路族に代表される抵抗勢力のように全く危機感が無いのは一体どうしたことでしょう。
 政府が本当に真剣に構造改革に取り組まない限り、民間のこうした取り組みは弱者にしわ寄せが来るばかりです。益々、庶民は金を使わなくなるでしょう。そしてデフレはとどまることを知らないということになりそうです。全く、救いようの無い国です。

 18日の読売新聞はこの賃下げと共に、一面で失業を取り上げていました。

 失業者が半年間、職を探し回っても、実際に就職できたのは2人に1人だったことが厚生労働省の調査で分かった。
 そして、来春の高校卒の就職内定率は47.1%と過去最低だった昨年同期(50.7%)を3.6%も下回っている。

 この数字は、現実に職の無い私としては本当に実感しています。特に、中高年は土俵にも上がれないのが現実です。5人に1人が途中で就職活動を断念しているとも書いていましたが、その気持ちは分かります。
 この現実が、政・官の人たちにはよそ事に見えるのでしょうね。そうでなければ、
第1183話でも取り上げたような弱者ばかりに負担を負わせる税制を考えることなど出来ないはずです。どうやら、弱者の切り捨ては当然のこととして考えられているのかもしれません。

もうどうにもならないのかも!

20021220日金曜日  第1188話  佐藤琢磨

 丸山・井沢両選手のゴルフワールドカップ優勝という嬉しいニュースで喜んでいましたが、一転して18日に、長い間シートが決まらずにやきもきさせていたF1佐藤琢磨選手が来期はBARホンダのテストドライバーになることが決まったと発表がありました。三年契約で、再来年からは正式ドライバーということのようです。
 来年は残念ながらその勇士を見ることは出来ないようです。最終戦の日本グランプリでファンを熱狂させ来年こそは入賞もありかと期待していたのでチョッと残念です。

 それにしても、F1のドライバーになるということがこれほど大変とは思いませんでした。ドライブの実力だけでなく、スポンサーをいかに獲得するかが勝負とは・・・。日本グランプリの活躍以後ニュースステーションやNHKへの出演などでスポンサー集めの努力をしていたが、この不景気の影響もあってか成功しなかったようです。こんな所にも落ち目の日本経済の現状が現れているようです。
 本人は、何でも前向きに捕らえる考えで再来年の正式ドライバーのためには良い経験になると捉えているようです。本心は残念なのだろうと思いますが、物事を前向きに捉えるその考え方が彼をここまでにしたことを考えると流石という感じです。
 何事も考え方次第で、良くも悪くもなる。そうであるならば、全てを前向きに良い様に考えて頑張ることが成功するかどうかの別れ道なのでしょう。
 あの前向きの考え方を見習わなければならないと教えられます。再来年の
F1は私も生活の心配なしに心置きなく楽しめることを期待しています。

しかし、再来年は遠い!

20021221日土曜日  第1189話  景観

 東京都国立市の大学通りに面した高さ43.65メートル14階建てのマンションの20メートルを超える7階以上を撤去せよとの判決が出たとのニュースがテレビ、新聞などで大きく報じられています。
 相変わらずの景観論争で、業者も住民もどちらも我侭を言っているんだろうくらいしか思いませんでした。しかし、建っているものを壊せの判決は珍しいのじゃないかと思ったら、やはり初めてのことのようです。
 それも、半分以上を撤去せよというのですから何とも思い切った判決で、「それ程、景観が大事な所って、どれくらい綺麗なんだろう」とチョッと興味がわきました。そこで、何時ものようにサイト検索してみました。

 かなり、有名な訴訟のようで、沢山のHPがありました。写真が見られるものをリンクしました。

 国立市のHP大学通り

 国立市「大学通り」マンション訴訟の現場

 国立市の町並み

 112.景観権裁判報告

 確かに綺麗な通りですね。これなら守りたくなる気持ちも何となく分かるような気がします。その中でも、大学通りの紹介文「4車線の車道の両側には自転車レーン、歩道は9mものグリーンベルトで縁どられ、通り全体が大きな公園のようです。」に惹かれました。これは、112.景観権裁判報告のスライドが良く分かります。

 第1170話で触れた、人に優しい道路の見本にしたいような道です。

 国立市都市計画マスタープラン に ) テーマ「交 通」を見つけました。

 この中に、理念3 自転車の似合うまちとして、「基本的に車に換わる乗り物として、市内のどこにでも自転車で行けるよう自転車道、歩道の完全ネットワークを整備する。」とありました。

 良いですね、こんな街づくりを目指しているところがあるんですね。こうして、弱いものに目線を向けた道作りを進めていけば、こんな綺麗な、そして人に優しい事故の少ない町並みができるといういい見本かもしれません。
 これからは、無駄な公共工事を止めて、こういう道を作ることを目指して欲しいものです。こんな綺麗な人に優しい町並みこそ大人の町というものです。これなら世界に出しても恥ずかしくないでしょう。
 これに、路面電車が整備されれば言うこと無しです。交通事故の犠牲者も大幅に減りそうです。

こんな街が増えて欲しい!

20021222日日曜日  第1190話  予算

 2003年度予算の財務省原案が決まったそうです。今年の予算比で0.7%増で、二年連続の緊縮型予算なのだそうです。小泉さんも、よく出来たと自画自賛していました。
 税収が51.1%の約41.8兆円だそうです。その上に国債を約36.4兆円発行するなどで81兆7891億円の予算です。

 これが、緊縮型予算とか小泉さんが自画自賛するような予算なのでしょうか。難しいことは分かりませんが、収入が半分ちょっとしかないのに借金を重ねて支出をするのがそんなに威張れることなんでしょうが。全く分かりません。
 どう贔屓目に見ても、収入の倍の生活をすることの正当性が思いつかないのです。家計でこんな馬鹿なことをすればたちまち青いテント暮らしになる事は間違いないでしょう。
 生きていくために食費をきりつめ、光熱費や税金などを払って、兎に角、収入の範囲内で耐え忍ぶ生活をするのが当たり前のやり方でしょう。そうでなければ、今頃になってやっとテレビ
CMの自粛が言われている消費者金融などから借金をして、最後にはどうにもならなくなって自己破産する道しかなさそうです。

 単純に考えれば、日本はこの自己破産に向かって突き進んでいるとしか思えません。それとも、景気が良くなって、収入が増えて、今までの借金は全て返せると本当に思っているのでしょうか。本当にそんなことが出来るのなら是ほど素晴らしいことは無いでしょうが、どう考えてもそんなことが起きそうには思えないのです。これは経済を知らない素人の考えでしかないのでしょうか。

 それにしても、この期に及んでも、予算を削ろうともしないところをみると、政府や官僚さん達お偉いさんたちにはきっと勝算があるのでしょう。そうでなければ、こんな予算を組む根拠が見出せません。
 それとも、先のことは関係ない、現在さえ乗り切れば後のことは気にしないとでも思っているのでしょうか。

どうも、そうしか思えない!

20021223日月曜日  第1191話  井戸の中

 日曜日の朝の楽しみに読売新聞の日曜版があります。面白い連載が沢山あってこの部屋でも何度か取り上げたことがあります。
 その中でも、
第987話「しっかり並んでいろ!庶民」、第1051話「イリヤマテジャパニーズ」、第1108話「余分なつり銭」で取り上げたスペイン在住の画家・堀越千秋さんの書く「赤土色のスペイン」がお気に入りでした。
 その日曜版が来年から衣替えでこのエッセイもなくなるそうです。残念です。

 その最後も考えさせられるものがありました。群れるのがきらいなこの人らしく、クリスマスを皆が騒ぐことに触れ「でも、私はいやだ。皆と一緒、全部同じ、というのがいやだ。」と言い放っています。その中で、今日本では一番大きく騒がれている拉致問題について面白いことを書いていました。

 ・・・略

 「全世界が拉致問題を見守っていますから、北朝鮮もうかつな事は出来ないはずです」
 と日本のテレビは言う。嘘だ。スペインのテレビも新聞も、この問題を何も報じてはいない。たのみ全世界は何も知らないのだ。常に善意の誰かが見守ってくれていると信じて立ちつくす、こちらもマザコン坊や、日本よ。・・・以下略

 そして、最後に、「日本は井戸の中」と締めて終わっています。

 やはり、世界はそんなものなのですね。日本のマスコミが世界とずれているというのは外から見ないと分からないことが良く分かります。
 それだけに、
勝谷さん殿下有田さんたちの呼びかけたニューヨークタイムズに意見広告を出すことに意義があると思います。1度で終わりらしいのがチョッと残念ですが、第1174話でも書いたように、これがきっかけとなって世界の新聞に意見広告を出す運動が広まれば良いのですが・・・。
 そのくらいのことをやらないと「全世界が拉致問題を見守っている」という状態にはならないでしょうね。

それにしても、「赤土色のスペイン」の終わりは残念!

20021224日火曜日  第1192話  大統領選

 今度の韓国の大統領選挙は北朝鮮に対して太陽政策を取ると言うノ・ムヒョン氏が勝ちました。
 日本のマスコミは韓国の戦争を知らない若者の民族意識とアメリカに対する反発の結果でもあるとしています。そして、北朝鮮は、対決姿勢をとっていたイ・フェチャン氏が当選しないようにと挑発的な放送をしていたので、この結果を喜んでいると解説しています。
 実際、私も、今回はイ・フェチャン氏が当選した方が拉致問題の解決にも近道になるのじゃないだろうかと思っていました。
 ですから、この結果にはチョッと落胆させられたところがありました。大方の日本国民の感情もそんなところじゃなかったでしょうか。

 しかし、サイト巡りの中で、面白い考え方に会いました。これも最近、良く巡回しているサイトです。

 五十嵐仁の転成仁語 

 12月21日付けで書かれていました。今韓国におられる方からのメールを紹介したものです。

 ・・・略

 ノ・ムヒョンは「北」にとっては脅威でしょう。なぜなら太陽政策をあと5年継続されたら、「北」の指導部は、東ドイツが西のブラントの包容政策の結果崩壊したように「北」もいずれ崩壊するという恐怖を持っていると思います。だから対決姿勢をみせて韓国民の恐怖を誘い、「北」に対して対決姿勢を見せるイ・フェチャンを勝たせたら、「北」の支配層も南に対して対決姿勢を見せて、国民をこれでまとめることができるというわけです。そうすれば金正日をはじめ彼らは安泰なわけです。いつもの手です、しかし韓国国民には今回は通じなかった。・・・以下略

 こんな考え方があるんですね。私など想像もつきませんでした。物事は、単純じゃないんですね。参りました。

 これを見て、最近殿下様の20日付けの日記などで騒がれている、在日朝鮮の人たちに対する嫌がらせが増えているというのは、一部は本当だろうが大半は逆宣伝じゃないだろうかという説を見たときと同じような驚きを感じました。
 普通の日本人がそんなあくどいことをするのだろうかと疑問を持っていた私にとっては、この考え方も「成る程、こんなこともあるのか、果たして真実はどちらだろうか」と驚かされたものでした。

 それにしても、何が本当かきちんとした情報が無いままにマスコミの論調を信じてしまう危うさを実感します。もっと、慎重に物事を考える必要がありそうです。ネットって、本当にいろいろと考えさせてくれます。

しかし、頭がついていくかな!

20021225日水曜日  第1193話  地域通貨

 21日の夜、NHKの衛星放送で、日本と韓国のインターネット強者3人づつの対抗戦をやっていました。
見るとも無く見ていたその中で、その人たちが推薦する
HPの一つに驚きました。何と、地域通貨と言ってるじゃないですか。思わず画面に見入ってしまいました。

 それによると、「大和市」という所が取り組んでいるのだそうです。それも他と違ってカードを使っているのだそうです。

 これは聞き捨てがなりません。早速サーチで調べてみますとありました。

 大和市LOVES

 大和市は神奈川県の人口21万の都市だそうです。横浜市に隣接して、あの厚木基地があるところなんですね。基地はてっきり厚木市にあるもんだと思っていました。お恥ずかしい。

 それにしても、こんな大きな自治体が自ら地域通貨に取り組んでいるとは驚きです。日本の自治体にも考えている所があるんですね。見直しました。

 どうやら市長が只者ではなさそうです。やはりリーダの力は大きいですね。

 「41日からは9万人の市民の皆様にICカードをお配りし、21世紀のIT先進自治体として、また大きな一歩を踏み出した。」と広報にあるように今年の4月から始まったようです。
 まだこれからというところのようですが自治体が直接取り組んでいるのと9万人という規模が従来には無かったものじゃないでしょうか。今の所
日本の地域通貨は規模としてはかなり小さそうですし、世界でもこれほどの規模でやっている所はなさそうです。

 この大和市の地域通貨がどうなっていくか注目ですね。これが成功すれば、全国で取り入れるところが出て来そうです。なんといってもお役所は前例の無いことにはなかなか取り組みませんから。

これは面白くなりそう!

20021226日木曜日  第1194話  隠された真実

 第1175話でも取り上げた「隠された真実」の事件を鳥越さんがテレビ朝日 「スーパーモーニング」で再び取り上げました。「ザ・スクープ」が終わったあとどうなるのか心配していましたが、最近は日本テレビが盛んに取り上げていましたのでもうテレビ朝日は取り上げないのかなと思っていました。
 しかし、鳥越さんも忘れていなかったのですね。今日の放送は「
隠された真実」での予告で知って見ていたのですが、凄いことになっていました。

 なんと、目撃者が現れたのです。その目撃者の女性は最近のニュースを見て出て来られたそうです。とうとう、妹さん(三笠貴子さん)の執念が実ったということでしょう。
 その方の証言によると、当日、現場の橋の上で、犯人と思われる暴走族(?)らしき車と人を見かけ不審に思って何度もその現場を往復して観察していたのだそうです。不審者に声までかけようとしたそうですが、流石に気味が悪くてかけられなかったのだそうです。
 その証言を聞いていると、これが殺人であったことは間違いなさそうです。しかし、ここまでの、目撃者が今まで出てこなかったことは、翌日に報道されなかったことがあるようです。目撃者は、気になってあくる日の新聞をチェックしたがどこにもそれらしきものは載っていなかったのだそうです。つまりは、警察が真剣に取り上げなかったことの影響でしょう。
 しかし、これはいよいよ徳島県警も放っては置けないでしょう。これでもまだ、面子を重んじて動かなかったら日本の警察は終わったと言ってもいいでしょう。まさかそれは無いとは思いますが・・・。

 それにしても、妹さんの執念がとうとう勝ちました。それも、ここまでの目撃者が現れるとは、努力と言うのは報われるんですね。まさか今になって目撃者が出てくるとは想像も出来ませんでした。物事諦めたら駄目なんですね。本当にその執念に脱帽します。これで、事件が一気に解決に向かうことを期待したいと思います。 

 これに関することで、驚くべきことがありました。

 ジャーナリスト柳原三佳掲示板All About 交通事故、12月24日付けに、くしくも妹さんの書き込みに並んであったものです。

 ・・・略

 死因が明確な病死以外の「異状死」として医師が警察に届けた突然死や事故死などの遺体の2割は、本来は行うべき解剖で死因を特定しないまま「心不全」などの診断名がつけられていることが、厚生労働省研究班(班長=三沢章吾・東京監察医務院長)の初の全国調査で明らかになった。・・・中略

 「わが国の死亡原因の統計は、解剖例が少なすぎるため世界的にも信用されていない。」・・・以下略

 何とも、恐ろしい実態です。この原因の一つには人員不足があるようです。この徳島の事件も、人員不足で現場のモラールが落ちていることにも原因があるように思うのは私の考えすぎでしょうか。
 司法、教育、警察など本当に必要な所に人が配置されないためにどんどん世の中が悪くなっているように思えて仕方ありません。
 「保守新党」なんて相変わらず選挙に通る為に離合集散を繰り返している要らない政治家は沢山いますが・・・・。
 やはり、この国は根本的にどこか間違った方向に進んでいるようです。

どうすればいいのでしょう!

20021227日金曜日  第1195話  公務員2倍

 第1190話で来年の予算について、どうにも納得が行かないと書きました。そして、昨日もこの国はおかしな方向に進んでいるとしか思えない。どうしたらいいのかと書きました。
 予算は無いのに無駄な使い方はなくならず、本当に必要とおもわれるところに人が配置されないなどどうにもちぐはぐです。
 今年の刑法犯の件数が過去最悪だった前年を上回る
260万件を記録したり、相変わらず減らない交通事故、何時になったら終わるのか分からない裁判と肝心な所に人がいないのが大きな原因ではないでしょうか。
 減らすべきところと増やすべきところの予算がミスマッチになっているとしか思えません。

 一体どうやったら、この国はこの閉塞状況から抜け出すことが出来るのか想像もつかないと思っていましたが、思いがけない方法をトッテンさんが書いていました。

 No.554 デフレの要因と解決策

 何と、驚くことに公務員を2倍に増やせと言うのです。その費用は、他の先進国並の所得税と法人税を徴収することで賄うのだそうです。
 それは、日頃からのトッテンさんの持論である貧富の格差をなくすることにもつながります。そして、もっと驚くことに、増税によって今までのように余ったお金が銀行に行かなくなるので、銀行も過剰な預金を投機に使うこともなくなるというのです。

 面白いですね、全く逆の発想と言えるのではないでしょうか。やたらに、無駄な公務員を増やすことは賛成できかねる気もしますが、こういう発想だと、足りない所へ人を増やすことは十分出来ることになります。結構良いかも・・・。
 本当に必要な所へは公務員としてきちんと十分な人員を配置し、民間に任せてもかまわない所は思い切って任す。そうすれば、増税も抑えることが出来るでしょうし、雇用も増やすことは出来そうです。
 いずれにしても考える価値はありそうです。この国を根本から考え直すにはこのくらいの思い切った方法しかないのかもしれません。

 それには、トッテンさん曰く

 ・・・略
 もちろん、これまでのようにゼネコン業界を潤すだけの公共投資を続ければ、この増税も意味がないし、憲法第9条を改正して税金で武器や軍艦を購入し、米国に追随して参戦をすることも決してしてはならない。

増税分は、あくまでもヨーロッパの社会民主主義国家でみられるように、 環境の保全や国民の生活水準、福祉の向上に充て、国民が不安なく暮らせるために使う。・・・以下略

 という無駄遣いのない税金の使い方が前提になります。公平な税制と使い道さえ納得行くものであれば国民は気持ちよく税金を払うでしょうし、安心して財布の紐を緩めることも出来るというものです。

やっぱり、トッテンさんの出番かな!

20021228日土曜日  第1196話  内税

 第1108話で消費税で小銭を払わされる煩わしさについて書きました。そんなことするより、内税できっちり端数無しで取ってくれた方が余程すっきりするという思いは今も同じです。
 今、税制の見直しで4年4月から内税式へ一本化されることが決まったそうです。これで小銭を用意することの面倒さはなくなりそうです。
 大阪でいた頃、日本橋でパソコンの部品を買う時に一生懸命何軒もの店を回って安い値段を探し、やっと決めていざ支払いとなると、そこに消費税が足されて何のことは無い結局それ程安くも無かったなんてことが何度もあり何時も騙された気分になったものです。
 内税になれば、頭の悪い私でも見たままの値段で決めることが出来るのであの騙されたような気分は無くなるはずです。

 それは、例えば、高額のものを買う時にも一々消費税を意識しなくなるので買い渋りを減らすことにもなり消費の拡大にもつながるかもしれません。
 私のような単純な人間には特に効きそうな気がします。案外、この外税方式が最初から内税方式だったら、これほどまで消費が減退しなかったかもしれないのじゃないでしょうか。何でもっと早く内税にしなかったのでしょう。
 しかし、これも考えれば、サラリーマンの源泉徴収と同じで、何のことは無い、上手く誤魔化されているだけのことなのでしょう。とはいっても、人間気持ちよく騙されたい時もあります。それは良いのですが、どうやらもっと裏があるようです。敵さんはもっと先を考えているようです。

 26日四国新聞コラム「一日一言」より

 ・・・略

 本当のねらいは消費税増税への地ならしではないか。現在の税率でも高額な買い物になれば税額は消費者を十分に驚かせるものだが、これが引き上げられれば、本体価格と税込みの支払い価格の差は広がり、負担感が増大。消費に悪影響が出る。

それが増税論議に影響するのではないかとの懸念が、総額表示の義務化に踏み切らせた との解釈、つまり税負担ショックの緩和策だ。税制改正大綱にさりげなく盛られた総額表示の義務化はその“目くらまし”ともいう。・・・以下略

 成る程、狙いはそこにあったのか。どこまでも小手先で誤魔化すつもりのようです。昨日も書いたトッテンさんの案のような根本的な改革を望むのは無理なのでしょうか。
 何時の間にか、こうした姑息な手段での増税を狙っているとは・・・。危うく騙される所でした

油断がならない!

20021229日日曜日  第1197話  太陽光発電

 第1181話で燃料電池車を開発したトヨタとホンダを取り上げましたが、そのホンダが太陽電池にも取り組んでいる事は知りませんでした。

 28日の読売新聞に「ホンダ全工場太陽電池設置」として載っていました。

 ・・・略

 2005年をめどに国内9ヶ所の自動車、二輪工場などの全工場で本格的に太陽光発電を行うことを明らかにした。将来は工場で使う電力の2−3割を太陽光で賄う計画だ。・・・以下略

 子会社のホンダエンジニアリングが開発した太陽光電池を設置するのだそうです。流石、ホンダさんやってくれますね。

 早速、検索してみました。残念ながら余り詳しくは分かりませんでした。かろうじてホンダのサイトから見つけました。

 次世代型環境取り組み

 ホンダエンジニアリング、次世代型薄膜太陽電池を開発

 ホンダエンジニアリング 業務内容

 これによると、どうやらホンダ独自の開発のようです。それも、効率が悪くコストの高いシリコン系でなく非シリコン系原料を使用した薄膜太陽電池なのだそうです。

 その特徴は「製造時過程で必要とされる消費エネルギーを、従来の結晶シリ コン系太陽電池と比較して数分の1に抑えることが可能。
 薄膜電池としては最高レベルの光電変換効率を達成(アモルファス・シリコン系と比
較して約20UP)したことにより単位電力あたりの発電コストを一般家庭用電力料金以下とすることが可能。」なのだそうです。

 なんだかわくわくさせてくれます。これが本当なら、一体どのくらいの売価になるのでしょうか。本格的に製造して一般に発売して欲しいものです。気になります。
 それにしても、やはり、太陽電池も少しずつ進歩しているようです。こうなると、
第1181話でも書いたように、技術的ブレークスルーが起きてエネルーギー危機が一機に解決というのも夢ではないかもしれませんね。
 しかし、ホンダまでが太陽電池をやっているとは全く知りませんでした。トヨタや日産もやっているのでしょうか。どこがやってもいいですが、早く太陽光発電が主流になる日が来ることを期待します。

面白くなってきた!

20021230日月曜日  第1198話  意見広告

 第1174話で書いた「北朝鮮拉致問題でニューヨーク・タイムズに意見広告を出そう!」、無事に23日に掲載されたようです。大勢の善意が見事に実ったというところでしょう。
 素直に喜びました。そして、世界の反響がどうでるか楽しみにしていたのですが、思わぬ所でとんでもない反響が起きていました。
 何と、拉致問題の大元の
「北朝鮮・拉致問題」掲示板でこの意見広告が非難の的になっているのです。
 何でも、23日はクリスマス休暇で意見公告の効果はゼロとか、
「北朝鮮・拉致事件」雑談掲示板では発起人の7人の中に工作員が混じっているとか、それはみていても情けなくなるような書き込みでした。
 どうして、拉致被害者を助けようとする同じ意思の人たちがこんな争いをするのか信じられない思いです。この工作員が混じっていると非難している人によると、昔の原水爆禁止の運動も工作員の所為で分裂して消滅してしまったのだそうです。
 そういえば、あの頃、どうして同じように原爆反対の考えを持った会が喧嘩ばかりしているのだろうと腹が立った覚えがありました。そんなことが起こっていたとは全く知る由もありませんでした。
 それにしても、人間って本当に悲しい動物のようですね。人が群れるとどうしても勢力争いが起きるということでしょうか。
 こういう運動にはどうも胡散臭さを感じてしまって、滅多に参加しない私ですが、今回は素直に拉致被害者の方たちの役に立ちたいと思ったほど純粋な運動だと思ったものが、こんな風にけなされるとは・・・、物事って単純に行かないものですね。

 それでも、発起人の方たちや「意見広告」の掲示板(1月10日には閉じるそうです)の書き込みでは非難に負けずに落ち着いて素直に喜びを受け止めているようすなので安心しました。それに、何といっても少しは反響も起きているようなのが嬉しいですね。

 しかし、この歳になって、こんな所でも、色んな考えがあることを思い知らされて恥ずかしいところもありますが、改めてネットの情報の凄さも再認識させられました。

人間って複雑ですね!

20021231日火曜日  第1199話  第二の人生

 この部屋を始めて4回目の大晦日を迎えました。何度か、途切れそうな時もありましたが、どうにかここまで続いてきました。
 特に今年は、不景気、リストラ、無職と団塊の世代を境遇を代表するような体験をして来ました。厳しいとは覚悟していましたが、平均的中高年の就職の難しさを思い知らされました。何といっても、土俵にも上がらせてもらえないのですから・・・。
 マァ!経営者から見れば、若い人が沢山余っている状況で敢えて年寄りを雇う気になれないのも分からないではない。しかし、中高年以上に高卒の就職率の悪化に見られるように今の状況は本当に危機的なものがあります。沢山の働きたい人が働けないこの状況は、余りにももったいないといえるでしょう。
 その危機的状況に比べて、政界の動きは余りにも危機感が無い。本当にこの国を何とかしようという気があるようには見えません。年末の新党設立なんて、全く国民の気持ちから完全に離れた自分のことしか考えていないのが見え見えです。もうあの人たちに期待しても無理なのでしょう。
 ここは、どうやっても自分で生きていくしか無いようです。自分の身は自分で守るしかないでしょう。

 私も、来年からは一から出直しです。幸い、仕事は見つかりました。但し、収入は実績次第というものなのでどうなるかはわかりません。当分は収入もなさそうです。しかし、仕事があるだけ幸いというものです。
 いよいよ第二の人生の始まりですが、初めて社会に出たときの気持ちを思い出し、全ては一からです。二回も人生をやれるって、ある意味では楽しいかも・・・。
 そういう訳で、この部屋の更新も今までのようには行かなくなるかもしれませんが、出来る限りは続けたいと思いますのでよろしくお願いします。

それでは良いお年を!

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